平成22年度 春日井市緑の審議会議事録及び会議資料

ページID 1007792 更新日 平成29年12月14日

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公開で行った審議会の議事録及び会議資料をお知らせします。

1 開催日時

平成22年4月12日(月曜日)午後2時~午後3時30分

2 開催場所

春日井市役所3階 行政委員会室

3 出席者

【委員】

中部大学 教授 野口 忠
春日井市造園業協会 会長 稲垣 重男
春日井自然友の会 顧問 波多野 茂
市議会議員 安藤 盛行
市議会議員 中藤 幸子
市議会議員 宮地 隆
市民公募 加藤 美幸

【事務局】

建設部 部長 長谷川 五男
建設部公園緑地課

  • 課長 梶田 順一
  • 課長補佐 金澤 信欣
  • 緑化担当主査 落合 寿信
  • 主任 原口 幸恵
  • 主任 小川 洋平

4 傍聴者

2名

5 議題

報告事項

  • 春日井市緑化振興基金について
  • 鉱物掘採等について
  • 保存樹等指定状況について
  • 緑化推進事業実績について

6 会議資料 

7 議事内容

【事務局】

  • 開会のあいさつ、各委員の紹介
  • 委員総数7名全員の出席により会議が有効に成立することの確認
  • 春日井市緑化の推進に関する条例施行規則第8条の規定に基づく会長の選出について意見を求める

【委員】

  • 「野口委員を推薦する」との発言あり
  • 他の委員から「異議なし」の発言あり、野口委員を会長に選出

【野口会長】 会長指名あいさつ
【事務局】 会長代理の選出を会長に依頼
【会長】 稲垣委員を指名
【稲垣委員】 会長代理指名あいさつ
【事務局】 緑の審議会についての説明、議事進行を会長に依頼
【会長】 春日井市附属機関等の設置等に関する要綱第9条の規定に基づく原則公開について諮る
【委員】 「異議なし」の発言あり
【会長】

  • 本日の会議を公開とする決定
  • 会議傍聴希望者2名が入室
  • 本日の議事録署名者に波多野茂委員を指名
  • 報告事項
    • 春日井市緑化振興基金について
    • 鉱物掘採等について
    • 保存樹等指定状況について
    • 緑化推進事業実績について

以上について事務局に説明を求める
【事務局】 資料に基づき説明
【会長】 事務局の説明について、質問・発言を求める
【委員】 採石法の許可が採石場調査の日の前日から出ている採石場があるが、今回の許可の際に課題の有無があったのかどうか。また、許可権者は県だが、市が県に対しどのような報告をしているか説明を求める。
【事務局】 県に対しては市の意見を添付していますが、その中で事業終了時に最終的な全面緑化を行うよう事業者に対して求めています。
【委員】 採石場などの大規模な事業では、その事業地の自然調査がなされ、絶滅危惧植物や動物が発見されたら保護対策を取ってから事業を実施するのが本来である。ある採石場では、春日井市で(条例で絶滅危惧種と指定はされていないが)希少だとされる12種類の生物が消えている。別の採石場では、国の絶滅危惧種さえ2種類消えている。春日井市で希少だとされるものは相当数消えているか数が減少している。資料にある採石場の計画採取量とは、年間の数値なのか、全体の数値なのか。
【事務局】 認可期間内の数値です。
【委員】 計画採取量は相当な量だと思った。採取するのは砂岩である。砂岩は浸食に弱いため、砂岩の多い地層には谷ができる。谷は水・養分が集まってくるため、植生や昆虫が多くなる。春日井市の山はだいぶ禿げ、自然破壊が進んでしまった。採石場は昭和40年前後が最も多く、市内で20か所以上あった。希少種の保護など、何か対策を考えなければならないと思う。
【事務局】 1月の採石場調査の際の事業者への聞き取りでは、複数の事業者が「不景気で多少需要が落ち込み、今後の事業の在り方も考えなければならない」という話をしており、場合によっては規模の縮小・廃止も考えられる状況です。
【委員】 採石場の削ったところではなく、その周辺において環境の変化で希少なものが失われていく。
【事務局】 先程のご質問に対し、県からの意見聴取の際の市の意見を申し上げます。
 採石行為の実施の際、関係法令および春日井市と締結した「環境の保全等に関する協定」を遵守すること。採石は必要最小限の範囲内で実施し、跡地は整地後原則全て回復緑地とし、植生回復に努めること。残置森林は適正な管理を行い、崩落等により森林や緑地が減少しないようにすること。特定災害防止準備金制度の活用を検討すること。進入路および付近道路の維持管理、進入車両による騒音・粉塵の発生防止の対策を講じ、早期走行を自粛すること。沈砂池等の点検管理を十分に行い、pHの管理や濁水の流出防止を行い、春日井市生活環境の保全に関する条例に規定する基準を遵守すること。発破は適切に実施し、騒音・振動の防止に努めること。周辺住民からの苦情については誠意を持って対処すること。東海自然歩道の利用者が安心して歩けるよう配慮すること。
 以上の意見を県に対して申し上げ、その後県からは特に意見がつけられずに認可が下りているという状況です。
【委員】 緑化にはハンノキやヤシャブシを肥料木として植えるが、裸地にすれば大抵アカマツが生える。競争力が弱い木であるため、草があっては生えない。跡地の岩場でも、網を張らなくても松が生えてくる。事業を終了した事業者が跡地に道具を放置していることがあるが、片づけて綺麗にすれば林ができる。県の所有地であればその旨県に言っていく必要がある。
【委員】 この事業地は県、あるいは市の所有か。
【事務局】 借地の部分と、事業者が所有している部分があり、全て私有地です。
【委員】 全て私有地であれば、所有地全てで採石行為が可能なのか。
【事務局】 昭和31年より、各事業者が所有地や借地を事業地とし、その中で事業認可の更新がされております。立入調査の際、採石をしない箇所の緑地回復を各事業者に求め、一部緑地を復元している事業者もありますが、採取予定のある箇所についてはなかなか応じていただけないのが現状です。
【委員】 市の意見についていろいろな項目があったが、日頃からそれを意識して見ているかどうかが大切だと思う。地元住民は発破の騒音や土埃などの中で生活しているため、環境部とも十分情報交換をし、意見を述べる際にはよりしっかりした情報を得ていてほしい。休止中の1箇所については、今後はもう出てこないのか。
【事務局】 分かりませんが、事業所が出してくる可能性はあります。
【委員】 そろそろ書類が出てくるところだと思うので、その辺りも十分見ておいていただきたい。
【委員】 採石場で消えた生物を私も知っている。事業地のうち採取をしていない箇所で希少種が見つかった場合、事業者と協議をし、可能ならば移転をしてほしいと思うが、いかがだろうか。希少種がそのまま消えてしまうのを懸念している。
【事務局】 具体的にどこに何がいるかがはっきりしていれば、事業者に話をしていくことは可能です。ただ、現時点で我々はその確認をしていないため、調査ができるかどうかという話になります。
【委員】 調査結果が本当は許可申請の中にも出てくるはずである。採掘箇所の植生調査が行われていると思う。もっとも、調査で「なし」となればそれで終わりだが。現在大規模な工事を行う際は市や県に調査結果を提出しなければならないのではないか。
【事務局】 大規模な開発や区画整理をする際に環境アセスメントが必要となりますが、調べたところ、県条例で20万平方メートル以上の開発の場合は自然環境保全調査の結果を届出の中に添付しなければならないということになっています。ただ、その条文もおそらく効力発生の制限があって、昭和31年からの事業に遡及して実施しなければならない規定になっているかどうかは分からないため、一度県に確認しなければならないと思っています。また、自然公園法の特別地域内で採石行為をする際は県の許可、普通地域では届出が必要となります。許可については跡地整理等の基準を満たしている必要があるとなっていますが、当該採石場について該当するかどうかを確認する必要があると思っています。採石場にどのような規制がかかっているか再度確認をし、お願いや規制ができるものかどうか判断せねばならないと考えています。
【会長】 他に意見を求める
【委員】 緑化振興基金について、緑化関係にしか使えないのか。自然の家・植物園・築水池・大谷北池とその周辺を緑化振興費で綺麗にして整備すると、子どもの体験学習の場および憩いの場としてよい場所になるので、その費用に充てるようお願いできないかと思っている。産業廃棄物から出る酸化鉄もだいぶ落ち着いてきたようである。また、大谷川にはサワガニもいるし、昔はゲンジボタルもいた。
【事務局】 緑化振興基金は、緑を守り、緑あふれる美しいまちづくりを推進するために設置しております。現在の私達の考えとしましては、積み立てた基金を使うべき時期および用途について、今後の社会情勢の動向や変化を踏まえて議論を深めていくべきだと考えています。おっしゃった整備についても、その中でも考えるべきだと思いますが、必要に応じ委員のみなさまにも議論していただきたいと考えております。
【委員】 丘陵の林との関係で、野生種、郷土のものを植えて整備していただけるとありがたいといつも思う。県が遊歩道を整備した際、その整備ができないのか問いかけたが、市との折り合いがうまくいかなかったようだ。
【会長】 他に意見を求める
【委員】 緑化推進事業の実績について、条例の緑化は目的が植樹であるが、事業内容を見ると里山整備と市民植樹祭しかない。花の事業ももちろん大切だとは思うが、もう少し木に対する推進が、例えば雑木林を昔の里山に近い形に整備してもらえたらいいと思う。市の市有林はあるのか。
【事務局】 高蔵林は市が買って特別緑地保全地区にしたものですが、一般的な市有林はありません。
【委員】 雑木林を購入し、具体的に整備していくという考えはないのか。
【事務局】 現時点では考えておりません。
【委員】 築水池の周辺はどうだろうか。
【事務局】 県有林、市、一部私有地です。どこまで整備するかは、整備とともに維持管理も含めて全体で議論しなければならないと思います。築水池周辺については、築水の森と西高森山に散策路が整備されており、今はその散策路を使って市民のみなさんに自然に親しんでいただいています。先程のご意見は、それに加えて大谷北池の辺りも整備したらどうかというものです。将来的には一体的な整備も必要かと思いますが、現時点ではそこまで考えていない状況です。
【委員】 峠から多目的広場までは市の土地で、そこから上は県の土地が多い。
【委員】 市が県に働きかけることも必要なのかも知れない。
【委員】 里山体験の写真があるが、あれは本当の里山ではない。本当の里山は春日井市では40年前の山である。松林にするには一度山を裸にしなければならず、復元には40年かかる。江戸時代、寛文7年から天保11年まで松根掘取禁止令が出されていた。明治になって解除され、山を裸にした。明治30年代から県が砂防と植林に力を入れるようになり、アカマツの林になってきた。しかし、今の林は間伐し風通しを良くしただけである。
【委員】 住宅地の木について、古い家がなくなると3軒の戸建てになることが多いが、そうなると宅地周りをコンクリートで固め庭木を植えないことが多い。花と保存樹だけではなく、普通の家の緑化、生垣は防犯上の理由から最近は増やせないが、山の方だけでなく、街の古い家で年寄りが大きな木の面倒を見きれなくなってくる、こんな状況にも目配せができるといいのではないかと思う。
【委員】 保存樹について、大きさと太さと高さで基準を決めてしまったため、昭和40年代の制定当時、すぐ保存樹になる木となかなかならない木があった。「我々の集落のシンボルの木だ」と言っても保存樹にならない木もあった。当初1,200本あったものが半減した。ということは、木を大事にするという気風があまり浸透していない。区画整理などで切られているが、本当はよくない。大事にすべき木を決め、保存樹か市の天然記念物とし、簡単に切れないようにすべきだと思う。イチイガシなど、春日井市に希少な木を保存すべきである。春日井自然友の会で現在古木の調査をしているが、大きな木は内津以外はほとんどない。ヤマザクラは大きいものがあり、周囲200以上のものが24本ある。クスノキは67本。このような感じで調査しているが、市に報告するにはもう1年かかる。その中で、名木や記念に植えられた木、非常に大きなものを大事にしていきたい。市の保存樹でも、昔からのシンボルの木はいつまでも残してほしいと思う。ところで、助成金はなくしてしまったのか。
【事務局】 先ほど説明させていただきましたが、21年度をもって終了とさせていただきました。
【会長】 他に意見がないようなので、審議会を終了とする

上記のとおり春日井市緑の審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、議長及び出席者1人が署名及び押印する。

平成22年5月26日

議長 野口 忠
署名者 波多野 茂

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このページに関するお問い合わせ

建設部 公園緑地課

電話:0568-85-6281
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