令和3年度市政方針

ページID 1024058 更新日 令和3年2月24日

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 令和3年第1回市議会定例会において、伊藤太市長が令和3年度に向けての考え方をまとめた「市政方針」を発表しました。

 ここでは、令和3年度市政方針の全文を掲載します。

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令和3年度市政方針

市長・議長写真

はじめに

 令和3年第1回市議会定例会の開会にあたり、市政運営の基本的な考え方と主要な取組について所信を申し述べます。

 平成18年5月に市民の皆様の信託をいただき、市長としての4期目の任期も残り1年余りとなりました。就任して以来、「行財政改革」や「経済振興」、「市民協働」を市政運営の基盤として、子育て支援を始め、健康の増進や文化・スポーツの振興、都市基盤の整備など、様々な取組に邁進してまいりました。これらは、花や木に例えるならば、春日井という大地に「暮らしやすさ」の種をまき、育てることであります。そして、今では、数々の花が咲き、果実が実っております。また、新たに芽吹いたものや、つぼみとなり、今まさに咲き始めようとするものもあります。これからも、市民の皆様の笑顔と幸せのため、色とりどりの花が咲き誇る「我がまち春日井」をめざしてまいる所存であります。

 さて、この1年は、新型コロナウイルスへの対応が最優先の課題でありました。これまで誰も経験したことがない、世界的な感染の拡大という事態に、いまだ先の見えない状況にあります。このような中、マスクの着用や不要不急の外出自粛など、市民の皆様の自分や大切な人を守る行動には、とても心強く感じております。また、医療や介護の従事者を始め、私たちの生活を支えてくださるすべての方々に改めて感謝申し上げます。

 本市では、「市民の皆様のために今、何が必要か」を熟考し、様々な対策を実施してまいりました。昨年4月に国や県による緊急事態宣言が出された時は、市民の皆様の安全安心な暮らしの確保を第一に考え、保育園や小中学校などにおける感染防止対策や教育支援とともに、水道の基本料金の免除や子育て世帯への支援金の支給など、市独自の生活支援策を実施してまいりました。また、感染症対策を進めながらも、社会経済活動の支援も必要であり、事業者の新たな事業展開や業態転換に加え、春日井商工会議所によるプレミアム付きクーポン券の発行などを支援してまいりました。市民病院においては、新たなPCR検査機器を導入し、春日井保健所と一体となった、迅速に検査を受けられる体制を構築いたしました。

 また、コロナ禍にあっても、「暮らしやすさと幸せをつなぐまち かすがい」の実現に向け、様々な施策を止めることなく進めてまいりました。保育園における待機児童ゼロの継続や民間児童クラブの利用に対する補助の拡充など、保護者が安心して働くことができる環境を充実させてまいりました。さらに、子育て世帯の安心感を一層高めるため、入院における子ども医療費の対象を拡大するとともに、学生医療費の助成を開始いたしました。防災対策については、今後の災害に備え、避難所の備蓄用資器材を充実させるとともに、雨水調整池やポンプ場の整備などの浸水対策を着実に進めてまいりました。都市基盤の整備については、名鉄味美駅周辺の整備がまもなく完了いたします。また、JR春日井駅の南東地区においては、再開発事業が順調に進捗しているところであります。公共施設マネジメントについては、様々な取組を始めており、グリーンパレス春日井では、令和4年2月のリニューアルオープンに向け、大規模改修に着手するところであります。

 本年も、こうした取組を将来の礎とし、「今、そして未来へ」豊かな社会を引き継ぐために、10年、20年、さらにその先を見据え、全身全霊で市政運営に取り組んでまいります。

市政運営の基本的な考え方と取組

 それでは、令和3年度の市政運営の基本的な考え方を申し述べます。

 コロナ禍における自粛生活は、苦しさや不自由を感じる中で、家族や世代を超えたつながりの大切さを、改めて認識するきっかけになったと実感しております。中でも、子どもたちは、その家族だけでなく、地域、さらにはまち全体をつなぐ「鎹(かすがい)」であり、その笑顔は、私たちをやさしく温かい気持ちにしてくれるものであります。子どもたちの健やかな成長を社会全体で支え、見守り、そして喜び合うことができるまちは、誰もが「暮らしやすさ」と「幸せ」を実感できるまちであると考えております。引き続き、子育て支援を軸として、市民活動や文化、産業など、まちに笑顔があふれ、活気が生み出される様々な取組を進めてまいります。

 そして、新型コロナウイルスについては、感染者数が減少傾向にあるものの、依然として予断を許さない状況にあります。引き続き、市民の皆様の命と暮らしを守ることを最優先とし、今後の感染状況や国、県の動向を注視しながら、しっかりと対策を講じてまいります。その上で、本年は、次の3つを市政運営の重点的な視点として、施策を進めてまいります。

 第一に、「子育て世代に選ばれるまちづくり」であります。全国的に少子高齢化が進む中、これまで以上に安心して子どもを産み、育てることができる環境の整備が重要であります。将来にわたり、本市に「住みたい、住んでよかった、住み続けたい」と実感していただける施策を進めてまいります。

 第二に、「新しい生活様式に対応した行政サービスの推進」であります。コロナ禍においては、人との接触機会を減らすことが求められ、デジタル技術の普及により、インターネットを利用したサービスやテレワークが浸透するなど、私たちの日常生活が大きく変化しているところであります。こうした変化に的確に対応するため、様々な手法を検討し、最適な方法により施策を実施してまいります。

 第三に、「にぎわいの創出と経済の活性化」であります。人でにぎわい、活気にあふれるまちは、私たちの生活に生きがいや彩りを与えるとともに、地域経済に活力をもたらすものであります。文化やスポーツ、産業など、様々な分野において、にぎわいや活気を創出するための施策を進めてまいります。

 この1年で、私たちを取り巻く環境は、大きく変化しましたが、「市役所は、市民のための最大のサービス会社である」という考え方は、何ら変わることなく、この変化に迅速に対応し、さらに先を見据え、取り組んでいく必要があります。これまでの価値観にとらわれることなく、柔軟で革新的な発想を持ち、これからの時代に合った最適な方法により行政サービスを提供してまいります。

 それでは、令和3年度の主な取組について、御説明申し上げます。

子育て支援と教育の充実

 はじめに、子育て支援と教育の充実であります。

 本市は、「子はかすがい、子育ては春日井」宣言をし、子育て支援を充実させることで、すべての世代が暮らしやすさを実感できるまちづくりに取り組んでいるところであります。引き続き、妊娠や出産から子どもの自立まで、切れ目なく支援し、安心して子育てができる環境を整備してまいります。

 母子保健事業については、専門職による相談体制の強化や3歳児健診における視覚検査の充実などを進めてまいります。多胎児を育てる家庭については、育児の不安や負担に加え、外出することの難しさから生じる孤立感などに配慮した、きめ細やかな支援が必要であります。妊婦健康診査や訪問相談を充実させるとともに、ホームヘルパーによる家事や育児の支援などを実施してまいります。また、コロナ禍における出産後の子育て世帯の負担を軽減するため、引き続き新生児を対象に給付金を支給してまいります。

 保育環境については、本年、新たに3園の民間保育施設が開園いたします。また、白山運動広場における新たな民間保育施設の整備を支援するとともに、藤山台保育園と高座保育園の建替えに向け、実施設計を進めてまいります。引き続き、待機児童ゼロを堅持するとともに、育児休業に伴う退園の解消に向け、積極的に取り組んでまいります。多様な保育ニーズに対応するため、延長保育や休日保育、特別支援保育の実施園を拡充するとともに、JR春日井駅の南東地区に建設される商業施設において、一時預かり事業を開始いたします。

 グリーンパレス春日井については、大規模改修にあわせ、屋内の子どもの遊び場を整備してまいります。交通児童遊園については、令和5年度のリニューアルに向け、実施設計を進めてまいります。また、子育て支援の一翼を担っていただいている子育て支援団体については、設立費用に加え、運営費用の助成を開始し、活動を支援してまいります。

 小中学校については、長期にわたり施設を活用するとともに、より快適な学習環境を整備するため、校舎や体育館の大規模改修を計画的に実施することとしており、鳥居松小学校のリニューアルに向け、実施設計を進めてまいります。

 学校教育については、一人一台パソコンを始めとするICT機器を日常的に活用し、これまで以上に互いに学び、深め合う授業を推進してまいります。また、教科の専門性を高め、より質の高い授業を行うため、小学校の高学年の授業において、教科担任制を拡充いたします。中学校の部活動については、関係者や学識経験者などで構成する検討会議を設置し、今後のあり方を検討してまいります。不登校対策については、一人ひとりに寄り添った支援を充実させるため、中学校に設置している登校支援室の実施校を拡充いたします。

 学校給食については、令和5年度の供用開始に向け、東部調理場の敷地内において、老朽化した白山調理場に替わる新棟の建設に着手いたします。また、前並調理場と稲口調理場については、統合して建替えることとしており、整備に向けた方向性を検討してまいります。

 放課後の子どもの居場所については、押沢台小学校に子どもの家を開設するとともに、八幡子どもの家と白山子どもの家を小学校の校舎内に移転いたします。西尾小学校区においては、あい農パーク春日井に子どもの居場所を設置いたします。

小野保育園創立50周年記念式典での園児による演奏

小野保育園創立50周年記念式典での園児による演奏

安全安心の確保

 次に、安全安心の確保についてであります。

 南海トラフ地震や気候変動の影響による豪雨など、大規模な自然災害への懸念が高まっております。市民の皆様の生命や財産を守るためには、災害に対する十分な備えが重要であり、主要な公共施設の耐震化をいち早く完了させるとともに、市内各地で雨水調整池や排水路などを積極的に整備してまいりました。さらに、昨年は、地域強靭化計画を策定したところであり、引き続き強くしなやかなまちづくりを推進してまいります。

 浸水対策については、土地区画整理事業にあわせ、熊野桜佐地区では、引き続き雨水調整池やポンプ場の整備を進めるとともに、西部第一地区と第二地区では、雨水の管渠(きょ)や調整池の実施設計を進めてまいります。また、県による八田川の改修と地蔵川のポンプ場の整備については、着実に進捗しているところであります。

 被害を最小限に抑え、自分や大切な人の命や財産を守るためには、自助や共助、公助の連携による地域防災力の向上が重要であります。本年も、防災訓練や講習会を通じて、一人ひとりの防災意識の向上を図るとともに、地域の防災組織を支援し、地域住民による自主的な防災活動を促進してまいります。

 避難所については、感染症対策に万全を期すため、昨年は、いち早く避難所運営マニュアルを見直すとともに、感染防止のための資器材を配備いたしました。本年は、防災倉庫を計画的に増設するとともに、食料や毛布などの備蓄品を充実させてまいります。福祉避難所においては、車椅子対応のマンホールトイレを順次、整備してまいります。

 消防署については、広域的な災害活動の拠点機能を有する施設として移転することとしており、令和6年度の供用開始に向け、実施設計を進めてまいります。また、消防出張所については、円滑で迅速な消防救急活動を行うため、再配置を検討してまいります。

 交通安全については、子どもや高齢者を対象に、自転車用ヘルメットの購入費の助成を開始するとともに、春日井警察署や関係機関との連携による啓発活動を通じ、交通安全意識の向上に取り組んでまいります。

消防出初式

消防出初式

健康の増進と医療、福祉の充実

 次に、健康の増進と医療、福祉の充実についてであります。

 人生100年時代と言われる中、心身ともに健康で充実した生活を送るためには、継続的に健康づくりや疾病予防に取り組むことが重要であります。本年は、健康マイスターなどが地域で活躍できる機会を充実させるとともに、新たに全国健康保険協会と協力し事業所における健康づくりを促進するなど、地域や事業者との連携による取組を進めてまいります。健康診査については、子宮がん検診に子宮頸部エコー検査を追加し、妊娠などに影響を及ぼす可能性のある病気の早期の発見や治療につなげてまいります。

 感染症の予防については、国において新型コロナウイルスワクチンの接種に向けた準備が進められているところであり、本市においても、市民の皆様が、迅速かつ円滑に接種を受けられる、万全の体制を整備してまいります。また、子どもの予防接種については、BCGワクチンの集団接種を、指定医療機関での個別接種に変更いたします。

 市民病院については、地域の基幹病院として、他の医療機関と密に連携し、地域完結型の医療を推進するとともに、救命救急センターとして、24時間体制で高度な医療を総合的に提供しており、市民の皆様から評価をいただいているものと実感しております。さらに高度で専門的な医療を提供するため、ハイブリッド手術室やアレルギーセンター、内視鏡センターなどを備えた新棟の増築を、令和4年度の完成に向け、着実に進めてまいります。

 住民の誰もが住み慣れた地域で生きがいと役割を持ち、互いに支え合いながら、自分らしく活躍できる地域共生社会の実現がますます重要になってまいります。引き続き、地域福祉コーディネーターを活用し、高齢者の買い物や通院などにおける住民主体の支え合い活動を支援してまいります。また、高齢者福祉については、要支援や要介護の認定を受けている一人暮らしの高齢者などの低栄養や口腔機能の低下を予防するため、配食サービスの利用助成の回数を拡充いたします。

 障がい者福祉については、住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らせるように、相談支援体制を一層充実させるとともに、自立に向けた一人暮らしの体験がいつでもできる場や緊急時における一時保護の場を確保し、運用してまいります。また、中切町に移転する第一希望の家については、障がいのある方と高齢者の共生型施設として、本年4月に開所し、障がい福祉サービスを拡充いたします。

 生活困窮者への支援については、引き続き、ハローワークと連携した就労支援などにより早期の自立を促していくとともに、離職などで住居を失うおそれのある方に、家賃の相当額を支給してまいります。
昨今、貧困や社会的孤立、虐待、認知症に加え、8050問題やダブルケアなど、地域における福祉課題が複雑化しております。こうした課題に対応するため、各分野の相談支援機関の連携を強化した包括的な支援体制の構築を検討してまいります。

新たに増築される市民病院の新棟(イメージ)

新たに増築される市民病院の新棟(イメージ)

活力ある地域づくり、人づくり

 次に、活力ある地域づくり、人づくりについてであります。

 区や町内会などの地域団体は、私たちの暮らしに最も身近な存在であり、人と人をつなぐ重要な役割を担う組織であります。コロナ禍であっても、地域のつながりや支え合いのために、感染防止に努めながら、様々な活動に継続して取り組んでいる姿には、頼もしさを感じております。本年も、地域の活動をPRし、町内会への加入を促進するとともに、幅広い世代の方が主体的に活動できるように支援してまいります。また、本市に暮らす外国人が、地域の中で共に安心して暮らすことができるように、町内会などが作成するチラシや文書などの翻訳を支援してまいります。地域住民の交流や学習の拠点である公民館やふれあいセンターについては、幅広い世代の方々が集える場となるように、今後の機能や運営方法などを検討してまいります。

 男女共同参画社会の実現については、社会情勢の変化や新たな課題に対応するため、新かすがい男女共同参画プランを改定いたします。また、DV対策については、様々な状況にある被害者に配慮し、オンラインによる面接相談を実施してまいります。

 文化の振興については、「書のまち春日井」に触れる機会を充実させるため、親子で書を体験できるイベントを開催するとともに、開館40周年を迎える道風記念館では、貴重な作品を集めた特別展を実施いたします。また、新生児の誕生を記念し、市内の書家が揮毫(ごう)した命名紙入りの写真立てを贈呈してまいります。

 スポーツの振興については、新たなスポーツの拠点として整備を進めている朝宮公園陸上競技場が、本年7月にいよいよオープンいたします。全天候型のトラックや、1,000席を超える観客席などを備えた第3種公認陸上競技場として、大規模な大会を誘致し、本市の競技スポーツの発展をめざすとともに、スポーツを通じて、人々の交流や幅広い世代の健康づくりを促進してまいります。

 これまで先人たちが築いてこられた本市の歴史や文化などは、貴重な財産であり、後世に伝えていくことは、私たちの重要な役割であります。市制80周年の刊行に向け、引き続き市史の編さんを進めてまいります。また、郷土館については、関係団体などと協議し、今後のあり方を検討してまいります。

道風記念館での書道教室

道風記念館での書道教室

まちづくりの推進

 次に、まちづくりの推進についてであります。

 本市は、災害に強いインフラや優れた広域交通網を有し、安全安心で快適な住環境が整ったライフタウンとして発展してまいりました。利便性の高い都市基盤や豊かな自然環境など、本市が持つ資産を最大限に活かし、まちと自然が調和した魅力あるまちづくりを進めてまいります。

 鉄道駅は、それぞれの地域の玄関口であり、多くの人が行き交い、にぎわう拠点であります。JR春日井駅については、本年8月の完了に向け、南東地区における再開発事業を支援するとともに、北東地区においては、新たなにぎわいの創出に向け、地元や関係者と協議を進めてまいります。名鉄味美駅については、まもなく駅舎及び駅周辺の一体的な整備が完了いたします。名鉄春日井駅については、土地区画整理事業の進捗にあわせ、駅舎や駅周辺の安全性と利便性の向上に向け、関係機関と協議を進めてまいります。

 高蔵寺ニュータウンについては、この3月に改定するリ・ニュータウン計画に基づき、着実にまちづくりを進めてまいります。JR高蔵寺駅では、地下道及び南口駅前広場の整備に着手するとともに、北口についても、にぎわいや魅力的な空間の創出に向け、整備方針を決定いたします。旧西藤山台小学校施設では、地域と調和した新しい複合拠点とするため、本年6月に生活利便施設を整備する民間事業者を決定するとともに、体育館エリアの新たな活用に向け、実施設計を進めてまいります。

 土地区画整理事業については、熊野桜佐地区や西部第一地区、第二地区において、引き続き事業運営を支援してまいります。

 公園については、朝宮公園で、多目的広場やサボテンをモチーフにした遊具広場の整備に着手いたします。また、落合公園については、皆様に、より親しまれる公園となるように、引き続き民間活力の導入手法などを検討してまいります。潮見坂平和公園については、多様化するニーズに対応するため、令和5年度の供用開始に向け、合葬式墓地の実施設計を進めてまいります。

 道路については、県による北尾張中央道の整備にあわせ、東山大泉寺線の用地取得に着手いたします。鷹来線については、西部第二土地区画整理事業の進捗を踏まえ、設計を進めるとともに、関係機関と協議してまいります。

 無電柱化については、防災や都市景観などの観点から、まちづくりとあわせて検討してまいります。

 水道事業については、送水管の耐震化にあわせ、東神明配水場のポンプ施設に替わり、東山町において新たなポンプ場を建設することとしており、基本設計を進めてまいります。公共下水道事業については、引き続き上条地区において整備を進めるとともに、次期の整備区域を決定いたします。

 空き家対策については、専門機関や関係団体と連携し、空き家のさらなる流通や適正管理を促進してまいります。また、空き家の購入や解体に対する補助に加え、新たに子育て世帯や市外から移住される方への支援を拡充するとともに、地域コミュニティの活性化のために空き家を利活用する団体などに、改修費を助成してまいります。

 市営住宅については、令和5年度の入居開始に向け、下原住宅の新棟を整備してまいります。

 公共交通については、この1月に策定した地域公共交通計画に基づき、快適に移動できるまちをめざしてまいります。本年10月にシティバスの路線を再編するとともに、地域の実情に応じた移動手段を導入し、交通サービスのネットワークを整備してまいります。

朝宮公園に整備する遊具広場(イメージ)

朝宮公園に整備する遊具広場(イメージ)

産業の振興

 次に、産業の振興についてであります。

 我が国の経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、GDPが戦後最大の落ち込みを見せ、依然として予断を許さない状況であります。将来を見据え、春日井商工会議所と連携し、社会経済活動を積極的に支援してまいります。

 企業への支援については、企業活動のさらなる活性化に向け、引き続き中小企業者に対する設備投資費用の助成を拡充いたします。また、新規事業の開始や新製品の販売を支援するとともに、オンラインでの展示会の出展や研修への参加に必要な費用を助成してまいります。春日井インターチェンジ北地区における企業用地の整備については、造成工事の実施設計を進めてまいります。

 本市の地域ブランドであるサボテンについては、市民の皆様に一層親しまれ、愛着を持っていただける様々な取組を進めてまいります。また、新たな需要の開拓に取り組むとともに、販路の構築に向け、検討してまいります。観光やにぎわいの創出については、新たな地域資源を発掘し、書やサボテンなどの既存資源とともに効果的に活用するため、今後の方向性や具体的な取組などを示す計画の策定を進めてまいります。

春日井市の特産品であるサボテン

春日井市の特産品であるサボテン

環境の保全

 次に、環境の保全についてであります。

 かけがえのない地球環境を次の世代へ引き継いでいくためには、一人ひとりが果たす役割が重要であります。エコバッグの利用や地域の清掃活動への参加など、一つひとつの行動の積み重ねが、環境にやさしいまちを創りあげていくものと考えております。本年は、自らの行動が環境負荷の低減に貢献していることを実感できる、わかりやすい目標を設定するなど、今後、本市がめざす環境の姿を示す、次期の環境基本計画を策定いたします。

 家庭ごみについては、引き続き、環境カレンダーやごみ分別アプリを通じて、分別の啓発を進めてまいります。また、充電式電池やスプレー缶などの発火性の高い金属類については、本年10月に指定袋を導入し、ごみ処理の安全性を高めてまいります。クリーンセンターについては、将来におけるごみ焼却量の見込みから、現行の工場体制を見直すこととしており、今後の具体的な整備方針を決定いたします。

 緑化の推進については、引き続き工場などの新増設にあわせて緑地を設置する費用を助成するとともに、新たに市街地や住宅街などの民有地における緑化活動を支援してまいります。

地球温暖化に関する講座

地球温暖化に関する講座

シティプロモーションと行財政運営

 次に、シティプロモーションと行財政運営についてであります。

 シティプロモーションについては、本市が持つ魅力を高め、市内外に戦略的かつ効果的に情報を発信することが重要であります。引き続き、「暮らしやすさ」や「子はかすがい、子育ては春日井」などのブランド力を高め、市民の皆様の本市に対する愛着を深めるとともに、本市への移住や定住を促進するための効果的な手法を検討してまいります。本年は、春日井の魅力をPRする動画などを様々な場面で活用するとともに、市民の皆様に魅力の発信を担っていただくための取組を進めてまいります。公園や子どもの遊び場については、これまでも、都市緑化植物園の遊具広場のリニューアルやあい農パーク春日井の整備など、魅力にあふれ、暮らしやすい生活環境の充実に注力してきたところであります。今後も、グリーンパレス春日井の子どもの遊び場を始め、朝宮公園や交通児童遊園、落合公園などの整備を継続的に進め、本市の魅力のさらなる向上に取り組んでまいります。

 私たちの日常生活においては、デジタル技術が急速に普及しており、行政サービスにおいても、これらに対応した新たな形が求められております。本年は、ICT推進室をデジタル推進課に進化させ、デジタル化に関する組織横断的な施策を企画立案し、推進力を持って取り組んでまいります。職員が迅速かつ効率的にサービスを提供するため、事務作業におけるRPAやAI-OCRの活用を拡大するとともに、情報セキュリティに配慮し、柔軟な働き方ができるテレワークの環境を整備してまいります。また、行政手続きのオンライン申請など、デジタル技術を活用した様々なサービスを検討し、市民の皆様の利便性や満足度のさらなる向上を図ってまいります。

 市政情報の発信については、市民の皆様がこれまで以上にいつでも気軽に情報を入手できるように、ホームページやSNSなどの様々な媒体を効果的に活用することとし、広報春日井を月に1回の発行といたします。

 財政運営については、先行きが不透明な社会経済情勢においても、柔軟に対応し、引き続き健全な財政基盤を維持してまいります。公共施設やインフラ資産については、今後の維持管理や更新に必要な費用を推計するなど、公共施設等マネジメント計画を改定いたします。老朽化が進む本庁舎の東館については、今後の施設のあり方を検討してまいります。また、公共施設の照明については、計画的にLED化を進めることとしており、小中学校の体育館や東部市民センターなどで整備してまいります。

公園でくつろぐ親子

公園でくつろぐ親子

令和3年度当初予算について

 それでは、提案しております令和3年度予算の概要を御説明申し上げます。

 我が国の景気は、新型コロナウイルスの影響により、依然として厳しい状況にあり、本市の歳入についても、市税収入が大幅に減少する見込みであります。一方、歳出では、引き続き増大する社会保障関係費に加え、本格化する公共施設の維持管理や更新、新型コロナウイルス対策、行政のデジタル化などに対応していかなければなりません。

 本市が、将来にわたり、自律的かつ持続的に発展し続けるためには、こうした状況であっても、財政規律を堅持しながら、重要な事業については着実に進めるなど、将来を見据えた施策の展開が必要と考えております。

 本予算については、このような考えのもと、積極的な投資と財政規律のバランスを保ちながら、これまでの価値観にとらわれることなく、事業の必要性や費用対効果を徹底的に精査した結果、

 一般会計 1,094億円
 特別会計  540億4,102万9千円
 企業会計  474億6,196万8千円
 総  計 2,109億 299万7千円

となりました。

 予算の執行にあたっては、収入の確保と経費の削減に取り組み、景気変動リスクにも対応できる健全で持続可能な財政運営に努めてまいります。

むすび

 以上、新年度にあたり、市政運営の基本的な考え方と取組の大要を申し述べてまいりました。

 さて、私たちは今、これまでの自然災害とは異なる、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大という、誰も経験したことのない局面を迎えております。また、コロナ禍をきっかけに、デジタル技術の活用や働き方改革、社会構造の変化などが加速度的に進んでおります。市民の皆様に最も身近な基礎自治体として、こうした時代の変化に乗り遅れることなく、将来をしっかりと見据え、常に一歩先んじて施策を展開していくことが重要であります。

 また同時に、人々の価値観やライフスタイルも大きく変化しております。このような時代だからこそ、顔を合わせれば笑顔で挨拶をするなど、人の温かさや思いやりに直接触れ合うことが、これまで以上に大切であると感じております。人と人をつなぎ、紡がれる絆は、誰もが「幸せ」を実感できる源であり、便利で快適な環境と、人と人とのつながりが調和したまちは、まさに、私がめざす「暮らしやすい」まちの姿であります。

 今後も、国や社会の動きをしっかりと見極めながら、希望と誇りを持って住み続けることができるまちを実現するため、市長として自ら先頭に立ってリーダーシップを発揮し、市民の皆様と一丸となって、新しい時代を果敢に切り拓いてまいります。皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。

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