令和6年度第1回春日井市地域福祉計画推進協議会議事録
1 開催日時
令和6年6月25日(火曜日)午後2時から
2 開催場所
総合福祉センター 大ホール
3 出席者
委員 |
会長 |
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平野 隆之(日本福祉大学大学院) | |
副会長 | |
前田 教孝(春日井市地域包括支援センター 高森台・石尾台) | |
委員 | |
稲塚 美枝子(春日井市地区社会福祉協議会) | |
南部 哲男 (地域福祉アドバイザー) | |
佐藤 裕子 (春日井市子ども会育成連絡協議会) | |
村瀬 よしゑ(春日井市婦人会協議会) | |
石井 直子 (春日井市ボランティア連絡協議会) | |
宿利 博明 (春日井市民生委員児童委員協議会) | |
熊地 良和 (春日井保護区保護司会) | |
原 宗也 (公募委員) | |
須崎 弘子(公募委員) | |
事務局 | 健康福祉部長 神戸 洋史 |
福祉政策課長 日原 理 | |
福祉政策課長補佐 近田 政典 | |
福祉政策課主査 中山 裕也 | |
福祉政策課主査 白石 拓也 | |
福祉政策課主任 山田 健太 | |
福祉政策課主事 吉田 理菜 | |
地域共生推進課長 長坂 匡哲 | |
地域共生推進課長補佐 上野 陽介 | |
市民生活課長 川島 浩資 |
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市民生活課長補佐 若杉 雅志 | |
障がい福祉課長 清水 栄司 | |
健康増進課長補佐 村上 貴幸 | |
子育て推進課長補佐 堀田 博明 | |
多様性社会推進課長補佐 小嶋 直樹 | |
社会福祉協議会事務局次長 橋本 健 | |
社会福祉協議会地域支援課長 石黒 丞 | |
社会福祉協議会地域支援課長補佐 吉村 勉 | |
社会福祉協議会地域支援課主査 伊藤 寛基 | |
社会福祉協議会福祉サービス課長 松田 強志 | |
社会福祉協議会総合支援課長 加藤 鉱明 |
4 議題
1 春日井市地域共生プランの進捗状況について
2 次期地域共生プランの中間案に向けた検討
3 今後のスケジュールについて
5 会議資料
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次第 (PDF 70.7KB)
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資料1 第4次地域共生プラン成果指標の実施状況 (PDF 367.0KB)
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資料2 評価指標の関連図 (PDF 312.0KB)
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資料3 地域福祉コーディネーターのヒアリング報告書 (PDF 1001.3KB)
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資料4 地域共生プランの策定について (PDF 320.8KB)
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資料5 本市を取り巻く状況 (PDF 3.0MB)
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資料6 令和6年度地域共生プラン改定スケジュール(案) (PDF 126.5KB)
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資料7 事前質問票兼調査票 とりまとめ結果 (PDF 185.6KB)
6 議事内容
議事に先立ち、部長あいさつを行った。
また、会議は公開で行うともに、議事録は要点筆記とし、各委員に確認を行った上、会長及び副会長が署名することを確認した。
1 春日井市地域共生プランの進捗状況について
- 中山主査
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資料1及び資料2について説明。
- 稲塚委員
- 身寄りのない人の対応と権利擁護について課題に思う。入院の際、保証人がおらず手術や検査を受けられないため、民生委員の活動の中で、保証人になってもらえないかと相談されるケースがある。
- 松田課長
- 令和5年度に施設職員を対象に身元保証人の必要性等についてのアンケート調査を実施した。その結果、利用者を受け入れる際の利用料の支払いや手続きの支援役として保証人が必要だという回答が大多数だった。
- 平野会長
- 身寄りのない人の定数調査はしているか。
- 松田課長
- していない。
- 稲塚委員
- 市から民生委員は保証人になってはいけないと言われている。身寄りがない人の対応と身元保証人の問題について検討を進めてほしい。
-
宿利委員
- 資料1のNo.19町内会等の加入率について、実績値55.1%の算出根拠と、目標値68.6%の設定基準を問いたい。
- 川島課長
- 目標値は、第6次春日井市総合計画で定められた令和8年度目標値70%に基づいた数値である。実績値は、令和6年4月1日時点での住民基本台帳の総世帯数を母数とし、町内会の加入状況調査で回答のあった町内会加入世帯数を分子にして加入率を割り出している。
- 平野会長
- 町内会加入率に地域差があるか分析してほしい。
- 南部委員
- 町内会加入率の低下と地域での見守り体制について課題に感じる。集中浄化槽を使用する町内会は加入率が高いが、集中浄化槽がない町内会は加入率が減少傾向にあると聞く。すべての住民を対象とした見守り活動を、町内会だけで実施することは困難であるため、町内会加入率が低下する中で、地域の有志に協力してもらう必要がある。これから更なる高齢化や町内会加入率の減少が見込まれる中で、地域見守り体制の確保を考えていく必要がある。
- 平野会長
- 地縁団体での活動に、見守り機能を持つ必要がある。地区社会福祉協議会も含めた地域ごとの特徴や状況を計画に反映してほしい。次回は全市的な資料だけでなく、地域別の資料もお願いしたい。その他、資料1の項目で、春日井市として自慢できる項目はあるか。
- 近田課長補佐
- No.73ハートフルパーキング事業が非常に好評である。訪問看護や訪問介護の事業者が、訪問する際にシステム上で民家や店舗の方の空いている駐車場を無料で貸していただく事業である。この事業のおかげで路上駐車が減ったり、コインパーキングの利用負担の軽減になったという声を頂いている。
- 前田副会長
- 場所によっては駐車場の確保が困難で訪問できないケースもあるため、活用させていただいている。ご理解のある方々が増えてきており、助けられている。
- 近田課長補佐
- No.1地域ケア会議の推進についても、計画策定からの4年間でかなり進んでおり、日常生活圏域ごとに地域課題を解決していく仕組みが徐々に広がりつつあると感じている。
資料2の1ページ目では、地域住民の困りごとや課題を地域ケア会議で考え、住民主体の活動につなげ、社会福祉協議会や町内会が連携して解決していく仕組みを示したが、中央にある「地域住民」について今まで高齢者中心で考えてしまっている部分があった。地域共生プランでは障がいのある方や、ひきこもりの方、こどもたちなどあらゆる人の困りごとや課題をどのように把握して解決していくかを考え、よりよい地域を作っていきたいと思う。
また、昨年度まで計画を所管していた地域福祉課が今年度から福祉政策課と地域共生推進課に分かれた。福祉政策課は政策部門に特化し、現場部門は地域共生推進課や社会福祉協議会が担うことになった。そのため、福祉政策課が中心となって障がい部門やこども部門と連携して情報を収集し、現場と困り事や課題などを共有しながら次期計画を策定していく体制を取っている。 - 平野会長
- 高齢者中心になりがちなことを踏まえて、地域ケア会議だけに限らず、視野を広げていってもらいたい。
2 次期共生プランの中間案に向けた検討
- 中山主査
- 資料3及び資料4について説明。
- 石黒課長
- 資料3について補足説明。
- 平野会長
- 資料3の地域福祉コーディネーターへのヒアリング調査でも、高齢者に焦点が当たっているため、こどもや障がい者などへ目を向けられていないという声がある。今後、高齢者以外の分野にも積極的に地域福祉コーディネーターの活用を進めるため、配置人数を増やす等の具体的な目標を計画に設定できると良い。
- 南部委員
- 地域福祉コーディネーターに限らず、担い手不足はどこも課題であると思う。60代に担い手を務めてもらうことが理想だが、まだ働いている場合が多い。しかし60代は働いているからと諦めるのではなく、得意分野を活かした参加の仕組みを検討してはどうか。
- 平野会長
- 次期地域共生プランで、地域活動のリーダーとなる人材の育成について取り上げてはどうか。定年になる前から得意分野を踏まえたアプローチを行うことは担い手不足の問題において重要な提案である。
- 南部委員
- 移動手段について、最寄りの駅やバス停までも移動することができない人がいるため、最終的には自宅まで来てくれるドアtoドアの支援システムが必要だと考える。タクシーの利用だけでカバーできない場合には、それぞれの町内会で移動支援のシステムを作って対応することになるのではないか。
- 平野会長
- 東近江市では地域で困りごとや課題を相談できる場を創っている。地域の主体性づくりのためにも、行政と民間が一緒になり、地域での課題を持ち込み、話し合う仕組みがあると良い。次期地域共生プランには、何をするかだけでなく、実行するまでのプロセスを見える化できると良い。
- 石井委員
- 地域活動のリーダーとなる人材育成について、団体運営の経験があるPTAや子ども会の役員へのアプローチは有効だと考える。最近は中高生がボランティアに参加する流れもできているので、彼等へのアプローチも効果的だと思われる。また、働く世代はゆとりがないと地域活動へ目線が向けられない。子育て世代やダブルケアで悩む方々への支援もできると支援の幅が広がると考える。
- 平野会長
- 世代間での支援だけでなく若者や子育て世代が同世代間で支え合うことを視野に入れることで、当事者意識を持ってもらえるのではないか。
- 熊地委員
- 保護司の担い手不足について課題を感じる。現在会員数は定数75名に対して、62名となっている。定年が75歳なので、11月には59名になる。新たな担い手を勧誘し、本人の同意が得られても、家族の理解が得られず断られる場合もある。また保護司活動の負担軽減のため、対象者と面談する面接会場や、総合的に相談できる窓口の設置を行政に求めたい。
- 原委員
- 移動支援に関する提案として、買い物に行けない高齢者の課題と、大学生によるSNS教室を掛け合わせて、ネットショッピングの知識や使い方を大学生が教えるのはどうか。
- 平野会長
- 他の自治体でも、若い世代が高齢者にスマートフォン教室を開いている事例はある。
- 近田課長補佐
- 令和6年度から新しく創設されたいきがい創生部で今までスマートフォンを使ってこなかった人などに対して、スマートフォン教室を新たに実施することになっている。スマートフォンを使った買い物などの講座を予定している。町内会や高齢者サロンでは、携帯電話会社の方が無料で教える講座も人気があると聞いている。
- 平野会長
- 若者がそういった活動に参加することは、地域での役割を見つける良い機会でもある。春日井市は令和4年度から重層的支援体制整備事業を実施しているので、次期地域共生プランには事業成果を反映させてはどうか。また地域共生プランのイメージと、重層的支援体制整備事業実施計画との関連性を記載するとよい。
- 中山主査
- 資料5及び資料7について説明。
- 佐藤委員
- 子ども会では、昔から続けてきた活動が今の時代と合わなくなりつつある。近隣自治体の子ども会との連携もなくなりつつある。最近は地域全体でこどもを育てる感覚はあまりなく、個々で楽しむケースも増えてきた。子ども会の活動が広がれば、地域との連携強化につながり、こどもやその家族が抱える課題に対応することができるかもしれない。春日井市子ども会育成連絡協議会に加入していない子ども会の数の把握ができていない。
- 平野会長
- こども関係の拠点づくりを行っている団体数のデータはあるか。
- 堀田課長補佐
- こどもの居場所づくりをしている団体には補助金を出しているため、把握している。
- 平野会長
- 補助金を出している子ども食堂の数はいくつか。
- 長坂課長
- 地域共生推進課で把握する子ども食堂・地域食堂の数は約30団体ある。その中には、拠点を持つ団体だけでなく、フードパントリーなどの食材を提供する活動も含まれている。
- 平野会長
- 団体間の横のつながりはあるか。
- 長坂課長
- 重層的支援体制整備事業の一環で、フードドライブネットワーク連絡会を令和5年度は4回開催し、団体間の情報共有や相互支援のネットワークづくりを担っている。
- 平野会長
- ぜひ、こども分野もしっかり取り組んでもらいたい。また、地域共生社会の実現に向け、子育て支援政策のみではなく、あらゆる視点からのアプローチを検討してほしい。
- 石井委員
- フードドライブネットワークにおいて、地区ごとにマップを作成している。また、子ども食堂だけでなく、駄菓子屋による居場所づくりも行われている。
資料5の子ども会会員数には、補助金を受領していない子ども会の会員数が入っていないと思われるため、実際の子ども会の数は表よりも多いはずである。 - 平野会長
- 補助金が無くても生まれている地域活動がある。そのような事例をまとめたデータ等を次回までに収集できると良い。
- 石井委員
- 子育てする立場として、こどもがお客様になっているように感じる。こどもの主体性を育むためにも、親だけでなくこどもたちがやりたいことを自ら企画し、準備運営する場があると良いと感じる。
- 宿利委員
- 町内会加入率について、加入世帯数は横ばいなのに対して加入率が減少しているのは、世帯総数が増えているという認識でよいか。
- 川島課長
- お見込みの通り、世帯総数が増加傾向にあるということが理由である。
- 宿利委員
- 町内会加入率が減少する中で、防犯灯等の電気代の負担ついて問いたい。
- 川島課長
- 町内会に加入している住民だけで電気代を負担することは不公平だという声をアンケートで多く頂いている。市としては、今年度から防犯灯にかかる電気代の補助率を50%から100%に引き上げ、不公平感の解消に努めている。
- 平野会長
- 近隣自治体に比べて春日井市の町内会加入率はどうか。
- 川島課長
- 高いとは言えないが、加入率の増減のみに着目するのではなく、活動実態に目を向けていきたいと考えている。
- 平野会長
- 資料5のNo.14町内会加入世帯数の推移の表に世帯総数を追加してはどうか。また、地域活動で行った好事例等があれば、教えてもらいたい。
- 宿利委員
- 認知症の家族を介護している玉野台の住民から講習会や相談会の機会を尋ねられた民生委員が、地域包括支援センターに相談し、交流会を地元で開催した。市中心部ではなく地域で開催することにより、メリットを強く感じる良い事例であった。この活動は玉野台だけでなく、中央台など他の地区にも少しずつ広がっている。
- 前田副会長
- 交流会を地域住民の力だけで開催した点が特徴的である。悩みを共有し、顔がつながることで、将来的には地域の担い手にもなってもらえるとよい。
- 平野会長
- 介護者支援は社会的にも重要な課題であるため、地域単位でこういった活動が広がっていくと良い。次期地域共生プランでは、こどもの居場所や介護者の居場所についての情報を収集して、掲載できるといい。
- 稲塚委員
- 東部市民センターで開催している出張相談会ではどんな相談でも対応してもらえると聞いている。どのような相談があったか知りたい。
- 平野会長
- 制度に定められていない自発的で開発的な活動をどのように増やしていくかも計画に入れることができるといい。
- 稲塚委員
- 地区社会福祉協議会でも近年、高齢者に焦点が当たりがちで、こどもの存在は手薄になっていた。そのため、子育てサロン等で様々な地域交流イベントを企画しており、こどもたちの居場所づくりを地域で実施していきたい。
- 平野会長
- こどもが主体的に関われる機会は重要である。ひきこもり支援に関する地域共生推進課の事業について伺いたい。
- 長坂課長
- 令和6年度から旧西藤山台小学校跡地のノキシタプレイスにて、ひきこもりの方の居場所づくりと就労準備支援を委託事業で開始した。
- 平野会長
- どうような展望であるか。
- 長坂課長
- 将来的にはこういった拠点を増やし、ひきこもり当事者のニーズを把握しながら行政として必要な支援体制や施策を検討していく。
- 平野会長
- 江戸川区ではひきこもりの全数調査が行われた。相談員の配置や民間と連携した事業も行われており、市民に対して、「行政がひきこもり支援に真剣に取り組んでいる」という啓発につながり、社会課題として認識される契機となった。次期地域共生プランではひきこもり支援に関する施策も検討してほしい。
- 原委員
- 不登校者はひきこもりと関連性が強いと考える。不登校者については、本人だけでなく、家庭環境等の様々な課題が考えられる。子育てサロンによる支援や、不登校者だけのサロンのような居場所があっても良いと思う。
- 平野会長
- 江戸川区ではひきこもりを抱える家族支援を実施し、地域家族会を定期的に開催している。ひきこもりを克服した家族の方が参加し、交流も行っている。
- 須崎委員
- 地域での見守り体制に関して、身近なところで配食サービス事業者が自宅で倒れている高齢者を発見したケースがあったが、命に別状はなく通報はしなかったと聞いたことから、実際の安否確認件数はもっと多い可能性があると思う。また、高齢者が単独で食事する孤食も課題であると感じる。
- 平野会長
- 配食サービス事業者は市の見守りネットワークに含まれているか。
- 上野課長補佐
- 一部事業者は含まれている。
3 今後のスケジュールについて
- 中山主査
- 資料6について説明。
上記のとおり、令和6年度第1回春日井市地域福祉計画推進協議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び副会長が署名する。
令和6年9月3日
会長 平野 隆之
副会長 前田 教孝
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