第35回春日井市短詩型文学祭 市長賞受賞作品

ページID 1001393 更新日 平成29年12月7日

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一般の部

短歌

卒業を早めて征きて還らざる
無言館にて君の絵と合ふ

春日井市 林 よね

俳句

牛の眼に花野広がる草千里

春日井市 磯部 美子

川柳

栄誉賞百寿の母に贈りたい

春日井市 稲垣 三智代

「ふふふの光景」

春日井市 梶田 喜美代

仕事帰りにそばを通る公園は
小さな子からお年寄りまで
いつもにぎやかだ
天気は関係ないのか?
ひどい雨の日だって
中学生らが色とりどりの傘をさし
笑顔で会話を楽しんでいる
公園前の小さなとうふ屋さんは
おいしいと評判なのであろう
車で来るお客さんがいつもいる
きっと味だけじゃないのかな?
公園で遊んでる子がタモを持って
「ありがとうございました」と言っていた
木にひっかかったボールをとったのかしら?
人情味もあるらしい
たかだか数分間の光景に
ふふふの気持ちになるよ
小雨にけむったある日
誰もいない公園と会う
雨にぬれた遊具だけが
ひときわ存在感をはなち
今日の主役は自分であるかのように
静かに主張している
これもまたいい感じに味がある
ちょっとめずらしい
ふふふの光景だ

狂俳

文化展 芸術の秋幕開く

春日井市 長沢 彩乃

小・中学生の部

短歌

じいちゃんの自慢の畑で日焼けして
真っ赤になったトマトと私

石尾台中学校 吉川 万由

俳句

飛びこんで岩魚を散らす吉田川

岩成台西小学校 上杉 朋花

川柳

赤ちゃんと小さなお手てつないだよ

牛山小学校 藤原 菜々子

「おねえちゃん」

神屋小学校 西 悠大

おねえちゃんは自分のことを、
「おねえちゃん」とよんで、と言う。
おねえちゃんは、やさしい。
ママとパパがいない時に、みそラーメンとかうどんを作ってくれる。
一年生の時、毎日、手をつないで学校につれてきてくれた。
にもつがおもい時、もってくれた。
しゅくだいもおしえてくれる。くわしくおしえてくれる。
ぼくがころんだ時に、だまって、まっててくれた。
おねえちゃんは、時どきおこる。
ママとけんかをしている所を、ぼくは見ている。ぼくとけんかをする時は、ぼく
が言いかえす。物をなげる時もある。たたく時もある。
でも、けっきょく、ぼくがまける。
おねえちゃんは、もう、手をつないでくれない。にもつももってくれない。
だって、ぼくは三年生になったから。
自分でうわぐつをあらえるようになったから。
音読のしゅくだいも、できるようになったから。
とこ屋にも行けた。
「すこしは、かっこよくなったんじゃない。」
と、お姉ちゃんは言ってくれた。

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