鷹来町及び大手町地内における地下水汚染について
春日井市水道事業者から令和4年9月30日付けで町屋水源の一部の井戸水において、水道水の水質管理目標設定項目の暫定目標値を超過するペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)が検出されたことが公表されました。
町屋第3水源(鷹来町地内)及び町屋第6水源(大手町地内)の検査結果について、地下水における暫定目標値(暫定指針値)を超過していました。
市は、周辺の井戸所有者に対する情報提供を実施するとともに、人の健康の保護に関する要監視項目でもあるPFOS及びPFOAについて、存在状況の把握のため周辺井戸の水質調査を行いました。この調査は令和5年度以降も継続し調査しています。この地域で井戸水をお使いの方は、井戸水の飲用を控え、飲用水には水道水を使用してください。
周辺井戸における地下水調査を実施しました
令和4年度(2022年度)に実施した調査結果を掲載しています。
令和5年度(2023年度)以降に実施した調査結果を4年度とあわせ掲載しています。
1 地下水等の基準について
環境省は令和2年5月28日、PFOSとPFOAを人の健康の保護に関する要監視項目(注1)に位置づけ、公共用水域及び地下水における暫定目標値(暫定指針値)を1リットルあたり50ナノグラム(注2)(50ng/L、PFOSとPFOAの合計値)に定めました。
(注1) 人の健康の保護に関する要監視項目:「人の健康の保護に関連する物質ではあるが、公共用水域等における検出状況等からみて、直ちに環境基準とはせず、引き続き知見の集積に努めるべきもの」として、平成5年3月に設定されたものです。現在、公共用水域では27項目、地下水では25項目が設定されています。
(注2) ナノグラム(ng):10億分の1グラムを示す単位
2 有機フッ素化合物(PFAS)について
有機フッ素化合物(PFAS)とは、フッ素を含む有機化合物の総称のことです。
PFOSは、ペルフルオロオクタンスルホン酸(Per Fluoro Octane Sulfonicacid)の略称、PFOAは、ペルフルオロオクタン酸(Per Fluoro Octanoic Acid)の略称で、いずれも有機フッ素化合物の一種です。
PFOS及びPFOAは、撥水性と撥油性を併せ持つ特異な性質を有していることから、これまで消火薬剤や表面処理などの用途に使用されてきました。
特徴や人への影響について
PFOS及びPFOAは、化学的に極めて安定性が高く、水溶性かつ不揮発性の物質であるため、環境中に放出された場合には河川等に移行しやすく、また難分解性のため、長期的に環境に残留すると考えられています。
PFOS及びPFOAの発がん性の評価について、世界保健機関(WHO)傘下の一機関である国際がん研究機関(IARC)が発がん性の評価を引き上げ、その結果を公表しました。その内容や詳細については、食品安全委員会Q&Aのページをご覧ください。
規制等の状況について
PFOS及びPFOAは、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs(ポップス)条約)で、製造、使用、輸出入を原則禁止する物質に挙げられており、国内では、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)に基づき、原則として製造、輸入及び使用が禁止されています。
食品安全委員会(内閣府)における「有機フッ素化合物(PFAS)」の評価
令和6年6月25日に開催した食品安全委員会において、有機フッ素化合物(PFAS)の健康影響について、評価書が取りまとめられました。
PFOS・PFOAに関するちらし(令和6年(2024年)8月環境省作成)
PFOS・PFOAの特徴や環境省等の取り組みが記載されています。また、裏面には「暮らしの中のQ&A」が掲載されています。