地域の皆さんと共に楽しく学ぶ
普段の学校の授業から離れて、地域の皆さんと共に文化やスポーツを体験するなど、さまざまな学習機会を設けています。身近なところで世代間交流を図ったり、優れた文化芸術に触れたりすることで、子どもたちの豊かな心を育みます。
土曜日を楽しく有効活用「土曜チャレンジ・アップ教室」
地域の人材・大学・企業などと協力して、普段の学校の授業から発展した学びを楽しみながら体験する教室です。和紙ランプシェード作り、草木染め体験、オリンピック・パラリンピック体験などの教室が開講され、子どもたちは有意義な土曜日を過ごしています。
楽しい土曜日を過ごしてほしい
中部大学2年 矢野まりな
子どもたちにはできるだけ楽しんで帰って欲しいと思い、「土曜チャレンジ・アップ教室」に取り組んでいます。子どもたちに教えるに当たって、最初は緊張して、台本しか見ることができませんでしたが、回数を重ねるうちに、だんだん子どもたちの様子を見ながら進めることができるようになりました。表情が硬い子やコミュニケーションの苦手そうな子は、こちらから声を掛けていったり、アイデアやヒントを教えてあげたりして、なるべく緊張をほぐしています。
土曜日の過ごし方はその子によりけりです。自分が子どものころ、土日になると家族と楽しく過ごしていましたが、友達とはあまり遊ぶことができませんでした。この教室に参加すれば、友達ができますし、学年が違う子とも仲良くなれるので、これからも楽しい企画に子どもたちが参加してくれたらと思います。
郷土芸能・伝統文化に触れる
郷土芸能出前講座 棒の手体験
棒の手は、棒や木刀などを使う武術的な郷土芸能で、地域によりさまざまな流派のものが伝わっています。これまでこの講座は、神領小学校、北城小学校で実施。郷土芸能保存会の指導員に模範演舞を披露してもらいながら、子どもたちは2日間練習を重ね、その成果を発表しました。今年度は出川小学校で行います。
あいち文化遺産保存活用推進事業伝統文化出張講座 流鏑馬(やぶさめ)体験
流鏑馬とは、馬上から的にかぶら矢を射る、日本の伝統的な騎射の技術・稽古・儀式のことです。上田楽町にある伊多波刀(いたはと)神社で行われる流鏑馬の歴史は古く、江戸時代の「尾張名所図会」にも当時の様子が描かれています。昨年度は大手小学校の6年生の児童が、郷土芸能保存会の皆さんの指導の下、流鏑馬を体験しました。講座初日は、かっちゅうや流鏑馬装束に身を包んだ保存会の皆さんが、実際に弓を用いて板割りを披露。その後、子どもたちは練習を重ね発表会も行われました。
流鏑馬の魅力を伝えていきたい
伊多波刀神社奉納流鏑馬保存会 小川洋司
5年前に流鏑馬と出会い、今は保存会の一員として活動しています。昨年、出張講座で教えた大手小学校の児童たちは、興味を持って楽しそうに流鏑馬を体験し、その中の数人が、普段の練習にも参加してくれていてうれしく感じています。子どもたちに、地域の伝統文化に触れる行事があることを知ってもらい、後継者が増えてほしいと思っています。
これからの未来を築く子どもたちを社会全体で育むため、各学校で、また市全体でさまざまな取り組みが行われています。今後も、「みんなで育み、みんなが輝く」まちとなるよう市教育大綱の基本的な方向性に基づき施策を進めていきます。
基本的な方向性
- 子どもの健やかな成長を育みます
- 子どもの安全安心な教育環境を整えます
- 家庭、地域、学校、行政等の連携を進めます
- 地域の交流・学習活動の活性化を促進します
- 文化やスポーツに親しむ環境を整えます