第2次高齢者総合福祉計画
第2次高齢者総合福祉計画を策定しました
我が国の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は、平成13年に18%を超え、21世紀半ばには35%になり3人に1人が高齢者という超高齢社会を迎えようとしています。本市における平成14年4月現在の高齢者人口は39,813人で、高齢化率は13.6%となっており、全国の水準を下回っていますが、今後、団塊の世代の加齢により急速に高齢化が進行するものと予測されます。
このような状況のなかで、医療費の増大や介護の問題などさまざまな課題が生じています。これらの課題に対応する高齢者の保健・福祉・介護サービスの施策を実現するため、市では、平成11年度に高齢者総合福祉計画を策定しました。
今回、高齢者総合福祉計画の策定と、介護保険制度施行から3年が経過し、地域における介護サービスの浸透や、保健福祉事業の進ちょく状況を踏まえ、社会情勢の変化や新たな課題などに対応するため第2次の計画を策定しました。
第2次高齢者総合福祉計画とは
高齢者の保健と福祉に関する施策全般にわたる老人保健福祉計画と、介護サービスの種類ごとの量の見込みとその確保の方策などについて定める介護保険事業計画を合わせた計画の総称です。
今回の改定には、アンケート調査結果や関係者の実態と意向を反映するとともに、地域の実情に応じた特色を明確化しています。この計画は、春日井市第四次総合計画の基本目標の一つ「思いやりと笑顔あふれるまちづくり」に基づく計画として、高齢者の保健福祉と介護サービスの調和した計画としています。
老人保健福祉計画
高齢者等の介護予防、健康づくり、生きがいづくり、ひとり暮らし高齢者の生活支援などを通して、自立と社会参加を促す高齢者の保健福祉事業全般にわたる供給体制を整備し、総合的なサービス水準の向上を図ります。
介護保険事業計画
介護保険事業に必要なサービスの内容と量を的確に把握し、人格の尊厳と選択の自由を尊重した利用者本位の介護サービスを総合的かつ効率的に提供する体制を整備し、介護保険事業の円滑な推進を図ります。
基本目標
「共に支える『福祉文化の創造』」
基本理念と基本目標
国の高齢者保健福祉施策の計画であるゴールドプラン21の4つの具体的な考え方である「活力ある高齢者像の構築」「高齢者の尊厳の確保と自立支援」「支え合う地域社会の形成」「信頼される介護サービスの確立」を基本理念とし、住み慣れた家庭や地域の中で生き生きといつまでも安心して暮らせる「思いやりと笑顔あふれるまちづくり」をめざします。
また、自助・互助・公助がそれぞれの役割を果たしながら、地域に根ざした個性的な福祉の文化が育まれるように、地域ごとに特色を持った福祉活動を支援し、福祉に対する市民の意識の醸成に努め、世代を超えて共にふれあい、共に支え合うまちとなるように、「共に支える『福祉文化の創造』」を基本目標とします。この目標の実現をめざし、4つの項目(中目標)を掲げ、高齢者の保健福祉と介護サービスの具体的な施策を展開します。
中目標:1生きがいをもって生活できる環境づくり
心豊かに生きがいを持って生活することができるよう、生きがいづくりや社会参加活動を促進します。
地域で安心して生活できるようバリアフリーのまちづくりを進めます。
施策
社会参加活動の推進
生涯学習活動・ボランティア活動への参加促進、文化・趣味活動の仲間づくりの支援など
生きがいづくりへの支援
熟年大学・高齢者学級の充実、スポーツ・レクリエーション活動への参加促進など
人にやさしいまちづくりの推進
道路、公共施設のバリアフリー化を推進、高齢者向け住宅の整備促進、移動支援の充実など
地域福祉活動の促進
世代間交流活動の推進、老人クラブ活動の推進など
中目標:2健康で自立した生活の支援
一人ひとりが、自覚を持って健康づくりに取り組むことができるような支援を進めます。
健康教育、健康診査などの拡充に努めるとともに、保健・福祉の分野がそれぞれ連携し、介護予防に関する情報の提供や各種施策の積極的な推進に努めます。
施策
保健事業の推進
訪問指導の充実、健康教育の推進、健康相談の開催など
健康づくりへの支援
健康ウォーキングの促進、高齢者向け健康講座の開催など
介護予防の推進
情報提供と相談・指導の推進、いきいき健康講座の開催、ふれあいデイサービスや機能訓練の充実など
痴呆予防の推進
情報提供と相談・指導、痴呆予防教室の充実
生活支援サービスの推進
居宅・施設サービスの充実、「食」の自立支援と給食サービスなど
ひとり暮らし高齢者等への支援
訪問調査・指導の実施、ゆーあい訪問など
中目標:3安心して暮らせる介護サービスの推進
介護が必要になっても、その状態に応じ、安心して自立した日常生活を継続できるように介護保険事業の円滑な推進に努めます。
サービスの質の向上、介護者への支援、要介護者の生活支援の充実に努めます。
施策
介護保険事業の円滑な推進
情報提供の充実、適正な認定審査、低所得者支援など
介護保険以外の居宅生活の支援
緊急時対応型ショートステイ、訪問理美容サービスなど
外出・移動のための支援
外出支援サービス
痴呆性高齢者の介護支援
痴呆性高齢者相談、痴呆性高齢者家族介護教室など
介護者への支援
介護家族の健康教室と健康相談の実施、家族介護者交流会、家族介護者リフレッシュ事業など
苦情処理と権利擁護の推進
介護相談の充実、権利擁護体制の整備など
中目標:高齢者福祉の総合的な推進
高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、市民、福祉関係団体、ボランティア、関係機関などとの幅広い協働と連携で、保健、福祉、介護の総合的な推進に努めます。
また、情報提供と相談体制の充実に努め、地域で連帯し互いに助け合う地域福祉を推進し、高齢者を支える環境づくりに努めます。
施策
多様なサービス提供主体との連携
ボランティア・NPOとの連携、保健・医療・福祉・介護の連携の強化、介護サービス事業者との連携
情報提供と相談体制の充実
情報ネットワークシステムの活用、在宅介護支援センターなどの活用、広報・啓発活動の充実など
地域のネットワークの構築
在宅介護支援センターの拡充、地区社会福祉協議会などの地域福祉活動支援
計画の推進体制
連携体制の強化、計画の推進など
介護保険事業の見込み
介護保険事業の推計を行い、介護サービスの見込量、給付費及び保険料基準月額は、次のようになりました。
高齢者人口及び要介護等認定者の推計
(単位:人)
区分 | 基準時点 | 平成14年 | 平成15年 | 平成16年 | 平成17年 | 平成18年 | 平成19年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
総人口 | 292,962 | 295,236 | 297,725 | 300,025 | 302,325 | 304,625 | 306,925 |
高齢者人口 | 38,681 | 40,939 | 43,142 | 45,393 | 47,641 | 50,236 | 52,830 |
前期高齢者(65歳~74歳)人口 | 24,597 | 25,998 | 27,389 | 28,823 | 30,256 | 31,711 | 33,166 |
後期高齢者(75歳以上)人口 | 14,084 | 14,941 | 15,753 | 16,570 | 17,385 | 18,525 | 19,664 |
高齢化率(%) | 13.2 | 13.9 | 14.5 | 15.1 | 15.8 | 16.5 | 17.2 |
要介護等認定者 | 4,294 | 5,025 | 5,522 | 5,838 | 6,136 | 6,475 | 6,815 |
(注)基準時点は平成13年10月、各年10月時点
保険料基準月額
第2期(平成15年度から17年度)の介護保険給付費の総額は約255億9100万円となります。第1期(平成12年度から14年度)で積み立てられた準備基金のうち、4億円を取り崩し、第1号被保険者の保険料基準月額を2,996円としています。
給付費の推計と保険料の基準月額
(単位:千円)
区分 | 平成13年度 | 平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
施設サービス | 2,823,607 | 3,722,271 | 4,119,096 | 4,696,063 | 5,285,690 | 5,924,022 |
居宅サービス | 2,659,072 | 3,696,691 | 3,906,766 | 4,061,804 | 4,246,334 | 4,421,242 |
その他 | 344,922 | 436,745, | 463,322 | 487,955 | 517,875 | 550,419 |
合計 | 5,827,601 | 7,855,707 | 8,489,184 | 9,245,822 | 10,049,899 | 10,895,683 |
第1号被保険者保険料基準月額 | 2,759円 | 2,996円(基金から4億円取り崩し) | - | - |
(注)その他は、居宅介護支援費給付額、福祉用具購入費給付額、住宅改修費給付額、高額介護サービス費給付額、審査支払手数料の合計額です。
サービスの目標量
施設サービス
(単位:人)
サービスの種類 | 平成14年度見込み | 平成19年度目標量 |
---|---|---|
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) | 333人 | 720人 |
介護老人保健施設 | 395人 | 561人 |
介護療養型医療施設 | 131人 | 278人 |
居宅サービス
単位:回(週当たりの回数)人(定員の人数)
サービスの種類 | 平成14年度見込み | 平成19年度目標量 |
---|---|---|
訪問介護(ホームヘルプサービス) | 3,143回 | 4,058回 |
訪問入浴 | 207回 | 265回 |
訪問看護 | 410回 | 523回 |
訪問リハビリテーション | 48回 | 63回 |
居宅療養管理指導 | 4,803回 | 5,844回 |
通所介護(デイサービス) | 1,929回 | 2,537回 |
通所リハビリテーション(デイケア) | 1,056回 | 1,498回 |
短期入所生活介護(ショートステイ) | 62人 | 142人 |
短期入所療養介護(ショートステイ)※不定床 | 28人 | 52人 |
痴呆対応型共同生活介護(グループホーム) | 54人 | 189人 |
特定施設入所者生活介護 | 0人 | 58人 |
(注1)居宅療養管理指導は、6か月あたりの回数です。
(注2)短期入所療養介護(ショートステイ)は定員が定められないサービス提供であるので、実際の利用状況の人数です。
高齢者総合福祉計画 本文
- 表紙 (PDF 12.8KB)
- 目次 (PDF 34.4KB)
- 1章及び2章 (PDF 335.9KB)
- 3章の1 (PDF 197.2KB)
- 3章の2 (PDF 292.1KB)
- 3章の3(1) (PDF 587.7KB)
- 3章の3(2) (PDF 253.4KB)
- 3章の4 (PDF 230.9KB)
- 高齢者保健・福祉サービスの全体像 (PDF 93.6KB)
- 資料1・2 (PDF 123.4KB)
- 資料3 (PDF 602.6KB)
- 資料4 (PDF 234.3KB)
関連情報
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