円福寺・白山神社(樹林・観音堂)
高蔵寺ニュータウン開発に伴い、この周辺も大きく変貌しましたが、円福寺から白山神社に続く「鎮守の森」は往時の緑に包まれており全体として面影をよく残し、地域の景観や雰囲気を特徴づける貴重な樹林となっています。
円福寺は、養老7年(723年)開創と伝えられ、室町時代初期、建武2年(1335年)の書物にも記録が残る天台宗延暦寺末です。
観音堂は、天正年間(1573年~1592年)の兵火後再建されましたが、明暦3年(1657年)という棟札銘があり、このころ建造されたと考えられます。構造は寄棟造で、桁行三間、梁間四間、向拝(こうはい)付きの単層の屋根を持っています。修復工事以前は桟瓦(さんかわら)葺きでしたが、現在は銅板葺きになっているほか、内外共に修復を経て本市近世初頭の寺院建築の代表となっています。
物件の主な内容
- 種別
- 樹林、建築物
- 物件名
- 円福寺・白山神社
- 所在地
- 白山町地内
- 所有者
- 円福寺、白山神社
- 指定年月日
- 平成17年9月5日
敷地の概要
- 規模
- 約33,114平方メートル(円福寺約21,983平方メートル、白山神社約11,131平方メートル)
- 配置
- 高蔵寺ニュータウン南西の丘陵地に円福寺と白山神社の樹林が広がっている。円福寺山裾の本堂西側に高低差約30メートルの参道があり、頂上に観音堂がある。その北側が白山神社である。
指定建築物等の概要
- 樹林
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面積 15,697平方メートル(円福寺 8,583平方メートル、白山神社 7,114平方メートル)
- 観音堂
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種類 観音堂
面積 約106平方メートル(観音堂周囲も含む)
構造 寄棟造
屋根 銅板葺き(旧桟瓦葺き)
建築年代 江戸時代前期(明暦3年:1657年)