安藤邸(第1回都市景観賞)

ページID 1008658 更新日 平成29年12月8日

印刷大きな文字で印刷

安藤邸

主要用途 専用住宅
構造 木造
規模 地上2階
建築面積 155.50平方メートル
延床面積 203.54平方メートル
完成時期 平成9年7月
所在地 東野町7-7-6

地元の住宅が立ち並ぶ地域内で建て替えられた当住宅は、随所に景観に対する工夫がなされています。敷地内に残っている井戸と釣瓶を生かしたアプローチは自然で、好感が持てます。特に敷地北側の道路境界の塀は、瓦葺きしっくい塗りで、住宅の白壁と調和し、道路をはさんだ隣家の塀も同様の仕上げなので、違和感がありません。この塀は高さも低めで、歩行者が歩みを止めて、今では珍しくなってしまった釣瓶に目を向けるのに、ちょうどいいかげんで、住宅を遮へいするのではなく、むしろ生かす働きをしています。また、東側隣地との境界の塀は板に濃色の塗装をかけて、目立たない工夫がされています。
 一般的に、住宅は建て替えるとその部分だけが浮き上がって、付近の家並みとなじまない場合が多いのですが、安藤邸は建物の形状、色彩等が控えめで、近隣の住宅や敷地内に残された蔵や庭木と調和した印象を与えます。古いものを大事に扱い、繕い楽しむ姿勢は評価できると思います。
 まちなみは、時を経て味わいを深めていくものですが、その一部である建築物や工作物も、しっかりしたものは時の流れとともに落ち着きを増していきます。この住宅の数年後を見てみたいと思います。
(吉田 しづ代)

このページに関するお問い合わせ

まちづくり推進部 都市政策課

電話:0568-85-6265
まちづくり推進部 都市政策課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。