令和4年度 第3回 春日井市環境審議会議事録

ページID 1030411 更新日 令和6年1月10日

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1 開催日時

令和4年10月12日(水曜日) 午後2時~午後4時

2 開催場所

文化フォーラム春日井 2階 会議室

3 出席者

委員

山羽 基 

幅上 茂樹 

菱川 一馬

森 一也 

村上 寿美恵

二宮 久夫

田中 穣

欠席者

趙 偉

橋本 啓史

櫻井 千明

事務局

環境部長           大橋 弘明

環境政策課長         堀尾 悦嗣

同課長補佐          谷本 俊二

同環境推進担当主査      冨田 祐司

同主任            島戸 紫野

同主事            益永 翔平

環境保全課長         村上 東雄

ごみ減量推進課長       児島 由典

エヌエス環境株式会社※    間宮 貫

エヌエス環境株式会社※    萩原 泰洋

エヌエス環境株式会社※    橋本 浩一

 

※春日井市再生可能エネルギー導入目標策定支援業務受託業者

4 議題

  1. 環境基本計画等の推進について
  2. 地球温暖化対策実行計画の改定について
  3. その他

5 会議資料

6 議事内容

(1) 環境基本計画等の推進について
【益永主事】
 資料1に基づき、環境基本計画、地球温暖化対策実行計画及び生物多様性地域戦略の実施状況について説明。

【幅上委員】
 15ページの達成指標である市内全体の緑被率は、目標の現状維持を達成している。
 一方、地球温暖化対策実行計画の施策には、緑化の推進とあり、推進と維持で言葉に違和感がある。春日井市は市街化地域が多く、増加しているので、緑化を推進しても維持が精一杯ということか。

【谷本課長補佐】
 はい。市街化が進む中、緑を確保しなくてはいけないため、緑被率の維持は非常に難しい目標という認識です。

【幅上委員】
 緑被率を維持している状況で、自然環境への満足度の向上はどのように可能になるのか。
 市民の感覚からすると、何か具体的なことがないと、満足度は向上しない気がする。なので緑被率が維持されている状況で、満足度の向上は難しいのではないか。

【谷本課長補佐】
 維持というところで、市民の満足に繋がるかというところは非常に難しいところだと思いますが、緑被率以外の部分で、例えば自然との触れ合いとか、啓発事業を通じて春日井の自然の素晴らしさを伝えるなど、様々な方法で満足度の向上を目指すことはできると考えています。

【田中委員】
 自然環境への満足度というKGIに対してKPIは設定しているのか。

【堀尾課長】
 達成指標である自然環境への満足度を上げるために4つの個別指標を掲げており、これを向上させることで、達成指標の満足度が増加するという考えなので、この個別指標がKPIとなっています。

【田中委員】
 そうであれば、個別指標の4つのうち3つ達成しているにもかかわらず、達成指標である満足度は下がっている。個別指標を見直すべきではないか。

【堀尾課長】
 個別指標の取り扱いについて、計画を推進していく中で見直しや改善をしていきたいと思います。

【田中委員】
 資料1の環境報告書はいつ発行するのか。

【谷本課長補佐】
 来年3月に発行予定です。

【田中委員】
 市民目線からすると、温室効果ガスの排出状況はとても重要な指標である。しかしながら、環境報告書の数字は2年前の数値が記載されることになる。これは、国や県等のデータの公表の関係であることを明記するべきではないか。
 また、温室効果ガス排出量について、市民の活動が反映されているかを指標で確認したいはずである。例えば、各世帯の1か月当たりの平均の電気使用量とかはかなり相関があるなど、比較的短い期間で、KPIを管理しているということを市民理解してもらえるように、補足説明を記載してはどうか。

【谷本課長補佐】
 情報の年度が違うものを一つにまとめているという状況の中で、記載等については、工夫するように検討します。

【田中委員】
 4ページの各世帯の1か月当たりの平均の電気使用量の最新値が-7.3%ということで、進捗状況が笑顔のアイコンであり、前回値と変わらないが、目標値に向けて本当に順調に進んでいるのか。

【堀尾課長】
 4ページの指標一覧と14ページの個別指標の進捗状況のアイコンの整合がとれていませんので、改めて確認をさせていただきたいと思います。申し訳ございません。

【田中委員】
 とても重要な指標のため、確認をお願いする。
 もう1点、16ページの1人1日当たり家庭系ごみ排出量で2021年度の数値がとてもよくなっている。これの成功要因があるなら、分析して今後の活動につなげていただければと思う。

【児島課長】
 2021度のごみの量が少なくなった原因は、今年1月に、クリーンセンターの施設火災が発生し、その影響によりごみの受け入れを一時停止した期間がありましたので、その関係で、下がったものでございます。

【田中委員】
 そういった理由があるならば、注釈などで記載するべきではないか。

【児島課長】
 検討させていただきます。

【幅上委員】
 29ページに、住宅用太陽光発電システムなどの補助の実績の記載がある。温室効果ガス排出の状況を改善していこうとすると、このような補助を増やしていく必要があると思うが、予算を増やすというような検討はしているのか。

【冨田主査】
 住宅用の地球温暖化対策機器の補助につきましては、毎年少しずつでも拡大していけるよう、予算措置等を進めていきたいと考えています。

【山羽委員】
 15ページの自然環境への満足度の調査について、5年に1回行っているようだが、質問内容の聞き方は変わっていないか。

【谷本課長補佐】
 総合計画に関する市民意識調査の中で、自然環境への満足度の調査をしており、質問自体は変わっておりません。

【山羽委員】
 23ページの環境配慮型合併処理浄化槽とはどういうものか。普通の合併処理浄化槽とは違うのか。

【村上課長】
 浄化槽はBODという項目を下げる必要がありますが、環境配慮型の浄化槽というのは、それ以外に窒素又はリンの項目を下げる機能を有したものになります。

(2) 地球温暖化対策実行計画の改定について
【冨田主査】
 資料2に基づき、地球温暖化対策実行計画中間案の第6章まで説明。

【幅上委員】
 今回の計画の改定は2050年カーボンニュートラル宣言等々があったためであると思うが、この先はどのようなペースで改定が行われるのか。

【谷本課長補佐】
 今回の地球温暖化対策実行計画の改定は2030年を目標としており、概ね3年ぐらいを目途に、数値等について見直しを行いたいと思っております。

【田中委員】
 せっかくアンケートを実施したので総括をすべきではないか。30ページの問14では、太陽光や蓄電池について、今後導入したいと回答した人が割と多く、ここをターゲットにして、どんな施策を実施していくかなど、やらなければいけないことを分析してく必要があると感じた。
 また、31ページの問16のところで、豪雨災害など気候変動への適用について、市民の約半分が心配されている。今回の改定では、このあたりが弱いと感じる。
 最後に、35ページの事業所のカーボンニュートラルに向けた取組みについて、特に考えていないが約3分の1を占めて割合が高いことや、事業者のアンケート回収率が低いなど、事業者の意識が思った以上に低いと理解したので、何とか施策に反映してもらえればと思う。まず総括として、何が新しい知見で、どのように施策に反映しようとしているのか。

【谷本課長補佐】
 アンケート調査の結果に関しましては、結果を踏まえて施策に反映しているものもありますので後ほど説明させていただきます。また総括ではないですが、例えば30ページの問14で、蓄電池など、今後導入を考えている人は一定数いるものの、一歩踏み込んで実際に導入しているという方はあまりいない、というようなことがわかりました。
 また、再エネ機器の導入に関しましては、価格がネックとなっており、市民の方は市に対し費用の補助を求めていることがわかりました。
 啓発に関しましては、2030年が目標ですので、若い世代への啓発も当然重要ですが、今実際に導入を検討されているような世代にも啓発が必要と認識しています。限られた予算の中で、導入に向けて、あと一歩後押しできる効果的な補助制度を検討しなければならないと感じております。
 事業者のアンケートについては、市内の事業者の構成としては、ほとんどが中小零細企業であり、カーボンニュートラルに向けた取組みについて、特に考えてない割合が高く、このような企業に対し、効果的な施策が必要であると認識しています。他部局では、企業向けの省エネ機器に関する補助制度を設けておりますので、うまく連携して施策を展開していければと考えています。

【田中委員】
 アンケートの回収率が非常に低いと感じる。もう少し回収率を上げる工夫を行ったほうがよかったと思う。特に事業者の回収率が低いが、信憑性は大丈夫なのか。

【エヌエス環境株式会社】
 事業者アンケートにつきましては、我々としましても、予想を下回ったところでございます。ただ、全体の傾向を把握するという点では参考にすることができると考えています。

【谷本課長補佐】
 資料2に基づき、地球温暖化対策実行計画中間案の第11章まで、資料3に基づき、成果指標案について説明。

【菱川委員】
 国が新しい施策として、節電プログラムの促進事業、電気が足りないときに節電を要請し、電気が余っているときに電気の使用を要請し、達成度合いに応じてポイントを獲得できるというものを始めている。これからは、このような取組みがスタンダードになっていくと思われるので、89ページの低炭素なライフスタイルへの転換に追記を検討いただきたい。

【谷本課長補佐】
 検討させていただきます。

【山羽委員】
 改定した地球温暖化対策実行計画は印刷するのか。HPで掲載するのか。

【谷本課長補佐】
 どちらも行います。

【山羽委員】
 59ページの表に四角で新と表記しているが、あまり目立っていないので、掲載方法を工夫してはどうか。

【谷本課長補佐】
 記載方法について、検討します。

【幅上委員】
 81ページの住まい全体の省エネ化のところで、市の補助ページのリンクを貼るなど工夫すれば、利用者ももっと増えるのではないか。

【山羽委員】
 地球温暖化対策実行計画をHPに掲載する際は、URLを記載するなど検討をしてはどうか。

【森委員】
 冊子だと情報量が膨大すぎるので、簡略版なども作成したほうがいいのではないか。

【谷本課長補佐】
 冊子と概要版の作成を予定しております。その他にも細かいデータが多数ありますので、詳しく見たい方に向けて資料編という形も検討しています。

【山羽委員】
 関連する話で、現在第3章のアンケート結果が20ページぐらいあるので、アンケートの細かい結果は別で記載して、本編はもう少しまとめて記載するなど構成を考えたほうがいいのではないか。

【谷本課長補佐】
 今回は審議会の資料ということで、アンケートの質問をすべて記載していますが、記載する内容を精査したいと考えています。

【田中委員】
 地球温暖化対策は啓蒙活動がとても重要であり、市民に伝えて行動させるために、町内会を上手く使えばいいのではないか。例えば、町内会長を集めて教育し、そこから町内会へ広げていくなど。市から積極的に発信するプロセスを開発すべきである。
 あと、2030年度の再生可能エネルギー導入量について、前回審議会の中位、高位ケースどちらを目標としているのか。

【谷本課長補佐】
 中位ケースでございます。

【田中委員】
 全然足りないのではないか。どこかで補足するのか。

【谷本課長補佐】
 春日井市の太陽光発電のみで、カーボンニュートラルを目指すのは非常に難しいと考えております。2050年の目標としましては、春日井の地域だけでは厳しい状況もありますので、例えば他地域との連携でカーボンオフセットを行っていくなど、再生可能エネルギー以外の部分も含め総合的に進めていきたいと考えています。

【田中委員】
 少なくとも2030年に温室効果ガス46%削減は達成するということか。

【谷本課長補佐】
 達成に向け施策を実施してまいります。

【田中委員】
 資料3について、他の自治体の資料を見ると、世帯の太陽光発電の導入率を指標として使っているところがあってわかりやすい。あと、自動車1台あたりの年間化石燃料消費量ではなく、EVやPHVとかの導入台数の比率とかにした方かいいのではないか。

【谷本課長補佐】
 成果指標の太陽光発電の導入に関して、世帯の太陽光発電の導入率は指標の一つとして考えられますが、市としては導入量を指標としたいと考えています。化石燃料消費量に関しては、確かに2030年になれば、ガソリン車の販売がなくなる予定ですが、実際に2030年になっても、化石燃料を使用する自動車は確実に残ると考えますので、運用部門の低炭素化の指標として必要であると考えています。また、春日井市のEVの導入台数を正確に把握するのは難しいため、運輸部門では引き続き前計画の指標で評価していきたいと考えております。

【田中委員】
 春日井市としてどれぐらいEVを導入しているのかわからないのか。

【谷本課長補佐】
 愛知県の値を按分するので、正確な数値は把握できません。

【田中委員】
 市としての目標が設定できないと非常に活動がしにくいのではないか。

【堀尾課長】
 成果指標の設定を市町村単位で設定するのは大変厳しいという現実があります。例えばエネルギー消費量をとっても、春日井市の消費量がどれだけという数字が出るかというと、難しいというのが現実であります。県や国の機関に、個別のデータの公表など提起しているものの難しいということで、全国の自治体に共通している課題であります。

【田中委員】
 気候変動の適応のところで、最近、線状降水帯や大型の台風などが発生しており、これらの適応がとても重要だと考えているが、こういった最新の情報は記載しないのか。

【谷本課長補佐】
 最新の情報の記載について検討します。

【堀尾課長】
 線状降水帯や台風の大型化については、春日井市でも、他部署で対応しているところです。
以前八田川が越水したということに対しては、八田川の堤防の強化を図っていますし、雨水の調整地についても、順次計画を進めております。また、ハザードマップや防災訓練など防災意識の向上に取り組む中で、気候変動が地球温暖化に影響している可能性があるというところを周知していきたいと思っていますが、改めて適応策の中で、新規の事業というのは、今のところご提案する段階ではないと考えています。

【田中委員】
 現行の計画では、42ページに、二酸化炭素を家庭部門で約4割削減するための、対策行動のイメージとして、わかりやすい図を使っているが、中間案では削除されている。こういったわかりやすい図表などは残してもいいのではないか。

【谷本課長補佐】
 文字だらけになると、市民の方になかなか伝わりづらいところもありますので、図表などは積極的に掲載したいと考えています。

(3) その他
【堀尾課長】
 次回、第4回環境審議会は来年1月を予定しております。詳しい日程につきましては、改めてご連絡いたします。また、今回の環境審議会を受けまして、今後、厚生委員会への報告、パブリックコメントを実施いたします。そして、市民の意見、委員会の意見を踏まえた最終案を作成し、ご審議いただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


 上記のとおり、令和4年度第3回春日井市環境審議会の議事及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び出席者1人が署名する。

 令和4年11月24日

                            春日井市環境審議会
                             会長  山羽 基


                            春日井市環境審議会
                             委員  二宮 久夫

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このページに関するお問い合わせ

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