選挙の基本原則とあゆみ

ページID 1008188 更新日 平成29年12月7日

印刷大きな文字で印刷

選挙の基本原則

 選挙はどんな原則のうえに立っているのでしようか。民主政治をつ<るための選挙ですから、そこには民主主義を貫く原則が存在しており、おのずからいくつかの原則が確立されています。

普通選挙

一定の年齢に達したすべての国民に選挙権を与えること。

平等選挙

平等に一人1票であり、性別、財産、教育程度などで差別をつけないこと。

秘密投票制

誰が誰に投票したか知ることのできない方法の選挙にすること。

自由選挙

地域の有力者や団体の圧力に屈することなく、自由な意思によって行われる選挙であること。

直接選挙

選挙人が直接代表者を選ぶこと。 
 これらの原則が十分守られ、選挙が公正に行われ、その結果が公正に生かされて、私たちの自由な意思が正しく反映されなければなりません。

選挙権獲得のあゆみ

 選挙制度の歴史においては、選挙権の平等である普通選挙制度の確立が最も重要な意義をもっています。選挙制度のあゆみは、選挙権の拡張のあゆみであったといえます。

国会開設 -1881年(明治14年)-

 わが国において、近代的選挙制度のあゆみは、明治時代から始まりました。明治維新により、近代国家へのあゆみを開始したわが国には、憲法がなく、憲法に基づいて、議会が政府と共に政治を行う「立憲政治」の必要性が早くから唱えられていました。やがて、自由民権論が盛んに唱えられ、立憲政治を求める世論の高まりとともに、明治14年10月国会開設の勅諭が発せられたのです。

制限選挙 -1889年(明治22年)-

 明治22年2月大日本帝国憲法が発布され、帝国議会が開設されることとなり、衆議院議員選挙法が公布されました。翌年第1回衆議院議員選挙が行われましたが、この時投票できた人は、満25歳以上の男子で、直接国税を15円以上納める人に限られていたため、人口のたった1%、45万人にすぎませんでした。

男子普通選挙 -1925年(大正14年)-

 このような制限選挙に対して、早<から改革しようとする動きがみられましたが、大正期に入ると、普通選挙権獲得の運動(大正デモクラシー)の高まりの中で、大正14年には納税要件を廃止し、満25歳以上のすべての男子に選挙権が与えられました。
 この結果有権者数は、人口の20%、1,240万人に増加しました。

完全普通選挙 -1945年(昭和20年)-

 普通選挙が成立しても女性には選挙権が与えられませんでした。昭和20年8月の終戦とともに、わが国は、占領下において民主化政策がとられることとなり、その年の12月婦人参政権を含む画期的な内容をもつ、衆議院議員選挙法の改正をみました。この改正で性別制限を撤廃し、わが国選挙制度史上初めて完全普通選挙制度が確立されたのです。選挙権は、25歳から20歳に引き下げられ、有権者数は、人口の約半分に当たる3,700万人となりました。また、貴族院を廃止し、新たに参議院の議員も国民が選挙で選べるようになりました。

選挙権年齢の引下げ -2015年(平成27年)-

 若者を中心とした低投票率が問題視される中、昭和20年以来70年ぶりに、選挙権年齢を満20歳から満18歳に引き下げる公職選挙法の改正が行われました。
 これにより有権者数は約240万人増加し、改正後初の国政選挙である平成28年参議院議員通常選挙では、人口の80%を超える約1億620万人が有権者となりました。  

このページに関するお問い合わせ

選挙管理委員会

電話:0568-85-6071
選挙管理委員会へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。