令和2年度第2回春日井市文化振興審議会議事要旨

ページID 1024468 更新日 令和3年12月28日

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1 開催日時

令和3年3月9日(火曜日)午前9時40分から

2 開催場所

文化フォーラム春日井・2階文化活動室

3 出席者

[委員]

名古屋芸術大学学長 竹本 義明
中部大学人文学部教授 篠宮 雄二
春日井市文化財保護審議会会長 長縄 秀孝
春日井市文化協会会長 山本 博
春日井市美術協会会長 中村 立強
春日井市民音楽連盟副会長 保田井 善圀
中日新聞春日井支局長 井上 喜博
春日井商工会議所常務理事 山田 眞平
公募委員 可徳 亮介
公募委員 白木 智久

[事務局]

文化スポーツ部長 上田 敦
文化・生涯学習課長 内藤 純子
文化・生涯学習課長補佐 伊藤 英彦
文化・生涯学習課文化振興担当主査 横谷 朋子
文化・生涯学習課文化振興担当主事 山村 一貴

[傍聴者]

0名

4 審議会について

  1. 会長・副会長の選任
    春日井市文化振興審議会規則第4条第1項に基づき、会長には竹本義明委員、副会長には中村立強委員が選任された。
  2. 審議会、議事録の作成方法について
    会議は公開とし、議事録は要点筆記により作成することを説明した。

5 議題

  1. 第2次かすがい市民文化振興プランの改定について
  2. その他

6 会議資料

7 議事内容

(1) 議題 (1)第2次かすがい市民文化振興プランの改訂ついて

 資料1に沿って、第2次かすがい市民文化振興プランの策定の経緯、プランの内容、今後の流れについて文化・生涯学習課文化振興担当主査が説明し、意見等を求めた。

主な意見等については、次のとおり。

【篠宮委員】 アンケート調査について、前回のアンケートでは例えば文化芸術の鑑賞について、ある場所に出向いて体験した内容について問うているが、現在はコロナ渦でもあり、ソーシャルメディアを通じて文化活動を行っている機会が増えているのではないか。アンケートに回答する方にもそういった状況を自覚してもらい、回答を掘り起こすよう質問項目を工夫してはどうか。
【長縄委員】 文化情報発信について、「知りたい人に届く文化情報発信」という項目で目標設定が現状値より低く設定されているが、どうしてか。前回のアンケートでも、情報発信を求める声が多かったが、今後も高齢者向けには広報などを通した情報発信を、若い方向けにはインターネットを活用した情報発信が求められると思う。今後も情報発信に力を入れていって欲しい。
【文化・生涯学習課長】 情報発信に係る成果指標については、情報発信の充実が図られていけば、必要と考える方が減っていくと、指標が下がるという考え方で設定されている。これについては、分かりにくい部分があるので、表現を修正していきたいと事務局でも考えている。
【井上委員】 アンケートは来年度9月に実施予定とあるが、コロナ渦でこの1年間の文化活動の機会が減ってしまっていると思われる。アンケート調査の時期を変更は考えているのか。
【文化・生涯学習課長】 アンケート調査の実施時期については、委員の皆様から御意見をいただき決めていきたいと考えている。
【長縄委員】 国の文化芸術基本法では、生活文化の振興に関する項目で特に「食」について重視されていることを知った。春日井市でも郷土の食文化について学んだりできる機会ができると良いと思う。
【文化・生涯学習課長】 現在のプランでは食文化については触れていないが、今後プランに食文化を入れていくのか審議会で検討いただきたい。
【竹本会長】 先ほど井上委員からも意見があったが、このコロナ渦では文化芸術の活動機会が大きく減少しており、前回のようなアンケート調査は行えない状況であるが、何か意見はないか。このままでは、全てが前回よりマイナスとなってしまう。
【篠宮委員】 調査は実態を示すものなので、恣意的な操作は行うべきではない。
【井上委員】 アンケート調査の実施を1年延期することはできないのか。
【文化・生涯学習課長】 基本的には計画しているとおりのスケジュールで進めていきたいと考えている。ただし、委員からの御意見もあるので、当市の他の計画ではどういった進行管理がされているのか、調査して報告する。
【長縄委員】 アンケート調査について、今回アンケート調査を実施しても全てマイナスになってしまうという意見があったが、春日井市では素晴らしい取組みがたくさんあるように感じている。自分が関わる中では、ハニワまつりで市と地域、学校が連携して大いに盛り上がっている状況がある。アンケート調査の中でもこういった文化を 通じた連携について、良い結果が得られればと思う。今後は、文化を通じ産業界を含めた連携による街づくりが進むことが望まれる。
【可徳委員】 アンケート調査について、コロナ渦を踏まえて質問の方法を変更することは可能か。
【文化・生涯学習課長】 現在お配りしているものは、前回のアンケート調査のものであり、どういった質問項目とするのかなどは、次年度の審議会で検討いただき、決定していきたい。
【中村副会長】 自然科学の分野では、近年「基礎基本が大切だ」という話をよく耳にする。文化芸術においても、何が基礎基本なのか、青少年に向けての内容であるとか、将来の発展につながるものであるとかを重視してプランの改定がなされるのが望ましいと思う。
【山本委員】 先ほど情報発信についての意見があったが、市の施設へ行くとチラシがあふれるように置いてある状況もあり、もう少し情報の整理が必要ではないかと感じる場面もある。また、文化芸術の振興について、個々の小さな文化活動が無くなってしまうことはないと思うが、そういった活動を大きくまとめていく中で、例えば我々の文化協会のような団体として活動していくときに、人材が不足しているのが実情であり、大きな悩みとなっている。財政的には市に支援いただいていて大変助かっているが、人的な支援もお願いしたい。
【竹本会長】 高齢化が進み、実際に活動している団体では人材の不足は共通の課題であると思う。 基本目標3、施策9の「分野を超えた連携の推進」についての指標が、計画を上回る実績を上げており、先進的な活動を行っている自治体の特徴であると感じた。 分野を超えた連携は、今後の文化振興のカギとなる分野だと感じている。ある限られた専門分野を鑑賞したり参加したりするのではなく、どういった分野と連携するのか、何と何を結びつけるのが良いのか、それが重要となっていく。
【可徳委員】 分野を超えた連携が大きく成果を上げている理由は何か。特に働きかけがされた結果として数値が上がっているのか。
【竹本会長】 春日井市がこれまで、様々な事業を展開し、手厚くサポートしてきた実績があり、それが根付いて成果を上げている結果であると思う。
【文化・生涯学習課長補佐】 例えば、文化財団の事業の中で「2.5次元ミュージカル公演」の際に、遠方からJR春日井駅を利用して多くの方が来場されることが予想されたため、駅から市民会館までの道々でも楽しんでいただけるよう地元の商店街と協働し、おもてなし企画を実施した例がある。利用者からも大変好評で、SNSに好意的な意見が並び、大変嬉しく感じた。
【可徳委員】 連携に関する指標が上がっているのは喜ばしいと思うので、他の項目にも波及すると良いと思う。
【竹本会長】 2.5次元ミュージカルは、アニメや漫画などを原作に、それを実演する舞台公演で、若い方を中心に最近大変人気が高い。まだまだ一般的には馴染みが薄いが、先進的な取組みで良いと思う。
 これまで様々な意見があったので、それらを基に来年度の審議会ではアンケート調査の内容を決めていきたい。事務局は、本日の意見を踏まえてアンケート調査の事務局案を作成し提案して欲しい。

(2) 議題(2)その他
【竹本会長】 その他、委員からの意見はないか。
【山田委員】 コロナ渦で生活様式だけではなく、産業構造も大きく変化してしてきている。 商工会議所でも飲食店のテイクアウトなどを積極的にPRしている。このテイクアウトなどはコロナ渦後も根付いていくと思われる。そういった中で、情報が一番欲しいという声をよく聞く。
「デジタルトランスフォーメーション」が提唱され、デジタル技術が浸透することで人間の生活のあらゆる面で引き起こす変化、あるいは良い影響を与える変化が求められる中、新しい様式がどんどん生み出されている。我々もついていけない部分もあるが、その流れに乗り遅れないよう努力している。
そういった中で、施策3の「知りたい人に届く文化情報発信」とあるが、デジタル弱者・情報弱者にもどう対応していくのか。「だれひとりとり残さない」というのはSDGsの考え方にも共通するが、そういった新しい流れや考え方もこのプランに盛り込んでいくことが望ましいと思う。
【文化・生涯学習課長】 今いただいた意見なども盛り込んだ形でアンケート調査やプランの改訂も考えていきたいので、今後の審議会で審議いただきたい。
【竹本会長】 自治体の広報誌が月2回から、月1回に発行回数が減るといったような話をよく聞くが、広報誌はいずれなくなってしまうものか。新しい広報手段が出てきているが、高齢者が困ってしまうことはないのだろうかと思う。
【文化・生涯学習課長】 春日井市でも令和3年度より、広報の発行が月1回になるので、情報をどのように伝えていくのか、各施設でも検討しているのでみなさんに不便がないようにしていきたい。
【山本委員】 前回のアンケートの中で、春日井市にも美術館が欲しいという意見があったが、 何か計画はあるのか。
【文化・生涯学習課長】 春日井市には、書専門の美術館である道風記念館がある。現状では、他に美術館を建設する計画はない。
【文化・生涯学習課主査】 美術館ではないが、文化フォーラム春日井にはギャラリーがあり、文化財団が主催する絵画展や絵本原画展、写真の展覧会などを開催している。また、市民にも活用いただいており、今の形が良いと考えている。
【竹本会長】 美術館を新たに造るとなると、建物だけではなく、収蔵美術品の収集・購入などにも多額の費用が必要となる。なかなか簡単に考えられないのではないか。
最近の美術は、誰もが美しいと感じるような具象画ではなく、一見何か分からないような現代美術が主流になりつつある。そういった現代美術作品ならば、良質な作品を集めて文化フォーラム春日井で展覧会を開催することも可能だと思う。
【白木委員】 美術館といった箱モノも文化の拠点ではあるが、最近は現代アートを町おこしに活用する事例を目にする。自分は写真に携わっているが、市内で道具・材料が十分に手に入る商店がなく、名古屋市やインターネット店舗で購入しているのが現状である。写真に限らず、画材などが自由に手に入る場所があると、子ども達が自由に表現する機会や、その道に進もうとする人の創出につながるのではないか。
【竹本会長】 地域に画材店があり、人が集うような拠点ができ、交流が広がっていく。音楽の分野でも、以前は楽器店が交流の拠点となっていたが、現在はなかなか厳しい状況にある。
【白木委員】 写真の分野でも、作品制作にはその分野の職人の技術に負う部分も大きい。そういった人材も地域で失われずにいると良いと思う。
【文化・生涯学習課長】 春日井市では、3年ほど前に書道用品店が開店したが、それ以外の画材店や楽器店などの状況は把握できていない。そういった専門店が市内にあれば良いとは思うが、経済的な状況もあり専門店を誘致することは難しいと感じている。
【竹本会長】 その他、事務局から何かありませんか。
【文化・生涯学習課長】 昨年の審議会でご指摘いただいた、他市町の文化振興条例の策定状況についてだが、平成29年6月に国の「文化芸術基本法」が施行後、平成30年3月に「愛知県文化芸術振興条例」が制定されている。その他、愛知県内では知立市で文化芸術基本条例が平成30年3月に制定されているが、知立市以外では条例制定・改正の動きはない。
【竹本会長】 県内の市町でも文化芸術に関する計画策定は少しずつ進んでいると聞いているが、条例についてはまだまだ進捗がみられないということだろう。条例の改正についての動きは審議会で報告して欲しい。

上記のとおり、春日井市文化振興審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び委員が署名する。

令和3年3月22日

           春日井市文化振興審議会 会長 竹本 義明

           春日井市文化振興審議会 委員 山本 博

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