令和3年度第2回上下水道事業経営審議会議事録

ページID 1026720 更新日 令和3年11月12日

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1 開催日時

令和3年10月4日(月曜日)午後2時~午後3時30分

2 開催場所

春日井市役所南館4階 第3委員会室

3 出欠席者

出席者

役職 所属等 氏名
会長 中部大学 磯部 友彦
副会長 中京大学 齊藤 由里恵
委員 税理士法人鈴木合同会計事務所 鈴木 直樹
委員 公認会計士 香田 浩一
委員 春日井商工会議所 山田 眞平
委員 春日井婦人会協議会

時田 加代子

委員 春日井市区長町内会長連合会 石川 政史
委員 公募委員 樋口 祐子
委員 公募委員 河辺 文雄
事務局 上下水道部 部長 水野 真一
事務局 上下水道経営課 課長 後藤 伸一
事務局 課長補佐 荻原 安希代
事務局 課長補佐 笹田 順一郎
事務局 主査 加藤 京子
事務局 主査 木村 弘
事務局 主査 安藤 竜一
事務局 主任 高木 秀彰
事務局 主任 杉原 慧
事務局 主事 早川 満
事務局 上下水道業務課 課長 大沢 昌也
事務局 水道工務課 課長 倉知 利宜
事務局 配水管理事務所 所長 丹羽 敏治
事務局 下水建設課 課長 山田 仁
事務局 浄化センター 所長 橋本 瑞穂

欠席者

役職 所属等 氏名
委員 株式会社サンデリカ 山本 安英

 

傍聴者

1名

4 議題

(1)春日井市水道事業経営戦略の進捗状況について

(2)春日井市公共下水道事業経営戦略の進捗状況について

(3)その他

5 会議資料

6 議事内容

(1)春日井市水道事業経営戦略の進捗状況について

磯部会長
議題(1)「春日井市水道事業経営戦略の進捗状況について」の説明を求める。
安藤主査
資料1に基づき説明
齊藤委員
資料2ページの給水人口について、令和3年度から減少見込みであったところが令和元年度から減っているが、経営戦略に用いた人口推計は適切であったのか。市の総合計画との整合を図る必要もあったと思うが、給水人口が変わってくると、有収水量や収益などに乖離が起き、経営に直結してしまうので、検討の余地がある。
安藤主査
給水人口は国勢調査の数値を元に推計している。次回の経営戦略の見直し時には、乖離が少なくなる形で見直しを行いたいと考えている。
齊藤委員
新型コロナウイルス感染症の影響で、家庭の水量が増えたが、大口使用者の水量が減ったことにより収益が減ったという説明であった。社会情勢が変動する中、料金体系が逓増型となっているところを見直す機会が来ているのではないか。
安藤主査
今のところ水道料金の見直しは予定していないが、そのあたりも踏まえ、次回の経営戦略の見直しをしていきたいと考えている。
香田委員
広域化において、標準的なシステムを用い相互利用できないかということを国が進めている。資料1ページの令和2年度事業進捗状況において、3持続の上下水道情報システム再構築準備には広域化の考えは検討されているのか。
大沢課長
現在のシステムが昭和60年に開発したシステムであり、安定的なシステム運用を行うため、今回システムを再構築する。システムは春日井市単独のシステムとなるが、県内の自治体の3分の2が実施している考え方に合わせて、検針月と調定月を統一するなど、広域化によりシステムや経営の統合が行われた場合の考慮を行っている。
香田委員

広域化ができない理由をなくしていく作業を進めていくのは極めて重要であるため、良いことだと思われる。

次に、2ページ財政計画進捗状況にて、新型コロナウイルス感染症の影響で収益が減ったとのことだったが、基本料金を減免した際の他会計補助金の増と、給水収益の減を足すと、前年度とほぼ同じになる。春日井市は新型コロナウイルス感染症の影響は実質なかったのではないか。

安藤主査
ご指摘のとおり。6か月間基本料金を免除したことにより給水収益が減っている分、一般会計から補助金をもらい補填しているため、水道事業の収入への影響はほぼない。
磯部会長
令和2年度が特別な状況であるということ。10年後にも、正しく解釈ができるように、説明を残した資料を作成する必要がある。
香田委員
5ページの計画指標進捗状況にて、経年化管路率の令和2年度実績は24%なのに対して、管路更新率の令和2年度実績は0.6%である。約200年で一巡する計算になり、経年化した管路が24%あるのに対して更生する速度が遅いのではないか。管を実際に使用する年数を増やしているという話であれば、補足をお願いしたい。
笹田補佐
経年化管路率は法定耐用年数を基に計算しているが、実際に使用する管の年数については、厚生労働省の設計基準に基づいて伸ばしている。そのため、経年化管路率では24%という数値がでているが、実情では経年化している管はほとんどない状況になっている。しかし、その場合でも、将来的には経年化されていくため、管路更新率0.6%は今後増やしていく必要がある。
香田委員
この数値では不安に思う方もいるため、不安がないよう適切に説明ができるよう資料作成をお願いしたい。
また、施設利用率及び施設最大稼働率が令和2年度実績にて大きく上昇しており、令和2年度に配水能力を見直したことにより増加したと説明があった。配水能力の設定は極めて重要だと思うため、見直した背景を補足されたい。
笹田補佐
予備水源を常用水源とするために認可の変更を行った。その際に給水人口を見直す必要があり、最大給水量の見直しも行い、最大給水量が減少したため、配水能力を減少させるに至った。
香田委員
最大稼働率93%だとギリギリな感覚はあるが、人口を現状に合わせ、配水能力を適切に設定したと了解した。
鈴木委員
1ページ令和2年度事業進捗状況のうち、高蔵寺高区加圧ポンプ場を点検結果により更新を先送りするということだが、どれくらい先送りするのか。また、更新を先送りしたことにより後々負担が増えてしまわないのか、先送り時期の投資増に対する収支をどのようにするのかを伺いたい。
木村主査
高蔵寺高区加圧ポンプ場の更新時期については、来年度の経営戦略の見直し時に、適切な時期の設定を行う。また、物価の上昇は考えられるが、更新の先送りによる金額の大きな変化はないと見込んでいる。また、来年度の経営戦略の見直し時に、管路更新についても収支バランスを見ながら、適切に設定していきたいと考えている。
鈴木委員
この先の投資計画なども、経営戦略の見直しの対象となっているということか。
木村主査
その通り。
磯部会長
経営戦略の進捗状況において、具体的な数値を整理し、分かりやすく説明するのが大事であるため、今日の議論を参考にし、次回もよろしくお願いしたい。

(2)春日井市公共下水道事業経営戦略の進捗状況について

磯部会長
議題(2)「春日井市公共下水道事業経営戦略の進捗状況について」の説明を求める。
加藤主査
資料2に基づき説明
香田委員
3ページの水洗化人口が2千人、1%ほど予測より増えたということだが、何か特別な取り組みがあったのならば補足をお願いしたい。
加藤主査
経営戦略は国立社会保障・人口問題研究所の人口推計を用いたが令和元年度の水洗化人口は20万4千人であり、既に令和2年度計画値を超えてしまっている。また、現在整備している上条地区の接続率が良いという傾向もある。接続促進については、普及促進員や職員により恒常的に行っている。
香田委員
繰入金の増加の原因として、使用料改定の延期を行ったことなどが挙げられたが、8ページ基本経営戦略投資・財政計画を見ると、収益的収入の営業外収益の(3)その他が計画値と比べ2億9,172万円減少している。これが繰入金の増加の影響として大きいのではないかと思うため、背景を教えていただきたい。
加藤主査
営業外収益の(3)その他には分流式下水道に要する経費に対する繰入金など、基準内の繰入金が含まれている。費用の減少や、有収水量の増加により汚水処理原価が下がったことにより、基準内繰入金が減少している。
香田委員
他会計負担金、他会計補助金というのが他にあるが、それ以外の他会計からの繰入金がその他に入っているということか。
加藤主査
その通り。
鈴木委員
進捗状況について、計画値と比べて有収水量が大きく上回っているが、これは新型コロナウイルス感染症の影響との説明があった。今後の推移としては、令和2年度実績から徐々に減少していくのか、それとも令和2年度だけが特別な数値であり、以降は計画値の値に戻るのか。
加藤主査
有収水量についても、令和元年度で2千151万4千立方メートルとなっており、令和2年度計画値を超えている。令和2年度実績が特別多いわけではなく、令和2年度実績から徐々に下がっていく推移と考えている。
鈴木委員
有収水量に関しては、今の時点では逆に赤字が増え、使用料改定後からは多ければ多いほど施設の効率が良くなっていくという感覚だが、この有収水量の増は計画に大きな影響を与える数値なのか。
加藤主査
赤字補填に関しては、現在は有収水量の増により赤字が増えることとなるが、令和4年度には2段階目の使用料改定により経費回収率100%となる見込みで、有収水量による影響はなくなり、使用料で対応できるようになる。今後は、有収水量が増加すると、汚水処理原価の減少が見込まれることになるが、経営戦略と比較して費用もやや増加の傾向にあるため、汚水処理原価は計画値どおり170円程度で推移すると思われる。令和6年度に経営戦略の見直しがあるため、有収水量も更新する形で収支の計り直しを行いたい。
時田委員
分流式だとしても、汚水と雨水の整備面積が違う理由は何か。
磯部会長
汚水整備が滑らかな推移に対して、雨水整備は下水道事業計画値となっている。汚水整備に合わせて、雨水整備も実績のグラフが出せないのか。
木村主査
汚水と雨水は別々で整備を行っているため、整備面積としては異なっている。現在、上条地区は汚水整備・雨水整備を併せて進めており、熊野桜佐地区では雨水整備を先行して進めている。
また、雨水整備のグラフについては、当市の多くは区画整理に併せて雨水整備を行っている。区画整理の完了後、他部局にて維持管理を行っていることもあり、供用開始後、数年経てから公共下水道に移管されることもある。このことから、整備の進捗率を用いず、下水道事業計画値を用いている。
時田委員
汚水整備と雨水整備を別々に行う場合、工事費が高くなるといったことはないか。
木村主査
道路の舗装に関しては、汚水整備と雨水整備を別々で行った場合のほうが費用として多く掛かることになる。ただし、同時施工により、工期が伸びることになるため、通行規制などの影響を考慮して、汚水整備と雨水整備を別々で対応する場合もある。
磯部会長
経営戦略から数値の乖離が、危険なものならば早めに対応する必要がある。そのため、乖離が問題ないものなのか、危険なものなのかを把握することが進捗管理の一番大事なところだと思う。

(3)その他

樋口委員
公共下水道事業について、使用料改定やマスコットキャラクターの作成、国土交通省の賞の受賞など、評価されている。しかし、浄化槽を使っている人の負担は非常に大きい。下水道を使用したいのに浄化槽を使うしかない人と、下水道が使用できる人に対して、公平性が欠けているのではないか。
木村主査
公共下水道の整備を行う際に、受益者負担金を徴収している。条例で決まっており、1平方メートルにつき677円となっており、下水道使用者にはそちらの負担が発生している。
磯部会長
公共下水道と浄化槽のどちらが有利なのかということは、計画区域を決めた時に議論を行っているが、ひいては市民負担につながる市の負担として、インフラ整備をどのように行うべきか、効率的かという視点を1つの考え方として検討した。市民の公平性に関して適切に答えられるようにしていただきたい。
齊藤委員
経営戦略をきちんと策定していたにも関わらず、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う使用料改定の延期を、政治的判断で行ってしまったことは、市民負担や社会情勢は理解できるものの、浄化槽使用者に不公平感を持たせてしまっているというのは問題である。公共下水道事業として、経費回収率をしっかり設定し、経営を効率よく行っていくことが重要で、丁寧に説明する必要がある。
磯部会長
財政部局や、浄化槽を所管する環境部他の部署とも連携し、市の課題として取り組んでいただきたい。
河辺委員
降雨が多いと、マンホールが浮き上がるなどの事例があるが、春日井市ではどうなっているのか。
山田課長
最近のマンホールには浮上防止機能がついているが、機能がないものがまだ多くある。
磯部会長
雨水管や調整池の整備を行うことで、雨水対策を進めていると認識している。
山田課長
汚水管への浸入水も課題だが、マンホール蓋の更新ペースを上げるなど対策を進めていく。
磯部会長
議題は以上であり、これをもって、審議会を終了する。

上記のとおり令和3年度第2回春日井市上下水道事業経営審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び副会長が署名する。

令和3年11月10日

会長 磯部友彦
副会長 齊藤由里恵

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このページに関するお問い合わせ

上下水道部 上下水道経営課

電話:0568-85-6406
上下水道部 上下水道経営課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。