太清寺
太清寺(たいせいじ)は、かつては醍醐山龍源寺と呼ばれ、徳川家康の逸話が伝えられていることで知られます。
天正12年(1584)の小牧・長久手の戦いで、徳川家康が小牧山から長久手に向かう折、当地の阿弥陀堂で休憩しました。
家康が「ここは何という所か」と尋ねたため、庄屋の長谷川甚助が「勝川村にございます」と申し上げたところ、「勝川とな、これは吉祥、縁起のいい名だ」と喜びました。また、そこで牡丹餅を食べようとしたところ、箸が一本折れてしまい、家康は顔を曇らせましたが、甚助が「これはまさしく天下が一本に成るの予兆でございます」と申し上げたところ笑顔になりました。そして、お寺の前にあった兜の形に似た塚を見て勝ちを確信し、付近の竹やぶで旗竿を切り、全軍に甲冑をつけさせ、出陣したと伝えられています。
その後、家康は秀吉軍との戦いに見事勝利し、江戸時代には勝川の旗竿は吉兆の品として尾張徳川家へ毎年献上されました。また、勝利した際に家康が身に着けていた鎧兜は大変縁起が良い「勝川の具足」として大切に扱われました。
龍源寺は寛文3年(1663)に寺号を龍源山太清寺と改めました。現在の太清寺十王堂(阿弥陀堂)は、昭和55年(1980)に再建されたものです。
情報
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住所
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春日井市勝川町4-14-3
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電話番号
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0568-31-4214
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アクセス
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JR中央線「勝川駅」から徒歩15分