春日井シンポジウム
春日井シンポジウムとは・・・
春日井シンポジウムは、平成5年の市制50周年記念事業としてはじまり、平成24年まで20回開催してきました。「地域からの歴史・文化の発信」を目指し、古代史を主なテーマとして、考古学、歴史学のみならず、民俗学や人類学など幅広い分野の第一人者を講師に招き、延べ179名の講師による研究成果の基調発表や講演、討論などを行いました。
第1回から第7回までのシンポジウムは、二子町に所在する二子山古墳やヤマトタケル伝説の残る内々神社など春日井市の歴史・文化と関わりのある古代史上の重要な事柄として、継体大王、ヤマトタケル、壬申の乱などをテーマに取り上げました。
特に第7回のシンポジウムでは、初回にテーマとした継体大王を再度取り上げ、継体天皇が皇位につく過程で尾張勢力との結びつきを強めていくなか、「なぜ尾張地域が力を持つことができたのか」「濃尾地域が持つ力の基盤が何に起因し、どのような経緯のなかでその地位を確立していくのか」を、考古学・文献史学等の成果に立って東海の歴史像を見るという視点で熱く講演・討論が繰り広げられました。
第8回のシンポジウムでは、「東海学」が生まれました。「地域」を学問的に研究しようという試みで、それぞれの地域にコンパスの軸を置いて、その“まとまった空間”のなかの住人を主人公として、これまでの中央集権的視点ではなく地域重視の視点から考古学・歴史学・地理学・民俗学・文化人類学など幅広い分野で「東海地域とは何か」ということを研究するものです。以後20回まで東海地域に軸足を置き、古代の技術、伝説、食文化、万葉集など様々なテーマを取り上げてきました。
東海地域は、三種の神器のうちの2つをかかえ、6世紀の尾張氏、戦国の三英傑の輩出など歴史の大きな転換点で必ず表舞台に登場しています。その原点となるもの、基盤となるものは何か。20回のシンポジウムがその答えに近づく第一歩となったと確信しています。
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