指定管理者制度導入方針(平成17年10月)
はじめに
これまで、地方自治体が市民福祉の増進を目的として設置している公の施設については、施設の適正な維持管理を行うため、自治体が直接管理することを原則とし、その目的を効果的に達成するために必要があると認められる場合に限り例外的に公共的団体等に管理を委託することが認められていました。しかし、昨今の社会状況の中で、市民ニーズの多様化や民間非営利組織の台頭などを背景として、民間活力を積極的に活用し市民サービスの向上と管理経費の削減を図るため、平成15年6月の地方自治法の改正により、公の施設の管理を民間事業者に開放する指定管理者制度が導入され、既存施設についても、平成18年9月までに直営又は指定管理者へ移行するか否かを決定し必要な整理を行うこととされています。
制度の目的
指定管理者制度のもとでは、公の施設の管理を公共的な団体などだけでなく広く民間事業者に開放することにより、そのノウハウを活用することによって、市民サービスの向上や経費の節減等を促し、より効果的・効率的な施設管理を推進することを目的としています。
市の基本方針
本市における指定管理者制度の導入については、導入の効果、現行の管理形態等を踏まえ決定することとし、制度を導入する施設については、平成18年4月から指定管理者制度へ移行していくこととしています。
指定管理者制度の導入に当たっての留意事項
1 総合的な管理の委任の可否
指定管理者制度を導入するか否かの決定に当たっては、地方自治法の改正の趣旨からすれば、公の施設の管理運営についても公共事業の発注と同様に透明性や公平性等の観点から、検討すべきですが、さらに、従来の(1)業務委託に加え、(2)事業等の企画運営、(3)施設の利用許可、(4)利用料金の設定及び徴収業務など、制度の趣旨である民間事業者のノウハウの活用による効果的・効率的な施設管理や市民サービスの向上を図ることができるかどうかを総合的に検討する必要があります。
2 外郭団体の取扱い
市では公の施設の効果的かつ効率的な運営を行うため、市からの委託に基づく事業を行うことを目的として外郭団体を設置し、各施設を適正に管理運営してきたところです。また、各団体の職員についても、専門職として各施設の管理運営に必要な資格を取得させるなどその育成に努めてきています。制度が改正され指定管理者制度が導入され民間事業者にも開放されたとはいえ、一概に外郭団体を一民間事業者として扱うことについては、これまで培ってきた各団体のノウハウを失うことともなりかねないため、今後、さらにその活用のあり方について総合的に検討していく必要があります。
施設管理に係る見直しの観点
本市では、公の施設が多種多様であり一律の対応は不可能であるため、次の観点から指定管理者制度の導入の可否について検討しました。
1 社会教育施設等の取扱い
社会教育施設については、社会教育法を始め個別法の制約の中で、市全体の社会教育の振興の観点から必要な助成を行うなど効果的かつ適正な管理運営に努めてきたところです。高齢社会の到来に加え、余暇時間の増大など、市民のコミュニテイの育成や生涯学習の場の充実が望まれている中で、今後とも教育機関として教育委員会による運営が必要であると判断しています。また、東部市民センターやふれあいセンターなどの複合的施設については、社会教育施設としての管理運営のほか、戸籍事務などの業務も含めて職員を配置し、効率的な管理運営がなされています。複合施設の設置目的からこれを分離して指定管理者制度を導入することは適切でないと考えています。
2 民間施設と類似した施設の取扱い
あらかじめ定められた使用料を払えば不特定多数の市民が自由に利用できるような施設で比較的利用の制限の少ないものについては、指定管理者制度を活用し、使用料の徴収、施設管理などを行うべきであると考えています。また、市民生活の質的向上を図るために整備された施設でスポーツ施設など民間施設と競合状況にあるものについても、質の高いサービスを提供することによって利用者を満足させ、さらに利用が増進されます。したがって、指定管理者制度を導入して公募により民間事業者等のノウハウを活用することも必要です。
3 法令等の規制又は公的管理が必要な施設の取扱い
授産施設や収容施設への入所決定などが市の機関によって行われている施設又は法令等の規制のもとで管理運営している施設については、公益性の点から直営又は公的団体による管理が適当と考えています。社会福祉施設においては、公的機関との連携も必要です。また、市の管理監督のもと、法令等の規制を受けて、民間委託が可能と思われる業務は、指定管理者制度を導入するまでもないと考えています。
4 地域密着型施設の取扱い
地域コニュニテイの育成などのために設置されている公の施設については、指定管理者制度を活用して、地縁団体等に施設管理を委任していきます。
5 無料施設の取扱い
使用料等を徴収しておらず、施設を誰でも自由に利用できるよう開放しているもの又は施設の利用許可が必要であるが使用料を徴収することのないもの(使用料が小額の施設を含む。)については、維持管理について、既にほとんどの業務が競争入札によって民間事業者に業務委託されており、指定管理者制度の活用のメリットが見込めないと考えています。
検討結果
1 9月議会前に指定管理者制度を導入している施設
コミュニテイ住宅
市民会館
文芸館
学習等供用施設
市営駐車場(予定 勝川駅前及び勝川駅南口)
2 公の施設の設置条例において、従来から維持管理を公共的団体等に委託できる規定があった施設のうち、当面、市が直接維持管理していくことが望ましいとして条例改正を行ったもの
東部市民センター
ふれあいセンター
青少年女性センター
高蔵寺コミュニティセンター
勤労青少年ホーム
子育て子育ち総合支援館
リサイクルプラザ
市営住宅
児童遊園
都市緑化植物園
公民館
道風記念館
市民球場
青年の家
3 指定管理者制度を導入することとして条例改正した施設
高蔵寺駅口自転車駐車場
勤労福祉会館
養護老人ホーム
社会福祉施設(希望の家、老人憩いの家など)
介護サービスセンター
福祉の里
福祉作業所
福祉文化体育館
母子の家
子どもの家
健康管理施設(健康管理センター、保健センター)
潮見坂平和公園
総合体育館
温水プール
少年自然の家
以上のような考え方のもとに、指定管理者制度に取り組んでいくこととしていますが、この新しい制度の運用のあり方については、今後、他の地方公共団体の状況等にも注視しつつ、さらに検討を進めていく必要があるものと考えています。
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