令和4年度第1回春日井市図書館協議会議事録

ページID 1030105 更新日 令和6年1月10日

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1 開催日時

令和4年7月29日(金曜日)午後2時から

2 開催場所

春日井市役所 6階 研修室

3 出席者

(会長)
小中学校校長会           内匠 育代
(委員)

小中学校校長会           北原 千穂

生涯学習審議会           長谷川 昌信

図書館ボランティア         飯塚 富惠

図書館ボランティア         小林 静子

婦人会協議会            伊藤 月美

小中学校PTA連絡協議会       鈴木 克幸

中部大学              高木 秀明

金城学院大学            薬師院 はるみ

(事務局)

教育長               水田 博和

文化スポーツ部長          上田 敦

図書館長              田中 裕子

図書館長補佐兼資料担当主査     四ツ倉 光一

サービス・啓発担当主査       石橋 修

資料担当主任            松井 彩奈

資料担当主事            服部 立宏

(傍聴者)
2人

4 議題

1.令和3年度図書館事業報告について

2.令和4年度図書館事業計画について

3.第4次春日井市子ども読書活動推進計画の施策事業の実施状況について

4.その他

5 会議資料

6 議事内容

 議事に先立ち、会長に内匠委員及び副会長に高木委員を選出した。

(1)令和3年度図書館事業報告について
【事務局四ツ倉】
 資料1に基づき説明した。
【薬師院委員】
 資料1の3ページ、3読書啓発事業(6)こどもの読書週間の行事と(7)読書週間の行事の本の福袋について、1週間の実施にしては12袋というのは少ないのではないか。尾張旭市では、午前中だけで50袋では足りなかったので、次回本学学生と共同で開催する際には最低60袋の用意をお願いされている。
【事務局四ツ倉】
 春日井市図書館では、1日3袋限定という形で実施した。
【伊藤委員】
 資料1の4ページ、(12)中学生向け読書講座について、受講者数が10人は少ないと思うが、学校に向けてお知らせはしているのか。
【事務局四ツ倉】
 広報やホームページ等でお知らせしている。令和3年度は夏休み期間の平日に実施したが、平日のため保護者の付き添いがしにくかったためか参加者が少なかった。今年度はその反省点も踏まえ、10月の秋の読書週間の日曜日に実施することとしている。

(2)令和4年度図書館事業計画について
【事務局四ツ倉】
 会議資料2に基づき説明した。
【伊藤委員】
 資料2の1ページ、2資料の整備(1)図書資料及び紙芝居の内訳について、図書館の資料購入が8,000冊になっているが、これはどのようなジャンルのものを買っているのか。また、どれくらいの期間で買い、どのように受け入れているのか。
【事務局四ツ倉】
 本の選書は職員で実施しており、事前に利用者からリクエストを受けたもの、職員が予めピックアップしたものをまとめた上で選書している。基本月に2回程実施している。人気がある本だけではなく、司書から見て必要な本や、郷土資料、歴史の本など、本の貸出と共に資料を保存するという観点も踏まえ、さまざまな分野の本を利用者のニーズや必要性に応じて購入している。 
【伊藤委員】
 何冊購入という記載になっているが、現在本も高額になっている。金額で購入範囲を決定しているのではなく、冊数で毎年購入決定しているのか。
【事務局四ツ倉】
 購入冊数は、概ねの数を記載している。実際に安い本や高い本があるが、図書館では5,000円以上の本を高額本としている。今年度は16,800冊程度購入を予定している。
【伊藤委員】
 グルッポふじとう図書館や各図書室の本は、図書館で購入しているのか。
【事務局四ツ倉】
 グルッポふじとう図書館や各図書室分についても、図書館の資料選定会議で協議し、購入を一括でしている。
【飯塚委員】
 3読書啓発事業(1)読書手帳について、昨年度は953冊配付しているが、これは新しい読書手帳を図書館で子どもたちがもらったということと思うが、子どもたちが手帳に記録した後はどうなるのか。子どもたちが記録してそのまま自分で持っているだけなのか。例えば図書館に持ってくると花丸がもらえるとか、スタンプがもらえるとか、面白い感想があったらWEBで紹介されたりしているのか。
【事務局四ツ倉】
 読書手帳は、自分が読んだ本の感想を80冊分書けるようになっている。全部記載が終わると、最後に「たくさん読んだで賞」という手帳の完成を称えるページがある。終わった読書手帳を図書館に持ってきてもらえば、新しい手帳を交付している。
【飯塚委員】
 子どもたちは褒められるとどんどんやる気になる。だから、何か評価をしてあげることがあってもいいのではないか。今後何か考えられることがあればお願いしたい。
【高木委員】
 1点目、2資料の整備(2)その他の資料について、昨年度から新聞が1紙減っているがなぜか。2点目、3読書啓発事業(10)中学生向け読書講座「10代の未来さがし講座」について、資料1では中部大学との連携になっているが、去年依頼されたいきさつと、今年も依頼されるのかを聞きたい。
【事務局四ツ倉】
 1点目の新聞については、毎日ウィークリーが休刊になったため減った。2点目の10代の未来さがし講座の開催の経緯については、当初令和元年度の3月に実施する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大によって中止となった。令和2年度10月に第1回を開催した。10代ということで、読書から遠のいているティーンズ、主に中学生を対象に、何か啓発できる事業をということで始めた。講座を始めるにあたり、講師には実際に10代の人に直接接しており、本のことがよく分かる方にお願いしたいという考えのもと、子どもたちも将来は高校、大学へ進学することもあって、地元大学の先生にお願いすることとした。そのような経緯で、中部大学の澤田先生にお願いした。講座では、読書の楽しみ方や読書をとおして分かること、読書が大切な理由、本の歴史などを子どもたちに教えていただいている。令和4年度も、10月30日に開催を予定しており、講師を澤田先生に依頼している。
【長谷川委員】
 3読書啓発事業(13)調べ学習サポート事業について、調べ学習に活用できる蔵書リストということで、小学校の教育課程等も吟味しながら、そろえてもらうことはいいことだと思う。令和4年度の読書感想文書き方教室は無くなったのか。
【事務局四ツ倉】
 読書感想文書き方教室は7月23日に開催した。
【長谷川委員】
 7月23日の実施は時期的には早すぎるのではないか。まだ本を読んでないのではないか。
【事務局四ツ倉】
 開催時期については、教室では、本の選び方から教えているので、早めに実施している。
【高木委員】
 先日、グルッポふじとう図書館からビブリオバトルをイーアス春日井でやりたいので、本学の学生に参加して欲しいと依頼があったが、図書館はこのことについてどのように関わっているのか。
【事務局四ツ倉】
 基本的には、グルッポふじとう図書館がオリジナル事業として実施している。毎月実施しているグルッポふじとう図書館との打合せで、事業の実施は聞いている。グルッポふじとう図書館は、高蔵寺まちづくり会社の運営ということもあり、行政より自由のきく体制で運営している。逆に図書館は保守的なところがある。グルッポふじとう図書館で実施している事業を図書館でも参考にすることができるのであれば、事業に取り入れていきたい。

(3)第4次春日井市子ども読書活動推進計画の施策事業の実施状況について
【事務局四ツ倉】
 会議資料3に基づき説明した。
【薬師院委員】
 春日井市子ども読書活動推進計画は第4次まで作成され、ものすごいエネルギーと時間をかけていただいていることは本当にありがたいと思う。書類も完璧だと思う。しかし、数字上は記載のとおりだと思うが、実際どういう成果があったのか、どういう問題があったのかが伝わってこない。司書の方が現場で実際やっていて、どんな成果があったとか、どんなエピソードがあったか、どんな問題点があったか、何でもいいので紹介して欲しい。
【事務局田中】
 第4次春日井市子ども読書活動推進計画については、子どもと直接接している保育園や子ども政策課や各施設が中心となるので、開催回数や開催時期について報告してもらい、それをまとめている。報告書には実際に担当者が具体的に行っていることや、やりがいを感じていること、子どもの読書活動が広がっていっているということを書く欄はなかった。このため、図書館が事業を実施したものについては、お答えができるが、全ての事業についてはお答えできない。今後は、こういったことを記載できる欄を設けた事業報告書にしていこうと思う。なお、10代の未来さがし講座については、子どもたちに読書は生涯にわたって関わっていくものだということが伝わったと感じた。
【薬師院委員】
 報告書を書くことはすごく大変なことだと思う。実施状況一覧表にまとめてあるので数字的なものは残る。加えて協議会にて、実際に現場で接している人の話を少し話してもらうといいと思う。
【事務局四ツ倉】
 一部であるが、工夫等を書いて報告している部署もある。例えば3ページ調査書番号11の報告では、「子育てサポートキャラバン隊が、お楽しみタイムの中に5分程度時間を設け、大型絵本や紙芝居の読み聞かせを行っている。当日の参加者の様子を見て作品を選び、親子で楽しめるように工夫している」との記載がある。また、調査書番号21の報告では、保育園によっては「保育士がおすすめの絵本を廊下の本棚に置き、子どもたちが自由に読むことができるようにする」や「遊びを充実させるため絵本を日常の保育に取り入れる」等の工夫していることが記載されている。

(4)その他    
1 電子図書館先行自治体調査について
【事務局四ツ倉】
 参考資料1に基づき説明した。
【薬師院委員】
 電子図書館について2点お願いがある。1点目、電子図書館はこれから入れていかざるをえないだろうと思う。しかし、非常に高額である。電子図書館を入れたことで、資料費や人件費を削ることはやめて欲しいと強くお願いする。2点目、電子図書館の課題として資料にいろいろ記載してあるが、それ以外に、相互貸借が電子図書館はできないため地域格差が生まれてしまうことはすごく大きな問題である。その中で、トーハンのOverDriveは、図書館同士の連携を考慮したシステムとなっていてよい取り組みだと思う。8月から運用開始される図書館があると聞いているので、ぜひこのシステムの調査を進めていただきたい。KinodenやMaruzen ebookは、学術書中心なので、公共図書館にはそぐわないと思う。また、各図書館へ本を納入しているTRC(図書館流通センター)が関わっていて、本の選択もTRCの主導となるので、企業の論理がものすごく露骨に入ってくるシステムだと思う。その点、OverDriveのシステムは、このような問題が少ないと思う。ただし、春日井市だけではできないので、愛知県図書館も巻き込んでやらないといけないが、例えば春日井市から声を上げていくということは、すごくよいことだと思うので、ぜひ検討して欲しい。
【事務局四ツ倉】
 Overdriveについて興味深いと思ったところは、長野県では県図書館を中心に、各市町村を巻き込んで、一つのシステムで電子図書館をやろうとしているという話を聞いた。その方法であれば地域格差がなくなるのではないかと思う。しかし、この方法は、愛知県が各市町村を巻き込んでできるかという問題になってくる。春日井市としては、導入済みの自治体2市のみに調査をしただけなので、今後もいくつかの自治体図書館について調査をしていく。予算について、今のところはきっちりと紙の資料と電子書籍は別の資料という位置付けで、財政当局と話をして、紙の資料の金額を削られないようにしているという話も聞いているので、参考にしていきたい。
【鈴木委員】
 図書館の現在の蔵書が電子化されるということか。
【事務局四ツ倉】
 あくまでも紙の本は蔵書として残し、それにプラスした形で電子書籍というのを考えている。
【鈴木委員】
 今の世の中の状況と、将来にわたる長いスパンで考えると、おそらく人口は減っていくであろう。そうなると、人口が集まるところと、過疎になっていくところができてくる。人口の多いところと少ないところによって、図書館の質が変わるということが起こると、子どもたちが手にする本の量にも影響が出てくるのではないか。何よりも人口が減ることによって税収が減ってくると、行政も職員の数をある程度調整してコストがかからない行政のやり方をしていかなければならないのではないかと思う。手に取って本を見ることも大事ではあるが、電子化については、最初はお金がかかるがベースができればランニングコスト的なお金もかからなくなると思うので、よいのかもしれない。将来にならないと答えは見えてこないと思うが、やらない訳にはいかないと思う。成り行きを見ていきたい。実際、将来は電子化にウエイトを置いていく構想はあるのか。
【事務局四ツ倉】
 現在は、電子図書館の効果や効率等を把握し、その有効性、妥当性及び必要性を検討し、調査している。各先行自治体に現在の状況、課題、今後に向けた話を聞き、春日井市としてはどうするかということを検討している段階である。また、将来的なことは見通せていない状況である。導入等については、将来にかかわることであるので、いろいろな自治体の図書館に意見を聞きながら、間違いがないように進めていきたいと考えている。
【長谷川委員】
 子どもたちにはタブレットが全員に渡されていて、文字をタブレットの画面の上で読むということが普通になっている。そうなると書籍の電子化は避けて通れないだろう。電子化された紙の書籍についてはどのように図書館として取り扱っていくのか、電子化した本はどのように扱うかということも、ある程度考えながら進めていかなければならないと思う。例えば、豊田市が郷土資料のみの電子化という形で取り組んでいるので、学校教育とリンクさせていくのであれば、学校教育の中で活用できるようなものから電子化して、子どもたちに使ってもらってはどうか。いずれにしても、電子化することは大変なことだなと思う。また、電子化の方向に進めていくことが大切だと思う。
【事務局四ツ倉】
 学校のタブレットの活用については、名古屋市では全小中学校にタブレットが行き渡っているのに合わせ、電子図書館が使えるようにIDの配布をしている。ただそれは、学校の授業等と連動しているわけではなく、小中学生がタブレットで電子図書館を利用できるということで、中学校を卒業したら配布したIDは無効になるシステムになっているということを聞いた。
【高木委員】
 郷土資料をPDF化して蔵書してもらえば研究に役に立つのではないかと思う。電子図書館の趣旨とは違うが一つの方法ではないか。
【事務局四ツ倉】
 実際に豊田市がそのような形で実施しているので参考にしていきたい。

 2 学校図書館との連携について(参考資料なし)
【事務局四ツ倉】
 学校図書館との連携について、これまでも小学校のPTAからの依頼で、本の修理の講習への職員の派遣を行っている。また昨年度は、調べ学習支援として「学校支援おすすめブックリスト」を作成し、各小学校へ配布し、団体貸出の利用促進を図った。
今年度は、学校図書館の現状について、現地の聞き取り調査を6月に小学校、中学校の各1校実施した。小・中学校とも昼休憩時に調査をしたが、概ね30人から40人ぐらいの児童、生徒が利用している状況であった。それぞれの学校での児童、生徒への図書館利用に向けた働きかけについては、小学校では、学校図書館の前の掲示板に課題図書のカバーを活用した本の紹介を掲示し、中学校では、給食の時間中に当日の開館時刻や、これまでの利用冊数の放送をしていた。学校図書館については、2校調査したところだが、引き続き現地調査を実施し、現状を把握して調査結果を分析することで、学校図書館との連携や支援の方法についてさらに検討していく。
【鈴木委員】
 春日井市のPTAの小中学校の代表として、小中学校に出向いてデータを取っていただき、よりよい図書館運営を考えてもらえるだけでも、非常に安心できることだと思う。
【北原委員】
 学校にも市の図書館からの取組のお知らせがあり、子どもたちに紹介するという繋がりはできている。しかし、学校の図書館は、学校の先生が運営しなければならない。各校に司書教諭が1人以上いるが、専任司書ではない。担任や学校の仕事をしながら、学校の仕事の一部として図書館の運営をしている。読書を薦めたり環境を整備したりするのは、ものすごく労力の要る仕事である。司書教諭が本来の仕事をしながら図書館の運営をしていくことは非常に難しいことで、ぜひそういうところに公共の図書館のいろいろなノウハウやアイデアを学校に教えてもらいたいので、その繋がりを大事にしていきたいと思う。
【事務局四ツ倉】
 各学校と図書館の運営について、こちらもアイデアをいただき、今後も情報共有をしていきたいと思う。
【薬師院委員】
 学校司書が配置されてないことは問題であり、司書教諭だけで対応するのは無理だと思う。学校司書を配置することは全国的な流れでもあるので、ぜひ検討して欲しい。
【北原委員】
 PTAの方が図書館を整備したり、ボランティアの活動があったりはあるが、それも全てがフォローできるわけではない。
【薬師院委員】
 法改正もされたので、検討をぜひお願いする。
【鈴木委員】
 いわゆる働き方改革によって、先生も勤務時間等の見直しをしていかなければならない。そのようなことを踏まえると、今でも悲鳴をあげている状況なら、今後ますます状況が悪くなると思うので、今の段階から今後のことを考えて行動に移してもらえると嬉しい。

午後3時15分に協議会を終了した。

 上記のとおり、令和4年度第1回図書館協議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、議長及び出席者1人が署名する。

令和4年10月7日
議長 内匠 育代
署名人 小林 静子

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