平成27年度第3回春日井市地域包括支援センター運営等協議会議事録
1 開催日時
平成28年3月24日(木曜日)午後2時から午後3時30分まで
2 開催場所
春日井市役所南館4階 第3委員会室
3 出席者
- 委員
会長
倉地 一美(春日井市介護保険居宅・施設事業者連絡会)
委員
岩尾 聡士(藤田保健衛生大学医学部地域老年科教授)
服部 敦(中部大学工学部都市建設工学科教授)
大野 貴也(春日井市医師会)
川口 剛(春日井市歯科医師会)
牛田 誠(春日井市薬剤師会)
加藤 鉱明(春日井市社会福祉協議会)
三好 順子(愛知県春日井保健所)
大村 義一(春日井市老人クラブ連合会)
稲垣 高志(愛知県弁護士会)
臼井 留美子(春日井市民生委員児童委員協議会連絡会)- 事務局
健康福祉部 部長 宮澤 勝弘
介護保険課 課長 波多野 正人
課長補佐 長縄 岳康
主査 清水 聡
主査 吉村 典子
主事 伊藤 和代
地域包括支援センターあさひが丘 飯田 由佳
地域包括支援センター春緑苑 水野 雄也
地域包括支援センターじゃがいも友愛 廣野 誠
春日井市社会福祉協議会地域包括支援センター 北畠 真紀
春日井市医師会地域包括支援センター 服部 由枝
地域包括支援センターグレイスフル春日井 松田 京子
地域包括支援センター第2グレイスフル春日井 南谷 梓
地域包括支援センター勝川 佐藤 智香子
地域包括支援センター第2春緑苑 田中 靖久
春日井市社会福祉協議会地域包括支援センター中切 城内 弘子
4 議題
- 地域密着型サービスについて
- 総合事業について
5 会議資料
1.地域密着型サービスについて
2.総合事業について
6 議事内容
1.地域密着型サービスについて
- 清水主査
- 議題1 資料1に基づき説明
- 大野委員
- 地域密着型サービスに移行する3月31日時点で他市の利用者は、利用契約をしていないと同事業所でのサービスが使えなくなりますが、対象者は何人くらいとなるのか把握をしていますか。
- 清水主査
- 今後把握いたします。
- 稲垣委員
- 現時点で契約をしている方に対しては継続して利用ができるとのことですが、再契約をしなければならないのでしょうか。例えば、長期に入院したためいったん契約が切れて、再度利用を行う場合です。
- 清水主査
- その場合については、契約が切れているので移行後の利用はできません。
- 大村委員
- 地域密着型通所介護の条例を改定するということですが、どのような流れで行うのでしょうか。運営推進会議はいつから開催するのでしょうか。
- 清水主査
- 条例の改正については、国の基準に順じ、平成28年度中に改正を行います。また、内容はこの会議の場において報告します。
運営推進会議については、国の基準において義務づけられています。経過措置の期間が1年ありますが、国の基準に従い、平成28年度から各事業所で随時開催されることとなります。
2.議題2 介護予防・日常生活支援総合事業(新しい総合事業)について
- 吉村主査
- 議題2 資料2に基づき説明
- 臼井委員
- 認定を受けるか、基本チェックリストを行うかの判断はどのように行うのですか。
- 吉村主査
- 総合事業が始まると、認定を受けなくてもサービスを利用できるということが大きなポイントであると考えています。しかし、明らかに要介護の状態であると判断できる場合、適切なサービスを受けていただくためにも認定を進める必要があると考えています。その判断は、基本チェックリストも含め、身体の状況や家族の状況等、話を伺いながら、認定が適当であるかどうかを判断いたします。
- 大野委員
- 介護予防・生活支援サービス事業の(1)訪問型サービス、(2)通所型サービスの中で、市の指定法人が行う実施期間が3か月から6か月までのサービスがあります。3か月以上6か月までで契約が終わるということでしょうか。その契約が終わってから、再度契約を行い改めてサービスを継続することは自由ということでしょうか。もしくは6か月を越えずに切るということでしょうか。
短期集中型のサービスについて、報酬単価が違っていますが、実施内容を定めた基 準や把握をどのようにするのでしょうか。
また、住民主体のサービスは、本人が契約することになりますが、利用者が増えてトラブルが起きたときには本人と実施主体のみではなく、市が何らかの形で介在するのでしょうか。 - 倉地会長
- 大野委員より3点質問がありました。事務局より説明をお願いいたします。
- 吉村主査
- 実施期間は、原則は3か月と考えています。利用者の身体の状態等から更に3か月実施することで回復が見込まれる場合には、6か月間の利用となります。それでもなお、サービスが必要な方に関しては、介護サービスの利用が必要な方という可能性が出てきます。サービスを利用している方の状況を見ながら、介護認定が必要であるのか、回復して住民主体のサービスや地域活動に戻っていくことができるのかを見極めていきます。
- 長縄課長補佐
- 短期集中型サービスは、リハビリのイメージです。今までは、介護認定を受けてリハビリのサービスを利用するという流れで、タイムラグが生じる可能性がありましたが、なるべく速くリハビリにつなげる必要性があります。リハビリの目的は、改善して地域にもどることです。短期的な集中のリハビリを行い、長期的なリハビリの必要がある場合は要支援認定を受けサービスを利用し、重度となっているのであれば介護認定を受けサービスをしていくことも考えられます。支援の状態とは、状態が改善しうる状態であると考えています。
- 吉村主査
- 2点目の基準につきましては、それぞれのサービスの基準を制定し、その基準に基づきサービスを提供していきます。
3点目、住民主体のサービスにつきましては、利用者の判断でサービスを利用していただきます。事故があった場合などに備え、運営団体には保険に加入等していただきます。また、苦情相談については、市で対応します。 - 牛田委員
- 地域包括支援センターの委託料について、この金額で十分なサービスが提供できるのでしょうか。金額の根拠をお聞かせください。
- 長縄課長補佐
- 2つの金額設定をしています。基本的には担当地区ごとの高齢者人口7千人を基準としています。7千人以上の地域包括支援センターにつきましては、6人程度の職員数、7千人未満の地域包括支援センターにつきましては、5人程度の職員数で計算しています。金額が多いか少ないかは、難しい問題であります。
今後、どのような形で運営していくのかを考えるにあたり、人員の増員も一つの 方法ですが、コストが伴います。地域包括支援センターは、包括ケアシステムを作りながら、情報収集して、纏め上げる仕組みをつくりあげていくことが求められます。これからつくる住民主体のサービスや色々な事業所とのネットワークの仕組みを作る必要があります。今は外に出て、サービスを提供するという形が多いですが、専門家や地域の方の協力を得ながら地域包括支援センターの業務を運営していきます。
また、地域包括支援センターのシステムを本年度変更いたしました。今までは、 データを地域包括支援センターの職員が打ち込む形でしたが、今後は、委託事業所が打ち込んだデータを地域包括支援センターのデータとして活用できる仕組みが展開できるようにしていきます。事務コストを下げながら対応できる仕組みを整えていくことを考えています。 - 牛田委員
- 記載されている金額は人件費と考えてよろしいでしょうか。
- 長縄課長補佐
- 基本的には人件費です。事業費として、消耗品や研修代等を含んでいます。
- 大野委員
- 新しいシステムに変更ということですが、地域包括支援センターの職員が使用できるパソコンの端末は適当な数なのでしょうか。人件費の総額だけでなく、必要な備品を整えることで、業務の効率があがるのではないでしょうか。
- 宮澤委員
- いただきました意見は、十分承ります。
- 三好委員
- 緩和したサービスと短期集中型サービスの違いについて、緩和したサービス職員として理学療法士や作業療法士等の国家資格を取得していなくてもかまわないということでしょうか。一方、短期集中型のサービスについては専門職が配置され、リハビリのための器具が十分に備わっている施設においてサービスが提供されるということでよろしいでしょうか。
- 長縄課長補佐
- そのとおりです。
- 三好委員
- 短期集中型サービスを展開することができる事業所は、市内にどのくらいあるのでしょうか。
- 吉村主査
- いきいき健康教室という事業を提供していただいている4箇所の法人の他、市内において通所リハビリテーションを提供している事業所、合わせて14箇所の事業所において対応できると考えています。
- 川口委員
- 要支援1、2の扱いについて、もう一度教えていただけないでしょうか。
- 吉村主査
- 要支援1、2の認定については、認定申請をして、該当すれば認定がおります。ただし、介護予防訪問介護及び介護予防通所介護については、認定を受けなくても事業対象者と認められればサービスを受けることができるということがこのたびの大きな変更点です。しかし、2つのサービス以外の福祉用具の貸与、通所リハビリテーション等のサービスについては、今までどおり要支援の認定を受けなければ、サービスを利用することができません。
つまり、介護予防の訪問介護及び通所介護、あるいはその両方のサービスのみを利用する場合は、認定申請をしなくても、基本チェックリストで判断を行い事業対象者としてサービスを受けることができます。 - 川口委員
- サービスの幅が広がったということでよろしいでしょうか。また、それは費用の削減にもつながるということでしょうか。
- 吉村主査
- そのとおりです。予防に早く取り組むことにより、中重度の要介護認定を受ける人が減ると、費用の抑制ができると考えます。早めに予防に取り組み、健康な期間を一日でも長く維持をしていただくことも、総合事業の目的です。
- 稲垣委員
- 住民主体のサービスについて、例えば買い物や料理など地域包括支援センターがコーディネートを行い、サービスを紹介する流れになると思います。サービスの実施主体が市の指定を受けるわけではなく、クオリティコントロールが通常の事業所よりも難しく、質の保証がない事業所を地域包括支援センターがコーディネートしなくてはならないという悩みが現場ででてくるのではないでしょうか。また、当事者の契約ですので、高い金額となるおそれもあります。質の高いサービスを提供できる事業者としてどのように管理していくのでしょうか。
また、介護認定を受けている利用者もサービスを受けることができれば、今まで介護保険の中ではできなかった部分にも対応ができるのではないかと思います。 - 宮澤部長
- 稲垣委員からいただきました意見は、住民主体のサービスを考えていく中で、出てくる課題です。資料には、実施主体は、団体としており、個人が行う事業とは考えていませんが、少なくともリスクは出てくるかと思います。事故も含め、最低限の基準を市において定め、あまり基準を定めすぎてしまうと自由な活動ができなくなるという恐れもありますので、いただきました意見を十分にふまえ、サービスの立ち上げ支援を行っていきたいと思います。
また、現在認定を受けている利用者においても、このようなサービスに移行することができれば、費用の抑制にもつながることを想定しています。 - 南部委員
- 資料の中に、卒業型の介護予防サービスの提供により、実利用人数を増やし所用額の伸びを抑制するとありますが、ここでは利用人数を増やすことを目的としているのでしょうか。
- 吉村主査
- そのとおりです。
- 加藤委員
- 短期集中型サービスについて、目標を立てて評価をしますが、その評価は、目標を立てた方が行うのでしょうか。例えば、目標を立てた人が評価をすることと、市の認定調査員などの第3者の人が評価を行うことでは異なってくると思います。利用する方の状態をアセスメント、評価する人はどのようにお考えでしょうか。
設定した目標を達成できないという結果となれば、認定を受けることになってしまうのではないかと思います。目標を達成しなければ、次に地域にあるサービス等を使えないということを利用者が理解していなければ使いにくいものとなってしまうのではないかという懸念があります。 - 吉村主査
- プランを作成した方が評価を行うことを考えています。理想は、その後、地域の中のサービスで継続して活動ができ、健康が維持できることです。しかし、そのサービス等がなければ家に閉じこもり、心身機能は低下してしまうことも考えられます。今後重要なことは、地域の中にその方が行こうと思う場所を作れるか否かと考えます。
また、第3者の方の評価については、今後の課題とさせていただきます。 - 大村委員
- 地域包括支援センターについて、時々まだ知らないという方がいらっしゃいます。包括や市において、PRを行っているので、知らない人が居ることは驚きでした。いろいろな機関を通して、更なる周知の必要性もあるかも知れません。委員の皆様は、どのように思われるでしょうか。
- 臼井委員
- 一定の年齢の方については地域包括支援センターについて浸透していますが、40代からの方々には浸透されていないと思います。40代からの方は親の面倒を見る世代になってきてい、相談をされるのですが、地域包括支援センターの存在は知られていませんでした。
- 大野委員
- 実際に診療をしていると、ある程度高齢で診療にこられる方には、地域包括支援センターの存在を知らない方が少なからずいます。また、委員が発言されたように介護する年代、40代、50代あるいはもっと若い世代については、知らないでしょう。ですが、その年代の方達は地域包括支援センターを伝えれば、行動は早いです。現実は、なかなか周知されていないかと思います。
- 大村委員
- 事務局から地域包括支援センターの業務について説明がありましたが、この内容をもっと広く周知していただければと思います。
- 倉地会長
- それでは、これで議題2の議論を終了します。
議題は以上ですので、これで会議を終了します。
上記のとおり、 平成27年度第3回春日井市地域包括支援センター運営等協議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長が署名及び押印する。
平成28年5月13日
会長 倉地 一美
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