木野瀬印刷株式会社 印刷業(ワークライフバランス)
木野瀬印刷株式会社
今回紹介する企業は、「木野瀬印刷株式会社」です。
木野瀬印刷株式会社は「利他共栄」の社是のもと、お客様の困っていること、面倒に感じていることを解決するための企業「ソリューション・プロバイダー」を目指し、印刷物の企画・製作からマーケティングやメディア事業まで幅広いジャンルのサービスを提供しています。その他、DMの印刷から派生してデータ管理・物流・在庫管理を手がけ、印刷業にとらわれない事業展開をしています。
こちらの会社では、平成24年2月現在、正社員・パート従業員の女性社員26人のうち8人、約3分の1が子育て中です。そういった中で各家庭の都合に合わせ会社も相談に応じ、臨機応変に対応を行っており、育児休業、短時間勤務制度の取得・利用実績もあります。
今回は、木野瀬吉孝社長と、実際にこれらの制度を取得した社員の方(Yさん、Hさん)にお話を伺いました。
社内で初めての取得
―育児休業制度(育休)と短時間勤務制度を取得・利用された期間を教えてください。
Yさん
私が社内で最初に取得したのですが、上の子は7か月の時に保育園に入れているので育休が8か月、産休が2か月くらいでした。2人目の子の時にはしっかり1年間育休を頂き、短時間勤務制度は2回とも1年間利用しました。私の場合は保育園の送り迎えのため、朝30分遅らせ、帰りを30分早めていました。
Hさん
私は、育休が丸々1年で、産休・育休含めて14か月取得しました。現在取得中の他の社員も、同じく1年間の育休を取得中です。
―初めて育休を取得された時はどういった職場の雰囲気でしたか。
Yさん
正直な所、あまり大ごととは考えていなかったと思います。ずっと働けると思い込んでいて、それが当然だと思っていたので、社長にも気軽に相談をした記憶があります。当時、たまたま主人が転職したばかりでした。私の母親がずっと働いてきたということもあり自分も働くのだろうなと思い社長に相談したところ、「いいよ」と軽い感じで言ってくださいました。
―取りやすい雰囲気があったということですね。
木野瀬社長
彼女の前にも何人もの社員に、産休・育休を取りなさい、結婚しても正社員でいなさいと言っていました。しかし、みなさんパートになってしまう。実際、会社としてはパートになってくれた方が良い。だけどそれによって、その人の人生設計が変わってしまうのですよ。そんな時に、Yさんをきっかけにしてこのような制度ができました。
みんなで助けようという社内の雰囲気
―社長のご意向があったということですね。やはり、社内の雰囲気としてなかなか取得できないなという場合がありますよね。そんな中、とても素晴らしいことですね。
木野瀬社長
その代わり、彼女はものすごく頑張らなくてはならない。長い休みから戻ってきたときに、よく戻ってきてくれたと言われるような仕事をしていなくてはいけないのですよ。そういった意味で、彼女はよくやっていたと思います。
社内が、産休・育休を取得するような雰囲気になってくると、いい意味で明日は我が身になってくるのです。「私も取得しよう」と考えるようになる。すると、みんなで取得する彼女達のことも支えようという気持ちになってくる。自分がそういう立場になった時に支えてもらわなくてはいけないからですね。そういう循環になるのが一番望ましい形です。
―Hさんは初めて取得・利用したYさんを当時どのように感じましたか。
Hさん
明日は我が身ということなので、私が取得する時のことも考えました。Yさんの存在はかなり大きかったです。
―先に取得された方がいるということは大きいですね。
Hさん
そうですね。こういう時どうすればいいかなど相談できますし、安心感がありました。
Yさん
私の場合は初めての利用だったので、その分好きにやらせてもらえたというか・・・。その都度、社長や上司に「こういうことがあるのですが」と相談をして、それならば早く帰られるようにしようだとか、本当にその都度その都度で決めていきました。
―女性のための相談窓口を設置しているということですが、実際に利用される方はいらっしゃいますか。
Yさん
社長が何でも話しやすい雰囲気ですので、ダイレクトに社長に話をしています。
―難しい点もあったかと思いますが、実際に取得した後、職場の皆さんのフォローはありましたか。
Hさん
かなりフォローしてもらいました。やはり子どもはすぐに体調を崩すので、何日間もお休みさせていただくこともありました。それまでの社内の信頼関係も大事かなと思います。
―現在の社内には、どなたかが取得しようという時は、みんなで支えようという雰囲気があるということですね。
Yさん
そうですね。そういった雰囲気がありますね。
―大変参考になりました。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
ワーク・ライフ・バランスの取り組み
- 育児休業期間(最長)(法定どおり)
- 短時間勤務制度
- その他の制度
- (配偶者の出産時、慶弔休暇1日を付与(有給))
会社概要
- 商号
- 木野瀬印刷株式会社
- 本社
- 愛知県春日井市西本町三丁目235番地
電話:0568-31-3118
http://kinose.co.jp - 東京営業所
- 東京都千代田区神田佐久間町4丁目16 パルK2
電話:03-6424-4321 - 関連会社
- KNS株式会社・株式会社光進・大連光進技術有限公司
- 創業
- 昭和21年4月
- 設立
- 昭和46年1月8日
- 資本金
- 2000万円
- 事業内容
-
- オフセット印刷物の製造販売
- 各種メディアの企画及び提案
- DM発送及びデータ管理
- ロジスティック事業
- 従業員
- 67名(男41名女26名)
注:パート・アルバイト含む
(注意)
記事本文は全て平成24年2月現在のものです。