平成30年度第1回春日井市文化振興審議会議事要旨

ページID 1014904 更新日 平成30年10月10日

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1 開催日時

平成30年9月14日(金曜日)午後2時から

2 開催場所

文化フォーラム春日井2階 会議室A・B

3 出席者

[会長]

名古屋芸術大学学長 竹本 義明

[副会長]

春日井市美術協会会長 中村 立強

[委員]

中部大学人文学部教授 篠宮 雄二
春日井市郷土史研究会役員 高橋 敏明
春日井市民音楽連盟副会長 保田井 善圀
中日新聞春日井支局長 小蔵 裕
春日井商工会議所特別常議員 岡部 清次郎
公募委員 太田 元明
公募委員 高嶋 康子

[事務局]

文化スポーツ部長 長谷川 透
文化・生涯学習課長 内藤 純子
文化・生涯学習課長補佐 伊藤 英彦
文化・生涯学習課文化振興担当主査 横谷 朋子

[傍聴者]

0名

4 議題

  1. 会議の公開、議事録の作成方法について
  2. かすがい市民文化振興プランの進捗状況について
  3. その他

5 会議資料

6 議事内容

(1) 会長・副会長の選任
 春日井市文化振興審議会規則第4条第1項に基づき、会長には竹本義明委員、副会長には中村立強委員が選任された。

(2) 議題(1) 会議の公開、議事録の作成方法について
 春日井市文化振興審議会について、会議は公開とし、議事録は要点筆記により作成することが決定された。

(3) 議題(2) かすがい市民文化振興プランの進捗状況について
 資料1に沿って、かすがい市民文化振興プランの進捗状況について文化・生涯学習課長補佐が説明し、意見等を求めた。
【篠宮委員】
 考古学的な調査、民俗資料等については文化財課で取り組んでいると認識しているが、文献資料についてはどのように扱っているのか。
【文化・生涯学習課長補佐】
 文化財課が所管している業務であり、文献に基づく調査等を行っている。
【篠宮委員】
 文献資料は、個人が保存していくことは難しくなっていくので、市としても保存・整理を検討してほしい。
【岡部委員】
 文化にかける市の予算、決算はどのようになっているか。
【文化・生涯学習課長】
 平成29年度の文化振興費の決算額は、4億1,464万4千円。平成30年度の予算額は、4億508万5千円となっている。
【竹本会長】
 かすがい市民文化財団(以下「文化財団」)が行う事業の予算が大きいので、どのように事業費を使っているのかは、文化財団が公表している資料を参照するとわかる。
【文化・生涯学習課長】
 市の文化振興費は、文化財団の事業費に対する補助金も含んでいる。
【岡部委員】
 予算と決算との差が大きいのであれば、どこに原因があるのかを分析する必要がある。
【高橋委員】
 文化財団と市との役割分担の考え方を聞きたい。「あ~とふるマイタウン」事業は市が実施し、文化財団でもアウトリーチ事業を行っている。以前は、文化振興課(当時)は事業を行わず企画等を行い、文化財団が事業を行うという住み分けをしていたと認識している。
 現在、文化・生涯学習課が実施している事業には、どのようなものがあるのか。
【文化・生涯学習課長補佐】
 文化・生涯学習課では、「あ~とふるマイタウン」事業、文化ボランティアに関する各種業務、マスコットキャラクター「道風くん」の管理に関する業務などを行っている。
 大きな役割分担としては、高橋委員が言われたとおり、事業は文化財団、政策的なことや企画などは市(文化・生涯学習課)が行うこととしている。市民メセナ活動支援としての文化ボランティア等の業務やマスコットキャラクターに関する業務は、政策的な意味が大きいものとして市で実施している。
 ご指摘のとおり「あ~とふるマイタウン」事業については、文化財団のアウトリーチ事業と重なる部分もあるため、段階的に文化財団へ移行していくことも検討したい。
【高橋委員】
 文化財団は、設立したころと比べて事業が充実していると感心するが、事業費が黒字になっているわけではなく、市からの補助が入っていると思う。市はどの程度の補助金を支出しているのか。
【文化・生涯学習課長】
 事業費に対する文化財団への補助金としては、約3,500万円を支出している。
【竹本会長】
 国の考え方としては、最近「文化芸術振興基本法」が「文化芸術基本法」に改正され、すでに「振興」の段階ではないという認識であり、地方自治体がそれぞれ文化芸術に取り組んでいるが、文化のプランを策定している市町村は30パーセント程度という状況にある。プランがないと、予算も立てられないし施策も進められないので策定してくださいという流れになっている。
 文化の予算は、インフラ整備や災害対策に比べると、どうしても後回しになってしまいがち。一般会計予算のうち0.2パーセント程度を文化に充てていれば、まあまあ良しと言えるだろう。春日井市は、多いほうだと思う。
 春日井市の文化財団は、全国的に見ても事業も予算も多い。
【文化・生涯学習課長補佐】
 公演に伴う入場料や、文化財団が獲得した助成金等の収入が事業費に占める割合を「自主財源比率」というが、春日井市の文化財団ではおよそ60パーセント台で推移している。その足りない分を市からの補助金で賄っているとイメージしていただきたい。
【保田井委員】
 一般の団体などが施設を利用するときに支払う使用料があると思うが、事業費のなかでどの程度を使用料収入で賄っているのか。事業費は施設管理費を含んでいるのか。
【文化・生涯学習課長補佐】
 事業費と管理費は別だが、市から文化財団へ支払う中には含まれている。
 施設の維持管理については、指定管理者である文化財団が行っているが、軽易な修繕は文化財団、規模の大きい改修などは市というような役割分担をしている部分もある。
 市の会計では、収入と支出は全く別のものなので、使用料収入がどのように事業費に充てられるという言い方では説明できない。
【竹本会長】
 かすがい市民文化振興プランに基づいて事業を展開していく市や文化財団は、会場使用料は減免になるが、一般の団体が施設を使う場合は使用料を負担する。線引きが難しい部分もあるだろうが、音楽連盟のような団体が市の施策に合った活動を行うときには減免することもあるだろう。
【高嶋委員】
 高蔵寺ニュータウンに住んでいると、市役所へのアクセスが非常に悪い。市民会館で良い事業を行っていても、自動車でないと来ることができない。シティバスが通っていない地区もある。バス停まで歩いて15分、シティバスで1時間かかる。運転免許を返納すると、文化事業に参加しづらくなると思う。
【文化・生涯学習課長補佐】
 高蔵寺ニュータウンから市民会館までが遠いという声を聞いたことはある。交通手段については、悩ましい部分があると考えている。
【保田井委員】
 東西に細長い春日井市の宿命と思う。市民音楽連盟が開催するミュージックフェスティバルを今年度は東部市民センターで開催することにしたのだが、参加する各団体から不満の声が上がった。会場が遠いことから参加団体が減った。
【文化・生涯学習課長補佐】
 文化財団では東部市民センターを会場とした事業も行っており、高蔵寺ニュータウンの人は行きやすいと思うが、逆に市民会館の側の人からは遠くなってしまう面もある。市内各所の皆さんに文化芸術を届けられるよう、開催場所を工夫するなどの努力により、アクセスが十分でないところは補っていきたい。
【高橋委員】
 鑑賞する人と演じる人が離れていると感じる。以前、市民会館で若者向けのロックフェスを開催し、何団体かの出演応募があったが、客席はガラガラという状態だった。
 また、絵を描く人が展覧会を開催したりするが、作品は1回だけ展示したらお蔵入りになってしまい、もったいないと感じる。一般の人の絵画にも「ほしい」と感じるものがあるので、作品の貸出制度を検討してほしい。
 保険などいろいろな問題があり困難はあると思うが、創る人と鑑賞する人とのマッチングを図ることができる。文化芸術というのは、美術館などの特別な場所で鑑賞するものだけではない。床の間に絵を飾って楽しむ習慣の現代版と言える。描く人にとっても励みになると思う。
 販売でも良いのかもしれないが、いつも同じ作品が飾ってあると感動できなくなってしまうので、定期的に新しいものと替えていく形が良いと思う。
【竹本会長】
 本物の絵を貸し出すとなると、破損した場合などの問題もあり、かえって高くつくこともある。今は映像配信などもあるが、それでは満足できないかもしれない。
 可能性がある取組としては、美術大学の学生に一定の条件で家庭に飾れる大きさの絵を描いてもらって、販売することが考えられる。1,000円、2,000円でも、買ってもらえれば学生はうれしい。単独の大学と行うのではなく、全国の美術大学に声をかけて春日井市との連携事業として行うというのは、可能性があると思う。
 社会から今後どのような評価を受けるのか、まだわからない若手の芸術家を、作品を購入することで支えることには大きな意義がある。購入されることで、作家のほうも成長、意欲につながる。
【高橋委員】
 実際に取り組むとなると、かなり慎重にならざるをえないが、以前には実施している例があった。その後の状況も調べてほしい。
【文化・生涯学習課長】
 文化財団とも情報交換しつつ、何ができるのか検討していきたい。
【太田委員】
 自分史、書で全国公募を行っているが、よく「なんとか甲子園」など目を引く取組を行っているまちが多くあり、春日井市はおとなしいと感じる。パッと見てわかる、全国の人に知ってもらえる、市民にも興味をもってもらえるような、おおげさなネーミングをするくらいの工夫も必要だと思う。
 自分史については、市内の小中高生からエッセイを募集するなど、子どものうちから自分史にふれるような、年代に合った取組を検討してほしい。
【竹本会長】
 さまざまなご意見をいただいたので、事務局で検討し、できるものは事業に反映してほしい。

(4) 議題(3) その他
 第2次かすがい市民文化振興プランの進行管理について、今後審議会の意見を求めたい旨を説明した。

 上記のとおり、春日井市文化振興審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び委員が署名する。


平成30年10月5日

               春日井市文化振興審議会会長 竹本 義明
               春日井市文化振興審議会委員 高橋 敏明

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