令和7年度第2回春日井市文化財保護審議会議事要旨
1 開催日時
令和7年8月1日(金曜日) 午前10時から11時55分まで
2 開催場所
中央公民館 第7集会室
3 出席者
-
会長
-
星城大学名誉教授 松原 隆治
- 委員
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東海工業専門学校講師 岩田 敏也
春日井自然友の会自然調査部長 内海 勇夫
東海学園大学教授 小野 佳代
春日井郷土史研究会会長 髙橋 敏明
中部大学名誉教授 永田 典子元京都市美術館学芸課長 山田 諭
- 欠席者
-
中部大学教授 森田 朋子
- 事務局
-
教育長 兒島 靖
教育部長 森本 邦博
文化財課 課長 北野 将好
課長補佐 木全 栄子
課長補佐 浅田 博造
主査 牧野 陽子
主任 村松 一秀
- 傍聴者
- なし
4 内容
(1) 会長及び職務代理者の選出
市文化財保護条例施行規則第5条第1項に基づき、会長に松原隆治委員が選出され、同条第3項に基づき、職務代理者に森田委員が指名された。
(2) 審議会の運営について
事務局から、会議は市情報公開条例に規定する不開示情報は含まないため公開、議事録は要点筆記とすることについて諮り、全員一致で承認された。また、議事録等の作成に関する指針に基づき、松原会長より髙橋委員が議事録署名人に指名された。
(3) 報告
ア 文化財課の事業概要について
(ア) 令和6年度事業報告
(イ) 令和7年度事業計画
イ 下街道歴史ひろば(仮称)について
ウ その他
5 会議資料
6 報告内容
(1) 文化財課の事業概要について
- 木全課長補佐
- 資料1に基づき説明した。
- 髙橋委員
- 文化財ボランティアの会員は何人か。
- 北野課長
- 令和6年度末で、37人である。
- 松原会長
- 37人のうち、実質何人の方が活動しているのか。
- 北野課長
- 役員が声かけをし、自分の都合に合わせて多くの方が活動している。
- 永田委員
- 外之原中区獅子神楽の郷土芸能記録映像について、情報発信の具体的な方法を教えてほしい。
- 北野課長
- デジタルデータを市ホームページや市公式LINEなどで情報発信していく。
- 髙橋委員
- 小木田の棒の手は、記録映像を残してあるのか。
- 北野課長
- 令和5年度に市内の棒の手に関する記録映像を撮影している。
- 髙橋委員
- 映像で見るのが一番分かりやすい。郷土芸能の他に年中行事についても映像が残っていれば、公開していくといいのではないか。また、現在残っている年中行事も映像として記録してほしい。
- 北野課長
- 過去に撮影した年中行事の映像については、どのように活用するか検討していきたい。特に、若い世代に興味を持ってもらえるように、映像の配信などを進めたい。
- 松原会長
- 様々な地域で後継者不足の問題が起きているが、この獅子神楽保存会では、子どもたちに継承するために、どのような努力をしているのか。
- 北野課長
- 地元の外之原に限らず、隣接した地区に広く声をかけているようだ。
- 岩田委員
- 文化財防火デーの査察について、その内容を教えてほしい。
- 北野課長
- 文化財課と消防職員の合同で査察を行い、防火設備や避難経路等を確認した。今年に関しては設備等問題はなかった。
- 岩田委員
- 防火設備の動作や消火器の配置を実際に確認したということか。
- 北野課長
- そのとおり。
- 小野委員
- 消防設備以外に、文化財の保管状況は確認しているのか。
- 牧野主査
- 保管状況を職員が目視で確認している。
(2) 下街道歴史ひろば(仮称)について
- 木全課長補佐
- 資料2に基づき説明した。
- 髙橋委員
- 情報発信について、郷土館に限らず、下街道全体の様子を伝える計画があるのか。
- 北野課長
- QRコードを用いてホームページにアクセスし、勝川から内津までの下街道全体の様子や地域の歴史が分かるような内容としたい。
- 髙橋委員
- QRコードを使うことはいいと思う。ただ、本物を現地で見ることがとても重要になってくるため、文化財を見る機会を作るべきではないかと考える。
- 北野課長
- 現物を見ることは大事だと思うので、所有者の意向等を踏まえながら、実際に見ることができる機会を作れればと思う。
- 山田委員
- このひろばは誰が使い、誰が集まる想定で作られているのか。市民にとってどう使うのが一番いいのかという観点で考えたほうがいいのではないか。
- 北野課長
- この下街道歴史ひろばは、史跡や歴史的背景を踏まえたひろばとして、また、あわせて地域住民が集い憩えるような場所として整備を考えている。
- 山田委員
- 今まであった標柱や石碑、句碑を残した上で、将来に利用の可能性がある空間として残したほうがいいと思う。
- 岩田委員
- カラー舗装はせず土のままにし、木をたくさん植え木陰があると地域の人たちの憩いの場になると思う。防犯の面からもできる限り明るい公園にしてほしい。トイレや東屋は、歴史的なイメージを加えるかどうかぜひ検討してほしい。
- 北野課長
- 実施設計に当たっては、地元の皆様のご要望も踏まえて、対応していこうと思う。
- 松原会長
- 北側に隣接する町割公民館と児童遊園もあわせて考えないと、この歴史ひろばの機能を十分に理解しにくいのではないか。
- 北野課長
- 北側にある公民館等については、しばらくの間は現状のまま残すと聞いている。今後、ひろばの北側の整備については地元と調整しながら考えていきたい。
- 松原会長
- 施設をつくっても利用しなければ意味がないので、地元の方が利用しやすい施設にしていただけたらと思う。
(3) その他
- 木全課長補佐
- 中央公民館の建物の廃止に伴う、文化財課の機能の移転やあり方の検討を進めることについて報告した。
- 髙橋委員
- いつごろ移転するのか。
- 森本部長
- まだ決定していない。
- 岩田委員
- 四つ建て民家と御浜御殿の門、特に民家は市の指定文化財であるため壊すわけにはいかないし、移築するにも時間と費用がかかる。移築する際には、建物そのものが移築可能であるのか、建物の状態をあらかじめ確認しなければならない。移築先も十分に検討する必要がある。
- 北野課長
- 四つ建て民家や御浜御殿の門のあり方を検討する必要があると考えている。
- 松原会長
- 今後もこの会議で議題として話し合う機会はあるのか。
- 北野課長
- 次回の審議会で、進捗も含め、皆様の御意見を伺いたい。
- 髙橋委員
- 内々神社の庭園の説明板やすみれ塚に行く途中にある句碑の文字が読めなくなっているので対策を考えたほうがいいと思う。
- 北野課長
- 庭園の石碑等については、現地を確認して対応を検討したい。
- 髙橋委員
- 指定文化財の名称について、史実に基づいているか分からないものについては、「伝」または「伝説」という言葉を付けた方がいいと思う。
- 北野課長
- 名称変更を検討する際には、審議会で御意見、御審議いただきたいと考えている。
- 松原会長
- 史実なのか疑わしいのであれば、「伝承地」ということで正確を期したほうがいいと思う。一度事務局で検討をしていただき、改めてこの場で皆さんの御意見を伺うということにしたい。
- 髙橋委員
- 密蔵院の「灌頂の井」の看板が春日井市の指定となっているが、市の指定ではないことを指導すべきだと思う。また、古い看板が放置されたままにされているので、処分すべきではないかと思う。
- 北野課長
- まずは現場を確認する。
- 小野委員
- 密蔵院の本堂も隙間風が入り、仏像の保存環境として良くないので、春日井市として何とかしていかないといけない。いつまでもつのかと不安に思う。
- 髙橋委員
- 密蔵院については住職1人では管理できない。観光という観点であれば観光協会などから幅広い支援ができると思う。
- 森本部長
- 8月23日に、春日井市の観光コンベンション協会が主催で、市民の方を集めて除草等を行うイベントがある。密蔵院を守るために、市民の方々が自主的にやろうといった機運が高まった結果だと思う。私たちもそういった動きを応援していこうと思う。
- 小野委員
- 愛知県の登録文化財制度が2年ぐらい前に始まり、春日井市では円福寺の三十三応現身像を登録したが、その後が全然続いていない。次をぜひ推薦いただけたらと思う。
上記のとおり、春日井市文化財保護審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び出席者1人が署名する。
令和7年9月26日
会長 松原 隆治
署名人 髙橋 敏明
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