令和6年度第1回春日井市文化振興審議会議事要旨
1 開催日時
令和6年7月23日(火曜日)午前10時から
2 開催場所
春日井市役所6階602会議室
3 出席者
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[会長]
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ゆめたろうプラザ館長 竹本 義明
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[副会長]
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春日井市美術協会会長 中村 立強
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[委員]
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中部大学人文学部教授 嘉原 優子
春日井市文化財保護審議会会長 長縄 秀孝
春日井市文化協会会長 山本 博
春日井市民音楽連盟顧問 保田井 善圀中日新聞春日井支局支局長 栗山 真寛
公募委員 藤間 勘之介
公募委員 成瀬 嘗子
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[事務局]
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文化スポーツ振興課課長 田中 芳樹
文化スポーツ振興課課長補佐 嘉瀬 久美子文化スポーツ振興課文化振興担当主査 横谷 朋子
文化スポーツ振興課文化振興担当主事 大澤 隼人 - [関係者]
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教育委員会文化財課長 北野 将好
公益財団法人かすがい市民文化財団
事務局長 大沢 昌也 -
[傍聴者]
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1名
4 議題
- 第2次かすがい市民文化振興プランに係る令和5年度進捗状況について
- 文化芸術選奨の創設について
- その他
5 会議資料
- 会議次第 (PDF 53.6KB)
- 資料1 第2次かすがい市民文化振興プラン<改定版>令和5年度進捗状況報告書(案) (PDF 2.7MB)
- 資料2 春日井市文化芸術選奨創設について(案) (PDF 166.5KB)
- 参考資料2-1 春日井市文化芸術選奨要綱案 本文 (PDF 124.6KB)
- 参考資料2-1 春日井市文化芸術選奨要綱案 推薦書(個人用) (PDF 88.0KB)
- 参考資料2-1 春日井市文化芸術選奨要綱案 推薦書(団体用) (PDF 76.8KB)
- 参考資料2-2 春日井市文化芸術選奨要領案 (PDF 136.0KB)
6 議事内容
(1) 議題(1) 第2次かすがい市民文化振興プランに係る令和5年度進捗状況について
資料1に沿って、第2次かすがい市民文化振興プラン 令和5年度進捗状況の点検・評価について文化スポーツ振興課文化振興担当主査が説明し、意見等を求めた。
各委員からの意見や質問が出され、事務局案のとおり承認された。
主な意見等については、次のとおり。
【山本委員】
達成度・自己評価の多くは「b」となっている。この中には「a」に近い「b」もあるのではないかと感じた。基本目標1「春日井文化」の創造と継承、施策3、取組みNo.16「若手芸術家などを指導者として地域に派遣する取組みの検討」(資料1、22~23ページ)について、自己評価が「f」となっているが、もう少し説明が欲しい。
【文化スポーツ振興課主査】
この取組みについては、部活の地域移行を念頭に改定時にプランに取り上げられているものであるが、春日井市では令和5年度は教育委員会で検討を行っている段階で、文化振興部局との調整の段階には達していなかったため、自己評価「f:実施検討に至らなかった」としている。
【文化スポーツ振興課長】
春日井市教育委員会では、部活を学校から切り離し、令和10年10月からの地域移行を目指して検討を行っている。令和6年度から、教育委員会と文化振興、スポーツ振興の部局が情報共有をし始めている状況である。
【竹本会長】
全国的に文化関係の活動について検討されている状況である。愛知では、県の教育委員会が主導して部活の地域移行について検討していると聞いている。ただ、細かい部分は市町村にお任せになっているようで、もう少し時間がかかるのではないか。
【長縄委員】
基本目標2誰もが文化芸術に親しむことができる環境の整備、施策6、取組みNo.23「幅広い文化芸術を鑑賞する機会の充実」(資料1、31~32ページ)について、文化財団では非常に考えて、素晴らしい企画がされている。舞台系では、最近特に「昼コン&夜コン」では毎回多くの鑑賞者があるし、美術系事業での山田雅哉展や令和4年度の木村セツ展、令和6年度の小松宏誠展など非常に良い企画が行われ、多くの市民が大変満足している様子を目にしている。自己評価が「b」では低くはないか。「a」としても良いのではないか。これからも、ますます工夫し、普段接することができないような企画がされることを楽しみにしている。
【文化財団事務局長】
文化財団の事業について、高い評価をいただき大変ありがたい。自己評価については、自主事業全体で判断し「b:計画程度の成果が得られた」としている。長縄委員からご指摘があった昼コン&夜コンでは、毎回250~300人にご来場いただいている。これは、2年ほど前に採用した経験者が、音楽専門のプロデューサーとして事業を主導し、効果を上げているものと考えている。彼の持つ人脈を活かして、春日井市にゆかりがあり幅広く活躍中の音楽家に出演を依頼するなど、質の高い事業の実施に努めている。また、美術系では美術を専門とするスタッフが様々な展覧会を企画している。令和6年度に実施した小松宏誠展では15,000人を超える来場者があり、ギャラリー企画として過去最高だった令和4年度のねずみくんのチョッキ展の9,665人を大きく超える結果となった。これも、スタッフひとりひとりが努力を重ね、また多くの方にPRに御協力いただいた結果と考えている。今後もより良い企画を実施していけるよう、より一層努力していきたい。
【藤間委員】
基本目標2誰もが文化芸術に親しむことができる環境の整備、施策7、取組みNo.26「子どもが文化芸術を鑑賞する機会の充実」(資料1、37ページ)に記載のあるかすがいどこでもアート・ドアについて、学校の授業との関係、若手芸術家の支援に係る点など、もう少し説明して欲しい。
【文化スポーツ振興課主査】
かすがいどこでもアート・ドアのうち、スクール・アート・ドアでは、事前に教員と文化財団のプロデューサーが綿密に打合せを行い、教育課程や教科書に基づいて、CDで音楽を聴くのではなく、教室でアーティストの演奏を間近に鑑賞することで授業を行っている。その場合、ベテランの音楽家が学校に赴く場合もあるし、若手音楽家が担当する場合もある。
【藤間委員】
どこでもアート・ドアでは、音楽の分野が大きいのではないかと思うが、美術に関するもの、書に関する取組みはあるのか。書道パフォーマンスに関する取組みなどはないか。また、今後拡充していく考えはあるのか。
【文化スポーツ振興課主査】
藤間委員からご質問のあった音楽以外の芸術家の派遣について、まず書に関するメニューとしては、基本目標1「春日井文化」の創造と継承、施策1、取組みNo.1「『書のまち春日井』を発信する取組みの推進」(資料1、6ページ)に記載のあるわ~く書っぷ(書家派遣事業)がある。令和5年度5つのメニューで、保育園や小学校、福祉施設などで11回実施している。これは、普段の書写の授業では体験することができない書の楽しさ、芸術としての書の素晴らしさを感じていただければといった内容で、高校書道部へ書道パフォーマンスの指導は行っていない。その他、美術に関しては、基本目標2誰もが文化芸術に親しむことができる環境の整備、施策6、取組みNo.24「アウトリーチ事業等による普及啓発の拡充」(資料1、33ページ)に記載のとおり2つの小学校への派遣実績がある。ここでは、学校側の希望を基に、元小学校教員(美術)の文化財団のエデュケーションアドバイザーから助言を受け、学校では取組みにくい読書感想画の単元などで美術家が子ども達を指導した。今後の方針については、ここでお答えすることが難しいため、この審議会で拡充を求めるご意見があったことを各所属に伝える。
【長縄委員】
基本目標1「春日井文化」の創造と継承、施策1、取組みNo.3「書を鑑賞し、書について学ぶ機会の提供」(資料1、9ページ)、基本目標2誰もが文化芸術に親しむことができる環境の整備、施策7、取組みNo.27「子どもが文化芸術を体験できる機会の充実」(資料1、39ページ)、基本目標3地域の資産を活用した地域力の向上、施策10、取組みNo.35「文化財に関する調査の継続と調査結果の活用」(資料1、48ページ)に関する事項であるが、道風記念館でも、教育委員会文化財課の民俗考古展示室でも、非常に良く考えられた企画で展示がされている。また、親子が実物を間近で見たり触れたり、実際に体験したりできる機会が設けられていることは大変良いことだと思う。道風記念館の年間観覧者6,465人、民俗考古展示室の来場者4,001人とのことなので、より一層PRに力を入れていただいて、この良い企画をより多くの子ども達、保護者の人達に足を運んでもらえるようにして欲しい。自己評価は「b」とありますが、個人的にはどちらも、「a」に近い要素が多いように感じている。
【文化財課長】
文化財課では、親子体験教室を大切な機会と考えている。最新のデジタル技術を用いたものも重要ではあるが、実際に自分で手に触れ、自分で何かを作る体験は貴重なものである。今後も、様々な取組みを通して文化財の良さ、面白さを多くの市民に感じていただきたいと考えている。
【栗山委員】
全体を通した所感となるが、達成度・自己評価が「b」が大部分を占めるのは、着実に計画どおりに事業を進めなければならない行政としては、あるべき姿かと思う。ただし、成果指標で目標値と実績値に乖離がある項目がいくつかあり、事業を計画どおりに進めているにもかかわらず、こういった実情にあることが気になった。先ほど、各委員から「自己評価をaにしても良いのでは」と指摘があった項目など、自らのモチベーションを上げる意図も含め「a」を狙った事業展開があっても良いのではないか。
(2) 議題(2) 文化芸術選奨の創設について
資料2に沿って文化芸術選奨の創設について文化スポーツ振興課課長補佐が説明し、意見等を求めた。
各委員からの質問があり、事務局案のとおり承認された。
主な意見等については、次のとおり。
【栗山委員】
物故者に対する表彰については、どのように考えているか。
【文化スポーツ振興課課長補佐】
すでに亡くなられた方は、本表彰制度の対象者外としている。ただし、表彰を受けることに決定したかたが、表彰の期日前に亡くなられた場合は、追彰を行うこととしている。
【竹本会長】
そのほか、ご意見等ないようなので、事務局案のとおり事業を進めて欲しい。
(3) 議題(3) その他
【文化スポーツ振興課長補佐】
現在の審議会委員の任期は、令和6年9月6日までのため、今回の審議会が最終回となる。2年間委員をお勤めいただき、感謝申し上げる。次期も引き続きお願いするかたは、次回令和6年度第2回の審議会は、令和7年2月の開催を予定している。日程は、委員の都合をお聞きして決定したい。
上記のとおり、春日井市文化振興審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び委員が署名する。
令和6年8月19日
春日井市文化振興審議会 会長 竹本 義明
春日井市文化振興審議会 委員 保田井 善圀
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