第1回春日井市市民活動促進のための基本指針策定委員会議事録

ページID 1009541 更新日 令和6年1月10日

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1 開催日時

平成23年11月2日(水曜日)午前10時から午前11時50分

2 開催場所

市役所3階 行政委員会室

3 出席者

会長
名古屋大学 名誉教授 中田 實
委員
愛知学泉大学 准教授 谷口 巧
市子ども会育成連絡協議会 副会長 佐藤裕子
市老人クラブ連合会 副会長 高塚徳夫
春日井青年会議所 副理事長 竹田卓弘
市国際交流ネットワーク 前会長 二村みどり
市区長町内会長連合会 会長 松本由太朗
高森台コミュニティネットワーク 書記 森本眞理子
公募委員
木村典子
後藤一明
事務局
市民生活部長 戸田佳実
市民活動推進課長 稲垣正則
市民活動推進課担当主査 林 一元
市民活動推進課主査 前原 敦
市民活動推進課主任 小島聡子

4 傍聴者

3人

5 議題

  1. 会長の選出
  2. 職務代理者の指名
  3. 会議の公開及び議事録の作成について
  4. 市民活動促進のための基本指針の概要について
  5. 市民活動の現状と課題について
    • (ア)区・町内会の現状と課題
    • (イ)コミュニティ推進協議会の現状と課題
  6. 今後のスケジュールについて
  7. その他

6 会議資料

7 議事内容

議事に先立ち、委嘱状の交付、市長あいさつ、委員紹介、会長の選出、職務代理者の指名、会議の公開及び議事録の作成についての確認を行った。(会長には中田委員を選出、職務代理者には谷口委員を指名。会議は公開とし、議事録は要点筆記、議事録の確認手続きと署名は会長及びあらかじめ指定する委員が行うことを決定した。)

(4)市民活動促進のための基本指針の概要について

中田会長
議題4「市民活動促進のための基本指針の概要について」事務局から説明してください。
事務局(林主査)
資料5を読み上げ説明
中田会長
現在、地域では色々な主体が活躍し始めています。これまでは地縁団体が中心で来ましたが、今ではそれ以外の市民活動団体が生まれ、さらには企業との関りも出てきました。こうした状況の中でも、縦割り型の伝統・文化が市民の中にあり、なかなか横のつながりが難しいという現状があります。それをどう乗り越えるのかということです。
それと、市民の中には「何かやりたい。」、「やってもいい。」という意識の人がかなりいらっしゃるが、なかなか行動に結びついてこない。そのあたり、何がネックになっているのか。一方で、諸団体が活発になり、市民も色々な活動に参加し始めたという背景にはそれまで、そういう人たちを抱え込んでいた企業や家族がばらけてきたということがあり、それがもたらす問題もあります。これはどちらかというと、マイナスの面ですが、自由に動ける人が増えてきたということもあります。国もこのグローバル化の中で、政策を決めてもそのように動けないという状況の中で、全体としてバラバラになってきています。これをより有効につなげて、それぞれの力が一層大きくなるような仕掛けをどう作るかというのが、この指針のねらいだと思います。
まず、基本的な考え方が提起されましたが、これについて、我々が何を目指すのかというレベルでのご意見、ご質問がありましたらお願いします。
また、これからこの場で作っていこうとすることについて、自分たちの団体として、個人として「こういうことを考えていきたい」といったことがあればそれを含め、我々の目的を共通化したいと思いますので、ご自由にご発言いただけますか。
松本委員
私の高蔵寺区の高座地区コミュニティ推進協議会ができたのが1973年。当時私も委員の一人として、コミュニティとは一体何をやればいいのかわからず、市に相談したところ、「昔から地元にあるお祭りなどの行事の掘り起こしをしてはどうか。」というアドバイスをもらいました。そこで、まずは納涼まつりを始めました。これが好評だったので、次に運動会を始め、現在は様々な活動を行っています。反省すべき点として、長く役員として携わると、どうしても「俺の会だ」という意識になりがちです。そうすると、新しい人が入り込めず、参加者が少なくなってしまいます。ただ、今のところ、盆踊りや運動会、ピクニック、歩け歩け大会など、コミュニティの行事にはたくさんの方に参加いただいており、区、コミュニティ推進協議会などの団体が連携を図ってうまく活動していると思っています。
中田会長
ただ今、高蔵寺でのお話をしていただいたので、議題5では区・町内会全体の話をしていただきたいと思います。
第1回、第2回で委員の皆さんの団体の活動がどのような問題を抱えているのかということを共有しようと思います。今日のところはこの指針を作る上で、「こういうことを重視したい」ということをご発言いただければと思います。
二村委員
私たち春日井市国際交流ネットワークは外国人住民を対象に活動していますが、なかなか外国人に私たちが行っている事業が届いていかない。ボランティア通訳や相談窓口もありますが、それが地域に行き渡っていないのが現状だと思います。私たちの活動拠点が鳥居松ふれあいセンターにありますが、そこに外国人が集まってきて、それが地域へ戻っていかないということを感じていて、どうやって地域へ広げていくかということが課題だと思います。
テーマを持った市民活動団体が地域とうまく協働、連携するにはどうしていけばいいのかということをこの会で皆さんと話せたらいいと思っています。
高塚委員
春日井市の老人クラブもあと2年ほどで設立から50年になりますが、会員がなか  なか増えず、愛知県内でワースト3に入っているという状況です。対象の方は65,000人位いますが、加入者は現在9,000人です。家に閉じこもるのではなく、外に出て活動に参加してもらう人を増やしていこうと思っています。老人クラブだけ別の団体のように孤立せず、町内会や子ども会、社会福祉協議会などと横の連携を図りながら活性化していくことが必要だと思います。
中田会長
それぞれの団体が目的を持って、もっと力を付けていきたいと思っているけれど、なかなか参加、協力してくれない。恐らくそうした中でも新たに参加してくれる人がいるわけですね。「どういうきっかけがあればいいのか」、「何が手がかりになるのか」、「どういう情報が相手とつながる接点になったのか」というところを出して、指針の中で制度的に広がれば、「それならやろう」ということになる気がします。
それでは、指針策定の方向はこういうことでよろしいでしょうか。中身についてはもっと議論していくことになると思います。大きな流れとしては、資料5の考え方の中にある「市では各団体間が交流、連携し活動が促進される仕組みづくりを積極的に行う」ということです。この各団体には、個人・市民も含まれますが、その次の「市民の参加と協働への意識を高め、市民主体のまちづくりを一層進めるための基本指針を策定します。」ということで、力点はイメージ図の左側の円の中の連携が中心で、この円の中のつながりをどう作り、そのつながりと行政をどうつなげるかということがこの指針のねらい、考え方だろうと思います。
今後これが具体的に条文になっていくわけですが、実際に役に立つ、使えるものを作るということで、枠組み等も柔軟に取り組んでいけたらと思います。

(5)市民活動の現状と課題について

中田会長
市民活動の中で、今どういう状況になっているのか、何が課題なのか。あるいは、その中で新しい動きとしてここがポイントではないかというようなことを出していきたいと思います。今日は、区長町内会長連合会とコミュニティについて話していただいて、課題を共有できればと思います。それでは、松本委員からお願いします。
松本委員
区長町内会長連合会としまして、私は今年で5年目になりますが、当初から話があったのが、区・町内会と老人クラブとの兼ね合いです。私の高蔵寺区の場合は区と老人クラブとのつながりがあまりありません。高蔵寺区に限らず、他の地域でもそういった話をよく聞きます。
子ども会については、高蔵寺区では以前7つの子ども会がありましたが、世話をする保護者がいなくなり、現在は1つもありません。それを何とかしなければということで、10年ほど前からコミュニティの会長とも相談し、子どもたちを集めて何かやることを考えました。そこで、川で魚を捕ってはどうかということで、県の水質検査の補助を受けながら現在も行っています。
また、先ほど二村さんから外国人の話がありましたが、高蔵寺区にも多くの外国人の方がみえ、昨年まである組では、外国人の方に組長をやってもらいました。今後は外国人の方も一緒になってやっていかないといけないと思います。
中田会長
最近よく聞きます「役員のなり手がない」という問題については、春日井の場合は  どうでしょうか。
松本委員
高蔵寺区では、まず区会議員を29名選出し、その中から区長を始めとする役員を  選出しますが、仕事を持っている方などは区長はできませんので、書記になっていただくなどの配慮をしています。幸い高蔵寺区は公民館に専属の事務員がいますので助かりますが、一般的には区長さんは自宅で仕事をされますので、大変だと思います。
高塚委員
松本さんから高蔵寺区の老人クラブの話が出ましたが、やはりお互いもっと交流 を深めないといけないと思います。高齢になってくると、すんなり受け入れられない方もいらっしゃいますが、もっと私もそういった運動を進めて交流をしていきたいと思います。子ども会についても、最近は防犯パトロールの服を着ていればいいのですが、普通の格好で子どもに声をかけると警察に通報されてしまうということもありますので、もっと交流を深めていかないといけないと思います。
松本委員
市の「災害時要援護者の避難支援制度」というものがあり、先日の台風15号の際も、区長として独り暮らしの高齢者に電話で様子を伺おうとしたら「余計なお世話だ」と言われたり、川沿いの家に住む高齢者が心配で役員と訪ねたら、「私は民生委員に世話になっている」と返されてしまいました。何か、区と民生委員、老人クラブなどの横の連携が図れていないように思います。
高塚委員
やはりもっとお互いが交流して話し合うことが大切だと思います。
中田会長
町内会、老人クラブと同じ地縁系の子ども会の現状はどうでしょうか。
佐藤委員
私たちは、「地域で子どもを育てよう」というのをスローガンにしています。以前、 区長町内会長連合会の会合に子ども会育成連絡協議会(市子連)の会長が出向き、町内会、老人クラブ、子ども会が一緒になって活動することが大切だという話をさせていただきました。子ども会にも色々な形があり、町内会の下にぶら下がっている子ども会などは、町内会から補助金をもらっているので、町内会の各種行事に参加しながら一体となって活動しています。それに対し、町内会と子ども会の区域が異なり、町内会からの補助がなく、子ども会単独で活動している所もあります。また、高蔵寺区のように町内会に子ども会が組織されていない所もあります。さらに子ども会の中でも、市子連に加入している所と加入していない所があります。
昨年から今年にかけて、子ども会がない町内会の会長さんが「それはいかん」ということで、町内会長さんが子ども会の会長を引き受けて、子ども会を立ち上げたところもあります。
昔は親に遊びに連れて行ってもらう機会も少なかったので、地域で子どもを集めて何かをする機会がありましたが、最近は趣味や価値観も多様化して、サッカーや野球など、目標を持って勝ち負けがはっきりすることを好む子どももたくさんいます。子ども会は勝敗ではなく、みんなで楽しく過ごすということが多いので、そういったことを嫌って入らない子どももいます。なかなか子ども会を組織して維持していくのが難しい時代になっていて、市子連も加盟している団体がどんどん減っている状態です。子どもからお年寄りまでが一緒になってうまくコミュニティを作っていくことが大切だと思っていますので、ただ子ども会だけでなく、地域の活動に一緒に参加することにも重点を置いて、そういった呼びかけなども行っているところです。
松本委員
高蔵寺区でも子ども会を作りたいが、協力してくれる保護者がいないため、作れないのが現状です。
中田会長
次にコミュニティの話をお願いします。
森本委員
私は高蔵寺ニュータウンの高森台に住んでいますが、ここは集合住宅と戸建住宅が 混在した地域です。また、高蔵寺のように歴史がある地域ではなく、開発されて50年程度の歴史の浅い地域です。それと、色々な所(他県・他市)から移り住んだ人が集まっていますので、考え方がみんな違うということです。
そうした中で何かをしようとするのは本当に難しいことで、重鎮がいればその方に聞きながらやっていけばいいのですが、私たちは全くゼロからのスタートでしたから、色々な所に聞いて回ってやってきました。労力的には大変ですが、人とのふれあいの面からすれば、長所だと思っています。
私どものコミュニティは、役員として小学校の先生とPTAの会長を顧問に招き、会計を町内会から1名お願いしており、あとはボランティアで構成しています。こうした皆さんは住民のことを考えて、ボランティアに手を上げてくれた人ばかりですので、何でも早く物事が決まるという利点があります。しかし問題もあります。私は平成8年3月のコミュニティ発足以来携わっていますが、当時のボランティアは35~40名位いて、常時20名位は参加してくれました。ところが、現在は家族の世話、孫の世話、親の介護、自分自身の体の衰え等により7名しかいません。少人数で大変ですが、各行事ごとにリーダーを決めて動くことによって、みんなについてもらうという形でやっています。
一番困ったことは、平成8年3月の発足当時、「コミュニティとは何ぞや。」ということです。私はその時コミュニティというものを知りませんでしたが、ニュータウン町内会自治会連合会という組織の中では、地域アドバイザーの方に「高森台もコミュニティを作ったらどうか。」ということで、アドバイスを受けていたようです。私はそれとは別の枠で友人たちと横のつながりが無い地域を何とかしたいと考えていましたが、どうしたらできるのか、どういう手段をもってすればできるのかということが全然わからないままに、ただ何かしたいというだけでしたが、連合会によりこのコミュニティを立ち上げることができたわけです。本当にうれしくて、自ら「広報をやらせてください」と手を挙げました。手を挙げたのはいいですが、その次は「広報とは何ぞや」ということで、何をしたらいいのかわかりませんでしたが話し合いの場を持ち、第1号の手書きの「高森台コミュニティネットワーク広報誌」を発行しました。ここには、コミュニティが発足したこと、コミュニティに関する連絡先、第1回目の行事の案内、ボランティアの募集などを掲載しました。そして40名弱のボランティアが集まったわけです。やはり、地域のために何かしようとする方は大勢いると思います。しかし、どのようにそこへ携わっていけばいいのか分からないという所が問題だと思います。また、入ったらがんじがらめになるようでは、嫌なんです。自由に自分が思うような時に、思うことがしたいという人がほとんどで、その辺をうまくやっていけば長続きするのではないかと思います。
私どものコミュニティの特徴として単独コミュニティであるということです。そこには、長所も短所もたくさんあります。少ない人数でやらなければならないという短所がありますが、その短所を長所と思って、どのようにしたら長所になるのかということを考えてやろうと常に思っています。私たちは活動する時に、家にお客さんをお招きする「おもてなしの心」を持ってやれば、何も難しいことはなくて、まず、自分が楽しむこと。「お客さんに来てもらってうれしいわ。」という気持ちが大事じゃないかということで、いつも行事を行う前に「まず、自分たちが楽しもうね。」と言っています。でなければ、来ていただいた方は絶対楽しくない。子どもに戻って楽しもうと声を掛け合ってスタートします。人数が少ないことは大変な問題ですが、しかし大変だということを顔に出さないように心がけているつもりです。
参考3にありますように、春日井市には現在14のコミュニティがあります。この14コミュニティで年度末に意見交換会を行っています。ここで、いつも出されるのが3つあります。まず、高齢化によってボランティアの人数が少なくなっていることです。これはどこでもそうだと思います。私どものニュータウンと言えども、今では“シルバータウン”で高齢化しています。もう一つは、若い人への世代交代がなかなかうまくされていないことです。もう一つは行事がマンネリ化しているのではないかということが絶えず出されます。こうした問題はどこも同じですが、問題点を出し合いながら地域の活性化に向けて大変な努力で活動してみえるのは事実です。できないと言いながらも活動してみえます。住民同士のつながりというのは本当に大事で、まちづくりにつながっていきますから、もっと気楽に参加できるといいと思います。
私のコミュニティの話に戻りますが、行事としては、「ふれあいサロン」と言ってゲームをしたり、お茶や軽食を出しておしゃべりしたりといったことをしています。また、一番大きな行事としては、毎年11月3日に高森台校区全体でおまつりを行っています。
この会議に出席することは大変緊張しますが、すごく期待しています。色々な地域の方、色々な団体の方、そして中田先生、谷口先生の話が聞けるということで本当楽しみにしてまいりました。
私が今日言いたいことは、「高齢化した地域をどうしたらいいのか」、「若い世代へ世代交代していくにはどうしたらいいのか」、「行事はどのようにすればみんなの関心を集められるか」ということを各地域の方のご意見を聞きながら参考にしたいと思っています。
中田会長
大変論点を整理していただきました。「もう少し気楽に参加できるように」というのは、恐らく加入率が下がっている地域は共通の問題ではないかと思います。そのあたりのポイントが何なのか、“気楽”とはどんなことなのかということも含めて考えなければならないと思います。
それでは、NPOの活動をしてみえる木村委員からお話しいただけますか。
木村委員
私どものNPO活動は社会活動の一環としてパソコンを教えようという活動です。 今までの話に共通するかもしれませんが、すべて情報だと思います。やはり情報が届いていないというのが一番の問題じゃないかと思います。私たちは、みんなで一つのものを情報共有できていないのではないかということで、“デジタルデバイド(情報格差)の解消”ということで始めました。
私も高森台に住んでいますが、私の町内会は特殊で老人クラブもありません。子ども会ももちろんありません。春日井市民になって35年になりますが、このまちで子どもを産み、育て、社会に送り出したわけですが、今までのところに関りを持たなかった、持てなかったのです。地域独特の問題があったかもしれませんが、情報がもっとあったらと思っています。老人クラブの問題だとか町内会の問題、コミュニティの問題など、情報が行き渡っていないと思います。また、受け取る側にも問題があり、最初から門を閉じてしまうようなところがあります。それは、地域性や個人の性格にもよりますが、いかにしてそれをアピールして情報を届けるかというのが私は最大の課題ではないかと思います。情報が来ないことによって、住民の意識が高まらないのではないかと思います。
森本委員
高森台の中でも、老人クラブがあって活発に活動しているところもあります。パソ  コン教室や写真クラブなど、本当に積極的に動いてみえます。同じ高森台でも校区が違うとやはり違うかもしれません。
木村委員
新しいことを始めるについてはちょっと抵抗があるのかもしれません。高齢化していくにつれて、それが大きくなっていくのでそれを打開するのが大変だと思います。
竹田委員
私ども春日井青年会議所では現在、来年度の事業計画を作成する段階で、公益法人制度改革に基づく公益社団法人の取得を目指しているところです。これはどういうことかと言いますと、全予算の半分以上を公益事業に充てなければならないということがあります。そうなると、必然的に市民の皆さんに向けた対外の公益事業というのが中心になってくるということです。今までは、会員の研修等が多くありましたが、それを減らして市民の皆さんに発信したり、一緒になって何か活動をしていこうと考えています。
これまで、対外的に行ってきた活動としては、春日井まつりにおいて、市庁舎西側の道路を借りてステージをやっています。今年は「わんぱくオリンピック」ということで、お子さん一人ひとりが色々な種目の記録に挑戦するというイベントを行いました。そこを担当する委員会が「地域の力実践委員会」ということで、その“地域”というのはどういった範囲なのか、町内会なのかコミュニティなのかということをこれから詰めていくところですが、地域にスポットライトを当てて、例えば地域ごとで参加するようなイベントなどを考えているので、皆さんの町内会や子ども会などの活性化に役立てるようなことを行っていきたいと考えています。また、こうした会議に出席する中で、「こういうニーズがある」ということを仲間に伝えていきたいと思っています。
もう一つ、「地域のリーダーを育てよう」という取り組みを別の委員会が担当して行うことを考えています。「まちの中で、まちのために何ができるか。」、「有事があった時には、どうすべきか。」ということを考えている人を育てていこうというものですが、皆さんの団体でもお役に立てることではないかと思っています。4月に対外的な事業ということで考えていますので、また「こういうリーダーが必要なのではないか。」というようなことを調査していきますのでご協力をお願いします。
先ほど木村委員が“情報”ということを言われましたが、春日井青年会議所で色々事業をする中で、春日井まつりやわいわいカーニバルなど毎年行われていることは皆さんわかっていますが、新たに行われる事業もあり、それに関してはなかなか知られていないのが現状です。そのため、チラシを作成したり新聞に掲載したりしているのですが、広報費が全事業費の4分の1を使っています。これは非常にもったいなくて、その予算をかけるのであれば、もっと事業の方へ回してより良いもの、規模の大きいものを行うことができると思っています。
春日井青年会議所だけではないですが、「この団体がこの日はこれをやります。」という情報を市民の皆さんに伝えていくようなシステムづくりをしていくことが、地域の皆さんの活動につながっていくと思います。
中田会長
活動の中身については、次回、市民向けに出している広報誌などを用意していただければと思います。
では、後藤委員から何かございませんか。
後藤委員
私は平成18年から災害ボランティアコーディネーター連絡会というものをやって いまして、平常時は防災活動の啓発運動を行っています。当初から始めたのは、寸劇を交えた防災講座です。それと今年から、子どもさんや身体障がい者の方を含めて、屋内でも遊べる「防災すごろく」というものを作り、少しでも知識を得て防災につなげていただこうという啓発運動を行っています。
どこの地域でもそうだと思いますが、地域活動が毎年同じことの繰り返しでマンネリ化しているということが言われています。私は連絡会を通じて言っているのは、「1、2年で目先を変えよう。」ということです。自分たちで考えて、先ほどの“防災すごろく”など、自分たちで手作りしています。
今年の9月20日に台風による浸水被害がありました。その時に社会福祉協議会から22日から24日まで、ボランティアの要請がありました。今回はボランティアセンターを開設するまでには至らない被害でしたが、床上浸水した独居老人宅など、畳の上げ出しやタンスの移動などができない方々の所へ行ってほしいという要請があり、我々メンバーが3日間ボランティアに入らせてもらいました。そこで思ったことは、床上浸水していない所もあるわけですが、そういう所は見知らぬ顔です。民生委員の方も朝と夜覗いて終わりということです。個人情報の関係で要援護者の名簿も出てこないので、我々一人ひとりが地域を歩いて回ろうという形で動いています。しかし、これからの市民活動の推進に向けては子ども、大人、老人すべてが一緒になって基本的には地域が子どもを育てなければならないと私は思っています。
ボランティアに集まってくれる方の3分の1は使命感を持ってやっていただけますが、あと3分の1は「まぁ、ついていこうか。」という方。残り3分の1は名前だけの方。この名前だけの登録の方が一番怖いですね。どこへ行って何をしゃべるか。我々、ボランティアを運営していく上で、一番気をつけなければならないことです。
中田会長
最初からかなり整理したご発言をいただいたので、課題が何かというのも見えてき たと思います。これは次回以降、順次形にしていきます。今日は問題点が色々出されていますが、それをどうしていくのかということですね。情報の問題はすでに出されていますが、順次議論していきたいと思います。それでは、今までの話を聞いて、谷口先生からコメントをお願いします。
谷口委員
皆さんの話をお聞きして、2点ほど感想を述べさせていただきます。
春日井市の場合は、地縁の組織ですら活動の区域が重なり合わないし、隣の地区で何をやっているのかわからないということで、行政にとっては一元化もしにくい、また、逆に一元化できないというところで、わかりにくさや難しさを抱えているなというのが、率直な印象です。ただ、言い換えると、人と人とが少しでもつながれば活動に厚みが出てくるポテンシャルを備えている地域・自治体だなと感じました。そのために先ほど“情報”という話もありましたが、共有できるような仕組み、そして参加や連携のきっかけを示せるような指針になればいいかなと感じています。これが1点目です。
もう一つは、この市民活動促進のイメージの中で、学校との連携だとか子どもたちへのメッセージ性といったものがもう少しあるといいかなと率直に思いました。子ども会や学校との協働行事というのがコミュニティの活動の中に示されてはいるのですが、活動を通して、子どもたちが地域の一員であることを実感できるようになればよいと思っています。
実は、私の豊田市での経験の中で、山間地の方では、子どもたちはそこに住みたいのだけれど、近くに高校がない、働く場所がない、そして、山が荒れる中で土砂災害のおそれがあるから新しく家を建てることができないなど、物理的に住めないといった状況があります。一方では、ある街中の中学校区内において、7割の子どもたちが将来そこに住みたくないということが学校のアンケートで出ていました。それを見て、そこに住む住民の方々は「困った」と言っていました。
資料5の一番下に「心豊かで住みよい地域社会の実現」とありますが、こういう社会は、多分、子どもたちがそこに将来住みたいと思えるような地域ではないかと考えています。そのためには、子どもたちに大人たちの活動を見ながら、また、学校との関りの中で「この地域って何となく楽しいな。」というようなエリアになるといいかなと思います。
ただ、「楽しい」と思う一方で、先ほどの“行事のマンネリ化”という話もありました。実はあるエリアで、まつりは毎年マンネリで、同じことを淡々と繰り返しやっていて、子どもたちにとってみれば、「今年もまたやっている。」と言いながらも、また10年、20年後帰った時に「ああ、全然変わってないな。」という地域への“懐かしさ”や“故郷”というものを感じるという話を聞きました。
このようにマンネリ化のあり方も、否定的にだけ捉えるのではなく、もう少しスパイスを効かせながら、地域のベースとなるような、そして子どもたちにとって、また戻りたくなるような行事になればいいかなと思います。そういった活動を充実させるようなメッセージが指針の中で示せたらいいのではないかなと感じましたので、また、今後皆さんと議論できればと思っています。
中田会長
色々と刺激的な話があったので、また議論をすれば延々と続くかと思いますが、次回以降もありますので今日色々出されたことを咀嚼していただきたいと思います。

(6)今後のスケジュールについて

事務局(林主査)
資料6に基づき説明
中田会長
今日は色々話していただきましたが、次回もう1回論点を整理していただいて、話していただくことにしたいと思います。

(7)その他 

事務局(林主査)
第2回の策定委員会を1月19日(木曜日)午後2時から開催する旨説明
中田会長
本日第1回目は色々と問題点等をお聞かせいただいて、地域のそれぞれの特徴が違う状況になってきていて、それを一緒にやりましょうということですから、二重、三重に難しい状況ではありますが、それだけに、やれば成果があることだと思いますので頑張ってやっていきたいと思います。

上記のとおり第1回春日井市市民活動促進のための基本指針策定委員会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び出席者1人が署名及び押印する。

平成23年11月24日

会長 中田 實
委員 佐藤 裕子

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