令和元年度第2回春日井市上下水道事業経営審議会議事録

ページID 1018466 更新日 令和6年1月10日

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1 開催日時

令和元年9月4日(水曜日) 午後2時~午後4時

2 開催場所

市役所北館6階 研修室

3 出欠席者

出席者

役職 所属等 氏名
会長 中部大学 磯部 友彦
副会長 中京大学 齊藤 由里恵
委員 税理士法人鈴木合同会計事務所 鈴木 直樹
委員 春日井商工会議所 山田 真平
委員 春日井市婦人会協議会 時田 加代子
委員 春日井市区長町内会長連合会 石黒 佳彦
委員 株式会社サンデリカ 山本 安英
委員 公募委員 笹倉 久夫
委員 公募委員 矢島 洋子
事務局 上下水道部 部長 小久保 健二
事務局 上下水道経営課 課長 橋本 瑞穂
事務局 課長補佐 荻原 安希代
事務局 課長補佐兼主査 笹田 順一郎
事務局 主査 加藤 京子
事務局 主任 木村 弘
事務局 主任 野村 勇介
事務局 主事 高木 秀彰
事務局 上下水道業務課 課長 池田 輝嘉
事務局 主査 三宅 伸平
事務局 下水建設課 課長 山田 仁
事務局 主査 小林 剛士

事務局

浄化センター 所長 木全 敦彦
事務局 主査 鈴木 雅勝
事務局 主査 服部 剛義
事務局 主査 加藤 顕士

欠席者

役職 所属等 氏名
委員 公認会計士 香田 浩一
委員 春日井商工会議所 山田 真平

傍聴者

3名

4 議題

(1)春日井市公共下水道事業経営戦略中間案について

(2)その他

5 会議資料

6 議事内容

(1)春日井市公共下水道事業経営戦略中間案について

磯部会長
議題(1) 春日井市公共下水道事業経営戦略中間案について説明を求める。
加藤主査
資料1から資料2に基づき説明
齊藤委員
6ページの供用開始面積と汚水整備進捗のグラフについて、左軸が供用開始面積で、右軸が汚水整備進捗で良いのか。また、14ページの総処理水量のグラフについて、どこまでが実績値で、どこからが見込み値なのか。最後に、19ページについて、有収水量と水洗化人口1人当たりの有収水量の減少理由が人口減少や節水型機器の普及とあるが、水洗化人口1人当たりの有収水量は人口減少に影響を受けないはずである。これらについて修正が必要と思われる。
加藤主査
供用開始面積と汚水整備進捗のグラフについては、御指摘の通りである。総処理水量のグラフについては、平成30年度までが実績値であり、令和元年度からが見込み値となっている。これらについては次回までに加筆を行う。
また、水洗化人口1人当たりの有収水量についても、御指摘の通りであり、人口減少に影響を受けないため、記述の仕方を変更する。
齊藤委員
19ページ下段グラフでは、水洗化人口1人当たりの有収水量は減少傾向にあるが、減少の原因とされている節水は今後も進んでいくと見込まれているのか。水量の見込みを誤ると施設規模の検討にも影響が出る。
加藤主査
節水機器の普及による水量の大幅な減少効果はないと考えている。全体では有収水量は微減しているが、新規整備に伴う有収水量の伸びよりも水洗化人口増加のほうが多いとしているため、計算式から、1人当たりの有収水量が減少している。次回までに精査し、必要があれば修正する。
笹倉委員
節水機器の発展も考慮はするべきである。
矢島委員
26ページの徴収事務負担金について、有収水量の増加を考慮しているとあるが、有収水量は減少する見込みである。しかし使用者は増加する見込みであり、訪問件数が増えることから人件費等の費用は減少しないという意味か。
加藤主査
お見込みの通り。有収水量の増減により使用者が増減すると考慮して徴収事務負担金を積算している。
磯部会長
有収水量は伸び悩んでいるため、使用者の増加という係数を用いたほうが良いと思われる。
加藤主査
記述の仕方などを検討する。
齊藤委員
有収水量は水道事業で測ったものを用いていると思われるが、上水道のビジョンのシュミレーションを使っているのか。
橋本課長
下水道事業は水道事業と異なり整備途中であるため、区域が違うことから数値としては一致しない。
笹田補佐
水道事業と下水道事業ともに、国立社会保障・人口問題研究所によるシミュレーションを用いている。ただし、水道事業経営戦略策定時は1期前の国勢調査のデータが基準であり、本経営戦略は最新である平成27年度データに基づく将来推計人口を採用している。
齊藤委員
水道事業において1期前を用いてたとしても、10年15年と長期間の将来推計をしているため、下水道事業においても水道事業とトレンドが似ている必要がある。もしそれが異なり、水道事業と下水道事業が異なる方向を目指しているならば、修正する必要がある。
笹田補佐
両事業において、トレンドは近似している。
笹倉委員
上条地区の整備年度の変更が本年度あったと思われるが、その影響は考慮されているのか。また、高蔵寺浄化センターと南部浄化センターの統合による整備の遅れは生じないのか。
笹田補佐
上条地区の整備年度の変更による普及率等への影響は考慮済である。
また、高蔵寺浄化センターと南部浄化センターの統合によって、整備の遅れは生じないと考えている。
鈴木委員
企業債残高が今後減少していくとなっているが、なぜか。
加藤主査
企業債借入額のほうが企業債償還金よりも少なくなっているため、企業債残高は減少する見込みである。
鈴木委員
資本的収支不足額が年々増加することとなっているが、企業債借入額を増やして賄うことはできないのか。
加藤主査
資本的収支不足額とは、収益的収支からの補てん財源の額のことであり、資本的収支における赤字補てん分ではない。ここにおいて資本的収支不足額が増えているということは、補填財源が増えているというだけであるため、実質的に収入が減少しているわけではないことから、企業債借入額を増やす必要はない。また、企業債借入額は借り入れ可能額の上限を見込みとして計上しているため、これ以上借入額を増やして赤字補てん分を減少させるということはできない。
鈴木委員
11ページの財務に関する分析では、企業債残高は増加すると書かれているが、どういうことか。
加藤主査
経営戦略の計画期間10年間においては、企業債残高は減少する見込みだが、投資期間30年においては、高蔵寺浄化センター統廃合等の建設費用が増加することから企業債借入額が増加していき、企業債残高が増えると考えられるため、財務に関する分析においてはこちらを考慮し記載している。
磯部会長
工事費に応じて企業債が借りられるということ。
笹倉委員
使用料改定において、助成金制度などを利用して緩和することはできないのか。
加藤主査
国の補助金は既に設備投資などに投入されている。維持管理費については、使用者で賄うべきとなっているため、補助金は無い。それ以外の助成金、つまり基準外繰入金を許容するかという話については、次にて説明を行う。
磯部会長
本経営戦略は、独立採算を原則とする下水道事業の立場に対して我々が意見をまとめる形となる。基準外繰入という春日井市の税金をどう使うかというのは別の議論が必要と考えられる。
矢島委員
55ページにおける、広域化・共同化というのは、同一企業体における施設等の共同化という意味か。もしくは、近隣市との施設等の共同化も含めるのか。
笹田補佐
当市では、春日井市における浄化センターの統合を共同化としている。広域化等とは、近隣市において汚泥処理の委託を共同発注することなどを言う。
矢島委員
下水道事業における近隣市との具体案は考えているのか。
橋本課長
国土交通省から、令和4年度までに広域化共同化計画を取りまとめるように各県に働きかけが行われており、検討会議に春日井市も参加している。各地域において最適な広域化・共同化の手法を検討中である。
笹倉委員
広域化・共同化を行うと効率が良いのか。
橋本課長
スケールメリットによりコストが減少するため効率が良くなる。
磯部会長
広域化・共同化の例として、流域下水道があり、上流から下流までを1つの処理区域とし、終末処理場を可能な限り最下流に設置することで、各市町それぞれのポイントで放流するより、川からの水道の取水に影響を与えにくいというメリットがある。
また、下水道事業における技術系職員の育成において、専門的知識が必要であることなどから容易ではないため、広域的に取り組めば効率的で良いという点もある。春日井市もメリットやデメリットを考え、検討して欲しい。
齊藤委員
第6章の1において、(1)が1つしかないのは違和感がある。
時田委員
34ページの水洗化の促進における、下水道接続促進員、また、無利息の貸付制度について詳しく説明をお願いしたい。
池田課長
下水道接続促進員は、1年を通して下水道未接続家屋を訪問し接続を依頼しており、上下水道業務課で2名の臨時職員を採用している。
また、無利息の貸付制度は、水洗便所設置1つあたりに40万円から60万円を貸し付けており、制度の周知を図ってる。
時田委員
無利息の貸付制度について、現在の利用実績は。
池田課長
平成30年度では21件、平成29年度では29件の利用がある。
磯部会長
未接続世帯の総数はどれくらいか。
池田課長
平成30年度末で2996件の未接続世帯がある。それらに対して1年に1回必ず訪問することとしている。
磯部会長
対象は新築ではなく既存の家か。
池田課長
現在、浄化槽や汲み取りを使用している家屋が対象となる。新築の場合は供用開始区域では下水道接続が建築条件となるため、既に下水道接続済みであり、訪問対象とはならない。
鈴木委員
35ページの資源の循環利用における研究は、春日井市の上下水道部で行っているのか。
橋本課長
各課において、研究結果における情報収集や調査を行っている。
鈴木委員
有望な事業だと思われるが、莫大な費用をかけてやっているというわけではないのか。
橋本課長
下水汚泥などの資源の受け入れ先や先進市事例など、現在ではまだ事前調査で、予算は計上していない。
山本委員
44ページの高蔵寺浄化センターの廃止について、31億円の概算事業費がかかるとのことだが、接続管を通すだけでかかる費用のことか。また、その後の土地の活用方法なども説明をお願いする。
笹田補佐
31億円は計画期間10年間において、高蔵寺処理区から南部処理区までの接続管整備にかかる費用であり、接続管の総額は102億円かかることとなっている。
加藤主査
高蔵寺浄化センターの跡地利用については、廃止が10年以上先の話になるが、今後の審議会の検討事項とさせていただきたい。
笹倉委員
使用料改定について、令和4年までに5割増しは急すぎではないか。現状では2段階の改定となっているが、段階を増やすなど、もう少し緩やかに上昇させ、市民が納得しやすい形をとれないか。
加藤主査
今までの審議会において、3段階における改定など様々なパターンを提示してきたが、春日井市は時間をかけて改定している経営状態になく、また、税金の使途の公平性の観点からも早急に赤字解消し、基準外繰入金の削減を図るべきという御意見を踏まえ、現案を作成した。今回の意見も踏まえ、引き続き検討していく。
磯部会長
頻繁な使用料改定は、プログラム修正などのコストが多くかかるという悪影響を生むため、回数は少ない方が効率的という意見もある。
齊藤委員
帳尻合わせの使用料改定ではなく、将来を考えた持続可能な経営を目指さなくてはならないと考える。しかし、市民の理解を得るには、汚水処理のために実際にかかっている費用や、公費で負担すべき費用には既に基準内繰入金を充てていることなどを、分かりやすく伝えることが必要。現状のままでは、将来的に汚水の処理が困難になることや、管の老朽化による破損が起こるなど、自分たちの生活に大きな影響があるというイメージを伝えられることが重要である。使用料改定の段階を増やす方法も1つの手段と考えるが、コストがかさみその分使用料に転嫁され不利益が生じることを考慮して2段階に設定しているなど、説明できることが望ましい。
磯部会長
現状の下水道事業は厳しい経営状況だが、一般会計に頼らず、企業会計のみで運営を行えるようになると、経営改善により現金を留保することができるようになる。留保した現金は災害対応に使用することができる等、使用料改定のメリットの説明を行うなど、市民に納得していただく努力をすべきである。
鈴木委員
67ページの持続可能な事業経営について、今後の経営努力による汚水処理原価の減少に対する方針などを考えているか。
加藤主査
第6章における今後の取組を行うことで、汚水処理原価の安定と減少に努めていく。
磯部会長
使用料改定については市議会が決めることとなるため、市議会に正しく説明できるかが重要であり、誤解を与えないようにまとめる必要がある。
齊藤委員
57ページ、使用料体系において大口使用者に過度に依存すべきではないことを留意しているとあるが、どのように反映されているのか。また、これまでは従量使用料逓増型を採用しているが、従来の形にとらわれず、春日井市が先陣を切ってより適切な形に変えていくことも考えてもいい。
加藤主査
大口使用者については、最高単価を近隣市と比較して低く設定しているが、使用者層が異なることや排水量の変動による経営への影響が大きくなってしまうことから、過度に依存しないよう反映させている。
なお、50立方メートル以上の水量区分を細分化したことから改定率は他の水量区分とほぼ同等、若しくは以上である。逓増制を採用しなかった場合、春日井市においては、使用水量区分における中央あたりの使用料単価が膨らむ形となり、現行との使用料差が多大となってしまう。そのため、今回の使用料改定においてはなるべく影響を少なく、公平にすることに重点を置き、逓増度を採用している。
磯部会長
経営戦略としては、使用料改定は独立採算を維持できる150円、可能ならばさらに上の持続可能な経営を目指すのが望ましく、経営健全化策を促進、継続し、汚水処理原価を下げることも積極的に検討する必要がある。

(2)その他

橋本課長
水道事業経営戦略資料配付。次回審議会において水道事業の進捗説明を行う。
磯部会長
議題は以上であり、これをもって、審議会を終了する。

上記のとおり令和元年度第2回春日井市上下水道事業経営審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び副会長が署名及び押印する。

令和元年10月9日     

会長 磯部 友彦
副会長 齊藤 由里恵

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上下水道部 上下水道経営課

電話:0568-85-6406
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