令和元年度第1回春日井市文化振興審議会議事要旨
1 開催日時
令和元年5月13日(月曜日)午前10時から
2 開催場所
春日井市役所12階 大会議室
3 出席者
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[会長]
- 名古屋芸術大学学長 竹本 義明
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[委員]
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春日井市郷土史研究会役員 高橋 敏明
春日井市文化協会会長 犬飼 眞紀子
春日井市民音楽連盟副会長 保田井 善圀
中日新聞春日井支局長 小蔵 裕
春日井商工会議所特別常議員 岡部 清次郎
公募委員 太田 元明
公募委員 高嶋 康子 -
[事務局]
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文化スポーツ部長 上田 敦
文化・生涯学習課長 内藤 純子
文化・生涯学習課長補佐 伊藤 英彦
文化・生涯学習課文化振興担当主査 横谷 朋子文化・生涯学習課文化振興担当主事 鈴木 悠左
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[傍聴者]
-
0名
4 議題
- 第2次かすがい市民文化振興プランの進行管理について
- その他
5 会議資料
6 議事内容
(1) 議題(1) 第2次かすがい市民文化振興プランの進行管理について
資料1及び資料2に沿って、第2次かすがい市民文化振興プランの進行管理の方法について文化・生涯学習課長補佐が説明し、意見等を求めた。
質疑応答があり、進行管理の方法について提案のとおり承認された。
主な意見等については、次のとおり。
【竹本会長】
文化芸術については、数値で表すことが難しい部分がある。文化庁なども冊子を作成しているが、数値目標は書かれていない。行政が文化芸術に対して踏み込んで記述することは、ほとんどない状況にある。
事務局から説明があったのは、一歩進めて、数値目標だけでない部分はどうなのかと評価するもの。
例えば、非常に良い公演があって、観客は半分も入らなかったが鑑賞した人の心の満足はすばらしいものがあったという場合、入場者数のような数値だけで評価してしまうと失敗だったということになってしまう。そうではなく、数値以外の部分も考えに入れて記述し、今までになかった一歩踏み込んだ評価に取り組もうというものだと思う。
このような方向性で良いのか、もっとちがった方法があるのか、ご意見、ご提案をいただきたい。
【高橋委員】
資料2の修正案の「達成度」欄に示されている選択肢には、「3 実施には至らなかったが、検討を行った」「4 実施、検討には至らなかった」というものもある。この3となった場合、ただ「検討した」で終わりなのか、どのような書き方になるのか。
【文化・生涯学習課長補佐】
文化振興プランは10年計画なので、例えば1年目には実施に至らなかった事業があったということは、当然ありうる。実施には至らなかったが検討を行った事業であれば、検討した結果、10年の期間のなかでどのようなスケジュールで実施していくのかということは、報告書に記載し明らかにしなければならないと考えている。
【高橋委員】
成果だけを上げようと思えば、成果を上げられる方法はあるのだろうが、見かけだけ成果を上げた数値がひとり歩きしてしまうと、結果として市民が望んでいない取り組みが進められることにもなりかねない。時代の流れに逆行して、尻すぼみになってしまうことがないような進行管理をしてほしい。
【岡部委員】
資料2の修正案、「達成度」欄の選択肢では、「1 実施し、成果が得られた」から「4 実施、検討には至らなかった」までとなっている。よく市の資料では、達成度の高いものほど大きい数字になっている印象があるので、誤解を招かないかと気になった。
評価については、少ない人数の人が固定的に来場する事業では、評価が良いほうに傾いてしまうのではないか。
【文化・生涯学習課主査】
鑑賞者の満足度は高かったが人数が少なかったという場合、情報発信の方法に良くないところがあったと考えられる。どう情報を発信していくのか、届けるべき人に届いているのかを評価していただきたい。
【文化・生涯学習課長】
達成度の欄の1から4が気になるのであれば、記載方法を検討したほうが良いか。
【保田井委員】
この1から4というのは、評価点ではなく順番だと理解したが、どうか。
【文化・生涯学習課長補佐】
評価点ではない。誤解を与えやすいと思われるので、表記を改めたい。
【保田井委員】
評価については、謙虚に考えられていると思う。市民の目にふれる形で、反省点など見直すべきものは積極的に見直す、審議会の委員に見せて意見を聴く、という姿勢は非常に良いと思う。
【文化・生涯学習課長補佐】
文化振興プランの施策を推進していくなかで、内容が時流に合わなくなってきたとか、プランの前提とした認識に誤りがあったといったことが明らかになるのではないかと考えている。それを審議会で点検・評価していただき、意見をいただきながら軌道修正を図っていきたい。
【高嶋委員】
自分は、来年で創設20年になるエッセイクラブに所属しているが、かすがい市民文化財団が主催するエッセイ講座の受講者数が少ないと感じている。受講者数という数値以外に、エッセイや自分史が市民に根付いていて、文章で自己表現をしたい人がたくさんいて、多くの人の生きがいになっていることを知っていただきたい。
【文化・生涯学習課主査】
エッセイ講座などの受講を経て、自分史サークルで活動されている市民がいる。そういう部分を今後、何らかの形で加味できたらと考えている。
【竹本会長】
自分史は、春日井市が全国に誇る特色ある取り組み。出版したり、演劇として上演したりしているが、将来的には映画製作ということも考えられる。そこまで進んでいけば、もっと市民への展開が進むだろう。
【太田委員】
自分も自分史の活動をしている。かすがい市民文化財団は自分史作品の全国公募を行っているが、一般の応募ばかりで若い人の応募がほとんどない。書道の「道風展」のように、小学生・中学生・高校生の枠を設けたら多くの応募があるのではないか。
【文化・生涯学習課長補佐】
ご意見のように、文化の裾野を広げる取り組みは必要と考える。
【文化・生涯学習課主査】
かすがい市民文化財団では、年配の人以外も応募しやすいように公募自分史のテーマを工夫して、若い人の応募があった。
【岡部委員】
10代の人たちには、どのようにPRするのか。
【文化・生涯学習課主査】
インターネットで情報発信するとともに、全国の図書館、文学館などにチラシを送っており、そのような施設で目にして応募いただいている。
【犬飼委員】
例えば、子どもたちが参加する競書会では、学校の先生や保護者の方々が細かいことまで気をつかっていて、ただ作品を書いて提出するということや作品の数だけでは評価できないことがあると思う。
書に限らず、作品を出させるということは子どもたちの大きな負担になる。子どもたちがどんな思いで書を書いているのかということも、評価に加えられたら良いと思う。
【岡部委員】
私たちの経済会は全国に約4,300会あるが、そこで自分史の案内を行ってはどうか。いろいろな団体に声をかけてみるのは良いのではないか。
【保田井委員】
春日井市は、取り組みは良いが、広報が下手だと感じる。専門の広告代理店を入れることでノウハウを取り入れてはどうか。民間企業と協働し、効果の高い事業などに集中的に資金を投入することが大切なのではないか。
【文化スポーツ部長】
市では、今年度から「シティプロモーション推進室」を設置し、組織横断的に連携して春日井市をプロモーションしていこうとしている。文化の分野でも、連携し知恵を出し合いながら相乗効果を生み出していきたいと考えている。
【岡部委員】
今後は、外国人が訪れることが当たり前の時代になるだろう。外国人に対して日本の文化を良いパフォーマンスで紹介すれば、マスコミにも取り上げられる。市と商工会議所との連携など、「オール春日井」でコミュニケーションを取り、外国人を念頭に置きながら盛り上げていくべきではないか。
【小蔵委員】
報告書の案には、事業の実績や成果を記載するようになっているが、どれだけの予算をかけたのかをここに記載すると、1年目、2年目、3年目と事業費の推移と実績の推移を見比べることで見えてくるものがあるのではないか。
【文化・生涯学習課長補佐】
これから、進捗状況を把握するために、市の各課や関係機関に調査を行う。その際の調査シートに、事業費を記載する欄を設けることはできる。
【文化・生涯学習課長】
詳細な事業費を報告書に書き込むことは難しい。どこまで記載できるか検討していきたい。
【高橋委員】
文化事業に限らず、全ての事業について評価を行い公表すべきだと考える。
【文化・生涯学習課長】
企画政策課が総合計画に基づいて事業を評価し、公表している。各個別計画でも、評価の結果を公表するようになってきている。
【高橋委員】
企画政策課のものは、全庁的、継続的に行っているのか。それを、この文化振興プランの評価の際に転記できるか。
【文化・生涯学習課長補佐】
全て転記して対応することは、難しいと考える。
【高橋委員】
担当課だけの自主評価ではなく、第三者による評価なのかはわからないが、総合計画に基づく評価を受けたうえで文化振興審議会に提案するのか。
【文化・生涯学習課長補佐】
総合計画に基づく事業評価を通して文化振興プランの評価を行うことは考えていない。
【保田井委員】
文化振興プランは、市議会ではどの委員会に関係するものなのか。この評価の結果を、どこかの時点で委員会に報告するのか。
【文化・生涯学習課長補佐】
文教経済委員会に、プランの中間見直しや改定を行う過程で報告を行う。
【竹本会長】
全国の公立文化施設では、外部の文化人などを芸術監督として委嘱しているところもある。例えば、全国的に名の通った書道家を道風記念館の館長に迎えて、今後の方策を打ち出してもらうというのも、ひとつの方法として考えられる。
【文化・生涯学習課主査】
館長ではないが、全国的に著名な方に顧問としてご助言をいただいている。
【犬飼委員】
テレビに出演している人がひとこと言うと、あっという間に広がる。今はそういう時代。全国的に認められるためには、何か方法を考えたほうが良い。
【文化・生涯学習課長】
事務局でも検討し、シティプロモーション推進室とも連携しながらアイデアを出していきたい。
(2) 議題(2) その他
第2次かすがい市民文化振興プランに基づく平成30年度の進捗状況について、新たに承認された進行管理の方法により点検・評価いただくため、改めて審議会を開催していただきたい旨を文化・生涯学習課長補佐から説明した。
上記のとおり、春日井市文化振興審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び委員が署名する。
令和元年6月9日
春日井市文化振興審議会会長 竹本 義明
春日井市文化振興審議会委員 保田井 善圀
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