株式会社内職市場 内職請負業(ワークライフバランス)
株式会社内職市場
今回紹介する企業は、「株式会社内職市場」です。
一 働きたい人たちに、働ける環境を提供することで、笑顔と感動、そして生きがいを創り出す。
一 小さな力を集め、大きな力を創り出す。その大きな力で、お客様に愛される企業を目指す。
一 人とのふれあいと絆を大切にし、「感動」と「愛」を社会に広げる。
株式会社内職市場(以下、内職市場)は、上記の経営理念のもと、家庭で眠る労働力・感性・スキルをフル活用し、企業のみなさんに活用してもらうことで、女性の労働力を創出している会社です。
軽作業を企業から請け負い、ローコスト・短納期・品質アップを提案するサービスを行うことが主な事業内容です。
平成24年10月に愛知県ファミリー・フレンドリー企業に登録をするなどワーク・ライフ・バランスを推進しており、それに関連した制度も整備しています。
その一つとして、「キャリアパス」という制度が挙げられます。例えば、子育てとの両立のため内職として働いている方でも、子どもの成長に伴い環境が整い、内職からパートへ、パートから社員へとキャリアアップをしていく環境があります。
現在、内職市場では、従業員の8割以上を女性が占めており、様々なポジションで活躍されています。
また、最近では、主婦層向けの無料情報誌「uchico」を創刊、配布をするなど領域が広がっています。
今回は、女性が大活躍されている内職市場で、生き生きと働かれている3人の女性従業員の方々に、内職市場との出会い、仕事のやりがいなどのお話を、インタビュー形式で伺いました。最初のお二人は、直営店舗の女性店長で、3人目は取締役部長をされている女性です。
（上写真）「コミュニティ冊子uchico」
1 犬山楽田店 店長 佐藤さん
―こちらではどのような内容のお仕事をされていますか？
店舗でこなすことができる物量の把握や管理、スタッフの仕事の割り振りをしています。またお客様の対応もしています。
―こちらにお客様が直接いらっしゃるのですか？
そうです。以前に営業をやっていたこともあるので、営業をかけた上で、お客様の対応をしています。
―内職市場に入社したきっかけを教えてください。
内職を2年ほど経験しその後、子供が保育園へ入園し日中時間が空くようになり、そのタイミングでパートとしてどう？と声をかけられ現在に至ります。現在は、直営店舗が犬山へ出店し、犬山の店長として働かせていただいています。営業経験もありませんでしたが、今ではお客様の窓口業務も行っています。
―最初に内職を始めたのは、家庭に入って一度仕事を辞められてからですか？
そうですね。子どもが小さくて、家にいなければならない状態だったからです。その後、子どもの首もすわって、手が空く時間はあるのに働けない状況になりました。そんな時に、内職市場の本店が自宅近くにあったということもあり、内職を始めました。
（右写真）犬山楽田店の様子
―職場を見学させていただいたところ、みなさんがとても明るく仕事をされているように感じられます。職場の雰囲気はいかがですか？
納期が短い仕事などは、みんなで協力しないと、こなすことが出来ません。そのため、みんなで助け合って、良い雰囲気で仕事ができているのだと思います。
―その中で、佐藤さんは店長として「輪」の中心となって働いていらっしゃるのですね。
中心にいるかどうかはわかりませんが・・・私は楽しく仕事がしたいと思っていますので、みなさんにも楽しく仕事をしてほしい。家に持ち帰って、5～6時間は作業されるので。このお店へ来てちょっと楽しくお話をして、また仕事を頑張ることができる環境が大事だと思います。
―そういう環境を作ることをモットーとしているということですね？
そうですね。そういったところが働き甲斐があるところです。気持ちが暗いと、「今日も行かないといけないのか」という気持ちになってしまいますし。毎日楽しく家庭のことなどを少しでも話せる場であってほしいと思います。
―こちらは仕事と家庭の両立をするにあたって、働きやすい職場ですか？
同じ世代の子どもさんがみえる主婦の方が大半なので、家庭の話、仕事の話など共有できる部分がたくさんありますし、子どもの行事などで早退、お休みをもらう場合でも同じ環境にみなさんいるので、助け合いフォローができる働きやすい職場です。
―今後の展望があれば教えてください。
今までは子どもを中心にやってきましたが、子どもが中学生くらいになると自分の時間ができるので、仕事の時間を増やすことが出来ると思います。そういった中でいろいろチャレンジできるかなとは考えています。
―この文章を読んでおられる方に向けて何かメッセージはありますか？
子育て中で外に出られない方がまだまだいらっしゃると思います。その時間を活用できる場所が内職市場にはあります。また、少しなら働けるけど・・・という方は、内職さんとパートの間の内職パートさんという環境もあります。そのような環境の中で働くことによって、働くことができるということに気付くかと思います。最初の一歩が踏み出しにくいというのはあると思いますが、雰囲気が分かっているところからだと入りやすいと思います。私は働いている方が生き生きします。色々な人と知り合うことが出来ますし、自分自身の勉強になっています。
―本日はありがとうございました。
2 瀬戸日の出店 店長 加藤さん
―ここでの仕事の内容はどういったものでしょうか？
全体の管理などを主にやっています。
―仕事のやりがい、働きがいはどのような所に感じますか？
ミスなしで出荷出来たときは、やはり嬉しいですね。
―どのようなきっかけで入社したのですか？
このお店がオープンするという求人を見て、入社をしました。最初はパートで入社し、途中から準社員になりました。
―犬山楽田店の店長さんは内職さんから始められているという話を聞きました。パートさんから始められるという方は少ないのでしょうか。
この店舗はオープンして2年目で、オープンの時からパートを募集していますので、内職からということがありませんね。
―先ほど少し見学させていただいたのですが、こちらの職場の雰囲気もとても明るいですね。
明るいと思います。ここは倉庫自体が広く、大きな声を出さないと届かないというのがあり、どんどん声も大きくなっていきます。
―こちらの職場は、みなさんが何でも言い合えるような環境ですか？
みんな年齢が近いというのもあり、そうかもしれません。
―みなさん小さなお子さんがいらっしゃるような年齢ですか？
そうですね。パートさんだと幼稚園くらいの子どもがみえる方がほとんどです。
―加藤さんのお子さんも、まだ手が離れないくらいの年齢ですか？
うちは、大学生と高校生なのでもう大丈夫です。毎日の送り迎えが大変なくらいです。
―仕事と家庭の両立は出来ていらっしゃいますでしょうか？
そうですね。出来ていると思います。
―では、お子さんがまだ小さい方はどうでしょうか？
お子さんが小さい方は、内職さんとしてやって頂いてお子さんの手が離れてきましたら短時間労働でパートさんとして働いていただき、子供さんが風邪をひいたりなどで休まなくてはいけない場合も体制が引いてありますので大丈夫です。
―そういったお店の方針があるのでしょうか？
このお店は人数も多いので、誰かが休んでしまった時には、代わりに誰かが出勤する体制をとっています。
―それでしたら、家庭の両立ができそうですね。先ほどお子さんを連れている内職の方を見かけました。
外に出てまだ働くことができない環境の方などが内職をされていますので、お子様連れでお仕事を取りに見えます。
―帰りにくい、迎えに行けないなどはまったくないというわけですね。
そうですね、まったくありません。みなさん同じ環境の方達なので理解をしています。
―もしあればで結構です。今後の展望などはありますか？
まだオープンして2年で、そのうち1年はパートだったので、まだまだ知らないことがたくさんあります。ですので展望を言える状態ではないですね。
（左写真）瀬戸日の出店の様子
―パートから準社員に替わったきっかけは何だったのでしょうか。
収入の面と働く時間を延ばす事が出来る環境になりましたので。
―準社員になることは、会社に前向きに対応してもらえたのですか？
そうですね。私の方から相談した形です。
―パートの方から話しやすい環境もあるのですね。逆に加藤さん自身が他のパート、内職さんから話を聞くこともありますか？
ありますね。作業の問題であったり、家庭の問題であったり声を掛け合える環境作りはしているつもりです。
―風通しがいいようですね。
そうですね。
―本日はありがとうございました。
3 管理事業部 取締役部長 針尾さん
―針尾さんは、もともと内職をされていたと聞きました。
子供が小さく外に出て働く環境がなかったですし、しかし1日の時間の過ごし方に何か手持無沙汰を感じていたところに友達から内職を紹介され始めたのがきっかけです。
―御社のキャリアパスの仕組みがそこに繋がるわけですね。
そうですね。後々ということになりますが。
―こちらの内職さんというのは仕事を持ち帰る働き方ですか。
2つの形があります。車で持ち帰り自宅で作業をして頂く形と作業場を提供しこちらで作業をして頂く形となります。
―パートさんは出勤される働き方ですね。
そうですね。内職さんは1個いくらの出来高制となり、自宅または、構内で作業をしていただいてます。パートさんは構内また店舗へ出勤していただいています。
―キャリアパス制度とはどのような制度ですか？
子どもさんの成長と共に、内職さんからパートさんへそして社員への登用となる制度です。また、短時間パートさんの中でもサブリーダー、リーダー、店長として活躍をしていただいております。女性社員では、現在、店長、主任、課長と役職が付いた方達が活躍をしております。
―キャリアパス制度で社員登用された方は何名くらいいらっしゃいますか？
現在、女性の社員は10名いますが、そのうち8割方はそうです。
―そのお一人が針尾さんですね。
キャリアパス制度の流れで今があります。私が内職を始めたのが平成5年でした。その当時店舗としては2店舗の運営でしたが始めから望んでいた道ではなく、前に進み歩んでいくうちに道が開けてきました。
―パイオニアとも言えますね。
そんな立派なものでもありません。社会との繋がりが結婚、出産、育児で遮断され、内職がきっかけで社会復帰へと、また社会との繋がりが出来る事により世界観が広がりました。
―これからの展望を教えてください。
家庭で眠る労働力を社会へ繋げていき、今後もお客様に喜んで頂ける提案、またスタッフと共に笑顔であふれる魅力ある職場環境を守り育てて行く。その為に内職市場は、【心と技】のバランスを大切に邁進して行きます。
また、経営理念を社内へ浸透させるためにチームを発足し進めております。理念浸透の目的は、会社運営を⇒継続⇒存続して行く為のベクトル合わせの1つの手法となります。
―経営理念も社内に浸透しなければ、パフォーマンスで終わってしまいますよね。
そうですね。内職市場には、「口動より行動を！」という考えがありまして、行動で結果を出す会社組織を作りましょうという方向で進めています。
また、ワークライフバランスという取組みに入ってくる内容となりますが高齢者の方を対象とした複合施設を今年5月にオープン予定をしております。職場、フィットネスゾーン、コミュニティールームなどを1か所にまとめた複合施設となります。今後も新しい形を取入れ進化した内職市場を皆さんへお届けし社会貢献、地域の活性化を共に作って行きたいと思います。
―本日はありがとうございました。
（上写真）「口動より行動を！」
会社概要
商号 株式会社内職市場 【NAISYOKU-ICHIBA. Corp】
本社 春日井市下原町椎ノ木2233番地
電話 0568-86-7910
事業内容
- 軽作業請負業
- フランチャイズビジネス本部
- マーケティング事業（サンプリング、アンケート等）
- 広告事業（求人情報、地域情報、その他各種情報）
- 上記業務に附帯関連する一切の事業
代表取締役 作野 薫
設立 2006年3月
資本金 8,325万円
従業員数 70名（パートタイマー含む）
（注意）
記事本文はすべて平成25年2月現在のものです。
