ジカウイルス感染症について
ジカウイルス感染症とは
ジカウイルス感染症は、ジカウイルスによる蚊媒介感染症です。これまでにミクロネシア、ポリネシア等で流行したことがあり、現在は主に中南米で流行しています。38~39度程度の発熱、頭や関節や筋肉の痛み、斑丘疹、疲労感や倦怠感などを生じますが、一般的に同じ蚊媒介感染症であるデング熱やチアングニア熱に比べて症状は軽く、通常2~7日間で回復します。
やむを得ず渡航する場合は、厳密な防蚊対策を講じてください。
- 平成28年2月1日にWHOが小頭症及び神経障害の集団発生に関する「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。
- 特に妊婦の方に関し、ブラジル保健省が妊娠中のジカ熱感染と胎児の小頭症(※)に関連が見られると発表しており、米国CDCが流行国(発生状況参照)への妊婦の渡航を控えるよう警告を出しています。
※ 頭蓋が発達しない為、脳や脳神経に障害が出る病気
発生状況
平成28年1月15日時点で、ブラジル、コロンビア、エルサルバドル、仏領ギアナ、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、マルティニーク、メキシコ、パナマ、パラグアイ、プエルトリコ、スリナム、ベネズエラの14か国が流行地域とされています。(米国CDC)国内で感染症例はありませんが、海外の流行地で感染し発症した事例が過去にありました。
感染経路
ヤブカ属のネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介蚊として確認されています。ネッタイシマカは日本には常在していませんが、ヒトスジシマカは秋田県及び岩手県以南で確認される種類です。
予防方法
ジカウイルスに対する特有のワクチンや治療法はなく、り患した場合は対症療法となります。
予防方法としては、流行地域への渡航を控えること、また、やむを得ず渡航する場合は、長袖長ズボンを着用、蚊の忌避剤を利用するなどし、蚊にさされないよう注意します。