みんなで減らそう「食品ロス」
10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」です。
食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品のことです。
今回の特集では、家計や環境への負担を減らすために、個人でできるさまざまな取り組みを紹介します。
1 食品ロスの現状と課題
日本では、年間約523万t(令和3年度)の食品ロスが発生しています。日本人1人当たりに換算すると、毎日「茶碗1杯分(114g相当)」を捨てている計算です。
県が実施した調査(令和元年度)によると、市の家庭系燃やせるごみのうち18.8%が食品ロスで、約1万tに相当します。一方、食品関連事業者からは、約8000tの食品ロスが発生しており、市全体で年間約1万8000tの食品ロスが発生していることになります。
食品ロスは、食品そのものが無駄になるだけではなく、生産から廃棄まで多くの資源やエネルギーを使うため、環境にも悪影響を及ぼします。
2 食品ロス削減のためにできる取り組み
買い物
買いすぎは食品ロス発生の第一歩です。食材をしっかり管理して、必要なものを買うようにしましょう。
・事前に冷蔵庫内をチェック
買い物メモやスマートフォンで撮影した写真を活用し、冷蔵庫内にある食品を事前に把握してから買い物をするようにしましょう。
・食品購入は必要なときに必要な分だけ
食品ロスで特に多いのは野菜などの生鮮食品です。事前に調理する量の目安を決めて、少量パックやバラ売りを利用しましょう。
・陳列棚の手前から取る
期限が近くなった食品は廃棄されてしまうため、できるだけ陳列棚の手前から取るようにしましょう。
・賞味期限と消費期限の違いを知る
賞味期限:おいしく食べられる期限
この期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限:安全に食べられる期限
この期限を過ぎたものは傷んでいる可能性があります。
※ いずれも未開封かつ適切な方法で保存した場合の期限が表示されています。
収納
冷蔵庫内を整理整頓して「見える化」することで、「気付いたら期限切れ」を防ぎましょう。
料理
食材を無駄なく調理して、残さずいただきましょう。
・残っている食材から使う
「いつか食べよう」と残っている食材は食品ロス予備軍です。
・野菜や果物の皮も食材へ
皮を薄くむき、葉も使用することで、生ごみは減り、より多くの栄養素を摂取することができます。
・食材を上手に食べきる
1週間を目安に、冷蔵庫内に残っている食材は調理して食べきり、定期的に冷蔵庫や収納棚を整理する日を決めましょう。
・余った料理を別の料理にアレンジ
「消費者庁のキッチン」に、使いきりやリメイクレシピが多数掲載されています。
保存
一度に使いきれない場合は、新鮮なうちに適切な下処理をしてから保存し、長持ちさせましょう。
・肉、魚類
ラップで包み保存パックで小分けにして冷凍しましょう。急速に冷凍させるには、金属トレイなどを活用すると効果的です。
・野菜類
余った葉もの野菜は、ゆでて冷凍しておくことで煮物や汁物の具材に使えて便利です。
生ごみの捨て方
生ごみの大半は水分です。捨てる前に「水切り」をして、生ごみを減らしましょう。
・水分をしぼる
ごみを減らすだけでなく、においや雑菌の繁殖も抑えることができます。
・風通しの良い場所で乾かす
ざるや新聞紙に広げて乾かすことで、軽くなるだけでなく、雑菌も減少します。
・水に濡らさない
野菜は皮をむいてから洗うなど、食材に水分を含ませないようにしましょう。
家庭用生ごみ処理機購入費補助
市では、生ごみの減量を推進するため、家庭用生ごみ処理機の購入費の補助を行っています。
対象:市内在住で、県内の販売店で家庭用生ごみ処理機を購入した人(1世帯に1台)
※生ごみ堆肥化容器(コンポスト)、密閉バケツなども対象
※令和5年4月1日から令和6年3月31日までに購入したものに限る
補助金額:購入費の2分の1(100円未満切り捨て)
※上限2万円。配達代金や付属品(基材など)は対象外
外食
外食産業から出る食品ロスの多くは、食べ残しです。食べきれる量なのか、よく考えてから注文するようにしましょう。
・食べきれる量を注文
まとめての注文ではなく、お腹の状態を見ながら追加注文するなど、食べられる量を考えて注文しましょう。必要に応じて店員に量を聞き、小盛やハーフサイズを選択するのも方法の一つです。
・残さずおいしく食べきる
食材の提供者などへ感謝の気持ちを忘れず、残さないようにおいしく食べきりましょう。家族やグループでの食事の際は、シェアすることも方法の一つです。
・宴会の場での3010(さんまるいちまる)運動
宴会時、乾杯後30分間と終了前10分間は自席で食事をし、食べ残しを減らす運動です。
味わいタイム:乾杯後の30分間は料理を楽しみましょう
楽しみタイム:宴会の半ばでは、話をするなど楽しみましょう
食べきりタイム:お開き前の10分間で料理を食べきりましょう
一人一人が「もったいない」を心掛けましょう
余ってしまったとき
余った食品は、みんなでシェア。フードドライブに参加しましょう。
どうしても食べきれない食品は、必要な人にシェアしましょう。市では、フードバンクを通じて福祉団体などへ食品を寄附する「フードドライブ」を実施しています。市役所の受付窓口やイベントの機会など、ぜひフードドライブに協力してください。
・市役所
受付場所:地域福祉課(平日午前8時30分 ~ 午後5時15分)
対象食品:次の全てを満たす食品
賞味期限まで2か月以上あるもの、未開封、常温保存
※生鮮食品やアルコール類(みりん、料理酒を除く)は受け付けできません。
・イベント
受付場所:春日井まつり(10/21・22)のエコワールド (中央公園)
対象食品:次の全てを満たす食品
賞味期限まで1か月以上あるもの、未開封、常温保存
※生鮮食品やアルコール類(みりん、料理酒を除く)は受け付けできません。
・企業、団体の人へ
食品の寄附や一時保管、配達などに協力できる企業や団体を募集しています。
問い合わせ:地域福祉課 85-6251