平成20年度春日井市地域公共交通会議幹事会議事録

ページID 1007124 更新日 平成30年4月1日

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1開催日時

平成20年9月16日(火曜日)午前10時~正午

2開催場所

春日井市役所 3階 303会議室

3出席者

会長       
 磯部 友彦(中部大学工学部都市建設工学科教授)

委員
 伊藤 太(春日井市長)【代理 新開 正人】
 長瀬 敏裕(名鉄バス株式会社運輸部運輸第2課長)
 梅津 道彦(近鉄東美タクシー株式会社代表取締役社長)【代理 葛山 直之】
 奥村 正士(愛知県タクシー協会副会長)
 谷口 欣男(春日井市老人クラブ連合会会計)
 井ノ口 尚彦(愛知県春日井警察署交通課長)【代理 祖父江 龍二】
 三浦 栄作(春日井市建設部道路課長)【代理 梶田 良一】

提案者
 胡桃澤 勝久(春日井市商店街連合会会長)
 水野 隆(春日井市商店街連合会副会長)
 松浦 秀則(あおい交通株式会社代表取締役)

事務局
 東瀬野 克之(春日井市企画調整部交通対策課長)
 小林 敏夫(課長補佐)
 河出 康隆(主査)
 堀田 博明(主任)

4欠席者

委員
 松本 由太朗(春日井市区長町内会長連合会副会長)
 伊神 健(愛知県尾張建設事務所維持管理課長)

5議題

  1. 会議の公開、議事録の作成方法について
  2. 春日井西部地区コミュニティバス<勝川・味美地区ちょい乗りバス>について

6会議資料

7議事内容

(1) 会議の公開、議事録の作成方法について
  【事務局】
  資料4・5に基づき概要を説明した。
  事務局案は、議事録は要点筆記とし、会長及び会長が指名する者が署名する案を提案した。
  【磯部会長】
  全員賛成により、会議は公開とし、議事録及び署名者は事務局案のとおり要点筆記とし、今回の署名者として谷口委員を指名した。
(2) 春日井西部地区コミュニティバス<勝川・味美地区ちょい乗りバス>について
※ 【提案者】とは、春日井西部地区コミュニティバス(以下「西部コミバス」という。)の事業を実施する春日井市商店街連合会をいう。 
  【梅津委員】
 前回の地域公共交通会議での提案から、深夜コースがなくなっており、若干はタクシー事業への影響が軽減されていると思う。
 今回提案の運行時間に関して、午後9時30分までの時間設定はこの事業の目的に照らして必要か。時間設定の根拠を伺いたい。
 【提案者】
 現在、組合に加入する店舗は約100軒、加入していない店舗も含めて全体で約200軒ある。そのうち、飲食店の営業時間は、平均して午後11時頃まで営業する店舗が30軒くらいある。また、小売店についても、平均して午後8時頃が閉店時間となっている。
 このような閉店時間の状況を踏まえ、地域活性化のために運行時間を設定している。
 【奥村委員】
 春日井市内のタクシーの現状を踏まえると、勝川地区の西部コミバスの運行は、特に運行時間の面で問題があると考える。
 タクシー事業者は、過去から現在に至るまで、名鉄バス廃止に伴う税金投入によるシティバスの運行が進められた経緯の中で、タクシー利用者は、年々減っているのが現状である。バスへの税金投入が行われると、タクシー事業には勝ち目がない。バス事業は、タクシー事業にとっては脅威である。
(ここで、奥村委員から追加資料【「地域公共交通会議」等に関する要請・要望事項について】が配付される。)
 配付した資料は、タクシー事業者として妥協できる範囲をまとめたものである。
 資料の「3.運行計画について」にある運行時間 午前8時30分から午後5時30分までが妥協できる時間であり、これが妥協可能な限界値である。
 また、春日井市への意見として、地域の公共交通確保に向けた税金をバスだけでなくタクシーにも向けていれば、もっといい交通体系が出来ていたと思う。
 現在、シティバスについては、利用者1人を運ぶのにどれだけの税金を補填しているのか。
 【事務局】
 以前の地域公共交通会議で示した資料では、利用者1人あたりの市税投入額は病院循環線が222円、施設連絡線と地域連絡線が509円となっている。
 全体では利用者1人あたりに対し、295円を市税で負担する計算となっている。
 【奥村委員】
 地域公共交通を支える事業はバスだけではなく、タクシー事業もあることにも目を向けて欲しいと思う。
 【磯部会長】
 今の奥村委員の意見は、春日井市の全体的な地域公共交通のあり方として、行政から支援があった赤字路線を含めた路線バス中心のサービス提供に対し、バスと同じく地域公共交通を支えてきたタクシー事業については、補助、行政支援が少なかったのではないかとの意見である。
 【奥村委員】
 タクシーに関わる補助としては、愛知県コロニーの関係で福祉的な名目として、年間2,000万円くらいの補助がある。
 この補助は、障がい者の方に向けての補助である。全国的な制度の改訂の中で、介護タクシーが始まって以降、NPO法人が行う福祉有償運送の関係もあり、通常のタクシーと住み分けしている。しかし、通常のタクシー料金の半額以下であり、とても太刀打ちできる料金ではない。
 【磯部会長】
 福祉分野ではタクシーも活用されているが、行政からの補助は基本的に利用者への補助であり、事業者への補助ではない。
 地域公共交通は、福祉分野との兼ね合いも含めて考える必要はある。
 今回の西部コミバスに話を戻すと、今回の提案についてどのような意見があるか。
 【奥村委員】
 タクシー協会としては、今回の提案について、ある程度運行時間を区切ってやっていただくことを望む。
 地域公共交通の確保を考えると、タクシー協会としては、西部コミバスがタクシー事業に大打撃を与えない範囲まで妥協して、タクシーと共存することを考えていただきたい。
 また、計画の中では病院へのアクセスも位置付けられており、夜間の飲食店利用を含め、タクシーと西部コミバスでお客様を共有する形となる。
 自動的にタクシー利用は減っていくことが予想される。
 タクシー事業者が打撃を被ることが予想される提案のため、全面的な賛成は難しい。
 【磯部会長】
 今回の要点は、運行形態、運行時間帯、車両に関することであり、特に、運行時間帯については、ある程度の妥協点を見出すことが必要である。
 【奥村委員】
 一番大きい問題は、運行時間帯である。加えて、立ち寄り施設などのコースについても議論しておくことが必要である。
 また、問題として挙げられている飲酒運転への対応などについては、これまでもタクシーが深夜や早朝の時間帯に関して、充分貢献している状況にある。タクシーの貢献を無視し、一方的に時間帯を提案されてしまうと、タクシー事業者が大変困るということを認識していただきたい。
 【提案者】
 運行時間帯については、今回の会議を含め、議論を通じて調整していくものと考えているが、提案者としては、基本的に店舗の営業時間帯に合わせた運行をしたいと考えている。
 前回の会議後、改めてアンケート調査を行っており、現状の速報値では夜間の運行に対する要望は多い。この結果については、整い次第、会議に提出していく予定である。
 【磯部会長】
 今回、タクシー業界から運行時間帯を中心に、妥協可能な範囲の提案があったが、事業主体としてはこの提案を受けて、どのような方向で進めていくのか。
 【提案者】
 事業主体としては、事業計画書に示した時間帯での運行を希望したいと考えている。しかし、奥村委員からのご提案もあり、運行時間帯に対して参加委員の総意として問題がある、と言うことであれば、当然検討しなければならないことである。
 午後5時30分までの運行時間帯では、商店街の活性化の面で効果が低くなる恐れがあり、一度持ち帰って検討したい。
 【長瀬委員】
 路線図に停留所の位置がないため詳細は分からないが、勝川駅の停留所について、勝川駅に乗り入れるのであれば、どのように乗り場を確保しようと考えているのか。
 もし、勝川駅の名鉄バス停留所を利用したいということであれば、西部コミバスの停留所での車両の待機の有無を含め、色々調整をすべき点が多い。
 また、現時点では調整を図る状況ではないということが現状である。加えて、今後は勝川駅のペデストリアンデッキ整備もあり、名鉄バスとしてもバス停の集約化を検討しなければならない状況である。事業計画書では、最初から勝川駅前ありきとなっているが、安易にバス停を共用するということは、現段階では難しいと思う。
 なお、勝川駅からの路線バスが無くなったかのように書かれているが、現状でも路線免許が残っている。昨今では規制緩和が進んでいるものの、突然、現状のバス停の横に、別のバス停を立てられても困ってしまう。事前に話をしていただきたい。
 現在のルート案について、名鉄味美駅を経由する路線となっているが、事業計画書の「2.運行に至る背景」の(1)では、商店街の来街者が増えない一つの要因として、名鉄小牧線の地下鉄上飯田線への直接乗入れを挙げている中で、反対に勝川駅周辺の住民が流れ出てしまう可能性がある。商店街にとっては逆行しているのではないか。商店街への来街者を増やす視点であれば、勝川駅南西部の空白地域への路線を含めて検討しても良いのではないか。
 【磯部会長】
 今の意見を整理すると、1つめは乗り場の問題であり、特に勝川駅前に関しては調整が必要と考える。
 2つめは、運行の目的から見て、路線設定等について疑問に思うところがある、ということ。提案者はどのように考えているのか。
 【提案者】
 バス停の位置、とくに勝川駅前に関しては、会議の前に運行事業者(あおい交通)から若干話をした、と言うように聞いている。具体的な調整、相談については、会議での方向性が調い次第進めていきたいと考えている。他のバス停についても、調整ができ次第順次行っていくことを考えている。
 また、路線については、勝川駅が起点になっているものの、味美地区から勝川駅周辺への移動を誘発するルートとして設定しているものである。勝川駅の南については、今後、南側地域からの要望が高ければ、運行について検討していくものと考える。
 【長瀬委員】
 バス停のことについては、会議の前には伺っていない。
公安委員会によるバス停の設置許可については、関係する事業者間での協議が前提条件であることから、現在運行しているバスがある以上、事前に調整をしておくことが必要である。会議で決まったので認めてください、と言うことになってしまうと、運行事業者として対応に苦慮してしまう。
 バス停の位置などについては、おそらくイメージしている場所があると思うが、現実的にバス停が設置できない場合も考慮して、代替案を含めて、運行事業者任せでなく、商店街連合会として責任を持って考えておくことが必要と思う。
 【提案者】
 バス停の位置については、前回の地域公共交通会議では、バス停の位置を含めて提出させていただいた。その際には、運行事業者とともに路線を試走し、検討していた。
 今回は、バス停の位置までは示していないものの、今回の会議を受け、具体的なバス停の位置を改めて検討していく。
 【長瀬委員】
 商店街連合会と運行事業者との協議ではなく、既に運行している事業者との協議をしてもらわないと困る。それがない限り、公安委員会の許可が下りないと思われるので、正しく手続きを進めるようお願いしたい。
 【提案者】
  時刻調整などを含めて事前に調整を進めさせていただきたいと考えている。
 【長瀬委員】
  調整の際には、最初から特定の箇所ありきではなく、設置が難しい場合の代替案を含めて調整をして欲しい。
時間帯やダイヤ、バス停などを決めてからの提案では、事業者として了解できないものもあり、その点に配慮して調整を進めてもらいたい。
 【磯部会長】
 事業主体の考える、重要なバス停は、具体的にどこか。少なくとも、その場所についてはバス停設置が可能かどうか、判断しておくことが必要である。
 【提案者】
 まず、勝川駅のロータリーで、現在、シティバスが2番乗り場を利用していることから、時間的に調整ができるかどうかは分からないが、そこを利用したいと考えている。
 次に、病院に関しては足立病院を考えているが、病院前の道路が一方通行と言うこともあり、商店街の中に2か所ほどバス停を考えている。
 位置については、商店街中ほどにある佐久間動物病院前やスーパーやまひこの前辺りを想定している。
 【奥村委員】
 バス停の間隔が300~500mとあるが、バス停設置間隔として短すぎるのではないか。
 【長瀬委員】
 バス停の間隔については、シティバスでも300~500m程度としているが、常にこの範囲で設置しているわけではない。
 愛知県内のバスの平均的なバス停間隔は、500mくらいである。
 【磯部会長】
 今日の会議の結論を議論しておく必要があるが、これまでの議論では細かいところまで出ていない。持ち帰って協議する意見もあったが、それを踏まえて本日の会議の結論を議論したい。
 事業主体としては、どのような意見をもらって、どのように提案内容を考えていく予定としているか。
 【提案者】
 基本的には、今回の幹事会そのものの仕組み・方式が分からないが、今回提案したい内容について、何らかの採決、結論があるのであれば、それに基づいて持ち帰って検討したいと考えている。
 【新開委員】
 春日井市のスタンスを述べるが、シティバスの運行の基本的考え方として、市民の方々の移動手段を確保の観点から、シティバスが発足したと考えている。
 春日井市として奥村委員のバス会社とタクシー会社の扱いが異なっていると言う意見に対しては、市民の移動手段を確保するという視点で同じものであると考えている。
 また、現実にバスに対して税金が投入されていることに対しては、市営バスの運行が基本的に出来ない状況の中で、それに変わる市内移動の手段としてシティバスを運行したと考えている。
 今回、西部コミバスの提案がされて、春日井市で運行するシティバスにも少なからず影響する部分もある。勝川地区の商店街の活性化、商店街の利用者の利便性を高める観点で言えば、西部コミバスについて市から意見を言うものではないが、シティバスの役割である通院や公共施設へのアクセス等と重複する部分については、分けて考えていくことが必要である。
 今後、シティバスについて商店街の活性化など、新たな役割を担うべきと会議で意見があれば、検討していくことが必要とは考えている。
 春日井市では、シティバス運行を含めた全体的な考え方として、基本的に市内で活動される公共交通事業者の事業をできるだけ妨げないように配慮して、事業に取り組んでいることをお伝えしておきたい。
 今回の幹事会においては、西部コミバスの運行主体や運行時間帯、車両などについて、真に当該地域に必要な公共交通サービスであるかとの観点から、充分なご議論を頂きたいと考えている。
 【奥村委員】
 かつて、春日井市の他の会議に参加したときに、今回のような下部組織の会議で決まったことを全体会議に報告した際に、市側から運輸局等にそれを覆す意図的な質問がされ、下部組織で決まった案と180度変わった案が全体会議で通ってしまったことがある。
 このため、春日井市には、今回の幹事会と全体会議の位置付けを定義した上で、今回の検討が無意味にならないようにして欲しい。
 【磯部会長】
 そのためにも、やはり今回の幹事会において、何が、どこまで、決まったのかについて明確にしておくことが必要である。
 【新開委員】
 前回の地域公共交通会議において、幹事会の設立経緯として、本来調整されてから会議に諮るべき事前調整がなされていないことを受け、直接の関係者を集めた幹事会を組織した。
 次回に関しては、今回会議の議論を踏まえ、バス停等に関する既存事業者との調整や、タクシー協会の提案を含めて、利害関係間では、運行時間帯など具体的な調整をどこまで妥協できるか調整することが必要と考える。
 【磯部会長】
 少なくとも既存の事業者との調整は必要であるし、バス停の位置については、公安委員会や道路管理者との調整が必要である。
 提案者に伺うが、タクシー協会からの提案事項に対してどのような対応を考えているのか。
 【提案者】
 時間、ルート、バス停に関して調整しなければならないということだが、その調整は個別に進めるべきか、幹事会で進めるべきか、どちらなのか。
 【長瀬委員】
 順序として、まずは直接利害関係が発生するタクシー協会から出された提案に対して、特に運行時間帯を中心に調整しておくことが必要と考える。バスのダイヤやバス停に関しては、時間帯によって対応の可否も変わる。まずは、運行時間帯を中心に利害関係を調整にした段階で、バス停位置などの個別の調整を進めていくことが妥当と考える。
 【提案者】
 運行時間帯については、前回の地域公共交通会議以降、商店街連合会で会議を幾度と開催し、結論的には午後9時までとして、今回提案している。幹事会で、午後9時までの運行は問題があるという結論が出たのであれば、再度検討する考えである。
 【奥村委員】
 幹事会で結論を出すということになると賛成、反対のどちらかの結果となってしまう。各々の立場によって利害関係が違う状況の中では難しいものと考える。
 午後5時30分までの運行の提案については、利用者が現状よりも減少することを前提として、タクシー業界として、充分に譲歩しているつもりである。それでもなお、夜まで運行することになると、他地域の状況から、バス路線が地域に浸透してくると、タクシー利用は皆無になる。
 これまでは4条免許の取得が極めて条件が厳しく困難であった。しかし、地域公共交通の規制緩和が進む中、タクシー事業者も4条免許を取得が可能となった。春日井市のバス路線の半分を、タクシー事業者での運行が実現できれば、ある程度はタクシー事業者としても対応が可能との気持ちはある。加えて、要望としては地域の事業者に地域公共交通に関わらせてもらいたいということもある。今後、地域貢献のできる地域公共交通会議にしていただきたい。
 【提案者】
 色々とご意見はあるかと思うが、我々も幾度と会議を繰り替えし、前回から深夜便をなくしたことを含め、商店街連合会としても妥協した提案をしたものと考えている。午後9時30分までの運行については譲れない。
 【長瀬委員】
 事業主体の側で、奥村委員からの提案をある程度くみ取っていただけるのであれば、運行に向けての障害の大部分が解消するものと思う。これに対して、商店街連合会の会議の中で決まっているので対応できない、ということになると、委員や幹事の反対意見がある中で、提案者の意見を認める、ということが難しい。今の状況では、幹事や委員の意見を抑えて、とにかく認めて欲しいということになると判断できない問題である。
 【磯部会長】
 幹事会では、運行開始に向けて、出来るだけ歩み寄っていただきたい。歩み寄らないと解決しないという状況から幹事会を設立した。採決をとるという意見もあったが、最終決定は、あくまでも地域公共交通会議にあり、幹事会は、運行開始に向けた協議の場であると考えている。協議を通じて、参加する幹事がある程度納得できる案にしていくためのものであり、平行線のままでは先に進まないことをご理解いただきたい。
 【谷口委員】
 地域の老人クラブの会員に意見を聞いてみると、老人だから夜遅くまでは必要無いが午後7時頃までは必要かなという意見があった。代替交通が運行することについては歓迎する意見が多かった。ただし、利害関係者がいる話なので、実際にどのように調整するのか、難しい話だと思う。
 【井ノ口委員】
 警察としては、民間バスとの競合やバス路線の経路などの情報が不明確で、現段階では回答できない状況にある。まずは、既存のバス停を含めて関係者と事前協議の上で、バス停の位置が決まってから、現場で安全性を判断していく流れになる。
 【三浦委員】
 勝川駅の北口広場に関しては、現在、駅前広場整備の工事として、以前名鉄バスが空港線の乗り場として使っていた3番乗り場で、デッキの工事を発注している。完成までには、1年半~2年は掛かり、この工事のことを考えると現状のバス乗降位置を前提として議論することは難しい。当面は、大変な状況が続くものと考えていただきたい。
 【磯部会長】
 警察からは、バス停や経路をきめる手順の説明、道路管理者側からは、駅前の工事を含めたバス停設置への影響についての説明があった。また、谷口委員からは、運行時間帯の検討の一つの示唆として、間を取ってということではないが午後7時頃までの運行でどうかという発言があった。
 手順や意見調整の方法論が示されたなかで、提案者側から今後の検討の方向性について考えを確認したい。
 【提案者】
 長瀬委員から運行時間帯の問題が解決しないとバス停等の具体の調整には入れないとのご指摘もあったが、平行して公安委員会や道路管理者との協議を進めていきたいと考えているがよいか。
 【長瀬委員】
 公安委員会や道路管理者としても同時進行では進められないと思われる。運行時間帯やバス停の位置などそれぞれについて、仮定で調整を進めて、最終的に組み合わせても無駄が多いと思われる。
 運行時間帯の問題が地元タクシー事業者の直接の利害に関わる以上、地元の業界の理解が得られないまま、他の事項について調整していくことは、ボタンの掛け違いが大きくなる一方である。
 【提案者】
 奥村委員からの提案内容を踏まえ、勝手な解釈かもしれないが、午後5時30分までなら良いと捉えると事業主体としては、午後9時台までの運行で提案しており、午後5時30から午後9時台までの間での調整と言うことになろうかと思う。昼間に関しては、ある程度のご了解を頂いたものと解釈すると昼と夜の間でバス停が変わるということはないため、可能であればバス停の位置に関しても協議を始めたいと考えている。
 【長瀬委員】
 バス会社としては、昼間はバスの本数が少ない時間帯であるが、その時間帯で了解が得られたので、ラッシュ時の午後5時30分以降の運行もバス停が異なり困るから了解して欲しいといわれても了解はできない。その論拠は、だまし討ちに近いものであり、感情論的にも納得できないものになってしまう。このため、一通りの事項が決まってから協議を始めていただきたい。
 【奥村委員】
 先に配付した資料を持って、タクシー業界として午後5時30分までの運行を認めたわけではない。これを引用して認めたものとしていただくと問題が生じてしまう。
 【梅津委員】
 今回の西部コミバスの運行については、やはり市民にとって真に必要な運行時間帯がいつかということを含めて改めて検討をお願いしたい。
 谷口委員のご発言や別途アンケート調査を行っている結果を含めて、検討してはどうか。
 【磯部会長】
 昼間コース、夜間コースではルートが変わっており、当然バス停の位置が変わってくるため、昼が良いから夜も良い、ということにはならないことをまずは認識しておくこと。
 全体として、利害関係者との調整が必要であるということが今回の一つの結論となってきた。利害関係者との調整を行わない限り次のステップには進めない。
 奥村委員から提出された資料は、今回の西部コミバスのみのものではなく、シティバス全体にもいえることである。この点では今後のシティバスの見直しについても議論していくべき話である。
 まずは、運行時間帯に関する調整を図り、その上で、バス事業者や公安委員会、道路管理者を中心に、バス停の位置等についての具体的な調整を進めていくことが必要である。
 【奥村委員】
 可能であれば、地域公共交通会議の委員全員に、今回の幹事会の議事録を配付して、地域公共交通会議で意識統一を図ってほしい。
 【磯部会長】
 議事録については、地域公共交通会議の委員全員に見ていただけるよう、事務局で対応すること。
 また、会議の進め方については、迅速な会議をしたいが、地域公共交通会議での合意が得られると運輸局の審査がスムーズにはなるものの、そのために必要な関係者間の調整などの手順自体は、変わるものではない。
 【長瀬委員】
 申請に関しては、路線の免許、現在は許可となっているが、この申請について従来2~3か月ほどかかっていたものが、地域公共交通会議に諮ることで1か月程度に短縮されることになる。
 ただ、地域公共交通会議の道路運送法上での主目的として、路線バスの免許を取る場合の運賃設定において、本来の事業者の運送原価に基づく地域差の無い運賃設定ではなく、それに従わない地域独自の運賃設定が地域交通会議の協議を経た場合にのみ可能となるという点が大きい。運賃以外のダイヤ等については、規定の申請期間を前提とすれば、従来どおりの手続きを踏み検討を進めることで地域公共交通会議を通す必要はない。
 そのため、今回の幹事会においては、西部コミバスの運賃体系について中心に議論することが必要である。ただし、今回のような議論がこの場で行われることについては、地域公共交通を考えていく上では重要なことである。
 【事務局】
 前回の地域公共交通会議では、西部コミバスについて、地域公共交通として議論するためのバス運行の目的やその公共性、地域への必要性などの観点から、具体的になっていない状況にあった。
 今回、改めてご提案された資料をもとに幹事会を進めた中で、利害関係者を含めて幹事から意見があり、この内容を事業主体としてくみ取っていただき、再度検討いただかないと、地域公共交通会議には諮れないと考える。
 事務局の勝手な考えになるが、本日の会議の争点となっている運行時間帯について、提案者側のお考えがあれば述べていただければと思う。現段階では、地域公共交通会議にかける段階にはないと思われるので、迅速にお考えを述べていただける方向で調整を図っていただきたい。
 【提案者】
 時間帯については、午後9時台で提案しているが、別途タクシー事業者と協議、調整を進めていく。ただ、これまでの議論では平行線のまま進むように思う。そのため、会長または春日井市に間に入っていただき、調停をお願いしたいと思うがどうか。
 【磯部会長】
 地域公共交通会議を預かる会長として、あくまでも会議の場での議論で進めて行きたいと考えており、個人的な意見は控えさせていただく。希望としては、利害関係者同士が中心に話し合うべきと考える。どうしても平行線のままで進まないと言うことであれば別の方法を考える。会長の立場として、具体的な方向性を示すことは考えていない。
 【事務局】
 今回の幹事会で、タクシー協会から一つの提案がされており、これに対して提案者側がこの提案をどこまでくみ取るかが主な調整内容となる。今回の西部コミバスの提案は、既にタクシー事業が展開されている地区に対して、新たに商店街連合会が主体となるバスサービスが提供される形になっている。地域公共交通会議の趣旨からして、既存の公共交通事業に対して負の影響があるのは問題であり、新たに参入する提案者側が、ある程度意見をくみ取る形でないと集約しないのではないかと思う。
 【磯部会長】
 先ほどまとめた手順に従って、提案者とタクシー協会との間での個別調整を進めていただきたい。この調整が整わない限り次のステップには行けないということが確認されたものと思う。これで作業を続けていただきたい。
 【奥村委員】
 タクシー協会としては譲歩していると思うが、商店街連合会の方が調整したいということであれば、この地域で事業を行う名鉄タクシーや尾張タクシーなどを含め話し合いたいと考えている。
 上記のとおり平成20年度春日井市地域公共交通会議幹事会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び出席者1人が署名(及び押印)する。
  平成20年10月2日

 

会長   磯部 友彦
署名人  谷口 欣男

 

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