第2回春日井市食育推進計画策定委員会議事録

ページID 1007039 更新日 平成29年12月7日

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1 開催日時

平成20年3月6日(木曜日)午後2時~午後3時45分

2 開催場所

春日井市役所3階 303会議室

3 出席者

委員
野口忠(中部大学教授)
下村典子(中京短期大学准教授)
鈴木例(春日井市医師会理事)
丹羽一仁(春日井市歯科医師会副会長)
波多野悦朗(尾張中央農業協同組合常務理事)
中島せと(春日井市保育連盟会長)
稲垣康江(春日井市小中学校PTA連絡協議会会長)
宮崎いつ子(春日井市健康づくり食生活改善協議会会長)
鵜飼みね子(公募委員)
瀧澤睦美(公募委員)
事務局

市民経済部参事 西尾義和
農政課長      加藤久佳
同課長補佐    武井仁
同主査       西田勝己
同主任       余語昭仁

欠席者

なし

4 傍聴人

2人

5 議題

  1. 春日井市食育推進計画の基本理念について
  2. 春日井市食育推進計画の目標、基本施策等について
  3. その他

6 会議資料

7 議事内容

  1. 春日井市食育推進計画の基本理念について
    【事務局】
    (資料1「春日井市食育推進計画の基本理念について」を資料に基づき説明)
    【会長】
    理念については、目標や施策などを検討した後に、検討しても良いと思う。先に議題2の施策について検討したらどうか。
    【各委員】
    異議なし
  2. 春日井市食育推進計画の目標、基本施策等について
    【事務局】
    (資料2「春日井市食育推進計画の目標、基本施策等について」を資料について基づき説明)
    【丹羽委員】
    「歯の健康家族コンクール」は父母と子どもが一緒に参加する全国的にもめずらしい春日井市独自の事業と思われる。また、高齢者が寝たきりになるのを防ぐための食生活を営むため、平成20年度から「いきいき健口(けんこう)教室」が開始される。これらを独自の事業として計画に取り入れていったらどうか。
    まもなく、春日井市が作った食べる前の口の運動の「いきいき健口(けんこう)体操」が発表され、オリジナルのDVDも作成される。これも計画に盛り込んでいったら良いと思う。
    最近は、「健康」ではなく「健口(けんこう)」という言葉がよく使われるが、これは歯だけでなく飲み込むこと、おいしく食べることなど範囲が広くなる。目標について「歯を大切にする」ではなく「おいしく食べられる健口を目指す」などにしたほうが広い範疇で考えられるのでは。
    【野口会長】
    高齢者に対する配慮がもう少しあってもよいのでは。低栄養やバランスが崩れている面が多くQOL(Quality of Life 生活の質)のためにも重要なので検討してください。
    【宮崎委員】
    20代の女性でダイエットによる痩せすぎの人が多く、バランスよく食べないといけない。その人たちが家庭に入っても食事に対して興味を持たなくなってしまう。そういったことも入れていって欲しい。
    【鈴木委員】
    思春期の痩せの病気もある。極端に偏るのはよくない。若いときの骨量が骨粗しょう症に影響すると言われている。
    【野口会長】
    一度、食事のリズムが崩れると直すのは難しい。
    【鈴木委員】
    食事のリズムは生活習慣なので、習慣を直すのは実際に難しい。4月からメタボリックの特定健診が始まるが、行動変容を起こすことが一番難しく簡単にはいかないのでは。
    【野口会長】
    食育の目的は、行動を変えていくこと。行動変容についても検討してください。
    【鵜飼委員】
    時期の伝統食として、ひな祭りのおこしもの、ほう葉を使い藁でくるむ6月のちまき、秋の箱寿司等がある。春日井のおこしものは、米粉を使う。箱寿司は木箱で押して作るお祭りの伝統食。春日井以外もあるが地域によって中身が違う。他にも米粉を使った団子があって、醤油をつけて食べる。米を多く食べてもらえるので、子どもたちが食べてくれるようになるととても良い。伝統食を伝えていきたいと思っている。
    【野口会長】
    全国的には営業しなくなった店舗などを利用したコミュニティーレストランというのがあるが、そういう所で時々伝統食を食べられるようなイベントを開催するのもおもしろい。
    【稲垣委員】
    実施している事業に「学校給食試食会での指導」があるが、以前に参加したときは、子どもと同じものを食べるだけで指導はなかったが、現在、指導はどのようにしているのか。
    【事務局】
    学校給食センターから栄養士を派遣し、保護者に指導を行っている。毎年4000食程度を予定している。
    【稲垣委員】
    保護者の方も学校給食試食会に積極的に参加してもらえると良いと思う。子どもと同じ給食を食べると、家に帰ってもそれがまた話題になる。地産地消給食が年8回程度おこなわれているが、そういう時に試食会を行いPRしていくと良いと思う。
    【野口会長】
    中部大学の学食では、最近、産地表示をするようになった。それを、もう一歩進めてフードマイレージを表示したらという話が出ているので、もしかしたらもうすぐ始まるかもしれない。
    【中島委員】
    私たちの保育園では誕生月の園児の親を招いて一緒に給食を食べる取り組みを行っている。指導とまではいかないが、自宅で食べるのと、園で食べることの違いも理解してもらえる。
    公私立の保育園では毎月「のびのびすくすく」という冊子を発行している。2月号では食育を取りあげた。こういうものも食育のPRに有効だと思う。
    園児には、1品食べ終わると次に移る「個食」も見られるので、交互に食べる「三角食べ」も指導している。
    【野口会長】
    昔は、箸の使い方などもいろいろ言われた。
    【中島委員】
    核家族化によって、家庭で、お年寄りからマナーや伝統を受け継ぐことがなくなっている。箱寿司などの伝統も引き継いでいく方法があるとよい。
    【稲垣委員】
    教育委員会のキャンペーンで「早寝、早起き、朝ごはん」というスローガンを掲げた取り組みがある。自分の子どもが小学校のときは、朝ごはんを食べたときにはカレンダーにマークをするという具体的な取り組みがあり、朝ごはんを食べる良い意識付けになった。家庭だけで取り組むことは、なかなか難しいので、そういった意識付けの事業も考えてもらえると良い。
    【野口会長】
    厚生労働省の調査では、朝ごはんを食べる取り組みも効果が出てきているみたいだが、継続できると良い。
    【宮崎委員】
    食生活改善協議会でも、平成20年から、げんきっ子センターの小学生を中心に、朝ごはんを簡単にできるメニューを考えて提示しようと思っている。
    【瀧澤委員】
    ニュースで見たと思うのですが、何も食べないといけないという理由でヨーグルトなどの朝食を提供している学校がある。
    【野口会長】
    海外などの文献を見ると食品が傷まない、腐らないよう保存することなども触れられている。日本では冷凍庫の発達などからあまり問題にされていないが、アメリカの食事バランスガイドなどを見ると必ず「安全に保存しよう」という項目がある。食べ切れなかったものを如何に保存するか、日本ではあまり考えられていない。
    あと、運動について触れられていないのでどのようにするか。食事バランスガイドでも運動が強調されている。「食事」「運動」「休養」をどのように扱っていくかを皆様に考えていただけたらと思う。
    【宮崎委員】
    高齢者の方は、たくさん買ってきても腐らせてしまう。食生活改善協議会のなかでは、食材の使いまわしについても話をさせてもらっている。
    【瀧澤委員】
    実施している事業についての質問ですが、「PTAによる児童を対象としたウィークエンド教室」はどのような事業ですか。
    【事務局】
    PTAの役員で組織している余暇善用委員会が企画運営し、平成18年度は「朝ごはんをつくろう」「料理教室」「親子パン作り教室」などが開催された。
    【稲垣委員】
    PTAの役員が土曜日に集まって、いろいろな事について地域や保護者の方々と活動している。すべてが食育ではなく、体を動かすことなどの教室もある。
    【瀧澤委員】
    イベントを平日に企画しても、働いている方が多いので、顔ぶれが同じになってしまう。「ウィークエンド教室」は、土曜日ということで大変だとは思うが、父母双方が出席できるのでとてもよいことだと思う。
    【鈴木委員】
    地産地消についてですが、給食でどれだけまかなえるのかを調べてもよいのでは。給食の食材の産地をわかるようにしたら、どれくらいが地産地消されているかわかると思う。地産地消の掛け声はかけても難しいことがわかる。
    【波多野委員】
    学校給食の米は、春日井市も小牧市も農協が直接納入したいが、米の安定供給ができないため、JAあいち経済連を通して他の県内産を追加して納入している。学校給食の食材を春日井産でまかなうことは夢のような話である。市内に4か所の産地直売所があるが、現状ではそこへの供給が精一杯だと思う。伝統料理が家庭で継承されていないのと同じようなことが農業でも起きている。昔は農業も親から子へと引き継がれてきたが、今の社会では難しくなっている。
    農協では、物流の改革によって、できる限り農産物を県内で流通しようと考えているが、意外とコストがかかる。量の問題になると思われる。近くから少量を運ぶよりも遠くから大量に運んだほうが最終的にはコストが低くなる。県内で流通させることは簡単そうで難しい。
    【事務局】
    地産地消の範囲やコストなどいろいろな問題があるが、春日井市は都市農業ということで消費地も近く地産地消に向いており、食育推進計画でも地産地消に光を当てていきたい。
    【波多野委員】
    産直部会も10年たって平均年齢が8歳くらい上がっている。去年、農家に対しチラシで産直部会への参加の呼びかけを行い、30人くらい新規を確保したかったが、実際に加入される方はほとんどいなかった。
    【事務局】
    食の安心・安全からみても生産者の顔が見える地産地消は有効である。遊休農地の解消、安心安全、自給率の向上から見ても農業を推進していかなければならない。
    【波多野委員】
    新たに農業に参入してもらうには土地や設備の問題などがある。土地は空いているが、少し耕作するにも初期投資が150万円程度は必要となる。水稲であれば桁がもうひとつ上になる。農業は忙しい時期とそうでない時期の差がある。市民農園のメンバーなど農業に興味のある方に農作業を手伝ってもらう方法などを検討している。
    【中島委員】
    刈谷のオアシスというところで地元の農産物を販売しており、春日井にも4か所そういったところがある。そういったものを市で支援できる方法がないかと思う。名城大学に農学部があるので、繁忙期に学生ボランティアにより農作業を手伝ってもらうのも良いのでは。農業が楽しいという雰囲気を知ってもわないといけない。学生を巻き込んでいくような方法もあると思う。
    【鵜飼委員】
    家の近くに荒れた畑があり、定年された方が借りて楽しんで耕作している。他にも所有者も管理できない荒れた農地があるので、そういったところを気軽に借りて耕作できるようになるとよい。
    【野口委員】
    春日井市の給食で学校独自で作っているのは少ないのか。
    【中島委員】
    保育園は各園で作っているが、学校はすべてセンターで一括して作っている。
    【事務局】
    学校給食はセンター方式で作っているため、地元農産物の量の確保が難しい。センターは4箇所あるので、個々のセンターで地産地消を行う方法も考えられる。
    【野口会長】
    需要の波に関しては、貯蔵庫を利用できればよいのでは。
    【波多野委員】
    貯蔵庫の問題はそれほど費用が掛からずできる。農協にも米の貯蔵庫が空いているので、一時的に利用できると思う。
    【宮崎委員】
    新長期ビジョン(第五次春日井市総合計画)の食育に関わる部分について資料に記載があるが、その方向に行くということでよいか。
    【事務局】
    新長期ビジョンは10年後の春日井のあるべき姿を示している。今回は、現在行っている事業を示したが、今後の食育推進計画策定のなかで、新長期ビジョンを踏まえ、現在の事業の拡大や新規事業を検討していただくことになる。
    【野口会長】
    食育の情報の発信部署がひとつになるようなことも新たに考えて欲しい。業務が市役所の中で分かれるのはよいが、市民がどこへ行ったら良いか分からないようなことがないように、受付や回答の窓口はひとつになったほうがよいのでは。
    新長期ビジョンを委員に配付していただくことはできるか。
    (事務局より「新長期ビジョン概要版」を委員に配付)
    【中島委員】
    概要版のほかに、新長期ビジョンの関連ページの資料も次回までに配付してください。
  3. その他
    【事務局】
    本日、各委員からいただいた意見を取りまとめ、拡充事業や新規事業などを検討していきたい。本日の案もその中で修正していくことになると思う。次回は6月に開催を予定している。
    【稲垣委員】
    理念は次回に検討するということでよいか。
    【野口委員】
    理念については、今日の会議では事務局から案が提示されたが、今後、具体的な施策や事業を検討していくなかで最終的に決定していく。
    今後も皆さんの意見を伺ってバージョンアップしていきたい。意見や気づいたことがあれば、随時、事務局まで伝えて欲しい。

上記のとおり春日井市食育推進計画策定委員会の議事及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、議長及び出席者1名が署名する。

平成20年4月22日

議長 野口忠
署名人 宮崎いつ子

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