平成19年度第1回介護予防体操制作委員会議事要旨

ページID 1007045 更新日 令和6年4月9日

印刷大きな文字で印刷

1開催日時

平成19年11月15日(木曜日)午後2時~3時30分

2開催場所

市役所3階行政委員会室

3出席者

委員

中部大学生命健康科学部保健看護学科教授 石井英子
春日井市医師会理事 福井雅子
春日井市歯科医師会常任理事 寺町好平
社会福祉法人サン・ビジョン地域包括支援センター
グレイスフル春日井センター長 鶴田典子
春日井市体操連盟健康体操部代表 安藤由季
春日井市老人クラブ連合会書記 中岡忠
愛知県春日井保健所主任主査 高山弘子
財団法人春日井市市民サービス公社主査 馬嶋敦
春日井市市民病院主査 岡嵜誉

事務局

健康福祉部部長 入谷直賢
健康推進課課長 横地達也
健康推進課副主幹 望月裕子
健康推進課担当主査 水野京子
健康推進課保健師 小酒井真帆

傍聴者

2名

4議題等

  1. 正副会長選出について
  2. 会議の公開について
  3. 介護予防体操(案)について

5会議資料

  1. 平成19年度第1回介護予防体操制作委員会
  2. 春日井市介護予防体操制作委員会委員名簿
  3. 春日井市介護予防体操制作委員会要綱
  4. 介護予防体操(案) 介護予防体操名称(案)
  5. 「春日井よいとこ」及び「わがまち春日井」の歌詞

6議事内容

  1. 正副会長選出
     会長には中部大学生命健康科学部保健看護学科教授の石井英子氏、副会長には春日井市医師会理事の福井雅子氏が選出される。
  2. 会議の公開について
     附属機関等の会議の公開に関する基準に基づき、公開の決定とする。なお、議事録については、議事録等の作成に関する指針に基づき、議事要旨とし、署名人は会長及び副会長とする。
  3. 介護予防体操の制作について
     (ア)内容について
    【水野主査】 今回制作する介護予防体操は、地域における高齢者の介護予防及び健康増進を目的とした体操です。
     他市においては、三重県紀南地区のゆる体操、茨城県利根町のフリフリグッパー体操など行政と市民が一体となって取り組んだものがあります。当市では、介護予防体操制作後に、その普及啓発指導員等を養成し、市民が主体になって体操が継続して実施できることを目標にしています
     介護予防体操(案)には全身用とお口用を制作し、歌詞、動作の写真、説明、ねらいを記載しています。これは、体操連盟健康体操部代表の安藤委員を始めとする体操連盟の皆様が、体操の案を制作しました
     音楽は、昭和53年の市制35周年で制作した「春日井よいとこ」及び「わがまち春日井」の2曲に、全身の体操とお口の体操の2種類を制作しました。ただし、「春日井よいとこ」は盆踊り調で、古い曲調のため、体操には不向きと思いますので、「春日井よいとこ」「わがまち春日井」ともにピアノを用いてリズムを若干変更しました。
    (介護予防体操のデモンストレーションを実施)
    これが、現段階の介護予防体操の制作案となります。委員の皆様からのご意見をお聞きして、より良いものにしていきたいと思います。
    【福井委員】  時間はどれくらいですか。
    【横地課長】  6分程度になります。
    【福井委員】 病院のリハビリテーション内で介護予防体操を事前に実施し検討しました。介護予防の対象となる65歳以上の方は、かなりの体力差がありますので、テンポが速く活動量が多いのではないかという意見がありました。介護を予防するのは足腰が弱っている方々になると思います。
    【横地課長】 体操を実施する際は、参加者の可能な範囲内で実施するように指導します。
    【中岡委員】 今回の体操は動きが連続的で時間が長いです。途中で休憩をとるなどの息抜きが必要です。最後の深呼吸が8カウントで2回だと少ないと思います。
    【安藤委員】 体力がない方は、座った状態で行います。座った状態で足踏みをしたり、足を上げたり手を上げたりする筋トレを実施すれば、体力がない方でも行なうことができると思います。深呼吸は音楽が終わってからも、もう少し追加していただければいいかと思います。
    【馬嶋委員】 体操はビデオ又はDVDを用いたり、実際に実施して普及していくかと思いますが、「右手を上げて」と指導する場合、指導者は左手を上げることになりますが、介護予防体操(案)の資料では、モデルは右手を上げています。実際指導される時はどうしますか。
    【安藤委員】 ビデオの場合は対面になるので、「右手を上げて」と指導する場合は左手を上げるように制作していただく方がいいと思います。
    【中岡委員】 老人会はビデオをお願いします。CDだけでは、すぐに忘れてしまいます。各老人会で集まる場所には、ビデオデッキがありますのでビデオをお願いします。
    【横地課長】 普及方法については、介護予防体操の発表会を開催後に普及するための指導員の養成講座を行います。老人クラブ等に普及することを考えています。その際は、ビデオやCDを用いて指導員による普及を考えています。ご指摘のようにビデオは制作します。
    【福井委員】 ビデオは、前向きの人と後ろ向きの人の2人で行なっていただければと思います。
    【石井会長】 他に体操の内容について意見はありますか。
    【高山委員】 朝のテレビ体操でも座った状態で行うバージョンがあります。体力に応じて座った方でも行える方がいいと思います。また、曲もゆっくりめの方がいいとテレビ体操を見て思います。
    【鶴田委員】 地域包括支援センターでは、低栄養や口腔などの介護予防教室を毎月行っています。理学療法士による体操を行うと盛り上がりますが、以前に演歌で体操を行なったことがあり1番盛り上がりました。動くことができない人でも、座った状態で音楽に合わせて自分なりに体操をしましたが、とても楽しそうでした。曲は千昌夫の「星影のワルツ」や都はるみの「好きになった人」などのテンポの曲で、盛り上がりました。歌ってくださいと指示を出していませんが、全員が声に出して歌えたことがよかったと思います。私も昨日体操をしてみて、途中はそれほど無理な動作はありませんでしたが、終わった時はやったという感覚は残りました。高齢者の方だと下肢が動かない方や肩が上がらない方などいろいろお見えになりますが、できる範囲でやっていただければいいのではないかと思います。
    【岡嵜委員】 今はどこの自治体でも介護予防という講演会や講座を実施していますが、その内容を見ると転倒予防と誤嚥予防になります。今回の「春日井よいとこ」の全身の体操と「わがまち春日井」のお口の体操が中心になるのでとてもいいのですが、転倒予防に関して私の専門性から意見を言いますと、もう少し下肢のトレーニングを入れた方がいいのではないかと思います。1番には下肢のトレーニングの要素が強いのですが、全体的に入れてもいいかなという印象があります。
    【石井会長】 今ここで回答という訳にはいかないのですが、いかがしましょうか。
    【横地課長】 例えば、どのような運動を取り入れればいいのでしょうか。
    【岡嵜委員】 転倒予防ということなので、病院でも自宅でできる運動として大腿四頭筋や腓腹筋のトレーニングを指導します。統計的にも転倒を防ぐことできると結果が出ています。具体的にはスクワットと踵上げになります。対象者によってできる方もできない方もお見えになりますが、座位の姿勢でもそのような動きを入れていただく方がいいかと思います。
    【福井委員】 1人では立位がふらつくためできない場合でも、椅子に座っての座位の姿勢、椅子を支えにしての立位の姿勢、支えなしで立位の姿勢の3姿勢で下肢のトレーニングをしていく方がいいと思います。
    【岡嵜委員】 座った姿勢で足踏みするだけでも十分に効果があり、続けて行なうと私たちでもえらかったりします。
    【安藤委員】 天突きの動きはスクワットの要素を入れており、船漕ぎの動きでふくらはぎを鍛え、腿上げをすることで大腿四頭筋を鍛えることになると思いますが、他にも何かを入れた方がよろしいですか。
    【岡嵜委員】 体操全体を見ると、体操を覚えれる方は下肢にも意識して動くことができますが、覚えられない方は上体の動きに気を取られてしまうかと思います。1番から4番まで上体の動きがすべて変わっていますので、その動きに気を取られてしまうのではないかと思います。
    【安藤委員】 下肢の動きだけをメインに体操をした方がいいですか。
    【岡嵜委員】 もう少し下肢の動きをクローズアップさせてもいいと思います。例えば上肢の動きは1番から4番まで統一することで、簡単に体操を覚えることができると思います。
    【安藤委員】 上下のバランスから言いますと、例えば両手を横に広げた状態でスクワットをしますとバランスが悪く危ないと思います。手を上に上げることで、体全体で踏ん張ることができ、体に力を入れバランスを取ることになります。船漕ぎの動きについても、上体を動かすことが下肢とのバランスを取ることになりますので、上体の動きを統一することはできないと思います。
    【岡嵜委員】 指導の進め方を工夫していただければ、この体操の内容でも対応できるかと思います。
    【安藤委員】 この体操は完成された形になります。実際に指導する時は「今日は足だけのスクワットで、手は腰にあてましょう」とし、参加者が慣れてきたら「手をつけましょう」というように段階を踏んでいく指導になるかと思います。
    【石井会長】 「春日井よいとこ」の全身の体操は、1番の動作を4番まで繰り返すが1箇所のみ違う動作をする体操になります。慣れていない方は1番の動作を4番まで繰り返すことを1週間続け、2週間目は2番の動作、3週間目は3番の動作、4週間目は4番の動作を繰り返すという方法でもよろしいですね。
    【安藤委員】 そうです。
    【石井会長】 体操の内容を特別に変えずに指導を工夫するということでよろしいですね。
    【寺町委員】 この体操の使い方はトレーニングをするためなのか、講演会などの催し物の際に行うものなのかとどちらの目的になりますか。毎回来たときに順番にトレーニングをしていくのか、催し物があるからやってみましょうというのではニュアンスが違ってくるかと思います。
    【横地課長】 限定はしていませんが、集まった場所でなら体操を実施します。使い方は決めていません。
    【寺町委員】 介護予防の中で転倒予防が1つの柱になると思うので、この体操を行なうことは大事なことだと思います。高齢者が演歌などの歌が入った体操する場合や講演会などの途中で行なう場合などは、リラクゼーション的なことも大事だと思います。この体操を筋力向上トレーニングのために行なう場合とでは、目的が違うので、両方を併せた内容になればいいかなと思います。この体操を制作する際、歌が入っているとテンポが合わないということでいろいろ努力されてこの形になったと聞いているが、目的を考えて制作しないと使い方が難しくなると思います。
    【水野主査】 「春日井よいとこ」及び「わがまち春日井」ともに、動きやすい、元気よく、力が入りやすいテンポに調整しました。「春日井よいとこ」は1分間に88拍から96拍、わがまち春日井は108拍から104拍という速さに調整しています。
    【寺町委員】 私たちが考えているよりも高齢者は、ゆっくりとしたテンポで体操をした方がいいのではないかと思います。テンポを調整できるようにピアノで作られた方のはいいと思います。
    【鶴田委員】 地域に出て感じることは、地域にいかに馴染んで楽しんで貰えるかということが1番になります。この体操の使い方は、地域ではいろいろなグループを作り活動している場もあり、ふれあいミニデイや通所デイなどでも準備体操としても活用できるかと思います。専門的なトレーニングも大事になるが、地域では自分の体に合うように楽しんでやっていただくことが大事だと感じます。
    【石井会長】 次に口の体操に移ります。
    【福井委員】 病院のリハビリテーション内で口の体操も事前に実施し検討したところ、言語リハビリの観点からすると、「パパパパ、タタタタ、カカカカ、ララララ」の発声はもう少しゆっくりで長めにした方がいいのではないかという意見がありました。
    【寺町委員】 パタカラの発声は、口の筋肉を使うことになります。「パ」は唇の筋肉を使い、「タ」は舌を上の口蓋に付け、「カ」は舌の根を上の口蓋に付け、「ラ」は舌を巻くことになります。人は物を飲み込む時に、唇を閉じずに飲み込むことはできません。舌を上の口蓋に当てずに飲み込むこともできません。これらの筋肉を鍛えるのが「パタカラ」になります。同じ音を伸ばす訓練もありますが、「パタカラ」の場合は「パパパ」「タタタ」「カカカ」「ラララ」のそれぞれを続けて言えるのが、一般の方は10秒間に平均65回と言われています。高齢者の方は10秒間に少なくとも40回以上は言えるようになることを目的に訓練します。
    【石井会長】 体操の中に、「オー」の発生の際に口元で手を丸めながら下に向かって扇を描くように下ろすというのがありますが、「パタカラ」とは違う訓練になるのですか。
    【寺町委員】 「アイウ」については、前胸部辺りの筋肉を鍛えることになります。「ア」の発声の際は、上肢を上に挙げます。「イ」の発声の際は、上肢を横に広げます。「ウ」の発声の際は、上肢を前に出す方が前胸部辺りの筋肉を鍛えることになります。体操とは違いますが、私たちはこのアイウエオ体操を講演会などの休憩時間などの合間によく行います。これは、座っていても立っていてもできるので、筋肉を鍛えることを考えたら上肢を伸ばす方がいいと思います。
    【安藤委員】 手を伸ばす方がいいですか。
    【寺町委員】  肩こりのことも考えたら手を伸ばす方がいいと思います。私たちは手を伸ばすようにしますが、講演会などの場所のこともあるので、今の案のままでもいいかと思いますが、私たちは手を伸ばすようにしています。
    【安藤委員】 口の形のように手を動かすようにしていますが、実際に指導する際に変更していただければと思います。
    【岡嵜委員】 誤嚥予防のことを考えたら、呼吸筋を鍛えることになりますので、上肢を動かすことが大事になります。
    【寺町委員】 歯科医師会から「ワンワンワン」「ニャンニャンニャン」「ポンポコポン」の箇所は高齢者に対して指導しにくいのではないかという意見がありました。例えば、「ニャンニャンニャン」の動きを手指の第2関節を曲げるように変更しますと、これは歯ブラシを握る動きになります。上半身の力と噛む力との関連があるとも言われていますで、両手を合わせて押したり、引くことで前胸部辺りの筋肉が鍛えられるため口腔機能向上の観点から「ワンワンワン」等の動きより理論的にもいいかと思います。
    頬のマッサージの箇所ですが、次に耳下腺のマッサージとなりますが唾液の分泌を促すためにも唾液腺の中で1番大きい耳下腺をマッサージすることを重点にする方がいいかと思います。
    【石井会長】 寺町委員が言われた箇所の「ワンワンワン」「ニャンニャンニャン」「ポンポコポン」を変更するということでいいですね。また、耳下腺をマッサージする箇所についても再度、修正します。
    では、内容についての審議を終了とし、次に移ります。
    【福井委員】  ビデオを作製する際、説明もナレーション等で入れますか。
    【横地課長】 はい。
     (イ)名称について
    【水野主査】 兵庫県姫路市の「はばたん元気体操」は、2006年のじきく兵庫国体のキャンペーンソングである「はばタンカーニバル」を用いていることから「はばたん元気体操」となりました。三重県紀南地区の「ゆる体操」は、ゆったりとしたリズムで、手足をブラブラ、腰をモゾモゾとした動きをします。その動きが、脱力して体を動かし、心身の緊張をほぐすということから「ゆる体操」となりました。他にも三重県伊賀市の「忍にん体操」、茨城県利根町の「フリフリグッパー体操」、鳥取県鳥取市の「しゃんしゃん体操」などがあります。体操の内容や地域性を考慮した名称になります。
     当市の既存の体操は、すべての市民を対象にした「フレッシュ春日井」、中年程の市民を対象にした「すこやか春日井」があります。今回、制作する介護予防体操は、地域における高齢者の介護予防及び健康増進を目的にしています。そのため、誰でも覚えやすく目的に合うような名称と考えています。
     名称の案としましては、
    「みんなで元気!ハッスル体操!」
    「みんなで元気!光齢体操!」
    「みんなで元気!幸齢体操!」
    「みんなで元気!元気体操!」
    「あなたも私も!ハッスル体操!」
    「あなたも私も!光齢体操!」
    「あなたも私も!幸齢体操!」
    「あなたも私も!元気体操!」
    「はつらつ健康体操」
    「かすがいきいき体操」
    「いきいき春日井」
    「はつらつ春日井」
    などが、現段階の介護予防体操の名称案になる。
    【安藤委員】 名称案のはつらつ健康体操は、はつらつ体操という名称の体操が県の方で作成しており、似すぎていますので避けた方がいいかと思います。
    【寺町委員】 老人会の方々にアンケートを取ってみてはどうでしょうか。私たちが決めるよりも高齢者が馴染み易い名称を選んでいただく方がいいのではないでしょうか。
    【中岡委員】 名称を決めるのは難しいです。
    【横地課長】 公募という方法もありますが時間的に厳しいため、この委員会で決めていただきたいと思います。
    【鶴田委員】 例えば名称案の6の「あなたも私も!光齢体操」の字を見るといいのですが、実際にはこうれい体操と言わないといけないので、どうかなあと思います。
    【寺町委員】 高齢者が光という字や幸せという字を見て、どう思うかは私たちの感覚とは違うと思います。高齢の方々の意見をお聞きしたいと思います。
    【中岡委員】 老人会の加入のために訪問する場合、老人会という言葉に頭ごなし嫌がる場合もあります。内容を説明すると理解いただけるが、老人会や熟年会という言葉は嫌がります。老人会名にはみどり会、年輪会、あかね会という言葉を使い、老人会という言葉は使っていません。
    【寺町委員】 高とか老という言葉は入らない方がいいですね。
    【福井委員】 長生きという言葉はどうですか。患者さんによく元気で長生きしましょうねという話をしています。
    【中岡委員】 元気で長生きという言葉には抵抗はありません。
    【石井会長】 名称についても次回までに決定でいいですね。次回までに他の名称案もあれば考えてくることにします。
    【横地課長】 老人会等を対象にした教室等で聞き取り、次回に報告させていただきます。
    【石井会長】 本日の議題はこれをもってすべて終わります。

上記のとおり平成19年度第1回春日井市介護予防体操制作委員会の議事の経過及びその結果を明確にするために議事録を作成し、会長及び副会長が署名する。

平成19年12月21日

会長 石井英子
副会長 福井雅子

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部 地域共生推進課

電話:0568-85-6364  ファクス:0568-84-5764
健康福祉部 地域共生推進課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。