絹本著色聖宝像 田楽町・林昌院
(重要文化財 絵画 平成4年6月22日指定)
田楽(たらが)町にある林昌院は16世紀に創建されたという高野山真言宗の寺院で、尾張地方の修験道(しゅげんどう)の中心的な道場でした。本図は、京都醍醐寺を開山した名僧聖宝(しょうぼう)(諡号を理源大師という)の肖像画で、右手に五鈷杵(ごこしょ)を持ち、牀(しょう)の上に座っている姿を描いたものです。旧裱背の墨書銘「開山尊師御影教阿弥筆醍醐山釈迦院什物」から醍醐寺にあった画像を基に描かれ、現裱背の墨書からは応永25年(1418)に修理されたものと考えられています。