平成30年度第1回春日井市多文化共生審議会議事録

ページID 1014213 更新日 令和6年1月10日

印刷大きな文字で印刷

1 開催日時

平成30年6月12日(火曜日)午前10時から午前11時30分

2 開催場所

春日井市役所南館4階 第3委員会室

3 出席者

【会長】 名城大学法学部教授 近藤 敦
【委員】 中部大学国際関係学部国際学科講師 伊藤 正晃
      中部大学留学生 セレンメン
      春日井国際交流会・KIF会長 南 正勝
      外国人サポート春日井会長 二村 みどり
      春日井市ボランティア連絡協議会会長 後藤 一明
      春日井市民生委員児童委員協議会副会長 安井 史子
      春日井商工会議所事務局長 鈴木 夕雪
      公募委員 桑垣 ミッシェル
      公募委員 林 典子
        公募委員 横地 ジョセリン
【事務局】 市民生活部長 野村 英章
      市民活動支援センター所長 林 朋昌
      市民活動支援センター所長補佐 浅野 正己
      市民活動支援センター多文化共生担当主査 高橋 真規
      市民活動支援センター多文化共生担当主事 磯部 彩緒里

4 議題

(1) 春日井市多文化共生審議会について
(2) 第2次春日井市多文化共生プラン策定方針について
(3) 多文化共生プラン改定について

5 議事内容

 議事に先立ち、委嘱状の交付、市長挨拶、会長の選出、諮問、会長職務代理の指名、会議公開及び議事録方法の確認を行った。

 1 春日井市多文化共生審議会について
<事務局より資料1に基づき説明>

 質疑なし

 2 第2次春日井市多文化共生プラン策定方針について
<事務局より資料2、資料3に基づき説明>

 質疑なし

 3 多文化共生プラン改定について

【伊藤委員】
 ベトナム人が増えていることがグラフで分かる。おそらく就労のために来ていると思われる。こうした状況を踏まえると、くらしのガイドなどの多言語の資料に、今後ベトナム語を増やしてもいいのではないか。

【近藤会長】
 昔は中国人が多かったが、現在はベトナム人やネパール人が多くなってきている。愛知県も医療通訳でベトナム語の通訳が足りないと話に聞く。これからニーズが高い言語への対応をどうするかが課題である。
 また、多言語で対応しきれない場合は、少しは日本語を学んでいる外国人も多いので、やさしい日本語を話して理解してもらうことが必要である、そのためには、日本人もやさしい日本語をいかにマスターするかが課題である。

【セレンメン委員】
 資料によると、韓国・朝鮮の方の人口が多いが、今まで一回も市内で会ったことや見たことがない。

【近藤会長】
 戦前から暮らしている外国人やその家族の方が多く、一見日本人に見えるが、国籍は韓国・朝鮮人の方がいる。

【南委員】
 日本人からやさしい日本語をという話があったが、日本語教室を実施している中で感じることとして、そのやさしい日本語が果たして外国人にとってやさしい言葉なのか、日本人が話す語彙が相手にとって理解できるものなのかである。日本人にとってやさしい日本語でも、外国人にとっては難しい言葉になっていることもあり、その辺りが問題である。
 重要なことは、表面的なことではなく、相手の立場に立った上で、欲していることなどをしっかりと捉えて対応することである。
 横地委員など外国人の皆さんの意見も聞きつつ、施策に反映できたらと思う。

【近藤会長】
 要するに、桑垣委員、セレンメン委員、横地委員が中心にならないとうまくいかない。こうした方たちが活躍できる社会というのが今後の春日井市の多文化共生社会だと思う。

【二村委員】
 多文化共生プランができて10年間経つが、団体として今まで多くの外国人を支援してきた。情報を伝えたいと思っていても、外国人の方にうまく伝わらない。他市に比べると、春日井市在住の外国人は市内に散在しており、外国人コミュニティがないため、情報が伝わらないと痛感している。良い支援をするとしても、それをどのように伝えていくかが課題と思っている。
 あと、教育の場で外国人の支援の間口を広げていけたらいいと感じている。

【近藤会長】
 放課後の学校を開放してくれると、日本語教室や親同士の交流の場としていい場所になると思う。地域によってはそれができているところがあるみたいなので、春日井でもそれができるといいと思う。

【横地委員】
 日本語指導が必要な児童生徒が早期に適応できるよう、外国人で日本語が堪能な方が児童語学員として母語による学習サポートをする。
 外国人児童生徒の保護者に対して、日本語や日本文化の理解が十分な外国人の方から、教育制度の説明、町内や地域社会への協力や参加に対する意識・理解を深めるとともに、母語によるサポートが必要である。

【桑垣委員】
 小牧市を例に挙げると、外国人を教えているブラジル人はポルトガル語を交えて日本語で教えている。

【近藤会長】
 子どもを教えるのは先生だが、実は子どもだけでなく親が学校に関わる時に、親に日本語を教えたり、親同士が交流できる場を作ると違ってくる。共通の関心があると思うので、一緒になって話しができたり活動できる雰囲気があると、子どもを通じて仲良くなれたりするものである。そのような取組みができれば、プランに盛り込めたらと思う。

【後藤委員】
 外国人の防災教室に数年携わってきている中で、外国人に一番理解してもらえるのは動画であるように思う。極論だが、多文化共生語を春日井バージョンで作ってみたらどうかと思う。これは、文字はほとんどなくてもいいが、どこの国の人でも、地震なら地震とひと目で分かるものが必要である。市の資料も多言語でと言われているが、そのような形で伝える方法を考えてみてはどうか。

【近藤会長】
 防災はプランを作っていく中で、一つのメインテーマになると思う。ビデオについては類似のものは既にあると思うので、それをよりいい形に春日井風にしていけると良い。

【事務局】
 庁内でも多文化共生研究会と検討会があり、防災を所管する市民安全課にも委員に入ってもらっている。第2次多文化共生プランにおいても、防災は重要な事項として捉えていきたいので、委員から提案があった旨を研究会や検討会において報告する。

【安井委員】
 後藤委員が言われたように、動画を見て覚えることは効果的である。
 子育てサロンを開催する時に、外国人にも参加してもらいたくて英語表記したチラシを全戸配布したが、なかなか参加してもらえなかった。
 地域で活動する中で、子どもが学校に行っている間など外国人の家庭生活がどうなっているか分からない。
地域で防災活動をした時には、炊き出しなどもするので多くの方が参加される。おそらく外国人の方も参加されているとは思うが、実際は分からない。
 各小学校や保育園・幼稚園で、防災啓発ボランティアを行っている。子どもたちの中には外国人もいるが、紙芝居の内容は理解しているようである。子どもたちには目で分かる紙芝居等を通して啓発することはとても効果がある。その他の啓発にも役立つ。
 日本語と外国語表記された防災の紙芝居が手元にあるがどう活用しようか検討している。
 学校には日本語指導の先生がいるが、回数が増えると良いと思う。
 外国人へどのように知らせるか。大人への啓発が難しい。

【南委員】
 県のプランにも記載があるが、地域には外国人コミュニティがある。その代表者を通じて話してみたらどうか。外国人は楽しいことや食べることがあると集まりがいい。

【近藤会長】
 スマートフォンを持っていても市のHPになかなかたどり着けない。情報伝達のネットワークの仕組みができると良い。

【鈴木委員】
 会議所として、市内企業が雇用している外国人の数は把握していないが、どの企業がどの国の人を積極的に採用しているかは分かる。今後、人手不足という課題は続くと思われるので、現在外国人従業員を雇っていて、雇い入れるためのシステムが構築されている企業と、これから雇おうと思っている企業のマッチング、交流の場があるとよいと思う。
 また、日本人市民と外国人市民が定期的に交流し合える場があると良い。

【近藤会長】
 政府が示した骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)の原案には、人手の確保が難しい農業や建設、介護、宿泊関連などの業種で、特定技能を有する外国人を日本全体で50万人超の受入れる方針を示している。今後、春日井でも外国人労働者が増える可能性が高い。5年間のプランを示す上、このプロジェクトは重要なことだと思われる。

【桑垣委員】
 この10年間、リーマンショックによって外国人の割合が変化してきた。
 春日井市は広くて住むところはたくさんあるが、働けるところが他市に比べると少ない。アジア系は採用されるが、南米系は採用されない。子育て支援もしたいが、子どもの数も分からないし難しい。また、日本人と結婚して国籍を得た家庭について、外国人のお母さんが日本語をあまり話せないと子どもにも影響がある。

【近藤会長】
 外国にルーツを有する人の統計データが本当はあると良いが、あまりない。教育の場面だけ日本語指導が必要な日本国籍者の統計はある。プランの中でも外国人の定義できちんと明示することが必要だと思う。

【林委員】
 国際交流ルームを拠点とし、春日井市内の国際交流団体が連携してわくわくふれあいワールドを実施している。広報でも周知しているが、在住の外国人を対象としていても、その方たちに情報が上手く伝わらないことがもどかしく、何とかならないかと思っている。
 また、小牧の小中学校校長会の会長とお会いする機会があり、いいなと思ったことがある。小牧でブラジル人児童が増加し始めた時、その方はちょうど教育委員会に籍をおいていたそうで、色々な問題が発生していた中で、他の先生たちはその人たちを一つの場所に集めたほうがいいのではという意見が多かったが、みんなの問題にしなくてはいけないと考え、線引きするような対処はしなかったという話を受け、感銘を受けた。小牧の校長会は、小牧市国際交流協会の会員でもあるそうで、多文化の問題を自分のことのように捉えているのだなと思った。今後、春日井市も市内小中学校や幼稚園、保育園と、情報伝達の面などで連携できるといいと思う。

【近藤会長】
 庁内会議では、教育関係の部署からはどのような方が参加しているのか。

【事務局】
 課長級の職員が参加している。

【二村委員】
 過去、教育委員会へ外国人児童向けのチラシの配布を打診した時には、全児童に対して配布するのであればいいが、外国人児童だけに配布するのは難しいと回答を受けた。

【横地委員】
 自分は小学校での読み聞かせボランティアなどに参加している。外国人は家にこもる傾向にある。市は、さまざまな情報を発信しているが、外国人は市の情報には興味がないかもしれない。あとは、どうやって外国人に情報を伝えるか。フェイスブックや外国人コミュニティに知り合いがいれば、その方に対して情報を伝えるか。南委員も発言されたが、外国人は楽しいことが好きなので、それを切り口にしてもいいと思う。

【近藤会長】
 南米の方は教会に集まったりするので、何か伝える際には教会を拠点にしたらいいのではないか。

6 閉会

 上記のとおり春日井市多文化共生審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び出席者1人が署名(及び押印)する。

      平成30年7月10日

                      会長  近藤 敦

                      署名人    鈴木 夕雪

7 会議資料

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

市民生活部 多様性社会推進課

電話:0568-85-4401
市民生活部 多様性社会推進課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。