株式会社ディ・エー・アイ 豚旨(とんこく)うま屋ラーメン店(ワークライフバランスの推進)

ページID 1032738 更新日 令和6年1月10日

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株式会社ディ・エー・アイ

 今回紹介する企業は、株式会社ディ・エー・アイです。

 株式会社ディ・エー・アイは、平成10年に設立し、今年の10月に26年目を迎える、『豚旨(とんこく)うま屋ラーメン』を展開する企業です。
 今回は、株式会社ディ・エー・アイ 豚旨うま屋ラーメン事業本部 開発課 課長の山田 武永さんに『従業員が長く働ける環境づくり』のための取組や優秀な人材を多く確保している外国人採用についてお話を伺いました。

『株式会社ディ・エー・アイ本社』 
『株式会社ディ・エー・アイ本社』

 -本日はよろしくお願いします。
 株式会社ディ・エー・アイさんでは、従業員の働きやすさを追求するために多くの取組を行っていると思いますが、その取組について教えてください。

 豚旨うま屋ラーメン事業本部 開発課 課長 山田さん(以下、山田)「弊社では、従業員の福利厚生を充実させるためにいくつかの取組を行っています。
 面白いもので言えば、従業員のお子さんに対してお正月にお年玉をプレゼントしています。従業員からは『子どもが毎年楽しみに待っている』との声をいただいており非常に好評です。また、正社員・アルバイトを問わず従業員を新たに紹介した場合に2万~30万円を支給する報奨金制度や、勤務形態を基本の完全週休2日制からライフスタイルに合わせ、完全週休3日制や隔週休2日制に変更できる制度も導入しています。
 さらに、従業員間のコミュニケーションの場を設けるために、各店舗単位や新入社員単位、外国人従業員単位で会食を行う際に、その費用の一部を本部から補助しています。」

『従業員間のコミュニケーションの場となっている会食の様子』 
『従業員間のコミュニケーションの場となっている会食の様子』

 -お年玉の制度はユニークですね。新年から楽しく働けるとてもいい制度だと思います。また、最近話題になっている完全週休3日制を既に取り入れられているのは先進的ですね。その他、最近始められた取組などはありますか。

 山田「昨年度から5年後、10年後を見据え、『従業員が長く働ける環境づくり』をテーマに新たな福利厚生制度や人事制度を検討し、今年度から実施しているものが3つあります。
 1つ目は、アニバーサリー休暇制度です。まとまった休みの希望を申し出ることは仕事を気にして誰しも遠慮がちになります。そこで、堂々と連続休暇を取得できる制度を設けました。誕生日月またはその翌月に最大7日間の連休を取得できます。対象者には誕生日月のひと月前に本部から休暇取得の案内をします。従業員からは『最高の休みでした。』や『リフレッシュできたので今日からまたバリバリ働きたいです。』などの嬉しい声が挙がっています。
 2つ目は、ジョブマッチング制度です。部署の壁を越えて職業マッチングができる制度で、他部署の仕事を体験し新たな目標やより自身にあった仕事を見つけることができるというものです。
 3つ目は、新人事評価制度の導入です。従業員が頑張った分、評価される公平な環境にしたいとの想いから、勤続20年のキャリアを持つ伊藤本部長を中心に、飲食サービス専門のコンサルティング会社と多くの時間を費やし新制度を構築しました。昇給・昇格の基準を明確にし、各従業員が目標を立てやすくなり、取組意欲の向上に繋げていきたい考えです。これら3つの取組にとどまらず、今後も『従業員が長く働ける環境づくり』というテーマの下、職場環境を良くし続けていきたいです。」

 

 -長く働ける環境づくりは、多くの会社が注目している項目ですね。取組を新たに始める際のきっかけや苦労したことなどがあれば教えてください。

 山田「従業員の定着が安定せず増減を繰り返している時期があり、働く環境を整備しなくてはならないと思い、『従業員が長く働ける環境づくり』をテーマに福利厚生制度や人事制度の改善や立案に取り掛かりました。
 新しい取組を考える際には、採用時のセールスポイントになるかという視点と従業員の継続就業率が向上するかという視点から10案ほど提出し、弊社に合うものや現状に合った活用しやすいものをピックアップし議論を重ねることで、この3つが完成しました。
 アニバーサリー休暇制度については、従業員の計画有休の取得状況などを勘案し、連休の取得が可能であると判断したため実施することとしたのですが、現場からは『忙しい中、連休などとれるわけがない』などの反対意見が出ていました。
 しかし、実際に開始してみると、従業員間で日程の調整を行い、無理がない体制で連休を取得することができており、満足のいく結果となっています。」

 

 -続いて労働力不足を解消するための外国人採用について教えてください。

 山田「平成31年4月から外国人の登用がスタートし、現在は8人が正社員として働いており、今年中に20~30人に増加する予定です。
 雇用している外国人は全員ベトナム人なのですが、過去に弊社がベトナムに出店していた経験から、ベトナムの文化や考え方に寄り添い、働きやすい環境を整えるノウハウを持っていたため、採用を開始した当初から比較的スムーズに採用や定着が進みました。
 外国人の採用においては、専門の紹介会社を通じて募集を行っているのですが、日本人の採用に比べて採用コストが安いため、労働環境の整備や給与面での待遇を良くすることができ、応募が更に増えるといった好循環が生まれています。
 もちろん、日本人の採用にも力を入れており、年間数回は求職者と直接顔を合わせることができる就職フェアに出展しています。求職者の中には飲食店にあまりいいイメージを持っていない方もいるので、直接お話し、そのイメージを変えたいとの思いで出展しています。
 なお、就職フェアの出展に関しては春日井市の助成金を利用することにより採用コストも抑えることができ、大変助かっています。」
 

『生き生きと働く従業員さん』 
『生き生きと働く従業員さん』

 -今後も外国人従業員が増えていくことで、更にディ・エー・アイさんが盛り上がっていきますね。
 次に、今後考えている新たな取組について教えてください。

 山田「弊社は様々な事にチャレンジする企業として、新事業に挑戦していく社風があります。例えば、お客様からの『うま屋のチャーハンを日本中どこででも食べたい』との声から新たに自社工場を創設し、冷凍チャーハン事業を全国に展開すべく販路拡大に取り組んでいます。
 今後についても、既存の枠に囚われず多くのことに挑戦したいと考えています。私は業務上、様々な業界の担当者の方と会話する機会が多く、そこで得た知識や経験をヒントに新たな取組や仕事を生み出すことが多いので、これからも弊社の新しい試みに期待していてください。」

 

 -最後に、春日井市の企業を盛り上げるためにPRしたいことがあれば教えてください。

 山田「近年、企業の労働力不足が問題となっていますが、人気のある飲食店や素晴らしい技術を持った企業が労働力不足のために規模を縮小したり廃業したりしてしまうことは非常にもったいないことだと思います。弊社も注文用タブレットの導入や配膳ロボットの導入検討などで従業員の負担軽減を図っています。しかしながら、人にしかできない仕事もあるため、従業員の確保は非常に大切です。人口が減少している中で、20年後の生産年齢人口は既に決まっています。将来を見据えて今から新たな人材確保策を打っていくことが必要だと思います。
 外国人採用に関することであれば、方法やノウハウを詳しくお話しできるので、ご相談いただければと思います。労働力不足は皆さん共通の課題だと思いますが、春日井市内の企業で協力できることは協力し一緒に頑張っていきましょう。」

 

 -本日はありがとうございました。

『株式会社ディ・エー・アイ本社(フロント)』
『株式会社ディ・エー・アイ本社(フロント)』 

★会社概要
 会社名: 株式会社ディ・エー・アイ
 創立: 設立 平成10年10月1日
 代表者: 代表取締役 大喜多 晃子
 事業内容: 豚旨うま屋ラーメンの経営・展開
 本店所在地: 春日井市下条町1147番地4
 電話: 0568-89-3334
   社員数: 約300名(正社員、アルバイト等を含む)(令和5年8月現在)

取材日 令和5年8月17日現在の情報です。

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