木造大日如来座像 牛山町・麟慶寺
(県指定文化財 彫刻 昭和30年5月6日指定)
牛山町にある麟慶寺は臨済宗妙心寺派の寺院です。大日如来は真言密教の本尊で、宇宙を照らし万物を育む太陽の化身であり、金剛界(智)と胎蔵界(理)の2つの世界の中心仏でもあります。本像は左手の人差指を右手の拳で握った智拳印(ちけんいん)を結んでいることから、金剛界の大日如来で平安時代後期の作です。一木造の像で、かつては着色されていました。台座裏に「味岡庄片山郷三台寺」の銘があり、寺所有の書状には、古くは麟慶寺を三台寺と称したという記述があります。