平成18年度東海学セミナーの様子
「県下の「二子山」古墳」
6月24日、7月8日、7月22日の3回にわたりに平成18年度東海学セミナーが行われました。約200名の申し込みがあり、多くの方のご参加をいただきました。
ここでは、講演の概要を紹介します。
- 今回の講演内容については、「東海学セミナー(3)」として発刊しています。
| 月日 | 演題 | 講師 | |
| 第1回 | 6月24日(土曜日) | 二子古墳と古井遺跡群 | 岡安雅彦氏(安城市埋蔵文化財センター) |
| 第2回 | 7月8日(土曜日) | 大須二子山古墳とその時代 | 伊藤秋男氏(南山大学名誉教授) |
| 第3回 | 7月22日(土曜日) | 味美二子山古墳と埴輪群像 | 浅田博造(春日井市教育委員会) |
第1回「二子古墳と古井遺跡群」岡安雅彦氏(安城市埋蔵文化財センター)

6月24日、第1回目の東海学セミナーが開催されました。初回であるこの日は、「二子古墳と古井遺跡群」と題して、安城市埋蔵文化財センターの岡安雅彦氏による講演が行われました。
安城市には前方後方墳である二子古墳を中心に、22基を数える桜井古墳群が所在しており、その現状や発掘調査の状況、出土遺物などから、二子古墳の概要や周辺の古墳を含めた桜井古墳群、またその東側に展開する古井遺跡群について解説されました。

桜井古墳群は葺石や埴輪を伴わないことなどから前期を中心とした古墳群で、なかでも二子古墳は(範囲確認調査からは遺物等の出土が乏しく古墳の詳細な築造年代を確定できなかったが、)最古級に位置づけられるのではないか、また、桜井古墳群の母体となる集落であると考えられる古井遺跡群からは膨大な量の遺物が出土し、なかでも他地域から搬入された土器、とくに北陸系土器や畿内系の叩き甕が非常に多く出土していることから、単に大きな集落遺跡というのではなく、西三河の中でも拠点的集落として位置づけられるのではないかとの見解を示されました。
第2回「大須二子山古墳とその時代」伊藤秋男氏(南山大学名誉教授)

7月8日、第2回目の東海学セミナーが開催されました。2回目であるこの日は、「大須二子山古墳とその時代」と題して、南山大学名誉教授の伊藤秋男氏による講演が行われました。

大須二子山古墳は、西暦約500年ごろ、古墳時代中期の古墳で、名古屋台地に所在する。同じ名古屋台地には継体天皇と姻戚関係を結んだ尾張氏の墓であると推察される断夫山古墳が築造されており、名古屋台地の他の古墳との関係や出土遺物などから見ても、尾張氏の成長過程の中で大須二子山古墳を位置づけて考えていく必要があるのではないかとの見解を示されました。また、胴丸式と裲襠式の2種の甲冑や2面の銅鏡、馬具類など豊富な遺物が出土した点を大須二子山古墳の特徴としてスライド写真を示しながら解説されました。
また、地籍図から検討した墳丘の復元について、「尾張名陽図会」や「尾張名所図会」などから読み取れる大須二子山古墳とその周辺古墳の姿について解説されました。
第3回「味美二子山古墳と埴輪群像」浅田博造(春日井市教育委員会文化財課主任)

7月22日、第3回目の東海学セミナーが開催されました。最終回であるこの日は、「味美二子山古墳と埴輪群像」と題して、春日井市教育委員会文化財課職員による講座が行われました。

味美二子山古墳は、春日井市内に所在する6世紀の前方後円墳で昭和11年に国指定史跡となっている。平成4年に発掘調査が行われており、調査結果について写真を交えて解説。また、埴輪の大きさや尾張型埴輪の広がりから二子山古墳の位置づけについての見解を示した。
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