環境分析センターってなにしてるの?~水質分析編~
環境分析センターは、市内の大気や水の汚れ具合を測定する施設として設置され、平成8年に現在の場所に移転しました。
当施設では、有害大気汚染物質や悪臭の測定、河川水、地下水、事業場排水など水質の測定を行っています。
今回は、環境分析センターで行っている水質分析の一部を紹介します。
環境分析センター内には、環境測定を行うための様々な分析機器や資材が設置されています。
市内の環境を正しく把握するため、技術の向上を図りながら業務に取り組んでいます。
水質分析
BOD(生物化学的酸素要求量)
有機物による水の汚さを示す指標です。
微生物が汚れを分解するときに、水中の酸素を消費します。
5日間で水中の酸素がどれだけ消費されるかを測定することで、BODの値を算出します。
検体(測定したい水)を充填したふらん瓶を作製し、20℃で5日間保存し、測定を行います。
結果が分かるまで5日間必要となるため、様々な汚れ具合を想定し、多段階に希釈を行い、多数のふらん瓶を準備します。
COD(化学的酸素要求量)
有機物による水の汚さを示す指標です。
水中の汚れを薬品により分解し、その際に消費される酸素の量を測定することでCODの値を算出します。
薬品として過マンガン酸カリウムを用いて、100℃で30分間加熱した後、消費した酸素量を測定します。
酸素の消費量を測定するために、加熱後の試料に、薬品を滴下します。
滴下した薬品の量からCODの数値が得られるため、1滴1滴、滴下したときの色の変化を観察しながら測定を行います。
SS(浮遊物質量)
水中に浮遊している物質の量を示す指標です。
あらかじめ重さを計ったろ紙に試料を通水し、105℃~110℃で乾燥して重さを計り、SSの数値を算出します。
吸引ポンプで吸いこみながら、ろ過を行います。
全窒素・全りん
河川の富栄養化の原因となる水の汚さを示す指標です。
窒素・りんは、さまざまな化合物の状態で存在しているため、高温高圧で分解してから、薬品により発色させて測定します。
発色の様子から数値を算出するため、分光光度計と呼ばれる分析機器を用いて、発色具合を測定します。