第40回春日井市短詩型文学祭結果

作品展及び表彰式について

VR短詩型文学祭作品展

作品展に展示予定であった作品(特別賞受賞作品54点、審査員及び実行委員作品17点、計71点)を、かすがい市民文化財団ホームページ上で公開します。
公開期間：令和3年1月30日(土曜日)から3月21日(日曜日)まで

• VR作品展へはこちらから（外部リンク）

第40回春日井市短詩型文学祭の結果です。

作品募集期間

令和2年5月15日(金曜日)～9月6日(日曜日)

応募作品数

一般の部

	短歌	俳句	川柳	詩	狂俳
応募作品数	90	343	271	24	116

小・中学生の部

	短歌	俳句	川柳	詩
応募作品数	5,188	13,450	3,810	361

受賞者

• 第40回春日井市短詩型文学祭　受賞者一覧 （PDF 113.7KB）

市長賞受賞作品

一般の部

	受賞者	住所	作品
短歌	尾崎洋子(※)	春日井市	そびえ立つ防潮堤に耳を寄せ海の機嫌を聞く老漁師
俳句	西村青夏	春日井市	核の無き世はいつのこと広島忌
川柳	岡本千恵子	春日井市	名月に邪念優しく諭される
狂俳	井上喜嗣	春日井市	蛙鳴く 娶り合戦田で盛る

※「ざき」の字は山へんに竒

詩	新城岩夫	春日井市	大空の劇場

大空の劇場

病室を出て病棟の外に出た
夕風が頬を撫でて「こんばんは」
駐車場の向こうに草原のような芝生が広がる
その青芝の絨毯を目指してどんどん
歩いた
白い石垣が芝生を囲んでいる
石垣を背に芝生に座って暮れなずむ夕空を
眺めた
すでにドラマは始まっていた
灰色の雲の舞台の上で
夕日に染められた踊り子たちが登場して踊り始めた
背景に城が現れて壮大なオペレッタに
変わった
野外劇場の特上席
どこの城だろう
ルートヴィッヒ二世王の築いたノイシュバンシュタインに似る
二年前に訪れたその城主の人生ドラマが
思い出されて
ドラマの展開が真に迫る
舞台を矢のように走り去る黒い影
そこに黒雲が立ち現れたかと思うと
その頂きがぱっと割れて白銀色の光が
広がった
固唾を呑んで登場人物を待つ
実際には現れなかった
自分の想像力で天使を登場させた
光の色が変わった
舞台の役者と観客のコラボのオペレッタ
夜の帳が辺りを包み始めた
大空の劇場も終幕に近づく
たった一人の観客の私
大空の劇場

小・中学生の部

	受賞者	学校名・学年	作品
短歌	北森穂乃佳	高蔵寺中学校 二年	十四歳すべてに納得いかなくてそんな自分に嫌気差す日々
俳句	稲垣瑠梛	南城中学校 二年	サイダーのはじける泡のような日々
川柳	田中葉澄	松山小学校 六年	休校中せおってくれとランドセル

詩	高尾凌真(※)	南城中学校 一年	映画

※「たか」の字は旧字体

映画

映写機が
スクリーンに
映画を写し出すように
ぼくたちも
目というスクリーンに
「世の中」という名の映画を
写している。

映画は
時間が決まっている。
でも、ぼくたちのみている映画は
ぼくたちのスクリーンが壊れないかぎり
ずっと止まらない。

ぼくたちの見ている映画は
今すぐにみられるが
ぼくたちが主人公の
「人生」という名の映画は
ぼくたちのスクリーンでは
みられないだろう。

「世の中」という名の映画は
ストーリーが決まっていない。
だから、
そのストーリーを一つでも多く知るために
一日でも長く
「映画」をみていよう。

【中止】作品展

日時

令和3年1月24日(日曜日)～2月7日(日曜日)
午前9時～午後5時(最終日は午後4時まで)
※土曜日は休み

場所

春日井市役所1階・市民ホール

入場料

無料

内容

短歌・俳句・川柳・狂俳(一般の部のみ)・詩の各部門、特別賞受賞者と審査員及び実行委員の作品を展示

作品集

販売場所

作品集は、文化情報プラザ(文化フォーラム春日井2階)にて販売しています。

発売日

令和3年1月24日(日曜日)
※土・日曜日が休業となる市役所情報コーナーでは1月25日(月曜日)からの販売

販売価格

750円

掲載内容

佳作以上の全作品と審査員・実行委員作品の他、審査講評など