春日井市民会館の整備に関する検討委員会(第2回)議事録
1 開催日時
平成23年7月6日(水曜日)午後3時~4時45分
2 開催場所
春日井市役所3階 行政委員会室
3 出席者
- 委員長
- 副市長 中村幹雄
- 委員
- 春日井市民文化財団評議員 浅井栄子
春日井市文化協会会長 石黒一雄
名古屋造形大学・同大学院教授 岡田憲久
春日井市民音楽連盟会長 根本正治
春日井市教育委員会教育委員長 野田芳雄 - 事務局
- 文化スポーツ部長 古屋陽一
文化スポーツ部文化課長 米本洋子
文化スポーツ部文化課長補佐 伊藤美雪
文化スポーツ部文化課主査 稲垣茂幸
4 傍聴者
1人
5 議題
- 市民会館の整備内容について
6 会議資料
7 議事内容
(1)市民会館の整備内容について
- 事務局
- 資料1「他市施設の改修状況」について説明。
質疑等は次のとおり。 - 浅井委員
- 神奈川県小田原市民会館は、耐震補強し、別ホールを新築とあるが、どのようになっているか。
- 事務局
- 当初は、取り壊して別ホールをつくる予定であったが、平成20年の検討会では市民会館の耐震補強を行うこととし、取り壊すということは出てきていない。
- 中村委員長
- これについては、昭和61年当時検討されていたもので、景気もよかったため、新ホールを作る計画をされたのではないか。社会経済状況により新ホールを先延ばしにしたうえで、旧ホールの耐震化も必要と判断されたのではないかと思われる。
- 石黒委員
- 参考例は、本市民会館と平米数が違う。本市民会館では、人命を守る観点から、前回決めた必要部分の耐震補強を行う方向で進めるべきである。そのほか、外観の美観にも気配りし、屋上については雨漏りを止め、天井については張り替え、空調設備を整えるという順序で行ってはどうか。
- 中村委員長
- 只今の意見は、他市の参考例はいろいろ条件が違うが、まず、耐震補強を中心にやらなければならない。それに付随するなかで、設備面をどこまで改修するのか検討していただきたいとの意見でした。その他に、ご意見を伺いたい。
- 岡田委員
- 島根県太田市民会館は20年後に新築をめざすということか。また、千葉県八千代市民会館の耐用年数20から25年は、耐震補強工事後の耐用年数か。
- 事務局
- そのとおりである。
- 岡田委員
- 本市民会館は、耐震補強して何年後かに新築するのか、使い続けるのか。耐震補強して少し外装を変えるのではなく、何年か使い続けるための耐震補強や設備改修をしてはどうか。
- 石黒委員
- 前回の委員会では、コンクリートの耐久年数は50から70年あるので、今は耐震補強し、将来に建て替えるとしたと、私は認識している。
- 中村委員長
- 前回、本委員会において、コンクリート耐久年数は50から60年、市民会館は築45年のため今後15年はもつと思われるため、まずは耐震化して10から15年は使うという方針が決定された。何年か先は建て替えだが、ここで議論の幅を広げると問題がある。本来の議論に入っていきたいので、まだ意見をもらっていない委員の方で質問等があれば伺いたい。
- 根本委員
- この資料は、他の施設の改修についての参考資料だけであるので、本市民会館のことについては問題ないと思う。
- 野田委員
- 先々に建て替えるのであれば何年先に検討するのか、新築できないのであれば総合福祉センターと抱き合わせてはどうかなど、20年先のビジョンを持つべきではないか。更に、場所の問題、金額の問題に加え、利用者の希望も考えなくてはならないと思う。
- 中村委員長
- これまで議論いただいた内容では、先々は新築も考えられるが、当面は耐震補強して10年から15年は使いたいと考える。今回は新築については議論しないが、15年先に新築となると、数年先にはその議論が必要となってくると考えている。
- 事務局
- 前回の委員会で岡田委員から、リユースしてリニューアルオープンすると60から70億円とのご意見があった。市民会館は築45年で、実質の耐用年数を70年と仮定すると残り25年ある。この段階で60から70億円のリユースに投資すると、今後の新築の芽がなくなってしまう。ただ、現段階で100億円支出しての新築は、市としては難しい。一方、耐震補強は必要に迫られている。このため耐震補強の上、新築については長くて20年、早くても15年先の建設を検討の目途と考えている。
- 石黒委員
- 今回は耐震補強改修として進んでいる。新築か否かについては、将来考えてもらえばよい。
- 事務局
- 岡田委員からの提供資料を配布する。
- 岡田委員
- リユース的な改修ができる参考事例である。市民会館は市の重要な位置に存在しており、外観・エコを含めた改修を行うことで、外部に対して発信できると思う。
- 石黒委員
- 美観を損なわない様に改修を考えることは大切で、同意見である。市民会館の付帯基礎はしっかりしているため、防水対策など改修内容を検討していけばよい。
- 中村委員長
- 今後の議論については、15年先の将来を見据えた検討をする。そして今回の改修については耐震補強工事をして外観を考慮しながら改修を検討していくことでよいか。
- 全委員
- 異議なし
- 事務局
- 資料2「春日井市民会館の整備内容」及び「利用者アンケートのまとめ(抜粋)」について説明。
質疑等は次のとおり - 中村委員長
- 「耐震補強工事」「非構造部材改修」については、実施するということで前回決定している。その他の整備検討事項について、本日結論を出すかどうかも含めてご意見を頂きたい。まず、外壁・屋根改修として屋根防水加工と外壁の塗装について、ご意見を伺う。
- 石黒委員
- 雨漏りしてはいけない。ぜひ行ってほしい。
- 岡田委員
- 外壁施工にデザインも含むべき。
- 中村委員長
- では、外壁・屋根改修については、デザインが損なわれないということを考慮した上で実施することでよろしいか。
- 全委員
- 異議なし。
- 中村委員長
- 次に、空調設備改修についてご意見を伺う。
- 根本委員
- 現在、空調設備は順調に稼動しているか。
- 事務局
- 今の空調設備は、40万キロカロリーのボイラーで温めた温水により暖房を行っているが、法令による開口部があるため、客席の広さに対応できていない。しかし、現在の機器に50万キロカロリーのボイラーを追加し、十分な熱量で暖かい空気をおろせば対応できると確認できた。このため、資料内容は温水ボイラーを追加するものである。
- 石黒委員
- 天井裏に入っているダクトに関して、排気口、容量のチェックを提案する。
- 浅井委員
- 前列が特に寒く後列の方は暖かいので、前列を暖かくできれば、対処できるのではないか。
- 中村委員長
- 空調設備については、ダクトの容量、循環等のチェックなども行い、最善の方法で対応していくということでよろしいか。
- 全委員
- 異議なし。
- 中村委員長
- 次に、音響器具の追加について、ご意見を伺う。
- 根本委員
- 利用者は使用可能なマイクのみで対応している。500~600人の入場者のイベントで会館に配備してある8本のマイクの全ては必要ない。 ミュージカル等、大きな行事では多数のマイクが必要になるが、その場合は専門の舞台業者が入り、その業者がマイクを所有しているので問題はないと思われる。
- 石黒委員
- 壊れているものは、直した方が良いと思う。
- 浅井委員
- 通常のイベントで多数のマイクは使わない。稼働している本数で対応している。
- 事務局
- 現在のワイヤレスマイクを更新すると900万円を超える。しかし、携帯電話の周波数不足のため、劇場用周波数を携帯電話へ回し、劇場へは別の周波数を与えるという話が国で出てきている。その場合、更新した機器が無駄になるおそれがある。
- 中村委員長
- 音響器具のマイクは、時期を見据えて今後検討していくということでよろしいか。
- 全委員
- 異議なし。
- 中村委員長
- 次に、イスの改修について、ご意見を伺う。
- 浅井委員
- 椅子は今の状態で15年もつのか。
- 事務局
- 質は良いが、脚部品が製造中止により修理不可能である。今回の改修に合わせて検討いただきたい。
- 中村委員長
- 椅子を大きくした場合、1,000席の確保はできるか。
- 事務局
- 配置にもよるが、メーカー側は椅子の加工により対応するとの事。現在の椅子は肘掛の中心から隣の肘掛の中心までが44センチ、1,000席を確保しても50センチは可能で、6センチは広がると考えている。
- 根本委員
- 1,000席を使う催しは、年間を通じて何件くらいあるのか。
- 事務局
- 平成22年度中については、利用日数が161日あり、1,000席を超えた講演は23件あった。500席、700席、800席、1,000席の公演数は調査し、次回に提示したい。
- 中村委員長
- 市民会館の利用日数、座席の幅、数については、次回の検討とする。
その他、ご意見があれば伺う。 - 根本委員
- 前列2列分の下にはオケピットがあるが今は使えないと聞いている。不要であれば閉鎖した方が良いのではないか。
- 中村委員長
- 専門家の意見を聞いて、次回に事務局の見解を提示する。
- 岡田委員
- 最終的に何億というお金を使うので、必要なことをある方向性に向かってまとめていくことが必要ではないか。その方向性とは、市民が使いやすい施設、デザインによるメッセージ、環境にやさしい資材を使うなど、そういう社会的メッセージをもつことではないか。それが、今回の耐震補強工事に役立つのであり、どういうメッセージを持たせるのか、まとめ方が大切だと思う。
- 中村委員長
- 第1回委員会において、耐震補強に決まった。実施には色々な方法があるが、耐震補強に付随して外壁、屋根改修、空調設備改修なども含め、市の財源や現場の声等も考慮しながら、事務局でまとめ提案する。
- 岡田委員
- プラスアルファだけの話しではなく、どちらの方向性に向けて実施するのかを決めるべきと思う。
- 石黒委員
- 内装的なことについて、たとえば部屋を大きくする等の調整をお願いしたい。
- 中村委員長
- 今までのご意見を整理させていただく。
耐震補強工事と非構造部材改修については行う。外壁・屋根改修は行う。空調設備改修は、状況をチェックして進めていく。音響器具の追加は、時期を見定めて検討する。椅子改修は、運営側と再度調整して、次回に提示させて頂く。その他は、付加価値、オケピットについても次回、再度提示させて頂く。 - 結果
- 市民会館の整備内容について、耐震補強工事、非構造部材改修、外壁・屋根改修については行う。空調設備改修、音響器具の追加、椅子改修については、再度調査し、確認のうえ次回検討委員会で検討することで、委員の了承を得た。次回は、未決定の部分について、どこまで整備するのかを検討予定。
(2)その他
- -
- 次回検討委員会の開催日を調整。
上記のとおり春日井市民会館の整備に関する検討委員会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、委員長及び出席者1名が署名する。
平成23年8月5日
委員長 中村 幹雄
署名人 浅井 栄子
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