近現代の書【明治・大正編】
イベントカテゴリ: 祭り・催し 観賞・コンサート(見る・聴く)
開催エリア(中学校区):南部地区(中部・知多・味美)
近現代の書(明治・大正編)
平成31年2月6日(水曜日)から 平成31年4月21日(日曜日)まで
明治10年、清国は東京に駐日公使館を設置し、日本の漢学者・漢詩人と中国の知識人たちとの交流が深まっていきました。そして明治13年には、初代公使何如璋の招きで、楊守敬が多くの拓本資料を携えて来日しました。松田雪柯、巌谷一六、日下部鳴鶴らは、楊守敬から中国の書法を直接学びました。特に北魏時代の碑に残された力強い文字は、日本人にとって新鮮なもので、一躍ブームを巻き起こしました。また、海外への往来が以前より自由になったことで、中林梧竹や宮島詠士など清に渡って書法を学ぶ者もいました。
大正時代になり、従来のものを改革する風潮が起こり、文化の大衆化がすすむ中でも、明治期に蓄積された多くの資料が活用されます。比田井天来は、師匠の手本で学ぶのではなく、古典を直接学ぶ方法論を提唱し、全国を遊歴してその書を広めました。
また、欧化主義政策により西洋の文化が奨励され、日本固有の伝統的美風が失われようとしていました。その反動として日本文化を見直す気運が高まります。仮名の書の世界でも平安朝の仮名書法の復古に力が注がれました。阪正臣、小野鵞堂、大口周魚らがその研究に取り組み、大正期には尾上柴舟が仮名書学の一つの体系をつくりあげました。
時代の流れの中で発展してきた書。明治から現代の書までを、明治・大正、昭和・平成の二期に分けて展示します。2019年5月1日、「平成」から新しい元号に改められるこの機会にぜひご鑑賞ください。
展示品作者
松田雪柯 中林梧竹 長 三洲 巌谷一六 日下部鳴鶴 楊 守敬 西川春洞 北方心泉 前田黙鳳
阪 正臣 大島君川 小野鵞堂 近藤雪竹 丹羽海鶴 山本竟山 渡辺沙鴎 大口周魚 武田霞洞
中村不折 宮島詠士 中村春堂 比田井天来 尾上柴舟 豊道春海 荻原井泉水 川谷尚亭 長谷川流石
高塚竹堂 吉田苞竹 辻本史邑 相澤春洋
展示品の紹介
日下部鳴鶴(くさかべめいかく) 天保9年(1838年)~大正11年(1922年)
比田井天来(ひだいてんらい) 明治5年(1872年)~昭和14年(1939年)
学芸員が初心者向けに展示品の解説をします。事前予約は不要です。お気軽にお越しください。
3月3日(日曜日)、4月14日(日曜日)
各日 午前10時30分から11時まで、午後2時から2時30分まで
- 開催期間
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平成31年2月6日(水曜日)から平成31年4月21日(日曜日)まで
- 開催場所
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1階展示室
関連情報
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