第5回春日井市立小中学校適正規模等検討委員会議事録

ページID 1008048 更新日 平成29年12月7日

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1 開催日時

平成20年9月24日(水曜日)午後1時30分~午後3時

2 開催場所

春日井市役所9階 教育委員会室

3 出席者

【会長】

愛知教育大学教授 中野靖彦

【副会長】

小中学校PTA連絡協議会顧問 稲垣康江

【委員】

中部大学教授 吉田直子
柏原中学校長 飯塚悦雄
高森台小学校長 井村茂則
篠木小学校教諭 今井常喜
勝川幼稚園理事長 伊藤聡
春日井保育園理事長 中島せと
小中学校PTA連絡協議会会長 志村美和
小中学校PTA連絡協議会監査 臼田千秋
味美連合区長 山田文雄
月見町区長 佐藤義弘
公募委員 太田幸司

【事務局】

教育委員会 総務課長 足立喜比古
         学校教育課主幹 原田義昭
         学校教育課課長補佐 内藤純子
         学校教育課主査 小澤暢明

4 欠席者

 公募委員 野田芳雄

5 議題

  1. 小中学校の適正配置の基本的な考え方について
  2. その他

6 会議資料

参考資料

7 議事内容

(1)小中学校の適正配置の基本的な考え方について
春日井市立小中学校の施設の状況及び参考資料について事務局より説明。
【中野会長】 基本的に12から24学級を適正規模とし、その上でどうしていくか、通学路や校区の問題を含めて適正規模にするために基本的にどうするか。前回の視察も含め、ご意見をいただきたいと思います。
【稲垣委員】 前回、名古屋市と岐阜市を視察し、また、市内の大規模校、小規模校の視察もしましたが、大規模校、小規模校の問題点を比べた時に大規模校の問題、建物等のハード面での問題が大きいと感じました。
【中野会長】 小規模校と大規模校を見ると、大規模校の方が現実の問題があるのですが、小規模校の場合、1学年1学級で6年間過ごし、その先の子どもの成長とか、人間関係をみるとかなり心配なものがあります。小規模校、大規模校それぞれありますが、全体をみる中で考えていかなければならないと思います。
【伊藤委員】 各学年が一クラスになるような状態の場合に、異年齢の集団をいろんな形で作れる小学校であれば、各学年一クラスでも問題ないと思います。ただ、2クラス以上あったほうが、子どもが切磋琢磨し豊かに育つと思います。前回の視察後に岐阜市の幼稚園の方に話を聞く機会がありましたが、視察した学校については、統合がうまくいったが、次は難航している。岐阜市の答申が具体的すぎたのではないかということでした。
【吉田委員】 春日井小学校のような大規模校と、石尾台小学校のような1学年1学級という小規模校と、同じ市内にありながら、子どもたちとって、教育環境が違っているということは、不平等だと思います。ある程度平均化するなら、12から24クラスに、どの学校もなったほうがいいと思いますし、地域の特性で、切磋琢磨して学ぶところと、のんびり1学級でやっていくところとあってもいいのではないかと考えるのであれば、それもいいと思いますし、意見を決めかねています。
【中野会長】 基本的には、12から24学級ということで、この中にみんな入ってくれば問題ないと思います。その中で各校が特徴を出してくるといいと思います。ただ、30学級以上のところと、1学年1学級の学校があります。それでいいじゃないかという意見もありますし、小規模校はまずいのではないか、あるいは、大規模校の問題を考えなければならないという意見もあります。そうすると12から24という範囲から少しはずれながらも、校区の見直しなどをやって、もう少し教育格差的なことも考慮しながら手を打っていけば、今よりもよくなるのではないかというところで考えていきたいと思います。
【飯塚委員】 岐阜市を視察した際に、「強い信念を持って、統廃合が必要だということを言っていかないとなかなか進まない」というお話が印象的でした。春日井市も強いビジョンを持って当たっていかないといけないなという気がします。また、市内の小学校では11クラス以下の学校もありますが、その中で統合を早く行った方がよい学校は地元にも理解してもらうため、緊急度などきちんとしたデータを示して、こうだから必要だというようなものを見せていくと、説得力のあるものになると思います。
【志村委員】 先ほど校区の見直しの問題が出たのでが、校区を考えるときには、地域コミュニティも考えたほうがいいと思います。
【中野会長】 学校は地域の中にありますし、子どもたちは学校だけでなく、地域でも生活していますので、そういう点では、学校とコミュニティの関係も考えていかなければならないと思います。
【臼田委員】 親の立場からすると、市内には1学年1学級しかない学校がこれだけあること、また大規模校があることを知らなかったというのが本当のところです。学校で問題が起きるのは、大規模校だと地域の方や先生の目が行き届かないからではないか、小規模校で少人数の方が、みんなの目が行き届く気がします。
【中野会長】 大規模校だから問題だということではないと思います。むしろ小規模校で人間関係が崩れるともっと厳しいことになると思います。
【井村委員】 以前は1学年1学級の学校にいましたが、非常に子ども同士の人間関係の難しさを感じました。それを6年間背負うのは大変です。子ども同士で、切磋琢磨し、いろいろなことを経験して、一つ、一つ乗り越えていく力をつけていかなければいけないということを考えると、最低でも2クラスはほしいと感じています。
【太田委員】 子どもに与えるチャンスをなるべく平等になるのが望ましく、できれば市内の学校は同じ規模にするのがよいと思います。子どもがいろいろ吸収できる時期は、なるべく平等がよいと思います。
【山田委員】 適正のクラス数を決めてしまい、将来の人口推移などを考え、最低2クラスできる地域なのかどうかということを考えていかなければならないと考えます。 
【中野会長】 12から24クラスが適正規模であるとして、その範囲の中でこれから考えていくというのが前提です。
【山田委員】 そういうとらえかたをすれば、どちらかというと大規模校に対するデメリットというのが大きいのではないでしょうか。小規模校は比較的先生は充実しているのではないでしょうか。
【飯塚委員】 先生の数は学級数によって比例しているので、小規模校だと先生がきめ細かく見られるというのは、少し違うと思います。大規模校でも、先生と子どもの割合から言えば、それ程変わりはありません。
【山田委員】 子どもの教育環境という観点からとらえれば、大規模校を早急に考えなければいけないと思います。
【中野会長】 今の近況を考えたときに、当然大規模校の問題が出てきますが、大規模校の困っている状況は、改修などによって解消することもできますが、それよりも子どもの成長とか将来を考えたときの緊急性からすると、小規模校がそのままであることのデメリットの方が大きく、これを検討していかなければならないと思います。
【吉田委員】 学校の先生方は小規模校の方が子どもの成長には問題だと言われていますが、大規模校もトイレに並ばなければならないなどデメリットがあり、どちらの緊急性が高いかは難しいのではないでしょうか。
【中野会長】 基本的には、12から24クラスにすることです。ただ緊急に取組むものとしては、例えば、小規模校同士が近くにあるならば統合した方が子ども達にいいということもあると思います。
【吉田委員】 ただ、小規模校の全てを考えていくわけではありません。現時点では、両方とも緊急性が高いのではないでしょうか。
【飯塚委員】 大規模校については人数が増えれば、例えば、用地があれば校舎を造ることで問題は解決しますが、小規模校を統合するというのは、簡単にいかない面があり、こことここは統合が必要ですとはっきり言い理解を得てから進めていかないといけないと思います。
【中野会長】 大規模校は、新設校を造ることで分けることができますが、小規模校は、そういう訳にもいかないですね。どこの地域も大規模校よりは小規模校のほうが難しいです。
【山田委員】 基本は子ども達に何がよいかという事だと思いますので、将来的に2クラス以上になっていくという可能性がなければ、時間をかけて統合を段階的に取り組んでいくべきだと思います。地域コミュニティのことですが、コミュニティが学校を拠点としているならば、校舎を残し活用してもいいと思います。
【中野会長】 統合した場合、校舎は、地域コミュニティとして残している所もあります。ただ全部残すのではなくて、施設の規模を縮小しているところもあります。地域コミュニティとして校舎をうまく使っていく形をとっていければいいのではないかと思います。
【中島委員】 子どもたちにとって、平等な教育を受けるというのが基本だと思います。子ども一人一人が、ハード面もソフト面も基本的には平等な教育を受けるということが基本にあると思います。
【稲垣委員】 小規模校を考えた場合に、クラス替えができるかできないかというのはすごく大きな基準になるのではないかと思います。やはり子どもの人間関係、精神面というところで大きな問題があって、小規模校を考えていく必要があるのではないのでしょうか。
【中野会長】 子ども達の人間関係もありますが、先生もある程度人数がいたほうが効果的です。いろんな先生が入り運営することで全然動きが違ってきます。学校全体の動き、子どもの人間関係、先生の人間関係にも影響してきます。
【稲垣委員】 検討委員会の方針として、クラス替えができるクラス数は必要としていくのですか。
【中野会長】 基本的には12から24クラスを適正規模として、著しい小規模校、大規模校の適正をどうしていくかを考えることとしながら次のステップへいこうと考えています。
【佐藤委員】 答申の方法として、例えば、小規模校AとBという学校を統合すべきであると、その一つのプロセスとして、校区の変更などこうすべきと答申するのでしょうか。
【事務局】 検討委員会としては、具体的にAとBをということではなく基本的な考え方をまとめていただいたものを教育委員会に提言いただきたいと思っております。
【飯塚委員】 しかし、まとめたはいいが、結論が何なのか分からないようでは、いけないと思います。
【中野会長】 基本的概念をまとめるだけだったら、12から24クラスで済んでしまいます。超小規模校で、こういう条件でメリット、デメリットがある。その中で、通学距離などいろいろなことを考えると、こういうところは統合したほうがいいのではないかといったことは考えに入れていかないといけないと思います。
【今井委員】 小規模校についても学校の特徴、良さがあるのではないかと思います。地域の方の意見というのも、重要だと思います。
【伊藤委員】 本題とは違うかもしれませんが、あと15年経つと、子どもの数が3分の2になるといわれてます。それは、出産年齢といわれる25から35歳の女性の数、全国の女性の数からすれば、出生率が上がらない限り、今後子どもの数は減ります。将来的に子どもが減ることが分かっている時に、子どもたちをどう教育するかを考える時期ではないかと思っています。
【中野会長】 具体的には減っていくものと思います。ただ、地区によって増えているところもあるので、なかなか難しい点もあると思います。         
【山田委員】 小規模校のデメリットを教えてください。
【井村委員】 豊かな人間関係を育てるためには、ある程度の集団があり、交流も必要です。幅広い人間性を身に付けるために、最低2クラスぐらいは必要だと考えます。大規模校は、施設・設備の面で改善できる点は早めに改善していくことも必要だと思います。ただ、取り掛かりが早い方がいいのは小規模校のほうで、早めに取り掛かっておかないと、なかなか前へ進んでいかないと思います。
【中野会長】 事務局、何かありますか。
【事務局】 次回までに、今日の段階での簡単なまとめを、お示ししていきたいと思います。また、それを基に、次回ご意見をいただきたいと考えております。
【中野会長】 長時間にわたり議論をいただきましてありがとうございました。
 上記のとおり第5回春日井市立小中学校適正規模等検討委員会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、議長及び出席者1人が署名(及び押印)する。
平成20年10月28日
         会長 中野 靖彦
         副会長 稲垣 康江

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