令和4年度第1回春日井市文化振興審議会議事要旨

ページID 1029140 更新日 令和4年7月22日

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1 開催日時

令和4年6月6日(月曜日)午後1時30分から

2 開催場所

春日井市役所・6階研修室

3 出席者

[会長]

名古屋芸術大学学長 竹本 義明

[副会長]

春日井市美術協会会長 中村 立強

[委員]

中部大学人文学部教授 篠宮 雄二
春日井市文化財保護審議会会長 長縄 秀孝
春日井市文化協会会長 山本 博
春日井市民音楽連盟顧問 保田井 善圀
中日新聞春日井支局長 加賀大介
春日井商工会議所常務理事 山田 眞平
公募委員 可徳 亮介
公募委員 白木 智久

[事務局]

文化スポーツ部長 上田 敦
文化・生涯学習課長 田中芳樹
文化・生涯学習課長補佐 伊藤 英彦
文化・生涯学習課文化振興担当主査 横谷 朋子
文化・生涯学習課文化振興担当主事 山村  一貴

[関係者]

公益財団法人かすがい市民文化財団
チーフマネジャー 米本 一成

[傍聴者]

1名

4 議題

  1. 文化振興に関する現状と課題・今後の方向性について
  2. 第2次かすがい市民文化振興プラン改定骨子案について
  3. その他

5 会議資料

7 議事内容

(1) 議題 議題(1) 文化振興に関するアンケート調査結果から見る現状と課題・今後の方向性について

 資料1に沿って、文化振興に関するアンケート調査結果から見る現状と課題・今後の方向性について文化・生涯学習課文化振興担当主査が説明し、意見等を求めた。

 主な意見等については、次のとおり。
 
【篠宮委員】
 施策7・9に関わる文化財の保存・継承・活用のうち、特に保存の部分についてだが、阪神・淡路大震災以降、また近年の西日本豪雨など文化財が災害の被害を受ける事例が多くある。災害時の文化財、資料の保存といった視点が欠けているように思う。
【文化・生涯学習課主査】
 現状では、教育委員会文化財課が所管して文化財の調査や保存を行っている。その中で、地域で保存・継承されてきている文化財・資料を災害から守っていくという体制は不十分な点が多いと思われる。まずは、調査を進めていく中で、資料の価値を地域の中で認識していただき、守っていけるような取り組みができれば良いと考える。委員のご指摘は、担当部署に伝える。
【長縄委員】
 施策1にも関係しており、また施策5についての説明でも触れられていた高齢者など弱者の交通手段の制約についてだが、市の中心域だけでなく、東部地区に文化の拠点施設を整備していく必要もあるとは思うが、やはりシティバスなど交通機関の充実が重要であると思う。文化部門だけではなく、総合的な対策が必要と考えられる。
【文化・生涯学習課長】
 交通機関の問題については、委員ご指摘のとおり総合的な対策が必要となってくるので、担当する部署に伝える。
【竹本会長】
 前回、令和4年3月の審議会で委員の皆さんからご指摘のあった、今後の方向性については、資料1でよくまとまっているように感じた。
 事務局は今の意見の中で、改定案の作成に盛り込めるところは、盛り込んだ形で進めて欲しい。
 
(2) 議題(2) 第2次かすがい市民文化振興プラン改定骨子案について
 
 資料2~5に沿って、第2次かすがい市民文化振興プラン改定骨子案について文化・生涯学習課文化振興担当主査が説明し、意見等を求めた。

 主な意見等については、次のとおり。
 
【加賀委員】
 現行プラン(前期プラン)の改定については、内容を再編成していると思うが、基本的に県の計画の体系に準拠する形で考えたということか。
【文化・生涯学習課主査】
 今回の体系図を改めるにあたって、まず春日井らしさを出したい。続いて、SDGsの精神を取り入れたい。という2点が念頭にあった。その際に県の計画を参考にしたものである。
【篠宮委員】
 資料3の右側部分の基本目標2.(2)で、子ども(親子)との記載があるが、これは子ども単体でなく、なぜ親子とあるのか。子どもの権利条約ではないが、子どもを主体にして考えれば良いのではないか。
【文化・生涯学習課主査】
 令和3年度、文化・生涯学習課では、小学生とその保護者を対象に書を始めとする伝統的な文化を体験するイベントを開催した。これまでは、子どもだけを対象とする事業が多かったが、親子を対象とすることでこれまで以上の成果を得ることができた事業があったことから、子どもだけではなく、親子とした方が良いのではないかと感じて、そのように資料3には記載した。
【文化財団チーフマネジャー】
 文化財団では、数年前から「赤ちゃんのためのはじめての音楽会」というイベントを定期的に開催している。0歳児から参加できるコンサートで、小さなお子さんにも音楽に触れる機会を提供したいという面と、同時に育児に少し疲れている保護者の方に対しても少しホッとできるような時間を提供したいというふたつの目的で開催している。これは、密接不可分なものと考えており、文化芸術事業の現場では、子ども向けの事業も良いが、親子を対象とする事業のニーズも少し高まってきているように感じている。
【文化・生涯学習課主査】
 実際、改定するプランには、「子ども」とするか「親子」とするかは審議会の議論の中で決めていただければと考えている。
【篠宮委員】
 事務局の捉え方、考え方は理解した。
【山田委員】
 今回、体系図のたたき台として示されたものは、基本計画的なものだと思う。先ほど今後の方向性の話があったが、これは誰が主体となってやっていくのか、次の段階で掘り下げて示されるという理解で良いか。その際、おそらく多くが行政が主体となってくるのではないかと思うが、公民連携などは、次の段階で示されるという理解で良いか。
【文化・生涯学習課主査】
 本日お示ししている体系図のたたき台では、主体が誰になるのかは示していない。例えば「…の支援」という場合は、他に主体があって行政がバックアップしていくという意図が含まれる。それ以外については、市が主体となるもの、文化財団が前面で動いていくもの、民間の活動が盛んになるようにと意図しているものがある。それらについては、今回の大まかな体系図だけではなく、細かい点まで事務局で検討して案を作成し、次回以降審議会でご検討いただきたいと考えている。
【山本委員】
 基本目標を変更した案が今回提示された。その中で、「特色ある春日井文化の継承・創造」とあったものが、新たに「春日井文化の創造と継承」に変わっているが、創造と継承の順序に意図があるのか。また、サボテンは含まれないのか。
 2点目として、基本目標3.の「地域の資産を活用した地域力の向上」が、少しピンとこない。産業界と連携した地域の活性化による文化の振興などの方が分かりやすいのではないか。
【文化・生涯学習課主査】
 今回新たに提示した基本目標1.の「春日井文化の創造と継承」では、書のまちや自分史だけでなく、市民メセナ活動や、様々な市民の皆さまの文化活動も春日井文化であると考えている。また、市の拠点施設で生まれた文化が市内全体に広まっていくといった動きも春日井文化だと捉えている。春日井の地で産まれ、育ち、やがて広がり、そして伝えられるという考え方から、創造が先で継承を後にしている。サボテンについては、文化の中心課題ではなく、あくまでも産業や観光、まちづくりに関わるものと考えているので、ここでは、基本目標3.の(3)に含まれる内容と考えている。
 2点目の、地域の活性化の部分であるが、本プランはあくまでも文化に基軸を置いたものであるため、文化をベースに他の産業や観光、まちづくりなどと連携し、協働することで地域力の向上を図ろうとするものである。
【中村委員】
 市民アンケートの結果などを基に、分析して課題をあげ、方向性を示しているもので、資料としてよくまとまっていると思う。加えて、たたき台の比較の部分で、過去がこのようであった、現在はこのようになっている。将来はどのように考えるというものをもっと具体的に、例えば5段階の評価を加えてはどうか。過去・現在の評価をはっきりさせ、過去はどうだった、現在はまだこの状態だが、将来はここを目指すとはっきり示した方が良いのではないか。その方が、今後検討していく上で考えやすいのではないか。
【文化・生涯学習課主査】
 今、中村委員からのご指摘については、資料2の第2章の3節と4節で示している内容となる。こちらでは、文章で示しているので、この部分は「◎」、この施策は「△」といった分かりやすい手法で、現状認識を明示してはいない。こういった記載では、不十分ではないか、改めた方が良いというご意見があれば、修正していきたい。
【中村委員】
 了解した。
【長縄委員】
 先日開催されてきた「木村セツ展」も素晴らしい企画であった。春日井市の文化活動の中で、様々な良い企画が行われて多くの方が足を運んでいるなど、文化フォーラム春日井が拠点になっていると思う。施策の体系をまとめていく中で、文化芸術の拠点という部分で、文化フォーラムをもっと前面に出した方が良いのではないかと思う。
 また、基本目標3.の部分だが、地域の資産という部分について、資産には様々なものがあるので、はっきりと「文化資産」と示した方が分かりやすいように感じた。
【山本委員】
 私も「木村セツ展」に足を運んだが、大変素晴らしい内容だったと思う。非常に多くの来場者があったとの報道も目にしたが、多種多様な文化が春日井に広まっている状況を示している現象だと感じている。非常に素晴らしいことだと思う。他市に全く引けを取らない状態だと思う。それをもっと良くしようということで、このプランの改定があるのだと理解している。一方、文化活動の担い手の高齢化は非常に厳しい状況にある。先ほど、鑑賞のために移動手段が限られてしまっていて厳しいというお話もあったが、活動しているメンバーも活動場所までの移動や、作品を搬入する際の交通手段に困ってタクシーを利用しているような状況である。そういった文化活動の担い手の高齢化に対応するため、人的な支援についても今後の議論の中で触れて欲しいと思う。
【文化・生涯学習課主査】
 本日お配りしている資料2の54ページは空白のままとなっているが、本日いただいた意見を基にするなどして、事務局で原案を作成し、次回7月の第2回審議会で提示したい。
【竹本会長】    
 それでは、事務局は本日の審議会の意見を基に改定骨子案を修正し、改めて審議会に提案して欲しい。
 
(3) 議題(3) その他
【竹本会長】    
 春日井は良くやっているという皆さんの意見を聞くことができた。先ほど、参考資料として愛知県の文化振興計画の概要が示されたが、私自身この県の計画の策定と進行管理に関わってきている。そこで、県は県内の市町村に対して、それぞれ計画を立てるよう促しているが、計画を策定している市町は全体の1/3程度で計画の策定に取り組めていない市町も多い。その中で、どの市町が計画を持っているかと言うと、春日井や小牧市、長久手市、武豊町、刈谷市、豊橋市、東海市など、文化事業が盛んにおこなわれている自治体ばかりである。やはり、計画を持っていないと、文化事業は進まない状況が見てとれると思う。
 春日井市では、まず市の総合計画があってその下に、文化振興のプランや生涯学習の推進計画がある。そして、ここ文化振興審議会で計画や施策の進捗状況について点検評価し、文化財団では理事会があって、ひとつひとつの事業について審議され、進められている。とても良い形で進められていると思う。加えて、市の財政が文化振興をバックアップしてくれているからこそ、豊かな愛知だからこそ、文化事業が推進されている現状がある。
 本日審議いただいた文化振興プランは、一見すると普段の生活とは接点があまりないように感じられるかもしれないが、この計画がしっかりあるからこそ、文化財団はその方針の下で事業を進めていける現状がある。だから、今回の意見は反映してもらい、次回の審議会でも様々ご検討いただければと思う。
【文化・生涯学習課長】
 本日いただいた意見を基に進めていきたい。
 また、今後の予定について、令和4年度第2回の審議会は、7月11日(月曜日)午後1時30分から開催する。また、第3回の審議会は令和4年8月下旬の開催を予定しているので、是非ご出席いただきたい。
 
 上記のとおり、春日井市文化振興審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び委員が署名する。

令和4年6月21日

           春日井市文化振興審議会 会長 竹本 義明

           春日井市文化振興審議会 委員 加賀 大介

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