令和4年度第4回春日井市文化振興審議会議事要旨

ページID 1029144 更新日 令和6年6月3日

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1 開催日時

令和4年10月11日(火曜日)午後1時30分から

2 開催場所

春日井市役所・6階研修室

3 出席者

[委員]

名古屋芸術大学学長 竹本 義明
春日井市文化財保護審議会会長 長縄 秀孝
春日井市文化協会会長 山本 博
春日井市美術協会会長 中村 立強
春日井市民音楽連盟顧問 保田井 善圀
中日新聞春日井支局長 加賀 大介
公募委員 成瀬 嘗子
公募委員 藤間 勘之介

[事務局]

文化スポーツ部長 上田 敦
文化・生涯学習課長 田中 芳樹
文化・生涯学習課長補佐 伊藤 英彦
文化・生涯学習課文化振興担当主査 横谷 朋子
文化・生涯学習課文化振興担当主事 山村  一貴

[関係者]

文化剤課長 村松 一秀

公益財団法人かすがい市民文化財団
チーフマネジャー 米本 一成

[傍聴者]

0名

4 審議会について

会長・副会長の選任
春日井市文化振興審議会規則第4条第1項に基づき、会長には竹本義明委員、副会長には中村立強委員が選任された。

審議会、議事録の作成方法について
会議は公開とし、議事録は要点筆記により作成することを説明した。

5 議題

  1. 第2次かすがい市民文化振興プラン改定(中間案)について
  2. その他

6 会議資料

7 議事内容

(1) 議題 (1)第2次かすがい市民文化振興プラン改定中間案について

資料1及び資料2に沿って、第2次かすがい市民文化振興プラン改定中間案について文化・生涯学習課文化振興担当主査が説明し、意見等を求めた。

主な意見等については、次のとおり。

【加賀委員】
資料46ページの「アウトリーチ活動」について、まだまだ市民になじみのある用語ではないため、注釈を加えてはどうか。
書のまちの関係では、ユネスコ無形文化遺産登録活動もあるが、今回のプランでは触れられていない。PR効果もあると思うが、書のまち春日井の推進に取り入れていく考えはないのか。
また、道風展についてだが、応募作品が減ってきている理由をどのように分析しているか。
【文化・生涯学習課主査】
アウトリーチについては、用語が初出するページに用語の解説を加える。
書のまち春日井については、令和3年度に「書道」が国の登録無形文化財に登録されているが、プランの改定案には記載がないので、この点については何らか記載を加えたい。また、日本の書道文化をユネスコの無形文化遺産に登録を推進する活動については、全国的な協議会があり、書道団体等が積極的に活動されていることを承知している。今後、書のまち春日井の中で、取り入れていけるものがあれば、検討したい。
【文化財団チーフマネジャー】
道風展の事務局では、最近の出品数減少について、団体の指導者で引退される方が増えていることが、出品減の大きな要因と考えている。これまで数十点、あるいは百点以上の出品があった団体が、突然出品されなくなる事例が複数ある。個人出品は増えているが、それぞれ1~2点の出品のため、結果的には出品数は減少してしまっている。
【成瀬委員】
自分自身は、自分史活動サークルのメンバーとして長年活動してきた。その中で、資料の20ページに載っているアンケート調査の結果を見ると、自分史の認知度が大変低いことに心を痛めている。以前は、自分史講座の受講生が、講座受講後にサークルをつくって活動を継続していくケースが多くあり、活動に活気があった。残念ながら、講師やサークルのメンバーの高齢化などもあり、活動が先細りになってきてしまっている。文化財団の自分史講座も、以前のような形で開催されることがなくなってしまい、大変残念に思っている。そういった中で、資料の41ページに記載のように、自分史講座の受講者数が60人という目標が掲げられ、その中の数人でも自分史サークルに参加してもらえれば良いと感じている。
【文化財団チーフマネジャー】
文化財団でも、自分史は春日井市独自の文化として重視すべき分野として考えている。今年度は、初めて自分史専門のプロデューサーを置き、演劇×自分史事業や新事業の自分史トーク、YouTubeを活用した事業を立ち上げるなど事業を進めている。新しい手法も交え、今まで自分史になじみがなかった方にもアプローチをしていきたいと考えているが、まだまだ模索している部分もある、直ぐに成果をというと難しい部分もあるかと思うが、美術や舞台演劇など、他の様々な分野との親和性もあると感じているので、今後一層力を入れていきたい。
【藤間委員】
自分自身は、日本舞踊の活動をしてきたが、今年からYouTubeを活用した活動も進めている。道風展などの事業でも子ども達の関心を高める必要があると感じているが、YouTubeやTwitterなどは子ども達に対するPR効果が高いのではないか。例えば私は、有名なYouTuberに声が似ていると言われたという、些細なきっかけから、子ども達の関心を集めることができた経験がある。また、市の公式のTwitterを見ると、フォローしている人数が極端に少ないが、市の広報大使をフォローするなどすれば、もっと発信力が上がるのではないか。
【文化・生涯学習課主査】
市の公式Twitterは、地方自治体が運営するという性質から、相互フォローは行わないというルールがあり、相互フォローにより、発信力の向上を図るという点では、難しい部分がある。
【文化財団チーフマネジャー】
文化財団でもTwitterを活用しているが、市のようなルールはないので、関係するアーティストと相互フォローしている。今年度実施した文化フェスティバルでは、子ども達に交じって文化スポーツ大使の林里紗氏も生け花などを体験してもらい、SNSを活用して発信した。すると、アーティストご自身のファンの方があるので、情報がより広範囲に広まったと感じている。模索しながらの部分もあるが、今後もSNSの活用を進めていく予定である。
【竹本会長】
書のまちや自分史については、今後の改善策など難しい面があると思う。私が所属する芸術大学では、音楽、美術、デザインといった学部があったが、専門的な経験や知識、一定程度の技術がないと取り組めないといった実情があり、将来を考えた結果、大学改革を行った。最近は、新しい手法を用いたメディアアートが盛んになっており、これまで専門的に取り組まれてきた美術(ファインアート)やクラシック音楽などと組み合わせて取り組むことで新しい可能性が広がっている。門戸を広げ、入口を工夫するなどのきっかけ作りで新たに入ってきた人達が、それに取り組むうちにより専門性の高いところまで学びを深めていく事例がある。
書や自分史も、入口は今までの形では難しい部分もあると思うが、新しい手法を用いて他の分野と連携するなどのきっかけ作りが必要だと感じている。それをきっかけに興味関心を持つ人が現れ、更に専門的に深めていく人いれば良いと思うし、それが今の時代に合った取組みだと思う。
【長縄委員】
文化フォーラム春日井や市民会館など拠点施設で、様々な文化事業が行われていることは良いことだと感じている。道風記念館の認知度が低いのは残念に思う。また、各ふれあいセンターや公民館など地域に密接した施設でも、良い展示が開催されているのを目にするが、施設に足を運ばないと機会に恵まれないため、市民に広く知られていないことを残念に感じている。資料の50ページには情報発信についての記載があり、デジタルサイネージなどにも触れられているが、是非目に見える形での情報発信を進めて欲しい。
【文化・生涯学習課主査】
市役所のエレベーターは昨年度改修工事を行い、デジタルサイネージが設置された。そこでは、公民館などで行っている催しや講座などについても情報発信を始めている。昨年度始まったばかりで、職員自身も慣れていない部分もあるが、是非有効活用したいと考えている。
【文化財団チーフマネジャー】
文化フォーラム春日井のエントランス空間には、200インチの大型ディスプレイがあり、文化財団の事業や施設の案内などを一日中流している。それ以外でも、昼コン・夜コンでは、演奏者の手元を大型ビジョンに映し出すなど、より演奏を楽しめるような活用もしている。また、道風展期間中は、VR道風展の映像を大型ビジョンに映し、道風記念館会場の展示作品も、文化フォーラムから見ることができるといった取組みも行っているので、皆さまにも是非ご覧いただきたい。
【山本委員】
資料2、2ページ目上から3つめの「若手芸術家等の学校派遣による特別授業の受講児童・生徒数」について、大きく目標値を上げている理由は何か。
【文化・生涯学習課主査】
プランを策定した2016年度は653人であったが、2021年度には2,578人という実績がある。その中で実際に事業を実施している文化財団と今後の事業の方向性等を協議・調整した結果、2026年の目標値を2,000人としている。
【文化財団チーフマネジャー】
2021年度の実績のように、学校または学年全体を対象とした芸術鑑賞会的な芸術家派遣機会も多かった。しかし、今後は資料の47ページの下段に記載のとおり、学校の授業の中で、芸術家とより近い環境で文化芸術に触れる機会を持てるよう事業の充実を図っている。そのため、2026年度の目標値は2,000人が適切であり、達成可能な目標であると考えている。
【山本委員】
文化ボランティアという活動は、春日井独自の取組みなのか。
【文化・生涯学習課主査】
資料45ページに記載しているとおり、文化ボランティアは「市民メセナ活動」の一環であり、市民の文化芸術活動を市民が応援する取組みである。毎年広報に情報を掲載して会員を募集するとともに、例えば市民音楽連盟主催のミュージックフェスティバルなど、文化ボランティアの活動機会に「本日の催しは文化ボランティアがサポートしています」「あなたも文化ボランティアに加入しませんか」といったチラシを配布して、会員を募集している。
【保田井委員】
資料の42ページにも記載されているが、音楽に関わる活動を長年続けてきて、音楽や演劇などの分野では、拠点施設は非常に重要であると感じている。子ども達に夢を見てもらうという意味でも文化の殿堂は非常に重要であると考える。そういった中で、市民会館についてどう考えているのか。PPPやPFIなど民間活力を活かした建替を考えるならば、早めに準備を進めていく必要があるのではないか。また、人材育成についてだが、43ページなどの記載をみると「若手芸術家」の表現が散見されるが、若手だけでなく、ベテラン人材の活用も考えて欲しい。
【竹本会長】
本日は、皆さんから多くの意見をいただくことができた。この後は市民の意見を広く聞くパブリックコメントが予定されている。事務局では、本日の審議会では様々な意見を反映させ、パブリックコメントを行うための当審議会としての中間案をまとめて欲しい。

(2) 議題 (2) その他

【文化・生涯学習課長】

本日いただいた意見については、事務局で検討・精査して中間案を作成する。
なお、11月中旬から実施する市民意見公募(パブリックコメント)に提示する中間案については、本日資料1として提示したプラン改定版中間案の本文と、資料編のうち本文との関係が深いアンケート調査結果部分とさせていただく。
なお、次回令和4年度第5回の審議会は、12月26日(月曜日)午後1時30分から市役所12階大会議室での開催を予定しているので、出席いただきたい。なお、市民意見公募の結果、大幅な修正が必要ないと判断される場合は、書面による開催に変更となる可能性があるので、承知おきいただきたい。

上記のとおり、春日井市文化振興審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び委員が署名する。

令和4年12月26日

           春日井市文化振興審議会 会長 竹本 義明

           春日井市文化振興審議会 副会長 保田井 善圀

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文化スポーツ部 文化・生涯学習課

電話:0568-85-6079
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