令和2年度 第2回 春日井市環境審議会議事録

ページID 1023600 更新日 令和6年1月10日

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1 開催日時

令和2年12月21日(月曜日) 午後2時~午後4時

2 開催場所

春日井市役所 3階 301・302会議室

3 出席者

委員

二宮 善彦

山羽 基

趙 偉

橋本 啓史

内藤 修久

湯浅 正信

小笠原 京子

二宮 久夫

榊原 仁

加藤 美奈子

事務局

環境部長        大橋 弘明

環境政策課長      堀尾 悦嗣

同課長補佐       伊藤 良太

同環境企画担当主査   鈴木 雅勝

同主任         島戸 紫野

同主事         益永 翔平

環境保全課長      村上 東雄

同課長補佐       谷本 俊二

ごみ減量推進課長    児島 由典

4 議題

  1. 環境基本計画の推進について
  2. 地球温暖化対策実行計画の推進について
  3. 次期環境基本計画の策定について
  4. その他

5 会議資料

6 議事内容

(1) 環境基本計画の推進について
【島戸主任】
資料の説明に先立ち、第1回環境審議会において、榊原委員よりご質問された「春日井市におけるLEDの普及状況」について報告。

区、町内会、自治会の防犯灯につきましては、電気料を補助している17,221灯のうち、約92%が既にLED化されております。また、今年度は、市道の道路照明灯を約3,000基、市で管理の公園の照明灯約1,100基をLEDに交換しており、市が管理する市道と公園照明は、ほぼ全てLED化となります。さらに、本庁舎におきましては、執務室などの照明器具のLED化を平成27年度から進めており、今年度で交換が完了する予定となっています。
これらのLED化により二酸化炭素の排出量は、概算になりますが、年間約1,250トン削減されています。

資料1、2、3に基づき、環境基本計画の実施状況について説明。

【榊原委員】
春日井市の地下水の状況はどうか。
【村上課長】
別で環境調査報告書にてとりまとめています。
【榊原委員】
リニア新幹線の工事が市内で進んでおり、立坑が4か所ある。これから横穴を掘るが、調布市で空洞ができた事例があるため、市内では、どこで地下水の調査をしているのか。環境報告書には盛り込まないのか。
【堀尾課長】
資料1の11ページ 表「2019年度 環境基準達成状況」の水質(10)が、地下水水質の確認結果であり、環境基準に100%適合しております。
【榊原委員】
水道水源としての地下水利用もあるが、水位の状況も確認しているのか。
【堀尾課長】
参考となりますが、水源管理として、地下水位の測定及び有害物質も含めた水質検査を実施しており、異常はないと聞いています。
【榊原委員】
影響がないことがわかりました。
【二宮会長】
資料1の26ページの出前講座について、学校の反響とともに、市の職員の意識変化についての評価は。
【伊藤課長補佐】
地球温暖化コミュニケーターという資格制度を利用し職員が講師となり、出前講座を各小学校等で実施しています。伝え手となることで、職員の意識向上にも繋がっており、出前講座も好評いただいております。
【二宮会長】
養成講座を修了した市の職員の方は8名だが、徐々に増やしていくと考えているのか。
【伊藤課長補佐】
現状としまして、国の養成制度自体が中止になっておりますが、各種講習等を活用しながら、職員の育成にも努めていきます。
【二宮会長】
いい取り組みだと思うので、今後もお願いいたします。
改めて内容を確認いただき、ご意見等ございましたら12月23日(水曜日)を目途に、事務局までご連絡をお願いします。

(2) 地球温暖化対策実行計画の推進について
【伊藤課長補佐】
資料1、2に基づき、地球温暖化対策実行計画の実施状況について説明。
【山羽委員】
菅政権が2050年までに温室効果ガスを排出量実質ゼロにすると発言している。例えば、資料1の8ページのグラフで2050ゼロにした時にどうなるのか。
【堀尾課長】
本市の温暖化対策実行計画の中では、2050年に80%削減を見込んで策定をしております。今後、実質ゼロを踏まえ地球温暖化対策実行計画や削減目標の設定についても見直しを検討していく必要があると考えております。
【山羽委員】
国の施策としてカーボンフリーのエネルギー供給が進めば、市は何もしなくてもこのグラフは下がる。今後、国がどのような施策をとっていくのかを見ながら、市民の方に過分な負担をさせないようにしていかないといけないと思う。
【内藤委員】
中部電力と東京電力が共同で設立したJERAという火力発電を中心とする発電会社でも、2050年ゼロという方向性を表明した。ハードルが高いと思うが、電力業界としてもその方向に向きつつあるが、かなり大きな技術革新がないと達成できない状況だと感じている。
【二宮会長】
この問題は非常に大きな問題である。今の技術で本当に2050年実質ゼロにできるのかというと難しいが、やらざるを得ない状況にあるかと思うので、関係の方はぜひ頑張っていただきたい。
【榊原委員】
資料1の31ページの数値目標において、3部門は愛知県と協調、補完するとあるが、総量と民生家庭部門を市単独でやるのは厳しいと思う。3部門と同様に県と協調、補完し、取り組みを実施していく削減目標になると思うが、なぜ分けたのかを聞きたい。
【伊藤課長補佐】
市の総量は26%削減を目指しています。一方、国や県も同様に市と同じ26%を掲げています。市は、市民に一番近い基礎自治体であり、民生家庭部門について力を入れていくこととし、40%の削減を目標設定としております。
【榊原委員】
総量26%は県と同じであるのに、民生家庭部門だけ40%はどうかと思う。このコロナ禍の中で電気使用量が増え、削減はなかなか難しい。削減の採取的考え方は、全体を通して対策に取り組まないといけないと考える。
【二宮会長】
民生家庭部門については、家庭での省エネ家電買換え等を含めた目標と理解している。家電はLED始め、冷蔵庫やクーラーなども10年経て壊れたら、自然に省エネ家電に更新される。民生家庭部門40%のうち、国の施策で26%まで減るため、市民の皆さんは残りの14%を削減するということになる。
【山羽委員】
各部門で温室効果ガス排出量の割合が違い、また、産業部門が半分ぐらいを占めている。各部門に削減目標の比率を掛けていくと総量が26%になる。また、民生家庭部門というのは、省エネ家電の買い替えや、電源構成の変化も将来的に見込んでいる数字ではないか。今は火力が多いが、電源構成が見直されることで今後使う人は意識をせずにCO2排出量が減るとことを含めた計画と思われる。
【榊原委員】
民生家庭部門は、自然に節電が進み、CO2排出量が減っていくことをふまえていればいいと思う。
【二宮会長】
一方では、熱中症対策で適宜クーラーを使うこともあり、なかなか難しい。
【榊原委員】
熱中症対策やコロナ対策でも使わないといけないところで、市民の排出について削減を目指すというと、この社会情勢において難しいと思う。
【伊藤課長補佐】
県と市の割合を検証したところ、民生家庭部門では、県よりも市の割合が若干高く、国の割合に近い状況となっています。住宅都市であることを踏まえ、家庭部門について特に力を入れて、全体を下げていく設定としています。
【橋本委員】
今回、排出量の推移を出しているが、春日井市レベルのCO2吸収量や吸収源対策はないのか。緑化は挙がっているが、緑化することで吸収源となることも認識してもらいたい。
【伊藤課長補佐】
地球温暖化対策実行計画の中では、吸収源対策については特に触れておりません。
【二宮会長】
内容等の取り組みにつきまして、ご意見等ございましたら12月23日(水曜日)を目途に、事務局までご連絡をお願いします。

(3) 次期環境基本計画の策定について
【鈴木主査】
資料4、5、6に基づき、次期環境基本計画の策定について説明。
【二宮会長】
事務局より、議題3につきまして、「次期環境基本計画策定のポイント」、「基本的な構成及び施策体系」、「生物多様性地域戦略を次期環境基本計画の第4章とすること」について説明がありましたが、ご意見はございませんか。
【加藤委員】
資料4の2ページで、市のシティプロモーションに「環境問題解決」は入っているか。「子はかすがい、子育ては春日井」は印象が強く、「環境問題解決」や「脱炭素社会」を入れてもらえると経営者や市民の方も一体となりやすいと思うがどうか。
【堀尾課長】
シティプロモーションでは「環境問題」に触れられていませんが、社会、経済とすべてが環境に繋がり、環境がよければ、子育ての環境もよく、健康にもよいため、施策的な整合はとれております。今後、環境を切り口とし、市民に向けてどのような形でPRするかは大きな課題であり、今まで以上に、市民に向けたわかりやすい発信方法について考えていきます。
【加藤委員】
ぜひ、お願いします。
【榊原委員】
2点確認したい。まず、資料6の次期環境基本計画の施策体系イメージはわかりやすいが、SDGsのマークは、17項目のうち今考えられるものを入れたということか。関連するものは、今後も入れていくということでよいか。
【鈴木主査】
はい。
【榊原委員】
もう一つ、市民と事業者、行政という話があるが、通勤という形で、市内の事業所に勤めに来る人もいる。その人たちもそれぞれ役割があると思うが、そこについては事業者が誘導していくと考えればいいか。
【堀尾課長】
市民、事業者、行政、各主体の役割や取り組む項目については、明確にわかりやすいようにしていきたいと思います。その中で、各事業者の方に市の環境施策をご理解いただき、責任役割を果たしていただく中で、市民、事業者、行政が三者協働で取り組みを推進できればと考えております。
【榊原委員】
ありがとうございます。
【山羽委員】
パートナーシップが中心に据えられてまとめられているのはいいと思う。現行計画では、具体的な取り組みがたくさんあったが、次期計画では作らないということか。
【鈴木主査】
次期計画では、基本的に、関連計画や個別計画の取組みが主体となり、関連計画において進めていきたいと考えておりますが、数値目標によって変わるところもあります。
【山羽委員】
数値目標は今と変わらないのか。
【鈴木主査】
数値目標は今後検討していきます。個別計画の数値目標のうち、環境と関連付けられるものや、市民の努力がわかりやすく反映されるものを新たに検討にしていきます。また、参考資料に示しました他市の計画等も参考にしながら、次回、数値目標について示させていただいき、ご審議いただきたいと考えております。
【山羽委員】
継続性というか、今までのものも残せるものは残してほしい。
【鈴木主査】
数値目標の継続性については、検討してまいります。
【山羽委員】
SDGsについても、範囲が広いので難しいが、ピックアップされているものの数が限定されていると思う。関連する項目はもう少し広げて考えてもいいかと思う。しかし、無理をして入れると、やっていないのではないかとなることもあるが、ご検討いただければと思う。
【二宮会長】
SDGsは入れた方がいいのかどうか。このように各目標に、それぞれ関連性のあるSDGsのマークを入れるという決まりがあるのか。
【鈴木主査】
特に決まりはないのですが、SDGsのゴールがそれぞれの環境目標に関連しています。環境目標も相互に関連することをSDGsのマークを使って表せたらと思い、記載しました。今後、記載の方法について検討いたします。
【二宮会長】
SDGsについては、皆さんの意見を参考にして進めていただければと思う。よく目にするので、10年先とかにはこれがいいのかもしれない。
【山羽委員】
SDGsは話題となっており、社会的によく取り上げられている。環境計画に入っていないのかという見方をされる可能性があるので、入れるのは悪くはないと思う。ただ、よく検討してほしい。
【鈴木主査】
はい。
【加藤委員】
環境政策課を中心にパートナーシップを認める認証とかを独自で発行された場合、協力したいという企業が多いと思うが、そのような認証発行についてはいかがか。
【堀尾課長】
SDGsの認証について、ISOのように国際機関が規定を設けて認証するルールがないことから、事業所等を認証するということまでは考えておりません。それぞれの事業所、市民団体が趣旨を理解していただいたうえで、SDGsを利用さるものと考えております。
【加藤委員】
わかりました。
【山羽委員】
次期計画の構成案の第4章に生物多様性地域戦略が出てくるが、第3章が現行計画の4、5章分くらいあるので、同じ章として並べるのに、重みが違うと思われるがどうか。
【二宮会長】
生物多様性地域戦略について、どのような内容を考えているかということも関係してくるので、ここで一旦、自然環境保全専門委員会の進捗状況等について事務局から説明をお願いします。
【谷本課長補佐】
資料7、8に基づき、生物多様性地域戦略について説明。
【二宮会長】
今の内容を次期計画の4章の中に入れるということを考えている。3章より重い内容なので、3章の中には一部が入るという形になると思う。章立てについては必要があれば検討していただき、現状のままでもいいかと思う。
【山羽委員】
生物多様性地域戦略を基本計画の中に入れるのであれば了承した。
【二宮会長】
改めて内容を確認いただきまして、ご意見等ございましたら12月23日(水曜日)を目途に、事務局までご連絡をお願いします。また、先ほどありました生物多様性地域戦略については、第2回の専門委員会での審議内容を踏まえ、次回の環境審議会で審議を進めることとなります。

(4) その他
【堀尾課長】
次回、第3回環境審議会は、2月の開催を予定しております。議題としましては次期環境基本計画の策定についてと、地球温暖化対策実行計画について一部速報値で報告させていただいておりますので、その辺りの報告をさせていただきます。

上記のとおり、令和2年度第2回春日井市環境審議会の議事及びそ結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び出席者1人が署名する。

令和3年2月12日

                                                            春日井市環境審議会
                                                            会長 二宮 善彦

                                                            春日井市環境審議会
                                                            委員 二宮 久夫

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