特別展 生誕110年記念「比田井南谷~線の芸術~」
イベントカテゴリ: 祭り・催し 講座・教室(学ぶ・聞く) 観賞・コンサート(見る・聴く)
開催エリア(中学校区):南部地区(中部・知多・味美)
特別展 生誕110年記念「比田井南谷~線の芸術~」
「書」とはなにか。「文字」という書の最大の特徴をも削ぎ落とした、線表現の実験の軌跡。
令和4年9月9日(金曜日)から10月16日(日曜日)まで
比田井南谷(1912~1999)は、明治45年、神奈川県鎌倉に生まれました。父は「現代書道の父」とよばれる書家比田井天来。母は仮名書家比田井小琴。
書学院(父、天来が創設した書の研究機関)が所蔵する碑法帖に囲まれて育ち、徹底して古典から書法を学んだ南谷ですが、模索するうちに到達したのは、文字性を放棄した心線の表現でした。
南谷の心線作品は当時の書壇に大きな衝撃を与え、賛同者を得て前衛書運動へと発展していきました。アメリカ、ヨーロッパでも称賛され、世界的に認められるに至りましたが、書壇においては、文字を書かない作品を書と認めない批判の声もありました。否、今なお決着のつかない物議のさなかにあるのかもしれません。「書とはなにか」。南谷の書は今もこう問いかけます。
この展覧会では、書の古典的表現を打ち破り、雷鳴のごとき鮮烈さをもって生まれ出でた初の前衛書作品、「電のヴァリエーション」を始めとして、その後の書作の変遷をたどることのできる作品群を展示します。また、特に古典臨書作品、文字を扱った作品、作品の草稿など書作についての考え方が知られる資料を展示し、南谷の書芸術の源泉を探ります。
展覧会のみどころ1 ふたつの「電のヴァリエーション」
最初の前衛書作品「電のヴァリエーション」(1945年制作)。比田井南谷はこの記念碑的作品を展開させ、何作かの電のバリエーションを書きました。
この展覧会では、その中でも優れたもう一点の作品、「電第2」(1951年制作)も展示。2点が会合する初めての展覧会です。
展覧会のみどころ2 作品の制作過程がわかるスケッチ
南谷は作品を制作する過程で生まれたイメージやスケッチを多く残しています。浮かんだイメージを書きつけたノートは、今回初公開の資料です。イメージをさらに具体化したスケッチは、1点1点、小作品とよべるほどの完成度です。イメージやスケッチを同時展示することで、南谷の作品の源泉を探ります。
展覧会のみどころ3 多彩な前衛書作品
南谷はさまざまなマチエール(用材)を使い、線による書芸術を生み出しました。古墨を用い、淡い墨の色が豊かな作品、繊細な線によるユーモラスな表情の作品、動いた筆の跡がよく見え、南谷の呼吸が伝わってくる作品など、多彩な前衛書作品を展示します。展覧会の会期を二期に分け、約半数を入れ替えて多数の作品をご紹介します。
展覧会のみどころ4 文字を扱った作品も充実
南谷は、父、比田井天来が所蔵する中国書の碑拓本に囲まれて育ち、幼少の頃から臨書に親しみました。文字ではない作品を生み出しつつも、生涯にわたって古典臨書をつづけました。本展覧会では、南谷の非文字作品だけではなく、文字を扱った作品や臨書作品、手本などの展示も充実させ、南谷の芸術の源泉を探ります。
◆会期
【前期】令和4年9月9日(金曜日)から9月25日(日曜日)まで
【後期】令和4年9月27日(火曜日)から10月16日(日曜日)まで
※半数以上の作品を、前期・後期で入れ替えます。
◆時間 午前9時から午後4時30分まで
◆会場 春日井市道風記念館
◆主催 春日井市道風記念館
◆観覧料 一般500円、高校・大学生300円、中学生以下無料
60歳以上の春日井市在住者、障がい者と付添1名は無料(証明書提示が必要)
※前期展をご観覧の方は、半券のご提示で後期展を半額でご観覧いただけます。
特別展「比田井南谷~線の芸術~」 講演会
◆演題・講師 「線の芸術」比田井和子氏
「比田井南谷の臨書」 高橋蒼石氏
◆日時 令和4年9月10日(土曜日)午後1時30分~午後3時15分
※終了しました。
- 開催期間
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令和4年9月9日(金曜日)から令和4年10月16日(日曜日)まで
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