熊野西田面遺跡発掘調査
- 所在地
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春日井市熊野町字西田面
- 遺跡の種別
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集落跡・遺物散布地
- 調査に至る経緯
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下水道
- 調査期間
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令和4年7月7日から8月4日
- 調査面積
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137.2平方メートル
熊野西田面遺跡は、庄内川の自然堤防に立地する中世の集落遺跡・遺物散布地です。遺跡は区画整理に伴う調査で発見され、これまで令和元年度と2年度に発掘調査を実施しています。
今回の調査は下水道建設に伴う発掘調査で、現況の都合上2区にわけて調査区を設定しました(東からA区・B区)。
遺構はPit30基・土坑16基・溝4条を検出しました。主な遺構の1つとして溝(SD04)が挙げられます。溝(SD04)は北東から南西に向かって延び、幅は約2mを測ります。遺物は須恵器(壺・坏・横瓶)や土師器(甕)が出土し、古代の遺構と推定されます。令和2年度調査でも飛鳥時代の須恵器が出土した溝が検出されており、関連性が注目されます。
今回の調査地点は令和2年度調査区と比べると遺物を含む遺構が少なく、遺跡の縁辺部に相当する可能性が考えられます。熊野西田面遺跡では、これまで弥生時代の溝や古代の溝、中世のPit群などを検出していますが、住居跡は見つかっていないため、遺跡の中心(=居住域)の特定が今後の課題です。