アルコール(飲酒)の量が増えていませんか?
お酒は「百薬の長」ともいわれ、適量の飲酒は健康に良いといわれますが、多量のお酒は心身に好ましくない影響を及ぼします。
酒に強い人ほど要注意!
酒に強いから大丈夫と過信することは禁物です。アルコール依存症の発症は、酒に強い人ほど多いことがわかっています。
アルコール依存症とは
アルコール依存症は、大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる状態で、精神疾患のひとつです。
アルコール依存症の典型的な症状は、体内のアルコール量が減ったときに起こる「離脱症状」です。手のふるえ、悪寒、寝汗、イライラ、不安、焦燥感、不眠などがみられ、それらの症状を抑えるために、また飲んでしまうという悪循環が起こります。
長期にわたる過量の飲酒は、肝炎や脂肪肝、膵炎、消化器系のがんなどを引き起こしたり、脳を委縮させ認知症の危険性を高めます。
また、精神面、身体面に留まらず、家庭や職場での対人関係の問題、飲酒運転、他者への暴力、虐待、自殺などのさまざまな問題にも関連してきます。
アルコール依存症は「否認の病」ともいわれるように、本人は自分が病気であることを認めたがらない傾向にあり、いったんお酒をやめても、その後に一度でも飲むと、また元の状態に戻ってしまうので、強い意志で断酒をする必要があります。
20歳未満の者の飲酒は法律で禁じられています
20歳未満の者の飲酒は、脳の発達などの身体の発達に悪影響を及ぼし、健全な成長を妨げるのみならず、アルコール依存症になりやすいおそれがあります。
2022年4月から民法の青年年齢は18歳に引き下げられましたが、飲酒可能な年齢は20歳以上のまま維持されています。20歳未満の者の飲酒防止に心がけましょう。
相談してください
アルコール依存症は、早期に治療を始めればそれだけ治療効果があがりやすい病気です。
アルコール依存症からの回復には、本人が治療に対して積極的に取り組むことはもちろん、家族をはじめ周囲の人のサポートがとても大切です。
多くの大切なものを失う前に、相談してください。