令和2年度第1回春日井市文化振興審議会議事要旨

ページID 1022808 更新日 令和2年10月22日

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1 開催日時

令和2年9月1日(火曜日)午後2時30分から

2 開催場所

文化フォーラム春日井・2階会議室

3 出席者

[会長]

名古屋芸術大学学長 竹本 義明
[副会長]

春日井市美術協会会長 中村 立強

[委員]

中部大学人文学部教授 篠宮 雄二

春日井市郷土史研究会役員 高橋 敏明

春日井市文化協会顧問 犬飼 眞紀子
春日井市民音楽連盟副会長 保田井 善圀
中日新聞春日井支局長 井上 喜博
春日井商工会議所特別常議員 岡部 清次郎
公募委員 太田 元明
公募委員 高嶋 康子

[事務局]

文化スポーツ部長 上田 敦
文化・生涯学習課長 内藤 純子
文化・生涯学習課長補佐 伊藤 英彦
文化・生涯学習課文化振興担当主査 横谷 朋子

文化・生涯学習課文化振興担当主事 山村一貴

[傍聴者]

0名

4 議題

  1. 第2次かすがい市民文化振興プラン 令和元年度進捗状況報告書について
  2. その他

5 会議資料

6 議事内容

(1) 議題(1)第2次かすがい市民文化振興プラン 令和元年度進捗状況報告書について
 資料1に沿って、第2次かすがい市民文化振興プラン 令和元年度の進捗状況報告書について文化・生涯学習課文化振興担当主査が説明し、意見等を求めた。
 各委員からの意見や質問が出され、事務局案のとおり承認された。

 主な意見等については、次のとおり。
ア 基本目標1、施策1.「幅広い鑑賞機会・文化活動機会の提供」について
【高嶋委員】
 市民美術展覧会に出品しているが、出品料無料の上に、設営等も事務局でやっていただけるので大変ありがたい。
【犬飼委員】
 短詩型文学祭に関わる機会があり、審査員の苦労や出品者の熱意が伝わってきて大変良い事業だと思う。作品展や表彰式では、素晴らしい作品が披露されるが、その後の広がりが難しい。せっかくの素晴らしい事業なので、市民にもっと広まるような取り組みがされても良いと思う。
 
イ 基本目標1、施策2.「次世代の文化活動を担う人材の育成」について
【井上委員】
 鈴掛真氏の作品展は、春日井市内の大学でなく、なぜ名古屋学芸大学と協働することになったのか。
【文化・生涯学習課主査】
 鈴掛氏から自らの活動に大きな影響を与えた母校と行いたいとの強い希望があり、氏の母校である名古屋学芸大学の映像メディア学科と協働することになったと文化財団より聞いている。
【高橋委員】
 文化財団の事業であるが、文芸分野と美術分野においてアウトリーチからワークショップに切り替えた狙いはどこにあるのか。
【文化・生涯学習課長】
 美術部の分野においては、小学校より図工の授業のサポートとなる企画を行って欲しいとの声もあったが、時間割や実施メニューの調整がつかなかったこともあり令和元年度は実施しなかった。令和2年度は小学校向けに4つの美術分野のメニューを用意しており、今後アウトリーチ事業を行う計画である。また、中学校より部活動支援を望む声があった。これについては、各学校に赴くより文化芸術の拠点施設である文化フォーラム春日井で行うことが適当と判断し、文化フォーラム春日井を会場に「みんなの美術部」をスタートさせた。
【太田委員】
 鈴掛氏と学芸大学の展覧会を鑑賞したが、高齢者にとっては難しく、理解ができない部分が大きかった。
【文化・生涯学習課主査】
 文化財団では幅広い分野の文化芸術を鑑賞・体験していただく機会を提供している。そのため、馴染みのある分野だけでなく、あえて新しい分野の事業も行っている。その点は理解いただきたい。
【竹本会長】
 近年教員のオーバーワークが問題になっており、教員の負担軽減や学校外からの部活動支援が話題に上っている。そのため、施策2.で取り上げた内容は、今後さらに重要視していく必要があると考えている。
 また、情報メディアについてだが、地域の学校に出向いている大学の教員より子ども達の情報メディアに対する興味が大変深いと聞いている。メディアアートについても、今後より一層注力すべき分野ではないかと思う。

ウ 基本目標1、施策3.「知りたい人に届く文化情報の発信」について
【岡部委員】
 (2)イに民間情報誌等とあるが無料掲載か、有料広告なのか。経済活性化の効果もあるので「はるる」等には有料記事掲載は行わないか。
【文化・生涯学習課主査】
 大半は無料の掲載記事である。話題性のある情報を提供して記事として掲載していただけるよう工夫している。有料広告については、文化財団の経営上の問題であるが、広告料に見合ったチケット収入が見込めるかどうかを判断材料としていると聞いている。
【篠宮委員】
 情報発信というと、いつどこでどのような催しがあるといったイベント情報を指しているようだが、先の項目にあった道風展のVR展なども重要な情報発信ではないか。自分が関わった平和展の取り組みでは、離れた地域の方からインターネット上のサイトにアクセスいただき、高い評価をいただき新たな可能性を感じた。今後はイベント情報に留まるのではく、文化芸術自体をインターネットを活用して発信していくこともより重要になると思う。
 
エ 基本目標1、施策4.「市民による文化活動支援の推進」について
【井上委員】
 メセナ基金に寄附をいただいた故人はどなたか。
【文化・生涯学習課主査】
 春日井市在住の方であるが、本人の意思もあり、氏名等の公表は行っていない。

オ 基本目標1、施策5.「文化が育つ拠点施設の充実」について
【犬飼委員】
 文化フォーラム春日井の利用は、文化芸術目的しか利用できないのか。
【文化・生涯学習課主査】
 現在は文化芸術目的でしか利用できない。昨年度からの課題でもあり、現在運用方法を検討している。令和3年度からは、まずは文化芸術目的の方を優先的に受付し、次に他の目的の方の予約も受付できるようにしていきたい。
【岡部委員】
 アンケート調査で測定する項目があるが、アンケート調査は何年毎に行うのか。5年ごとの調査では時代にそぐわないのではないか。ケーブルテレビのアンケート機能を使うなどして、もっと短いスパンでアンケート調査を行ってはどうか。
【文化・生涯学習課主査】
 プランの中間年次に進捗状況の検証を行うこととしており、令和3年度にはアンケート調査を行うので、結果をお待ちいただきたい。それ以降のアンケート調査の方法については検討していきたい。
 
カ 基本目標2、施策6.「特色ある文化の推進」について
【太田委員】
 自分史の全国公募があるが、年齢の区分なく審査を行っているので、若年層には厳しいのではないか。年代別に分けて募集すれば、もっと若い層に応募してもらえるのではないか。
【文化・生涯学習課主査】
 自分史は文化財団の事業であるが、ここ1~2年若年層からの応募が増えてきいる。それまでは50歳代以上の方が大部分を占めていたこともあり、年代別の募集は行っていない。今後も幅広い年代の方から出品いただけるようになれば、審査員の先生にご相談して、方法を検討していく必要もあると考えている。
【井上委員】
 春日井まつりの道風平安朝行列の出演者はどのように決めているのか。Kasugaiザ道風(書道パフォーマンス)を見たが大変素晴らしいと思った。市内だけを対象にするのではなく、全国大会を行ってはどうか。
【文化・生涯学習課主査】
 市民活動推進課が担当する事業であるが、道風平安朝行列の出演者は市民から公募し、委員の投票により決定していると聞いている。また、書道パフォーマンスについても春日井まつりの一環として行っている性格上、春日井市が中心とならざるを得ない。昨年度などは名古屋市や岐阜県からもエントリーいただいている。
【中村委員】
 「書のまち春日井」を標榜しているが、コロナ渦もあって先行きに不安を感じる点もある。市民の皆さんに「書のまち春日井」をもっと実感してもらうようなアイディアはないか、委員の方の意見を聞きたい。
【岡部委員】
 「書の甲子園」という催しがあるが、これを春日井市で行うことはできないのか。
【中村委員】
 「書の甲子園」については、以前巡回展を文化フォーラム春日井で開催したことがある。本展は大阪で開催することが決まっているので、本展の誘致は難しい。

【竹本会長】
 近年は大学の数が非常に多くなり、どの大学でも改革が必要となってきている。文系、理系と分野を分けて考えるのではなく、分野を超えて相互の連携が必要な社会となってきている。芸術大学でも、音楽や美術だけでなく、分野を超えて声優やミュージカルといった専攻を設けるなどの改革を行っている。
 「書」についても同じではないだろうか。本来の形を追求することも大切であるが、サブカテゴリーに目を向けると良いのではないか。子ども達の興味をひくような機会を提供するなど方策をとってはどうか。
【太田委員】
 身近に書道が体験できるよう「水書道コーナー」を駅やショッピングセンターなどに設けてはどうか。気軽に書いてもらい写真で送るような取り組みはどうか。
【文化・生涯学習課長】
 現在、公民館などには「水書道コーナー」を設置し、「今月の一文字」として書いた作品を投稿いただき、市のホームページに載せている。駅などでの水書道コーナー設置は今後検討していきたい。
 
キ 基本目標2、施策7.「文化財・伝統文化の保存・継承・活用」について
 特に意見等なし
 
ク 基本目標3、施策8.「分野を超えた連携の推進」について
【岡部委員】
 特記事項に中部大学とより一層の連携が望まれるとあるが、現状でどのように連携しているのか。
【文化・生涯学習課主査】
 85ページにあるように、第九演奏会では長年にわたり大きなご協力をいただいている。また、人形劇フェスティバルでは学生サークルとも協働している。
【篠宮委員】
 自分は中部大学の教員であるが、春日井市と中部大学が連携を結んでいることもあって、様々な連携がされている。今回取り上げられている事業は市が主催するものだが、大学でも地域貢献が大きな課題でもあるので、大学が地域と連携して行っている事業もある。そのあたりのPRも含めて検討する必要があると感じた。本日いただいた意見は大学の地域連携担当部署に持ち帰りたい。
 
ケ 基本目標3、施策9.「文化による地域の活性化」について
【犬飼委員】
 学校施設開放が取り上げられている、グルッポふじとうはこれに該当するのか。非常に良い施設であるという評判を聞くが、どういった位置付けか。
【文化・生涯学習課課長】
 公民館やふれあいセンターは文化スポーツ部の所管であるが、グルッポふじとうはまちづくり推進部のニュータウン創生課の所管となっている。廃校を活用した施設であり、学校施設ではないので、学校施設開放に含めていない。
 
コ (2)プラン全体(計画期間2年目)の評価について
【保田井委員】
 文化振興の分野は大変幅広い。問題は、如何に市民の皆さんに知らしめていくかということだと思う。市民活動を行っている立場としては、報道機関の協力に負うことが大きい。また、市役所の内部及び外部で情報伝達を密にしてもらうことに尽きる。市民、特に納税者にこの現状がどれだけ認知されているのか。また、評価についてだが、コストが分かると事業評価がやりやすい。ただし、この審議会ではそこには踏み込まないので、難しい部分がある。
 現状についての質問だが、文化に関わる市の部署間で連絡調整会議は設置されているのか。また、広報広聴に関する調整会議があるのか。そういった調整の場があるならば、調整の場での情報伝達に努めて欲しい。
【文化・生涯学習課長】
 市には記者クラブがあり、各所属から取材依頼書を提出して報道機関に情報提供している。また文化振興関係の連絡調整会議はない。今後は、各部署との連絡調整に努めていきたい。
【竹本会長】
 本日の意見として、1.市民美術展覧会が市民の文化活動の支えとなっている。2.短詩型文学祭の取り組みは素晴らしいが市民の認知度が低いので、それを高める方策が必要だ。3.前衛的な事業では、年齢によっては理解が難しい部分があるのではないか。4.地元大学との提携はより一層強めるべきである。5.情報の活用は多面的に行っていく必要がある。6.文化フォーラム春日井の施設利用については、制限することなく広く捉えて欲しい。7.アンケート調査については、スピード感を持ってやっていくべき。8.自分史の公募事業は、年齢別に区分してはどうかなどの意見をいただいた。これらの大半は文化財団が事業主体となるものである。文化財団には、本日の審議会とは別に、理事会や評議員会がありそれによって運営している。
 春日井市には文化スポーツ部があり、文化・生涯学習課があるので、組織としては生涯学習との連携に強みがあったり、教育委員会との連携にハードルがあったりすると思う。そういった組織の特徴を踏まえて、他の部署との連絡調整も進めて欲しい。
 全体評価としては、事務局案のとおりで進めたいがいかがか。
【各委員】
 異議なし
【竹本会長】
 本日は多くの意見が各委員から出されたので、それらについては関係部署に伝えて欲しい。
【文化・生涯学習課長】
 各委員からのご意見は、それぞれの担当部署に伝える。今後も他の部署との連携に努めていきたい。
     
(2) 議題(2) その他
 事務局よりは特になし
【高橋委員】
 回答を求めるものではないが一言意見を言いたい。今回の会議では令和元年度の実績について議題としたが、令和2年度の実績はコロナ渦の大きな影響を受けると思われる。このプランは2016年度を現状値とし、2026年度を目標値としているが今後はどうなるのか。このコロナ渦では、人数をより多く集めると良いといった目標設定は難しくなるのではないか。今後このプランの進行管理をどのように行っていくのか大変気になっている。

 
 上記のとおり、春日井市文化振興審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び委員が署名する。

 

令和2年9月29日

               春日井市文化振興審議会会長 竹本 義明

               春日井市文化振興審議会委員 高橋 敏明

7 第2次かすがい市民文化振興プラン 令和元年度進捗状況報告書

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文化スポーツ部 文化・生涯学習課

電話:0568-85-6079
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