令和4年度第1回春日井市いじめ・不登校対策協議会議事要旨

ページID 1030448 更新日 令和6年1月10日

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1 開催日時

令和4年6月8日(水曜日)  午後3時から午後4時20分

2 開催場所

春日井市役所9階 教育委員会室

3 参加者

委員

願興寺礼子

森 尚子

若杉祐子

内藤 昇

丸山聖司

高橋 純

野口幸久

𠮷田 眞

吉田啓介

杉浦 誠

三浦 亮

鈴木幸子

教育長
水田博和
事務局

大城達也

加藤喜英

石川和男

津谷英子

山口千夏

上野陽介

堀江侑帆

4 欠席者

委員

山口 力

長濱浩昭

5 議題

(1)令和3年度いじめ・不登校対策協議会事業報告

   令和4年度いじめ・不登校対策協議会事業計画

(2)いじめ・不登校についての状況報告及び意見交換

6 会議資料

7 議事内容及び決定事項

(1)令和3年度いじめ・不登校対策協議会事業報告及び令和4年度いじめ・不登校対策協議会事業計画

【事務局】 
 事業報告及び事業計画について説明。
【委員】
 事業報告の中で「不登校者数」及び「学校復帰者数」について説明があったが、学校復帰者数」とはどのようなものか。
【事務局】
 学校復帰者数については、「30日以上の不登校者数」で計上されている者の内、同一年度内に学校復帰した者について計上している。
【会長】
 令和3年度において不登校者数が急激に増加しているが、どのような要因が考えられるか。また、説明内で不登校の子や保護者がいずれの相談機能にもつながっていない場合があるとの話があったが、どのような状況か教えてほしい。
【事務局】
 不登校者数の増加については、コロナ禍の影響は大きいと考えている。学校行事の減少や部活動の制限等、子どもが我慢を強いられる場面が増える一方で努力の成果を発揮できる機会は減少しており、モチベーションの維持が難しくなっていることが考えられる。
いずれの相談機能にもつながっていない事案については、自宅から全く出ることができていない場合や、保護者の受け入れ拒否により支援につなぐことが難しい状況がある。
 

(2)いじめ・不登校についての状況報告及び意見交換

【事務局】 
  資料に基づき説明
【会長】
 家庭教育コーディネーターの不登校対策の取り組みについて教えてほしい。
【委員】
 不登校対策のひとつとしてホームフレンド活動があり、ボランティアの大学生と家庭教育コーディネーターがペアで家庭訪問し、自信をつけさせたり前向きな気持ちにすることを目標とした励まし活動を実施している。現在は男女各1名の学生が活動に参加してくれている。
 また、SSWや登校支援室の担当者との連絡会を定期的に行い、ネットワークづくりをすすめている。実際に、SSWからの情報提供でホームフレンド活動がスムーズに行えたり、ホームフレンド活動をきっかけに中学校入学後に登校支援室への登校につながる等の効果がみられている。
【会長】
 いじめ・不登校相談室に寄せられる相談について、最近の傾向や特徴について教えてほしい。
【委員】
 昨年度は一昨年度と比較すると相談件数が約2倍となっているが、一昨年度の件数が少ないのは、コロナ禍で誰もが学校に行くことができない状況にあったことから、保護者が不登校の不安を感じにくかったためではないかと考えている。
 子どもからの相談では、友人関係と学習に関するものが多く、学校へ行く目的を見つけられない等の相談内容もある。保護者からの相談では、進学や将来への不安によりネガティブな考えが強まっている場合が多いため、保護者の不安に寄り添いながら、進路の選択肢は多様化しており焦る必要はないことを伝えている。
 いじめの相談については、学校への不信感が募っている場合が多い。学校内の相談窓口を誰にすると良いか、寄り添いながら提案するようにしている。
【会長】
 登校支援室の活用状況や子どもたちの様子について教えてほしい。
【委員】
 令和3年度は中学校6校に設置されていたが、今年度から中学校15校で運営を開始し、「心の居場所」としてエネルギーを充電できる場所となっている。コーディネーターを中心に教員、指導員、支援員等がチームとなり、学校に来れていない生徒や教室で過ごすことに抵抗がある生徒等の支援を行っている。
【委員】
 登校支援室の利用者数については日毎に変動はあるが、15校全体で約130名に利用を促し、内70名程度が定期利用できている状況である。不登校の理由は様々だが、登校支援室でエネルギーを取り戻す様子がみられ、有意義であると感じている。
【会長】
 教育支援センターの状況や子どもたちの様子について教えてほしい。
【副会長】
 教育支援センター「あすなろ」は平成9年に開始し今年で25周年である。登校支援室の設置拡大により学校に行けるようになった中学生が増え、「あすなろ」の利用者は微減傾向である。小学生の利用が増えてきていることも特徴である。
 学校内に居場所を求めている生徒は登校支援室を、学習に取り組みたい意欲が強い生徒は「あすなろ」を利用している傾向がみられる。また、登校支援室と「あすなろ」を併用し自分でリズムを整えている生徒が増えている。
【会長】
 警察に寄せられる相談内容や、非行等の対応状況について教えてほしい。
【委員】
 愛知県内の非行の件数は平成22年をピークに年々減少しており、令和3年度も過去最低件数となっている。一方で、18歳から20歳頃を中心とした大麻の検挙件数の増加、SNS普及の影響による子どもの性被害の増加がみられる。
 いじめの相談件数は少ないが、SNS上のトラブルの割合が増えているため、中学校でSNSトラブルに関する教室を行う等の啓発活動を行っている。また少年サポートセンター春日井を中心に相談活動や居場所づくり活動にも取り組んでいる。
【会長】
 名古屋法務局での取り組みや近年の傾向等について教えてほしい。
【委員】
 法務省の人権擁護機関として、人権教室等の啓発活動や人権相談活動を行っており、「子どもの人権110番」やインターネットによる相談、昨年度からはLINEによる相談も始まっている。相談件数が多い取り組みとしては、相談用紙が手紙となっており実際に投函すると返事が届く「SOSミニレター」で、令和3年1月から12月の間に、春日井支局管内(春日井市、小牧市、瀬戸市、尾張旭市)の小中学生から67通の相談を受理している。その内不登校に関する相談は3通、不登校ではないが学校に行きたくないという趣旨の相談は2通あった。不登校の理由としては、友人関係、集団行動が苦手、登校意欲が出ない等様々な内容であった。
【会長】
 保護者の立場から見た学校や子どもの様子について教えてほしい。
【委員】
 友人とのトラブルや先生の指導に対する不信感等、不登校の要因は様々なものが考えられる。保護者として日常の些細なことがきっかけとなることも多いと感じるが、不登校やいじめについて要因の統計等はあるか。また、いじめと不登校に関連があるか教えてほしい。
【事務局】
 不登校やいじめの要因について個別での聞き取りは実施しているが、複数の要因が重なりあっていたり、具体的な要因が不明な場合も多いため、統計は行っていない。不登校もいじめも、その背景には複合的な課題が重なりあっており子どものエネルギーを充電する支援が重要であると考えている。また、いじめが要因の不登校については重大事態として取り扱っている。
【会長】
 先生との関係に起因する不登校が増えているとの話もきき、先生の対応について今一度確認していくことも必要であると考える。また、エネルギー不足の子どもが増えていることも近年の特徴である。
【委員】
 前日まで楽しそうに過ごしていたのに、突然子どもが「学校に行きたくない」と言い出すこともあり、保護者としては戸惑う。相談窓口は知っているが、相談の仕方についてまとめられているものがあると保護者としては安心できる。
【会長】
 各学校における不登校対応の状況や子どもの様子について教えてほしい。
【委員】
 小学校では担任の先生を中心に、養護教諭、スクールカウンセラー、心の教室相談員等が情報を共有しながら子供に関わっている。発達課題がある児童についてはコーディネーターや通級指導教員、家庭環境に心配がある児童についてはSSWとも連携しながら対応している。
 また、小学校高学年で学校生活に不安定な様子がみられる児童は、中学校で不登校になることが多くみられるため、小中連携を意識しながら中1ギャップへのサポート体制を整えていくことが必要であると感じている。
【会長】
 保健室に来室する児童生徒の様子や相談の傾向について教えてほしい。
【委員】
 コロナ禍の影響は大きくSNSやゲームによる生活リズムの乱れから長期欠席となる生徒が増えている。起立性調節障害の診断を受ける生徒も増えている。相談の傾向としては、以前は友達関係の相談が多かったが、ヤングケアラー等家族の問題や性同一性障害の相談も増えてきている。インターネット等で自己診断し悩んでいる生徒も増えており、生徒が抱える課題を見極めながらスクールカウンセラーや登校支援室と連携し対応している。
【会長】
 子どもが抱える悩みや問題は多様化、複雑化してきている。一機関のみでの対応は困難であり、連携し対応していくことが大切である。

 

 上記のとおり、令和4年度第1回春日井市いじめ・不登校対策協議会議事の経過及びその結果を明確にするために、この議事録を作成し、会長及び会長が指名する者が署名する。

令和4年8月30日

春日井市いじめ・不登校対策協議会

                                  会長    願興寺 礼子
                                副会長   森 尚子

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このページに関するお問い合わせ

教育委員会 学校教育課

電話:0568-85-6441
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