令和6年度第1回春日井市地域包括支援センター運営等協議会議事録
1 開催日時
開催日時 令和6年7月22日(月曜日)午後2時から午後3時15分まで
2 開催場所
市役所南館4階 第3委員会室
3 出席者
- 委員
-
会長
南部 哲男(地域福祉アドバイザー)
委員服部 敦(中部大学)
中田 雅美(中京大学)
瀧川 稔邦(春日井市医師会)
中田 幸成(春日井市歯科医師会)塚本 知男(春日井市薬剤師会)
松本 華子(春日井保健所)
石黒 丞(春日井市社会福祉協議会)
稲垣 一義(春日井市老人クラブ連合会)
若月 剛治(春日井市介護保険居宅・施設事業者連絡会)
新谷 光広(愛知県弁護士会)
木下 まるみ(春日井市民生委員児童委員協議会)
- 事務局
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健康福祉部 部長 神戸 洋史
地域共生推進課 課長 長坂 匡哲
課長補佐 上野 陽介主査 堀江 侑帆
主事 若松 悠永
主事 宇佐見 優里愛
介護・高齢福祉課 課長補佐 土方 千恵
基幹型地域包括支援センター 室町 由樹
4 議題
(1) 地域包括支援センターの運営等について
ア 令和5年度地域包括支援センター運営実績及び収支報告について
イ 令和6年度地域包括支援センターの取組みについて
(2) 地域包括支援センターにおける柔軟な職員配置について
5 会議資料
- 【資料1】令和5年度地域包括支援センター運営実績 (PDF 89.6KB)
- 【資料2】令和5年度地域包括支援センター収支報告 (PDF 57.0KB)
- 【資料3】令和6年度地域包括支援センター職種別研究会の取組予定 (PDF 48.4KB)
- 【資料4】地域包括支援センターにおける柔軟な職員配置について(案) (PDF 421.1KB)
6 議事内容
議事に先立ち、部長及び課長挨拶を行った。
また、会議は公開で行うとともに、議事録は要点筆記とし各委員が確認手続きを行った上、会長及び会長が指名する者が署名することを確認した。
(1)地域包括支援センターの運営等について
ア 令和5年度地域包括支援センター運営実績及び収支報告について
- 堀江主査
- 資料1に基づき説明。
- 石黒委員
-
各センターにおいて介護予防ケアマネジメントのプラン件数が増加して業務負担が増える中、令和5年度第5回の本協議会で令和6年4月より指定居宅介護支援事業所が介護予防支援事業所の指定を受けられるようになるとのことだったが、現在の指定状況等はどのようか。
- 上野課長補佐
- 現在市内2事業所が介護予防支援事業所の指定を受けているが、要支援者のケアプラン作成は地域包括支援センターが中心である。今後、居宅介護支援事業所の指定更新時期に合わせて介護予防支援事業所の指定を受ける事業所が増えると見込んでいる。
- 石黒委員
- 地域の居宅介護支援事業所においてもケアマネジャー不足であるため、センターにおけるケアプラン作成の負担軽減策を考える際、AIの活用等も検討できるとよい。
- 中田幸成委員
- 介護予防ケアマネジメントの件数にセンター間で差があるが、理由として地区ごとの傾向や特性があるか。
- 上野課長補佐
- 身近な場所に住民主体の通いの場等の有無や、地域内での互助活動が行われているか否かも一因として考えられる。通いの場等が広まり、地域の中で介護予防活動や支え合いが推進されると介護保険給付のみに頼らない支援ができるものと考える。
- 瀧川委員
- センター業務が多岐にわたる中で、職員の適性や各法人による人員確保の困難さ等様々な状況があるが、センターの適正な人員配置についてどのように考えているか。
- 上野課長補佐
- 現在、担当地区の高齢者人口によりセンター職員の配置人数を定めており、主任介護支援専門員、社会福祉士、保健師の各職種の内訳は常勤1名以上配置されていれば職種ごとの人数は問わないこととしている。
- 木下委員
- 実績の中で介護予防ケアマネジメント件数等を確認する際に高齢化率が示されると各地区の状況がより分析できると思う。
- 上野課長補佐
- 次回協議会にてお示しする。
- 新谷委員
-
介護予防ケアマネジメントの対高齢者人口指標の高齢者人口には、一般高齢者と要介護認定者が混在しており、この表のみだと要介護状態の高齢者が多い地区はその状況が分かりづらい。介護予防ケアマネジメントの指標を工夫するとよい。
また、虐待対応について、コア会議でどのような検討と対応がされたかを類型化や分析し、虐待対応に活かせるマニュアルが作成できるとよい。 - 上野課長補佐
- 介護予防ができているのか、要介護度認定者が多いのかによって評価も変わるため、今後、要介護認定率についてもお示しする。
また、コア会議においては寄り添いながら時間をかけて支援をしていくか、可及的速やかな対応が必要か検討するとともに、経済的虐待については早期把握に努めるようセンターにも共有しており、早急な対応の要否について確認できる体制についても検討していく。 - 南部会長
- 虐待対応の内容について他のセンターに共有しているか。
- 上野課長補佐
- 定期的に決まった場で共有を行うというより、他のセンターにも共有すべき内容があればその都度共有している。基本的には虐待対応マニュアルにより対応している。
- 瀧川委員
- 市はセンターから虐待対応の報告を求めているか。
- 上野課長補佐
- 虐待事案の支援方針を検討するコア会議を開催し、その後虐待対応を終結する際には評価会議を行っている。両会議とも市と基幹型地域包括支援センター、担当のセンターが参加し、三者が支援経過や現在の状況を共有して総合的に判断している。
- 新谷委員
- センターが実施する弁護士勉強会においても虐待対応について共有しているが、扱う事例としては一部であり、年間多くのコア会議を開催する中で把握される傾向や対応パターン等をまとめたマニュアルがあるとよいのではないか。
- 長坂課長
- 地域の権利擁護支援のネットワークを構築するため、年1回弁護士会や、福祉関係者、民生委員・児童委員等が参加する権利擁護連絡会を開催し、高齢者及び障がい者虐待における分析結果を共有している。しかし、全センターへの共有が十分ではない点もある。また、センターが地域のケアマネジャーを対象とする虐待防止研修を実施しており、今後は虐待事例を分析し、支援体制を引き上げられるよう基幹型地域包括支援センターと検討していく。
- 服部委員
- 参考資料は、高齢者人口より少ない後期高齢者人口で相談件数を割ると、指標として絶対値が大きくなるため前年比やセンター間の変動も大きくなる。高齢者人口を用いた指標と前年比のプラスマイナスが逆転している要因は検証できるとよい。
- 木下委員
- 地域ケア個別会議及び地域ケア会議の開催がないセンターについてはどのようか。
- 上野課長補佐
- 地域ケア個別会議で共有された地域課題の解決方法をその後の地域ケア会議で検討するという流れがあり、令和5年度は地域包括支援センター西部は地域課題の解決に向けた検討を継続的に行う段階。一方、地域包括支援センター藤山台・岩成台は個別課題から地域課題を共有する段階にあったと考える。実績は年度ごとに評価するため、年度によって開催件数が偏ることもある。各センターでどのような課題がどの検討段階にあるか確認しながら進めているため、引き続き各地域の状況に合わせて開催する。
- 稲垣委員
- 今後ますます後期高齢者人口が増えていくため、引き続き高齢福祉に関する検討をお願いしたい。
- 堀江主査
- 資料2に基づき説明。
- 若月委員
- 収入における市の受託金額と支出における人件費を比較すると人件費が受託金額を超えるセンターが半数程度あり、介護予防支援の収入ありきの委託料の積算となっているが、今後も人件費や事務費の高騰が懸念されるため、委託料の積算のあり方を検討してほしい。
- 上野課長補佐
- センター職員とケアプランを作成する職員が同一であるため、重複する収入は差し引いたうえで総収入としなければならない。居宅介護支援事業所が介護予防支援事業所として指定を受け、要支援者のケアプラン作成の状況が変化することから、委託料は引き続き介護予防支援の収入がどのような見込みとなるか精査し算出して本協議会で諮っていく。
- 中田雅美委員
- 職員がやりがいを持ち、より働きやすい職場となることを推進するための評価加算が職員に還元されずに返還されていることは、センターの運営や業務遂行が滞る結果につながるため、懸念すべき状況である。
- 上野課長補佐
- 評価加算は職員の努力を評価するものであり、返還額の多い法人に対しては給与等で職員個人に還元ができない場合でも、業務改善や職場環境改善等職員のための費用に充て、職員が還元を実感できるよう活用いただきたいと申し入れた。法人内での給与規則等もあり、センターのみ特別対応が難しいとの状況もあるが、引き続き市から法人に働きかけていく。
- 服部委員
- 評価加算等委託料の運営改善を図っても高額な返還金の発生が続いている現状は構造的な課題がある。同一法人内の事業所間の給与バランス等の問題もあるが、センターの業務負担が増える中、いびつな委託料の積算と評価と返還のあり方の是正については考えていかなければならない。
- 瀧川委員
- センターの収支について、報酬改定等の影響も受け法人全体の収支状況や人員確保の厳しさが増すことを念頭に検討していく必要がある。
- 新谷委員
- 資料では人件費を配置人数で割った金額に差がみられるが、市は受託法人と給与等についてどこまで踏み込んだ話をしているか。
- 上野課長補佐
- 正規及び非正規雇用の職員がいるため、人件費を配置人数で割った金額が職員1人あたりの人件費を適切に表しているとは限らない。しかし、高い専門性と経験が求められるセンターが、法人の中でキャリアアップとして位置付けられるよう、委託料の中でそれに見合う給与としていただけるよう申し入れている。
- 木下委員
- 収支差額がマイナスのセンターの不足額はどのように扱っているか。
- 上野課長補佐
- 市から補填はせず、受託法人の経費の中で補填されているものと認識している。令和5年度に関しては、地域包括支援センター松原が事業所を移転した費用として事務費が例年より収支差額の不足額が大きくなった。今後不足額が大きくなることがあれば原因を確認し、次年度予算に反映できるよう委託料の積算を検討する。
イ 令和6年度地域包括支援センターの取組みについて
- 堀江主査
- 資料4に基づき説明。
- 委員
- 意見なし。
(2)地域包括支援センターにおける柔軟な職員配置について
- 上野課長補佐
- 資料4に基づき説明。
- 新谷委員
- 受託法人間で給与等の差があるが、その点を考慮したうえで条例を定めるのか。
- 上野課長補佐
- 日常生活圏域を越えたセンター間の相互支援を、市と受託法人、受託法人同士の契約上どのように位置付けて柔軟な職員配置を行っていくか今後検討すべきである。ただ、配置人数が基準より多いセンターであっても、他のセンターを支援できる程の時間的余裕がないという現状があり、現実的にどのように運用できるか検証する必要がある。
- 新谷委員
- 柔軟な職員配置がなされれば、市内全域で欠員の補填等を行い、各地区ごとの役立つ情報も共有化が進むのではないか。
- 上野課長補佐
- 法人同士で職員配置や業務委託等に関する相互支援の体制が確保される必要がある。
上記のとおり、令和6年度第1回春日井市地域包括支援センター運営等協議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び会長が指名する者が署名する。
令和6年9月4日
会長 南部 哲男
委員 若月 剛治
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